ある日、佐賀県の吉野ヶ里にある金乗院の宇宙人仁王にそっくりな仁王像が他にも存在することを知りました。自分の目で確かめたい!!その気持ちを抑えきれず、電車やバスを乗り継ぎ佐賀県多久市にある妙覚寺へと行ってまいりました。
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多久駅界隈
季節は梅雨の不安定な空。佐賀駅から乗り継いで多久駅へ向かいます。
小雨が降っており、どんどん雨足が強くなってきました。そんな中、さっそくとてつもなくわたし好みの建物を発見!!
階段の先にあるお寺さんもいい雰囲気だったのですが、雨が酷くなりつつあったので訪問を断念。まずは雨宿りがてら早めのお昼ご飯を食べに喫茶店へと向かうことにしました。
サンモリナガ
10時半頃にサンモリナガに到着。
ハンバーグやカレーが有名なお店のようですが、わたしはどうしてもビーフシチューが食べたかったのだ!!お肉も野菜もとろとろで美味しかったです。
なぜかトイレの壁に若かりし頃の内田裕也&樹木希林夫妻の写真が貼られていました。
どうやらお店の方はちょっとした名言や格言のようなものが好きなようで、他にもいくつかそのようなものが飾られていました。お店のおじいさんもにこやかでとても雰囲気が良かったです。
商店街
バスの時間が迫っていたので急いでご飯を食べて外に出ると、いつの間にか雨は上がっていました。散策をしながら多久駅前のバス停へと向かいます。
気になる路地を見つけたので入ってみると年季の入ったレンガの塀が…!!
中を覗いてみると…
なんと魅惑の桃源郷〜!!!!!
裏側に周ってみようと思ったけれど、バスの時間が迫っていたので泣く泣く断念。後々調べてみると、おそらく多久市に行くときは泊ってみたいと目星を付けていた旅館の裏門だったもよう。(ネットで見た写真だと、表はもっと新しい建物だったので、最初ピンとこなかった)なかなか多久市に行く機会なんてないんだけど泊ってみたいなぁ。(今回がその数少ないチャンスだったよね…)
再び多久駅へと舞い戻り、小さなコミュニティバスに乗り込みます。
妙覚寺
多久駅から40分ほどかけて、今回の目的地である妙覚寺近くの桐野バス停で下車します。
すぐ目の前にお会いしたかった宇宙人仁王像の一族がお守りする仁王門が〜!!!
やっとお会いできた仁王さま〜!!!!!
吉野ヶ里の仁王さまに比べ、こちらの仁王さまはさらにぼろぼろで…。阿吽の阿の仁王さまは砕けた目のかけらの中から藁が飛び出し、吽はそれすらもなく真っ暗ながらんどう。足は朽ちて体を支えられない状態でした。
宇宙人仁王さまとの交信をすませ、階段を進んで行きます。
まずは階段の先にある観音堂へお参り。中には鏡と仏像が二体あるそうなのですが、扉は閉まっておりみることはできませんでした。
観音堂の横にはとても精巧に作られた石の仏像さまたちの並ぶ一角が。お顔が削られていたりと、廃仏毀釈の爪痕を所々に感じつつも、とても好きな仏像さまたちでした。
さらに進んで行くと建物があったのですが閉まっていたので通り過ぎ(どうやら本堂だったもよう。もちろん御本尊の姿を拝むことはできず)、人の気配もなく車庫には車もなかった。人が常駐していないお寺なのか、それともたまたまこの日はいなかったのか…。御朱印をいただいたり仁王像についても聞きたいと思っていたのに残念…。
田舎すぎて次のバスが来るのは数時間後…。お寺周りの集落をぐるっと周ってもたっぷりと時間があまる…。Googleマップで検索したところJR最寄駅の東多久駅まで徒歩40分程度となっていたので、楽勝よ!というわけで、歩くことにしました。
東多久界隈
お寺さんから歩いて東多久駅へ向かう途中、とても味のある酒造がありました。あんこと同じく、お酒が飲めたら…(日本酒や焼酎がまったく呑めない)と、再び悔やむのでした。
運命の神馬
東多久駅近くにある八幡神社へお参りに。
すると…!なんと…!!!
前回の宇宙人仁王旅でも出会った立派なブツをお持ちの神馬さまが…!!!!!
ついでに数年前に長崎の生月島で出会った神馬さまもどうぞお納めください。
どうやらわたしのライフワークが増えそうです。
八幡神社には、神馬だけでなく、馬頭観音さまもいらっしゃったよ。
酒造レストラン 大平庵
まだ4時過ぎ頃でしたが、実は最初から心に決めてました。
おら、蕎麦食べるど!!!
事前に調べていた蕎麦屋さんへと向かいます。
元々は酒造だったそうで、資料館が併設されていました。今は休館してるけど、ちょっとだけなら良いとのことだったので、お蕎麦をいただく前に見学させてもらいました。
明治元年創業の木下酒造は、「大平」という銘柄の酒造りを営んできましたが、昭和40年代にピリオドを打ちました。使用していた酒造り道具を展示し、酒蔵史料館として公開していたところ、昭和63年に文部省から「肥前佐賀の酒造道具」として国の有形文化財に指定。当時の貴重な道具をぜひご覧ください。(パンフレットより)
見学した後は、カフェ休憩ならぬ蕎麦休憩です。
空いてもいないお腹を満たし、帰りの電車に乗り込むのでありました。
金乗院と妙覚寺の仁王像比較
さて、多久市の仁王像と、吉野ヶ里の仁王像は果たして同一人物(もしくは何か繋がりのある別の人)の手によるものなのでしょうか?
製作年代は、前者はお寺さんに聞いて江戸時代初期ということがわかっています。後者は妙覚寺の公式サイト(なのかな?)に寛文年間(1661年〜1673年)に仁王門が完成したと記載がありました。単純に江戸時代(1603年〜1867年)の264年間を三分割して江戸時代初期を1603年〜1691年と仮定すると、幅は広いけど時代的には重なっているようです。
自分が仏像を彫ってるわけでもないので見た目で判別するのは難しい…。作る人の癖とか特徴があると思うから詳しく調査したら分かりそうだよねぇ。んでも研究者でもないのでもちろんできるわけもない。印象としては親戚ぐらい近い気がするけどなぁ。二つのお寺は地域的にも近いし。確かめるすべはありませんが、同じ仏師が作ったと思った方が夢ふくらむので、わたしはそのように信じたいと思います。他にも似たお姿をした宇宙人仁王の血族に出会えると楽しいんだけどなぁ。今後Vol.3を書ける日が来るのか、来ないのか…。情報求む!!!
では、最後に今回撮ったfilmダイジェストでお別れです。またね!
最後まで見ていただきありがとうございました!
【使用カメラ】フィルム:OLYMPUS PEN FT、CONTAX T2、デジタル:FUJIFILM X-T3、iphone SE2