福岡市動植物園が年々大好きになっている今日この頃。今回はわたしの好きポイントを3回に分けてお届けしたいと思います。
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動物園の新エントランス
去年の夏、友達と夜の植物園に遊びに行ってきました。福岡市動植物園は広大な敷地にあるので入口が3箇所あり、アクセス方法がよくわからず気付けば動物園の正門に到着。
すると!なんと!!見覚えのあるものが…!!!!!
こ、ここここの象のゲートはぁーーーー!!!!!
実は遅刻して友人を待たせていたにも関わらず、大興奮してその姿に釘付けになってしまいました。なぜこんなにも興奮したかというと、こちらの門が1933年8月(昭和8年)に開園した福岡で初めての動植物園の正門だったから…。
昭和10年頃の市立動植物園の正門(馬出小学校の解説板より)
和装と洋装がちゃんぽんなこの時代が大好き!着物に日傘とカンカン帽の殿方たちもすてきだわ〜。
ゾウのお顔がとってもファニーで可愛いんだよぉぉぉーーー!!!!!


こちらの正門は、2018年の10月にエントランスがリニューアルされた際に作られたレプリカとのこと。ずいぶん久しぶりに行ったので知らなかったー。今年の7月某日、再び動植物園へ行き、フィルムでたくさん撮ってきました。可愛らしいゾウのお姿をいろんな角度からどうぞお楽しみください。
あぁ、かわいい。かわいいねぇ〜。。。
なぜ、こんなにもゾウの正門に愛着があるの…?古写真で見ただけなのに…??と疑問に思う方もいるかもしれません。実はこちらのオリジナルが、昔の動植物園の跡地である馬出(まいだし)小学校に現存しているのです…!!これまで何度も訪れてはその可愛さに胸をつかまれていたので、現在の動植物園に再現されているのを見て、いたく感動したのでありました。
旧動植物園の正門
先日のお盆休みのとんでもない大雨の日に、改めて写真を撮ってきました(JRも西鉄も止まってたよね…)。
現在、FUJIFILMのカメラでどんな設定が一番自分に合っているのか色々と試しているところ(迷走中)。かなり暗くて青みを帯びた色合いになっていますが、大雨だったこの日の雰囲気を表しているような気がしたので、色味を調整せずにそのまま載せようと思います。
こちらが馬出小学校にある当時の門。理由はわかりませんが、フェンス越しで離ればなれになっている…。でも片方だけでも触れるのは嬉しいね。(さわさわしてきた)
福岡市博物館のアーカイブに、福岡市動植物園について書かれたページがあったので、以下に転載。
旧福岡市動植物園は昭和8(1933)年8月20日、東公園の東北端の約1・7ヘクタールの敷地に、ゾウ、ライオン、シロクマ、オットセイなどの動物65種、鳥類124種、植物100種余りなどを集め、東京、大阪、京都、名古屋、熊本にあった五大動植物園にも遜色ない動植物園として開園しました。ドイツ・ハンブルグ市のハーゲンベック動物園の門を模した正門は、「ゾウの門」として親しまれました。しかし、昭和19年5月20日、戦局悪化のため、猛獣は殺処分、小動物は剥製などにされて閉園しました。戦後の新しい動植物園は、昭和28年に中央区南公園に設けられ、旧動植物園の地には昭和24年に福岡中学校が開校し、「ゾウの門」は学校の校門として利用されました。その後、昭和59年に福岡中学校にかわって馬出小学校が移転し、「ゾウの門」は校門としては使用されず、小学校の敷地の一角に保存されました。平成4(1992)年に「ゾウの門」は修理復元され、鉄筋コンクリート造り、高さ約4m、左右上部のゾウのオブジェは強化プラスチック製になりました。平成24年には福岡市登録文化財に指定されました。
「ドイツのハーゲンベック動物園の門を模して作られた」と書いてあったので調べてみたらwikiに写真がありました。なるほどそっくり!しかもこっちの方がスケールでかい!!んでもやっぱりわたしはこじんまりとしたファニーフェイスな福岡産ゾウの門が大好きです。
えーっと、なになに、
ハーゲンベックはヨーロッパで指折りの珍獣商として名をはせる。息子のハーゲンベックは1874年に動物を買い付けに世界を回る。ところがハーゲンベックは各地で集めた人々を使う「人間動物園」 を構想し、サモア人やサーミ (ラップランド人) を「まったく天然の人々」として展示する計画を実行する。サーミの人々はテントや武器、そりを並べた展示施設に数頭のトナカイとともに入れられた。 (wikiより抜粋)
・・・・・歴史が気になりすぎるのですが笑
アシカ池の浮見堂
そして、馬出小学校にはこの門の他にも当時の遺構が残っているようです。小学校の校門から見えるという「浮見堂があったアシカのプール」。残念ながらわたしは確認せずに立ち去ってしまいました…(いつもどっか抜けてるんだ)。そんなわけで、Y氏のブログに古写真と一緒に掲載されているのでご覧くださいませ。
そのアシカ池にあったという「浮見堂」が、なんと大濠公園に移設されてるあの建物だったとは〜!!!
普段何気なく見ていた風景も、歴史を知ってから見るとまた印象が変わってきます。
さて、現在の福岡市動植物園の門から始まり、馬出小学校の旧動植物園の門、大濠公園の浮見堂へ…。今回は昔の動植物園の面影を巡るという、ちょっと違った視点での福岡市動植物園の楽しみ方をご紹介しました。次回は現在の動植物園のススメです。おたのしみに!!!
門の向かいにはマンションの窓があり、そこに住んだら特等席でゾウの門を毎日眺めることができるな…いいな…なんて思ってしまった
【使用カメラ】フィルム:CONTAX Aria、OLYMPUS PEN FT、デジタル:FUJIFILM X-T3
福岡市動植物園のススメ 弐【ZOO編】へとつづく▶▶▶