彷徨する旅のアーカイブ

旅先や日常で出会った「非日常」の記録

香川徳島ひとり旅2022⑨【旧陸軍第11師団編】

行きたいところが思ったよりも遠かったのと、前日の徒歩移動の疲れも残っていたようで、すぐに足が瀕死状態に。さらに灼熱の太陽が気力と体力を容赦なく奪っていきます・・・。もう帰りたい・・・そう思い始めた頃に現れたのは立派な煉瓦造りの倉庫群でした。

CONTENTS

旧陸軍第11師団 兵器部倉庫(現 陸上自衛隊善通寺駐屯地倉庫)

赤煉瓦の3棟はそれぞれ明治〜大正にかけて建てられた旧陸軍第11師団兵器庫。中に入って見学できないのでフェンス越しからパシャパシャ。不審者に思われないかドキドキです。

さらにそこから歩いて数分の場所に、旧陸軍第11師団 司令部、通称「乃木館」があります。

旧陸軍第11師団 司令部(乃木館)

どっひゃーーーーー

実はまっっったく期待していなかったのですが

とってもとってもとってもよかったーーーー!!!!!

緑のトンネルの先に現れる水色の洋館の威厳のある美しさ&清々しさといったら・・・!!とてつもなく!カッコよかったです!!!!!

以下解説板より抜粋。

この建物は、明治31年10月帝国陸軍第11師団が四国全域を管区として編成された際、師団司令部として建てられたもので、初代師団長には、軍神とあがめられた乃木将軍が着任されました。別名「乃木館」とも呼称されております。(中略)昭和38年1月陸上自衛隊に移管され(中略)現在は1階を第14音楽隊、2階を資料館として配置し現在に至っております。

建物の解説板

生い茂る木々の横の広場に戦闘機や戦車が展示されているのにもグッときました。

ズラリ

軍マニアとかではまったくないのに、敷地全体の雰囲気が素晴らしくてとても興奮してしまいました。現役自衛隊員が受付してるのもなんだかドキドキ。そもそも着くまで自衛隊の建物って知らなかった人・・・。

明治31年(1898年)竣工の建物の頭上には日本陸軍のシンボルである大きな星章が!

しかも幾重にも重ねられ、立体化された木製の星だよ・・・!!!

た・ま・ら・ぬ・・・!!!

早速中に入ってみます。

可愛らしい女の子の自衛隊員が出迎えてくれました。

音楽隊の子なのかな?

展示室のある2階へと案内してくれます。

木の階段と手すりの装飾

水色のステンドグラス

アーチのある回廊っていいよねぇ

団長・副団長・高級幕僚

初代師団長である乃木将軍をはじめとする歴代の団長が執務を行った部屋も残されています。

各部屋には戦争関係のものが色々と展示されていました(自衛隊の部屋もあり)。

帽子!かわいい!!

きっとまだ若いんだろうけど、顔つきが今の子と全然違うんだよね

師団長になりきりながら押すハンコ!

お手洗いに行くために1階へ降り、玄関とは反対側の扉から外に出ると、もっとプライベートな空間と思われる場所に出ました。

あ、ステンドグラスの窓!

入りたくなる魅力的な扉もありました

五芒星(旧陸軍のマーク)の排気口カバー発見!!

歴史的な建物なんだけど、外には自衛隊員のものと思われる洗濯物が干されてたりもして、生活感にあふれてました。綺麗に補修されてるわけでもないのですが、現在でも普通に使用している日常感がなんだかとてもよかったです。

再び建物の中に入り、乃木館を出ようと玄関へと向かうと、外の景色が切り取られてまるで絵のようでした。

車寄せ部分は、大正11年につけ加えたものとのこと

さて、思ったよりもたっぷり楽しんでしまった乃木館を後します。

やっぱり讃岐うどん食べたいよ・・・!!!(突然)

ちょうど正午を過ぎたころだったので腹ごしらえすることに。狙いを定めていたうどん屋さんへ早速レッツゴー!!!
と思ったら、途中でとんでもなくわたし好みの素晴らしき建物に出会ってしまったんだーーー!!!

磯野邸

大!好き!だ!!!

心の中で鼻血をだらだら垂れ流しながら写真を撮りまくります。このなんじゃこりゃーーーな建物について今回調べてみたところ、旧陸軍第11師団の陸軍主計中尉の仁井榮四郎氏が建てた昭和5年竣工の住宅とのことでした。まさかここも旧陸軍に関係した方の建物だったとは。

詳しくは以下をどうぞ。

昭和5年(1930年)、旧陸軍第11師団の陸軍主計中尉の仁井榮四郎氏が建てた住宅で、伝統的な和風建築とモダンな洋風建築が一緒になった和洋折衷スタイルになっています。玄関は奥にある木造2階建ての和風建築にあり、手前の洋風建築にある洋間でお客様をもてなしたりしたのでしょう。外壁は当時では珍しいモルタルかき落としで仕上げ、柱飾りや窓などに細工を施しています。

善通寺市デジタルミュージアム 磯野邸 - 善通寺市ホームページ

表札には今でも「仁井榮四郎」の文字

細部が!細部がこれまたたまらんのよーーー!!!!!

なんてモダンな「持ち送り」

嗚呼、中を・・・中を見てみたい・・・・・。

奥の和風建築の装飾も素敵でした。

鶴!

側面からの眺めもよき

塀に取り付けられた川沿いの小さな扉が気になります

乃木館で建築欲をたっぷり満たされていたのに、最後の最後にとんでもなく素晴らしい建物を拝むことができて胸いっぱい!!だけどお腹は空いた・・・・・。今度こそ!おうどん食べにレッツゴーだぞ!!!

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

香川徳島ひとり旅2022⑩へとつづく▶︎▶︎▶︎