お昼ご飯も食べぬまま、気付けばすでに14時過ぎ。そろそろ遅めのランチをしようと、目星をつけてた喫茶店にバスで向かいます。
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会津若松市役所 本庁舎
喫茶店の最寄り駅に着いてみると、なんと見学したいと思っていた会津若松市役所の前でした。
外観・1階
1937年(昭和12年)竣工の重厚な建物を一目見た瞬間、今すぐ中に入りたい気持ちに駆られます。受付のお姉さんに確認したらOKとのことだったので、ランチよりもまず先に見学することに。
ステンドグラス
階段を登っていくと踊り場には、市章である「會」をモチーフにしたステンドグラスがありました。
解説板には以下のように書かれていました。
当時としては珍しい鉄筋コンクリート3階建てであり、壁面の装飾に趣向が凝らされています。正面と東面中央の窓両脇の装飾柱は細身で、柱頭にはアカンサス(植物)の葉飾りと渦巻き模様があり、古代ローマのコリントオーダー形式を模しています。市長室、階段踊り場等の窓にはステンドグラスがあり、市章、鳳凰、松などを模ったデザインとなっています。このデザインを手がけたのは、福島県耶麻郡磐梯町出身の大田廣喜(結婚後五十嵐姓)氏です。大田氏は、市役所庁舎が落成した翌年の昭和13年に会津若松29連隊に入隊し、その後日中戦争で戦死したことから、このステンドグラスが遺作となりました。
このステンドグラスをデザインした大田氏は、新宿ほてい屋(現伊勢丹)の内装も手掛けたとも伝えられているとのこと。(ただし、新宿伊勢丹は貴重なゴシック・アールデコ様式の歴史的建造物ではあるものの、外装にその名残が多少見られるのみで内装は何度も改装されているため、大田氏が手がけたという内装を確認するのは難しそうです)
2階
まったく用事ないけどいいかしら・・・?と、ちょっとドキドキしながら2階へと登っていきます。
すると2階にも素敵なステンドグラスを発見・・・!!!(あやうくロッカーに隠されてしまうところ・・・)どうやら男女共用のトイレのようです。
扉を開けると・・・中にもステンドグラスが!!!
3階
さらに3階へと登っていきます。
3階にある議場も建設当時の姿を残しているとのことですが、中に入っていいかわからなかったので探索はここで打ち切り。そそくさと退散することにしました。
以下のページに若松市役所の建築についてまとめられていましたので興味のあるかたはどうぞ。
琥珀
時間はすでに15時前。やっとのことでお昼ごはんです。訪れたのは市役所近くにある昔ながらの喫茶店、琥珀。
美しいステンドグラスが印象的な店内でいただだくのは昔懐かしナポリタン。
ほっと一息つきました。
栄町ぶらぶら
市役所から喫茶店へと向かう途中、いつものように道に迷って偶然見つけた魅惑的な道がありました。
きっと素敵な通りに違いない!でもこのまま進むといつまでたってもお昼ごはん食べれない・・・。というわけで、喫茶店に行ってから散策することに。
ナポリタンでお腹を満たし、再び魅惑の道へとUターン!!!ついに散策開始です。
「会津復職専門学校」の看板が残るこちらの建物も気になる〜。
さらに歩いていると、小さな祠の存在に気づきました。
何が祀られているのかしら・・・と近づいてみると・・・・・
だー◯こーんさーーーーん!!いらっしゃぁーーーーーい!!!!
はい、まさかの道祖神さまとの遭遇です。日頃からアンテナはってるから引き寄せてしまうのでしょうかね・・・あ、そういえば初日もたまたま予約した宿が元ラブホだったね・・・。
こちらの祠は、会津西街道の陣屋を移築復元したという「元祖輪箱飯 田季野」の敷地内にありました。
その陣屋に関係するものなのか、それとも元々この場所にあったのか。詳しいことはわかりませんが偶然出会うことができて大喜び!自分の嗅覚を信じてよかったと思うのでした。
相変わらず雨は降り続けていましたが、濡れた鮮やかな花々もとても美しかったです。
Lover's coffee
短い散策を終えて(晴れてたらもっと知らない道を歩いてみたかったな)、気になってた珈琲豆屋さんへと向かいます。
自分で豆を挽いてドリップすることに目覚め、旅先で珈琲豆を買うことに喜びを感じるようになってきた今日この頃。検索して見つけたLover's coffeeがめちゃくちゃオシャレでびっくり!!!
一種類だけ選んで試飲できるのですが、ちゃんと豆から挽いてドリップしてくれます。なんと丁寧な仕事・・・。
最近珈琲に目覚めたばかりの新参者なので、味の細かいことはちっともわからないのですが、購入した豆はどれも好きなお味で美味しかった!会津若松に住んでる珈琲好きはきっとここに通うんだろうなぁー。
さて、散策を予定してた商店街に着く頃にはすでに17時前。辺りも暗くなっていました。時間が許す限り、気になる場所を巡ることにします。
白木屋漆器店
まず訪れたのは、大正3年に竣工した土蔵造り3階建ての白木屋漆器店。
漆器はなかなか高級品なので、どきどきしながら中へと入ってみます。すると意外にもお店の人が優しそうだったので、気楽に見学することができました。
1階の奥にはちょっとした資料館も併設されています。
会津塗の独特の模様である「金虫喰塗」の工程が紹介されていたのですが、なんと大麦またはモミ殻を全面に手蒔きしてその模様を作ってるんだって〜!おもしろい&びっくり!!
その模様も美しいのですが、「金虫喰塗」って言葉もめちゃくちゃわたし好み・・・(興奮)
2階にはちょっと高級な漆器が展示販売されています。
なんと手塚治虫がここに来たことがあるらしく、写真が飾ってありました。
気に入るのがあれば購入したかったけど、ビビッとくるものに出会わず・・・。
もっと今風なモダンでオシャレな商品作ればいいのになぁと思ってしまいました(言うだけなら簡単)。
塚原呉服店 本店・第二塚原呉服店
お店を出て、次に目指したのは塚原呉服店 本店(現バンダイスポーツ)。大正15年(1926年)に竣工した建物で、元々は呉服屋さんだったなんて!当時とってもハイカラなお店だったのだろうと思わせる素敵な外観・・・!!!まるでイギリスにいるかのよう・・・。
見た順番が前後してしまうのですが、白木屋漆器店のすぐ近くには昭和2年(1927年)に建てられた第二塚原呉服店もありました。筆記体で書かれた「Department Store」文字とかもうたまらんたまらん!塚原呉服店さん、当時は相当繁盛してたんでしょうなぁ〜。この時代のお着物が大好きなので、タイムスリップして買いにいきたい・・・。
いよいよ雨の中歩き続けるのが辛くなってきたので(歩きすぎて足も痛い)、会津若松駅まで電車に乗って一駅分戻ることに(浅草から使用しているフリーパスがあってよかった!)。
マルモ食堂
会津若松駅に着いたのは18時過ぎ。宿は素泊まりだったので、早めの夜ごはんをいただいてから宿へ向かうことにします。訪れたのは駅前にあるマルモ食堂さんです。
行ってみるまで知らなかったんだけど、嵐の櫻井翔さんが「プラスの魔女」という映画の撮影をここで行ったらしい。お店のおばちゃんが教えてくれました。わたしがパシャパシャ写真撮ってるからファンと思われたのかな笑
会津はソースカツ丼なるものが名物とのことで、もちろんそれ目当てでこちらを訪問。甘いソースでとても美味しかった!おばちゃんや、お店の雰囲気もよかったな〜。
満腹になった後は、スーパーに寄って宿へと向かいます。すると、和泉屋旅館で食べてとっても美味しくて気に入った「みしらず柿」があるではありませんか!!!
買って帰りたかったけど、旅館で食べたものよりも小ぶりでイマイチ・・・。なぜかどこでも買える冨有柿(どでかい5個パック)を購入して大荷物で帰ることになるのだった・・・(歩き疲れて脳みそフリーズしてたんだね)。
ふじみ旅館
そんなこんなっでやっとお宿に到着!!!本日宿泊するのはふじみ旅館です。
「青龍」や「玄武」、「白虎」といったかっちょいい部屋名が書かれたお部屋があってグッときました(わたしの部屋にはなくて残念)。そして自分の部屋の写真を撮るの忘れてたよね・・・
宿の近くにある温泉の入浴券付きで予約していたので、早速温泉に入りにいきます。
日帰り温泉 富士の湯
温泉というかスーパー銭湯な雰囲気でした。
温泉に入った後は、温泉裏の駐車場にあるあやしげなスポットをのぞきに・・・。
湯冷めしてはいけないので早々に宿へと戻り、会津若松駅の土産物屋で買い込んでいたお酒で湯上がりの一杯・・・!!!
浅草からスタートした旅も、いよいよ明日で終わりです!!!
【使用カメラ】film:CONTAX Aria、digital : FUJIFILM X-T3、SIGMA quattro dp3、iPhone
栃木・福島ひとり旅2021⑨へつづく▶︎▶︎▶︎