バスを乗り継ぎ垂水市海潟(かいがた)へと向かいます。バスでの移動中、窓からずっと桜島が見えているのが印象的でとても好きでした。
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「海潟」でバスを降りると、道の片隅には真っ赤な躑躅が咲いていました。
宿にチェックインする前に真っ先に向かったのは・・・
内田菓子店の「キヌサヤ最中」
バス停から歩いて数分の「内田菓子店」。
お目当てはもちろん・・・
キヌサヤ最中だ!!!
巷ではあんこ嫌いで有名なわたくしですが、少しずつ大丈夫になってきている今日この頃。子供の頃も黒々とした小豆ではなく、白あんなら食べれたのだ(大人になるにつれて「餡子」という思い込みで食べられなくなった)。
この「キヌサヤ最中」なら可愛さ故、食べれる気がする・・・!餡子を食べたくないという気持ちよりも、「可愛いご当地最中」を食べたいという気持ちの方が勝ったのである。それに餡子好きの母親へのお土産にちょうど良いと思ったのだ。箱詰めも出来たけれど家族へのお土産だし、バラでキヌサヤ最中を10個購入。お店のおばあちゃんがレトロな包装紙で包んでくれます。
これを壊れないように優しく包んで持って帰るのがわたしの使命よ・・・!!
ストアーほりのうち
無事にお目当ての最中をゲットし一安心。荷物が重すぎるし歩きすぎて足もすでに壊れていたので、夜ごはん買ってお宿でゆっくりすることにします。重い足を引きずりながらUターン!先ほど降りたバス停のすぐ近くにある「ストアーほりのうち」へ。
こちらはどうやら唐揚げが有名らしい。ごはんは売り切れてしまったとのこと(白米大好き!白米食べるためにおかず食べてる説)。仕方ないので揚げたての唐揚げとピーナツ豆腐を購入して、明日の朝ご飯用にパンもいくつかみつくろう。疲れを取るためにオレンジジュースもね。
トンビ襲来・・・!青空弁当の危機
宿で食べるつもりだったけど、まだ明るい空と揚げたての唐揚げの匂いを嗅いでいたらすっかり気が変わっていました。せっかくだから海に浮かぶ桜島を愛でながら、揚げたての唐揚げを食べてしまおう・・・!!海沿いをうろうろしてちょうど良い場所を見つけます。
本日の夕ごはんはこちらです!!!
封を開けて・・・いただきまぁーーーーーす!!!
・・・あれ?お箸が入ってない・・・。あれ?あれ??唐揚げから目を離してごそごそビニール袋の中を漁っていると・・・
ビュン!!!!!
な、ななななんと!唐揚げの入っている皿めがけて突進するトンビ!!!宙へとダイブする唐揚げたち・・・!!!!!
悲しみの惨劇が繰り広げられるのであった・・・。
「3秒ルール」のもとに、一個だけささっと拾い上げてぱくりっ(秘密だよ!)動揺しすぎて味はちっともわからなかったよ・・・。唐揚げは全滅だけど、ピーナツ豆腐は無事。箸はないけど!でも大丈夫、吸えばいいんだよ・・・!!そんなわけで、見苦しい姿でちゅーちゅー吸いながら食べるのであった。海潟では夕闇時の海辺に妖怪「ピーナッツ豆腐吸い」が現れるそうな・・・。
ピーナッツ豆腐!美味しかった!!!でもこのままだと夜にぜったいお腹空いちゃう・・・。小腹が空いた時用にちょっと多めに買っていたパンの中から、池田パン(鹿児島といえば)の焼きそばパン選び、胃袋を落ち着かせるのであった。
海潟温泉
海潟は昭和初期に開湯した小さな温泉地。戦後しばらくは指宿や霧島と並ぶ温泉地として発展したそうですが、市が漁業に力を入れたために衰退。その名残は今でも点在する宿からほんのり感じることができます。桜島が望める海沿いの温泉宿はGWということもあり予約でいっぱい!残念ながら温泉ではない民宿に宿泊することに。でも、せっかくだから温泉に入りたい・・・。
よし、もうこのまま温泉へ行ってしまおう・・・!!近くの共同浴場へと向かうことにします。
江之島温泉共同浴場
惹かれるように奥へと続く細道を歩いていくと、 小さな空間に建物がふたつ並んでいました。
めちゃくちゃいい!!とてもいい!!!
その佇まいからきっと素晴らしい温泉に違いないという直感がピーン!そしてその筋の人たちに有名な温泉に違いないと確信・・・(後で調べてみたらやっぱりそうでした)。
右側が温泉の建物で、左側の建物でお金を箱に払って入るシステム。ロッカーはないので、貴重品がある場合はこちらで人を呼んで預かってもらいましょう。
いざ、温泉へ・・・!!!
想像を遥かに超えて ・・・最高によかった・・・。
穴の空いたパイプの両側から弧を描き湯船に向かって勢いよく流れ落ちるお湯も、可愛らしい豆タイルも、木造の壁の雰囲気も空間のすべてがたまらんかった・・・。泉質も素晴らしい!ぬるぬる最高。テイエム牧場温泉と同じくご近所さんたちの憩いの場になってるのも素敵。人が途切れず(それどころかますます増えて)写真は撮れず・・・。でもそのおかげでより一層その時のときめきが胸に強く刻まれたのでした。
また行きたい温泉が同じ日にふたつもできるなんて・・・! それもまったく趣の違う温泉。大隅半島おそるべし。自信をもってお勧めできる温泉なので、皆さまもぜひハシゴしてくださいな。
こまどり荘
本日宿泊するのは夕闇にのみこまれゆく「こまどり荘」。なにがいいって、その名前がイイ・・・!
宿では女将さんが出迎えてくれました。チェックインをすませるとお風呂のことを聞かれたのでつい、先ほど入った江之島温泉が素晴らしかったことを興奮ぎみに女将さんに伝えるのであった。
こまどり荘はおそらくリフォームされてて、まるで親戚のお家におじゃましているようなお宿。あちこちに置かれてる昭和な人形がたまらなかったし、部屋にまるで聖書のように置かれているゴルゴもよかったです。
トイレも綺麗だったし(お風呂は見てない)、3,500円で寝泊まりできるのだからじゅーぶん!男性の宿泊客もいたのに鍵は渡されなかったのでちょっとドキドキしたけども(中からはかけれる。たぶん言ったら鍵をもらえたのかも)。
「キヌサヤ最中」実食〜餡子ぎらいの最中デビュー〜
海で夕食を食べて温泉から上がったあとの甘いものはマスト。そう、わたしにはキヌサヤ最中があるのだ・・・!ついに「可愛い最中」デビューです。
ここ垂水市は、キヌサヤエンドウとインゲンの栽培で全国の知られているそうです。そのキヌサヤエンドウの形を模した最中が名物で、鹿児島市内や他の市町村から買い求めにくる人もいるんだとか。
では、早速中身を拝見・・・。
か、かかかかかかわいいーーー!!!
生まれて初めて食す最中の一番目がこれって!最高すぎるのでは・・・!??
勇気を出して・・・ぱくり!!!
まるでエイリアンの血のような・・・!鮮やかな緑です・・・!!!
餡子ぎらいだけどお味も大丈夫!ふつーに食べれる!!(わたしにとっての褒め言葉)後日、実家に帰った時に母親に残り全部お土産として渡したら「美味しい」とたいそう喜んでました。よかった!
なんと重ね合わさった最中を剥がすと中にはお豆が3粒お行儀よく並んでいるらしい(ネット上で見た)。あぁ、この目で確認したかった・・・!!
キヌサヤ最中を包んでいた包装紙のイラストももちろん可愛いし、それらを包んでいた包装紙もめちゃレトロで可愛い。 「内田あめ」「海潟しぐれ」「江ノ島せんべい」「ホタルしぐれ」などなど気になるものばかり・・・。
さて、全国各地にはその土地の名物を最中にして販売してたりする(例えばサザエやロケットやカブトガニなど)。おそらく新たに開発されるものより昔から販売しているものが多く、その形や包装紙も個性があってレトロで可愛い。わたしは地元の老舗菓子店にある昭和な最中に心惹かれるのだなぁ。というわけで、これからも全国各地の可愛いご当地最中を求めて旅したいと思います。そしていつか餡子を克服して、自信をもって「好き」と言える自分になるんだからな・・・!!
出発の朝
翌朝、宿のご夫婦と昭和レトロなお猫に見送られて出発です。
さよなら、海潟。また会う日まで・・・。
■参考サイト
【03】鹿児島GW帰省旅2024へつづく▼▼▼