2023年のお盆休み。岩手に5泊6日ひとり旅してきました!(観光自体は実質3.5日ほど)今回の旅の目的は四国の鹿踊りのルーツである東北の鹿踊。
四国の鹿踊りについては以下のブログをどうぞお読みください▼▼▼
四国の鹿踊りとどう違うんだろう?共通点はあるのかな・・・?この目で確かめてみたい・・・!!!
そんな思いが募り、旅することを去年の暮れあたりからぼんやり考えておりました。
CONTENS
台風7号現る
そんなに前から考えていたはずなのに・・・本格的に計画を立て始めたのは出発の約1ヶ月ほど前(根っからのめんどくさがり屋)。コロナ禍明けのお盆休みを舐めてはいけません。いい感じのお宿は全滅。今回はマイルで東京まで飛行機で行き、そこから新幹線のルートでしたが、希望日時の飛行機も取れず、安くなる新幹線のチケットも入手できず、自業自得とはいえざんざんな結果に。
さらに、いよいよ旅立ちの数日前という時に、台風7号が誕生するという悲劇・・・!!なんとわたしがちょうど東京から飛行機で福岡へと帰る日に被っているではありませんか・・・(絶望)。
今年の前半、わたしはこのお盆旅のためにほぼ毎日弁当を作り、大きな旅も我慢して節約を重ねてきたのですよ・・・。それなのに!なんとういう仕打ちなの神様・・・!帰れないかもしれない旅に出るのは社会人として失格ですか・・・?でも!もう止められないのだ!!
そんな絶望的な状況の中、ふと予感がしたのです。フライト情報をチェックしてみると・・・なんと売り切れていたはずの便がスカスカに空いているではありませんか・・・!!!(みんな台風でキャンセルか日程を延期したのだと思われる)
こ、これは・・・行くしかない!!!!!
そんなわけで、旅を中止するどころか飛行機の便を1日早め、10日の仕事終わりの夕方に旅立つことに。それを決めたのが旅立ちの前夜。実は荷造りをまったくしておりませんでした・・・(究極のめんどくさがり)。バタバタと急いで準備を終わらせ、なんの心の準備もできぬまま出発することになったのでございます。
果たして無事帰ることができるのか・・・!??(そもそも旅ができるのだろうか・・・不安しかない)
この日は東京駅近くのビジネスホテルに泊まり、翌朝の新幹線で岩手入りすることに。早朝5時起きという事実に震えながら急いで就寝。どうか寝坊しませんように・・・!!!
東京から岩手へ
なんとか寝坊せずに起きて、6時過ぎの新幹線に乗るために東京駅へ。
ホームに向かうと・・・とんでもない人人人・・・!!!
お、お盆ってこんななのね???ぜんぜん余裕ぶっこいていたよ・・・。
このままずっとたちっぱなのかしら・・・なーんて思っていたら、少しずつ人が降りて行き、途中でススッと座席をゲット!ほっとしたーーーーー。そんなこんなで3時間ほど揺られて新花巻駅へと到着です。わーい、初岩手だよーーー!!!
釜石線ホームへと向かいます。
駅前でさっそく鹿さま発見!!!こんな日常の風景に溶け込んでいらっしゃるのねーーー。
乗り換えの電車の時間も迫っているので駆け足でホームへ向かいます。
ホームで待っているとアナウンスが。どうやら地震があったもよう・・・(こわい)。点検で電車が遅れるとのことでした。
遅れてやってきた電車が走り出したと思ったら、今度は鹿と接触してストップ・・・。なんかいろいろ起きる旅の初日。台風も迫ってきてるし、お天気はいいのにこれからの旅に暗雲が立ち込めているようで不安になります・・・。
遠野に到着
鹿と接触しつつも再び電車は走り出し、10時過ぎに最初の目的地である遠野へと到着。そう、あの有名な『遠野物語』の舞台です。
ICカード使えなかったから、みんなも遠野に行く時は気をつけて!
駅にスタンプカードがあったので、もちろん押します。旅の記念だよー。
実は『遠野物語』を読んだことがないわたくし・・・。なのになぜここへ?
民俗学が好きであるならやはり一度は通らねばならぬ道・・・!そうですよね?柳田國男先生・・・!!!
というわけで、そのような短絡的思考でこの地を旅することを決めたのでした。
宿にチェックイン
さぁて、まず何をしよう・・・。
実はどこに行くかあまり決めていなかったので、とりあえず荷物を宿に預けて身軽になることにします。
あれ?思ったより遠い・・・。遠いな?そんな風に思いながらキャリーケースをガラガラと引きながら炎天下の遠野を歩きます。
10分以上歩いて到着。本日のお宿は「民宿古軒」さんです。
今回の遠野旅では遠野に泊まって応援クーポンを使用しました。登録されている宿の宿泊費が2000円引き+500円クーポンが2枚もらえるというお得っぷり!残りわずかで10月31日までらしいので、それまでに遠野に行かれる方はぜひ〜。
チェックインの手続きをしている間に冷たくて美味しい麦茶をいただきました。ありがたや〜。
そしてなぜか突然宿で飼っている猫が吐くという・・・。地震はあるは鹿と衝突するは猫は吐くは台風がくるはで一体何が起こっているの・・・?え?もしかしてわたしになにか憑いている???
またひとつ不安の種が植えつけられたところで、まずは腹ごしらえすることにします。
昼食
猫のいるお店でランチ。遠野は猫好きの人が多いのかしら〜。
味噌ラーメンをいただきます。
遠野市立博物館
お腹を満たしたあとは、目的のひとつだった遠野市立博物館の呪術展へ。
裏側に周ると博物館の入口がありました。
目的は企画展の呪術展だったのですが、どちらかというと常設展の方が面白かったです。
常設展
そしてそして!もちろん鹿踊の装束にテンション上がっちゃうよねー!!!
鹿踊には、幕を持って踊る「幕踊り系」と太鼓を持って歌い踊る「太鼓踊り系」の二つに分かれるらしい。遠野にもどちらの系統もあるらしいですが、ほとんどは「幕踊り系」で、ドロノキをカンナで削ったものをつけるので「カンナガラじし」とも呼ばれるそうです。
実際に装束を見てみて、これを被って踊るの・・・?と思ったよりも大きくて驚きました。
企画展「遠野物語と呪術」
常設展の奥に企画展示会場がありました。


他にもいろいろ興味深いものたちが。帰ってきてから思ったんだけど、図録なんで買わなかったんだろう・・・通販で買おうかな。
色んな著名な漫画家さんのカッパの絵も展示されていました。



レンタサイクルで遠野を巡る
10時に着いたというのにあっという間に14時。わたし・・・何か実りのあることしたっけ?このままだと死んでも死にきれない・・・!!!(大袈裟)
急いでレンタサイクルを借りに駅近くの観光協会へと向かいます。残念ながら電動自転車は全部出払っていてママチャリのみ(午前中にはまだあったのに!)。意外にも人気にようでびっくりです。
まずは王道のかっぱ淵へと向かいます。
そして突如現れる不気味な人形群・・・。
かっぱ淵
川沿いを歩いていくと、薄暗いちょっとした森の中に辿り着きます。
ん?なんか川にぶら下がってる・・・
噂には聞いていたけれどカッパ釣りしてるんですね・・・!!!子供たちが「ママー、釣れないよー!」などと言って真剣に釣りをしているのが微笑ましかったです。
でも、こんなに人がいたら釣れないかもね?
遠野のかっぱは顔が赤いらしい。なのにこれまでみてきたかっぱは緑だらけだったねぇ。赤くすればいいのにねぇ。
乳首のぬいぐるみが奉納されてるの知らなかったー!ちゃんとお賽銭して拝んだからみてるはずなんだけどなー。我が注意力よ・・・。
馬っこつなぎ
ふと、カッパ淵の横の畑に気になるものを見つけました。
最初ロールシャッハテストみたいな黒い染みが見えるな・・・馬みたいだな・・・。なんて見てたらちゃんと馬だった!一体なんなのだろう・・・??
自分で調べもせずにTwitter(X)に問いかけてみると、博識なフォロワーさまから「馬っこつなぎ」ではないかと教えていただきました。ありがたやー!
田の神様をお迎えし豊作を祈る遠野の伝承行事らしいです。思わぬところで遠野の民間信仰に触れることができて嬉しい〜。
伝承館
カッパ淵を後にして向かったのは伝承館。
伝承館内には移築された「旧菊池家住宅」があります。
オシラサマを祀っているところに行きたいんだけどどこなのーーー?とよくわからずに中に入って奥へ奥へと進んでいくと・・・
オシラサマ
オシラサマのお部屋だ〜!!!
昔から東北全体で信仰されてきたオシラサマ。『遠野物語』では、そのオシラサマの始まりの話が記されていて、その内容がとっても美しくてトキメキ。美しい娘が馬を愛する話でした。馬は父親に首をはねられ殺されてしまうのですが、娘はその馬の首と天に昇っていったそうです。オシラサマの部屋へと至る通路には、その話をイメージしたモノクロ写真も展示されていました。
願い事が書けるようになっていたので、もちろんわたしも書きます。


建物内にはほかにも気になるものが色々展示されていました。
さて、レンタサイクルの返却は17時まで。ここから観光協会までは自転車で30分ほどかかります。あと1時間半くらい時間があるけれど、遠出するにはちょっと時間がたりない中途半端っぷり。うーむ、いちかばちかあそこに行ってみるか・・・。
急いで出発!間に合いますようにーーーーー!!!
【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2
②台風危機一髪!岩手お盆ひとり旅2023 へとつづく▼▼▼