おそらくひとりだったら3〜40分はボゼの亡骸写真を撮り続けていたことでしょう。しかし帰りはどうしても歩きじゃなくて車で帰りたかったのー!もう同じ道を何度も歩きたくなかったのーーー!!
CONTENTS
悪石島、最後の夜
あぁ!なんて快適なのだ・・・!!!
海中温泉
そういえば!海中温泉にまだ入っていない・・・!!!島入りする前に潮見表をチェックしてきたというのに、ちょうどいい湯加減(推定)の時間帯はとっくの昔に過ぎてしまっています。ま、人生とはそういうものさ。
しかしすぐに諦めてはいけません。自分の手でお湯加減を確かめねば!!というわけで、途中で降ろしてもらうことに。
海水に手を入れてみると・・・
うん、ふつーに冷たいね!!!
やはり海水がたくさん入り過ぎているようでちっとも温かくありません。足湯くらいしてみたいなぁと思っていたけれど残念・・・。
海岸から出ると、そこにさきほど別れたばかり悪子さんたちが現れます。湯泊温泉がツアー客でいっぱいだったので、こちらに入りにきたとのことでした。
冷たいけど・・・いいの??お風呂は温かくなければいけないという概念が打ち砕かれました。やっぱめっちゃ自由人!きっとどこでも生きていける2人組だー。ちなみに温泉が吹き出しているところがあるとのことで、そこを触ればもっと温かかったのかもしれません。
さて、海中温泉をひやかした後は今宵最後の我が根城へ。どうやらこの日はツアー客以外にも個人でボゼを見にきた人が数組いたようで、キャンプ場にはわたしたちの他に新たに4組ほどのテントが張られていました。ツアー客の船に一緒に1日目は宝島に宿泊して悪石島入りしたのだと思われます。
砂蒸し温泉
キャンプ場内にある砂蒸し温泉もちゃんと見てなかったので、中に入ってみることに。
こちらの砂蒸し温泉は、指宿のそれのように体を砂に埋めて入るものではなく、敷物を敷いてその上に寝転がるタイプ。砂を触ってみても温かいのかあんまりよくわかりませんでした(真昼の太陽に照らされて熱を持った砂・・・みたいな感触)。
砂蒸し上を見上げると、もくもくと煙?湯気が吹き出していることに初めて気づきました。
ここにも自己責任ではあるけど登ることができたようです。登ってみたかった!!!
陽がどんどん沈んで行きます。悪石島とももう少しでお別れです。
さよなら・・・あまりにもたくさんありすぎてまったく気にならなかったトカラヤギの糞・・・。
最後の晩餐
ふたたび悪子さんたちのお食事に便乗です。今夜もお2人が島人からいただいたお魚を使った料理を振る舞っていただくという幸せキャンプ飯だよ・・・!!!
しかも、天ぷら・・・!!!
て・ん・ぷ・ら・・・!!!!(大事なことだから二度言う)
美味しそうーーー!!!
そして今回はちゃんとわたしも料理しました・・・!料理長の御指南のもと、野菜を切って茹でるという重大な任務を・・・っ。
お魚も焼きました!!!
わーい、完成ーーー!!!
天ぷら・・・ぷりぷりしててめちゃくちゃ美味しかったよ・・・もう泣いちゃう!家にいる時より間違いなく贅沢なもの食べていました。重くて持って帰るのが大変だった残りの食材を受け取ってもらえたのも助かったー!ニョッキとジェノベーゼパスタのソース、スパイスカレー作るための野菜やココナッツミルク、ポップコーンのタネなどなどたくさん残ってたんだよー。
最後の夜は、今日悪石島入りしたという旅人とも一緒にご飯をいただいていて、その方が提供してくれた島豆腐も食べれて嬉しかった!
時間はすでに21時。明日はフェリーの時間が早朝の7時頃だったので、撤収と移動時間を考えたら5時起きしなくてはなりません・・・。ゆっくり最後の晩餐をいただきたいところですが、急ピッチでご馳走さま。ツアー客もすでに去ったであろう温泉に入りにいくことにしました。
湯泊温泉
温泉ではツアーではなく個人で来て宿に泊まっているという女性と遭遇。
え!宿に泊まってるですって・・・!??
驚きの事実。なんと今回一軒だけ営業していたとのこと!知らなかったーーー。ツアーの抽選にもれた後に予約したそうです。お盆期間中は宿はすべて休業と聞いていたので、その言葉を信じて宿に問い合わせることすらしなかったもんなー。でも、今回はキャンプして本当によかったと思っています。良い出会いもあったし、新しい扉が開けたもの・・・!!!
さて、肝心の温泉はこの日はなぜか激熱々々々々々!!!!!昨日はちょっと熱めだけどいい湯加減だったのに。水をじゃばじゃば足してもなかなかゆっくり入れる温度にならず。数秒だけ我慢して入って、すぐに退出しました・・・。
お別れ
キャンプ場に戻り、お世話になった悪子さん×悪男くんに最後のごあいさつ。お二人は明日のフェリーでは帰らず、まだ悪石島に滞在するという!
つい昨日会ったばかりだというのに、するすると人の心に入り込んで不思議と優しい気持ちになれるお二人でした。だからこんなに島人とも馴染んでるんだろうなぁー。おかげでキャンプ場での2日間がとっても充実したものになりました。ほんと大感謝です!!
よく外国に行くと人生観変わった!なんて聞くけど、実は今まで私はちっともそんなこと思ったことはありません。でも、今回の旅では人生観が変わるというような大層なものではないけれど、2人に出会ったことでこんな生き方もあるんだなぁ・・・という、新しい価値観を植え付けられたような気がします。
時間が経つとすっかり忘れてしまうかもしれませんが、この感覚をできるだけ忘れずに持ち続けていたいです。自分にとってとても印象に残る出会いでした。また何かのお祭り等でバッタリ会えたら面白いなぁーなんて思ってたりします。
悪石島最後の夜は、こうして更けていったのでした・・・。
悪石島 最後の朝
朝の5時。空がちょうど白み始めていました。夜中に雨が降り出して、夢現で朝まで降り続いたら困るなーなんて思っていたら、15分ほどの通り雨だったようです。簡易テントだった他のキャンパーは雨漏りが大変だったらしい。しかしわたしはテントの上にタープを張っていたのだ・・・!(勝ち誇った笑み)
そのお陰かほとんど影響はありませんでした。重すぎて重すぎて大変な思いして持ってきてよかったー!あと、雷が落ちなくてよかったー!!打たれなくてよかったー!!!
さて、すばやく身支度を整え、撤収作業の開始です。今日のフェリーに乗り遅れたらまた数日島に閉じ込められるんだからね・・・!!おそらくキャンプ場で一番最初くらいに起きて撤収作業にかかったにも関わらず、一人、また一人とわたしより先にキャンプを去っていきます・・・。基地を作り込んだ分、撤収作業にも時間がかかるのは仕方がない。若干焦りながらもなんとかパッキングまで完了。
お湯を沸かして優雅にコーヒーを飲みたかったけど、そんな余裕はありません。すでに6時過ぎ。余韻に浸る間もなく、すぐにキャンプ場を出発です!!
さよなら、わたしの基地だった場所。さよなら仲良くしてくれた悪子さん・・・悪子くん・・・。
最後の難関、それはフェリー乗り場までの道のり!!!
何度も言うけど、キャンプ場からの道はThe 上り坂。向かいには港のボゼのイラストが見えるのに、もちろん橋が通ってるわけもないので、ぐるーーーっと遠回りして辿り着かねばなりません。
ぜーぜー言いながら悪石島に来て何度目かの坂道を登ります。
やっと着いたー!!!
途中休憩しつつ、やっぱり2〜30分くらかかりました。実は今回の旅でこの時を一番心配していました。体調が悪くしてダウンしてたら歩いて移動なんてできないもの・・・。本当に無事たどり着いてよかったです!!
一度悪石島から離れていたフェリーが戻って来ました。
いよいよ悪石島とお別れです。
さよなら、悪石島
フェリーに乗り込み、甲板に出て島を眺めていると、ついに出港の時間がやってきました。
フェリーが港から少しずつ離れていきます。すると、今までテレビの中だけでしかみたことがなかった光景が・・・。
どんどん遠く離れても、島人はずーーーっと手を振り続けてくれています。
今回島人との交流が少なかったため、正直そこまで感慨深いものはなかったのですが(鉄の心の持ち主か!)、笑顔で手を振る乗客たちの姿をみてとっても羨ましく思いました。次訪れる時はわたしも心の底から島人たちに手を振りたいです。
さて、実は2日間満足に寝ていなかったので、行きとおんなじ雑魚寝の我がブースへと直行!
したのにになぜかぜんぜん寝付けなくて、あきらめて朝ごはんを食べに行くことに…。
朝ごはん
レストランでチャーハンを注文。しかし今日の朝食はこれだけはありません。帰りのフェリーでも一緒だったトカラ・インターフェイスの方からなんと煮物をいただいていたいのです・・・!!!
キャンプ場で島人からいただいた煮物と同じですが、こちらにはかしわも入っています。また味が違ってとっても美味しいー!!そして大名筍はシャキシャキしててほんと美味。
キャンプ場で飲めなかった食後のコーヒーもいただきます。
レーズンバターのアイスも食べた!
船上からの景色
行きは夜間移動で眠っていて景色を楽しめなかったので、帰りは思う存分に楽しむぞ!
もくもくと噴煙があがる火山にテンションあがるーーーー!!!
わたしがちょっと目を離した隙に、なんと野生のイルカの群れが現れたそうです・・・!見たかったーーー。イルカが去った後に急いで駆けつけて目を凝らすも、いつになっても現れず・・・。目撃できた人たちが興奮している姿を見てとっても羨ましかったです・・・。
イルカは見逃したけど、鹿児島市内に近づくに連れてたくさんの鳥が飛び交う様子を目撃。空を縦横無尽に飛び回り、時には海に向かって一直線に急降下!!!
後日調べてみたところ「カツオドリ」とのことでした。餌を取るための急降下ダイブによって失明する危険があるってマジデスカ??カツオドリのほとんどの死因は失明って・・・。まさかそんな命懸けの狩りの姿を見ていたとは驚き。
そうこうしてるうちに鹿児島市内へと戻ってきました。見慣れた桜島が目の前に現れ、無事生きて帰ってこれたとほっと胸を撫で下ろします(大袈裟)。
福岡へ
鹿児島中央駅隣のアミュプラザの「そば茶屋 吹上庵」(鹿児島のあちこちにある)で安定の黒豚そばと山芋鉄板、エンドレスで食べれる大根のつけもの(食べ放題なんやで)をかっこみー!!!やっぱ美味しいよね〜。
博多へと向かう新幹線へと飛び乗ります。やっと帰れるー!!!
と思ったのに最後の最後にまさかのトラブル・・・。
博多駅へと着き、自宅へと向かう電車に乗り換えて、ふとスマホを見ようとすると・・・
ない。
ないないない!!
どこにもなぁーーーーーーい!!!!!!
スマホをなくすという人生においても初めての失態。重い荷物を抱えたまま博多駅へとUターンし窓口に問い合わせるも見つからず。行方がわからないままひとまず自宅へと帰ることに・・・。すでに22時をすぎててぐったりでした。
翌朝問い合わせるとやっぱり新幹線に忘れていたようで、急いで博多駅の忘れ物センターへ。無事スマホを受け取り、やーーーっと長い長ぁーい旅を終えることができたのでした・・・。
お盆休みラストの1日は一歩も外に出ずに体を休めながらキャンプギアのメンテナンスや溜まりに溜まった洗濯と掃除に精を出そうと思っていたのに〜(キャンプって、帰ってからもお仕事があるから大変)。まぁ、わたしらしいっちゃー、わたしらしい旅の締めくくりとなりました・・・。
最後に
自分の辞書にキャンプの「キ」の字もなかった生粋のインドア人間が初挑戦した真夏の島キャンひとり旅。わたしにとっては命懸けの挑戦でした。助言をしてくださったり、あたたかく見守ってくださった皆さま、本当にありがとうございました!!!
みんなもぜひ悪石島へ遊びにいきましょう。島は怖い名前だけど、ちっとも「悪」じゃないよ!みんな「悪」のTシャツ喜んで着てるし、とっても親切だし、「悪」の概念が覆る島だよ・・・!!!今回は島人との交流よりも、観光客として島にやってきた人たちとの交流の方が印象に残る不思議な旅だったので、今度はもっと島人と交流したいなぁ。次は10年後・・・かな!
悪石島のボゼ旅紀行、これにて閉幕。
最後までお付き合いいただきありがとうざいました!
【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria
★次回は「悪石島のボゼに会いに行こう!」番外編。悪石島へのアクセスや島内情報、キャンプギアや使用カメラ等について綴ります。参考にはならないかもだけど、興味のある方はぜひ▼▼▼
悪石島のボゼに会いに行こう!2022【記事リスト】
【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜
【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜
【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜