彷徨する旅のアーカイブ

旅先や日常で出会った「非日常」の記録

⑤秋の愛媛南予ひとり旅2022【御荘散策編】

今回の旅の最大の目的は無事達成しましたが、旅はもう少し続きます。

再び御荘に到着

CONTENTS

夕暮れの散策

御荘に着いたのは17時前。少しずつ陽が傾き初めていました。散策したい気持ちを抑えきれず、少しだけ周囲をぷらぷらすることに。

ヤバイ看板発見!!!

あたりが茜色に染まっていきます。

旅館

右の建物も旅館だったのかなぁ

バス停の名前である「御荘」は、愛南町に合併される前の町名。その名は王朝時代に延暦寺の荘園がこの地にあったことに由来するそうです。すぐ近くには、四国八十八箇所霊場第四十番札所「観自在寺」があり、この辺りは門前町として栄えた土地とのこと。だから旅館や旅館だったと思われる建物がいくつもあるんだね。他にも昔栄えたであろう名残をそこかしこに感じることができました。

旧土豫銀行

そのひとつこちらの建物。建物前ではおじいさんが土いじりやお掃除をしていました。

美しく堅牢な建物

おじいさいんがいるなぁーとぼんやりと思いながら、目の前の素晴らしい建物に夢中で写真をパシャパシャ。

たまらんぞ!

写真を撮りながら、自然とお爺さんに話しかけて色々と尋ねていました。

看板

こちらは元銀行の建物で、昭和5年竣工のようです。

ちょっと検索しただけでは公式のデータをネットで探すことができず。こちらのブログに少し情報が載っていたので興味のある方はどうぞ。

銀行の後は生命保険会社に貸し出していたこともあったけれど(扉上に薄く文字が残ってました)、今は空き家で使用されていないとのことでした。扉が錆びていたり、ガラスが割れていたりと痛みを感じるところは色々とあるけれど、壁の石には川の砂が使われているからとても丈夫らしい。今では禁止されていて海のものしか使用できないんだって。色々と話してもらえて嬉しい!

銀行奥に繋がる自宅は表とはまったく違って日本的な作り

元銀行横にもよき建物

今の持ち主は誰なんですか?と何気なく聞いてみると、なんと!今はおじいさんの持ち物とのこと!!そっか、そうだよね。だから詳しいし、建物周辺のお世話をしてたのか・・・。まぬけなほどに驚きの声を上げてしまいました。

中も見学できるようにしてくれたらきっと建築好きの人が見に来るのに〜と勝手な要望を伝えると、そういう話もあったりするけど維持費がかかったりして大変なのだと。民間に使ってもらうのが一番という話でした。専門的な知識もなく記憶力もないのでぜんぜん正しく伝えられてない気がする・・・。

今は使用されていないにも関わらず、こうやってちゃんと手入れしているのだから素晴らしいなぁ。建物に対する愛情が感じられます。

少しの間でしたが、お相手してくださったおじいさん、ありがとうございました!!

再び散策

まだまだ何かがある気がする・・・と、鼻をくんくんくん・・・。

朽ちた標識

お!

銀行に続く、わたし的たまらん建築を発見・・・!!!!

アーチ!!!

この特徴的なアーチの入口を見ているとどこか艶かしさを感じてしまいます。普通のお家にしては奇抜だから、ここも旅館だったりしたのだろうか・・・。

もっと奥に進むと学校があるのですが、そこから車が来たので思わず怪しまれないように空を撮った時の写真がこちらです。

月と電柱

車が去ってから再び撮影開始!(The 不審者)

廃墟と化していました

にゃん発見!

さらにぷらぷらぷら・・・

すてき煙突

背中から植物をはやして植木鉢みたい

いよいよ暗くなってきたので散策を断念。大人しくホテルへとチェックイン!

MIC

旅行支援なんちゃらでクーポンをゲットし、向かった先はお昼にも訪れたMIC!!!

富豪になった
4000円分あるけどほんとは3000円。宿のおばちゃんが間違って1枚余計に渡してたという笑。もちろん返却したよ!

お昼に食べた焼き鳥が!焼き鳥が忘れられなくて・・・!!!

が、しかし、到着するとすでに焼き鳥屋さんは閉店・・・。夜食になりそうなお弁当やお惣菜も売り切れていてガックリ。とりあえず宿で晩酌するためのお酒とおつまみやパンを購入することに〜。

ご当地ならではのお酒。柑橘好きだから嬉しい!

昭和なデザインのパンがどれもこれもめっちゃ可愛かった!!!

そして、ふらふらと夜ごはん探しの旅へ・・・。

河童と月

回らない回転寿司屋

たどり着いたのは回る高級お寿司屋の「にしむら」さん・・・!

のはずが、回転寿司レーンはあるものの稼働してない鮨屋さんでした。頼んだものが握られて出てくるシステム。そっちの方が良き〜。

一番最初に食べたウニ!うまー!!

生エビもぷりっぷりでおっきくて美味しかったー。

お寿司屋さんの甘い卵焼き好きなのです

ここでしか食べれないものが食べたい・・・そう思ってチョイスしたのが「ボラメの唐揚げ」。ボラメって初めて聞くよ。どんなだろう〜。どきどき。

しかしこれが待てども待てどもこない。

勇気を出して聞いてみると・・・忘れられてたーーーーー!!!

実は最近別の土地のお店でも注文を忘れられたばかり・・・。そういう運命なのか。

そしてついに現れたのがこちらのボラメ。

ボラメの唐揚げ

ボラメという名前からグロテスクな魚の姿をなんとなく想像していたのですが、キビナゴのような味わい・・・???(キビナゴもあんまり食べないからぜんぜん違ってたらごめんなさい)

ちなみにボラメはこんな魚〜

愛媛県宇和島地方では、エソの小さいものをボラメと呼び、地元の鮮魚店やスーパーなどでも並ぶ食材のようですが、都心では決して見ることのない食材です。エソは、大きなものはすり身やかまぼこの原料となり、鮮魚として出回ることはほとんどありません。ボラメは、そのままから揚げや天ぷらなどで利用されることもあれば、すり身にして練り物の原料にも使われています。

ボラメ(エソの子)【八面六臂】より

晩酌

お腹を満たして宿へと帰宅。シャワってあとはお疲れ様のカンパーイ!!!

柑橘の酎ハイおいしかったー。おつまみもうまうま。そして本日収穫したお餅を見てニヤニヤ・・・。

でもね・・・悲しいことに、旅から帰ってみてみたら全部カビてたんだ・・・。どうにかカビを削って食べられないかと色々と調べたけれど、どうやら破棄するしかないらしい・・・。悲しい。今度はもらったつきたてのお餅は、その日のうちに食べることを誓うのであった・・・

朝ごはん

恐ろしいほどの雀がチュンチュンいってる朝。

チェックアウトしてまず先に向かったのは・・・・

朝MIC!!!(またかよ)

野菜や柿や蜜柑もろもろ買って帰りたいけど荷物になるから我慢・・・バックパック旅の哀しき宿命

朝の7時でオープンしたばかりでバリエーションは少ないけれど、いくつかお弁当もありました!

どれにしようか迷う〜

焼き鳥もパックされたのが売られてた!!!

でも残念ながらわたしがもう一度食べたいと切望する鶏皮はあらず・・・。旅から帰宅後しばらくの間、鶏皮食べたい病にかかってしまったという・・・。

朝ごはんも無事ゲットし、バス停へと向かいます。

風力発電かっこよす

銀行横の路地の先には有名なお遍路のお寺さん。ちょうど近くの小学校の通学時間でした

もう何度もお世話になっている「御荘」のバス停からまた出発するよ!

ここをわたしの別荘にしてよいですか・・・?っていうぐらいの居心地のよさだった

早めにバス停に着いたので、MICで買ったばかりの朝ごはんをもぐもぐもぐ。

練り物味が濃くて美味しい!

マイクロバスに乗り込みレッツゴー!!

昨日のバスとは違い、降車ボタンがある・・・!!運転手に降りるアピールしなくていいのね・・・!!!(人見知りには苦痛なんじゃ)

ハイスペックバスに感動するのであった

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

⑥秋の愛媛南予ひとり旅2022へとつづく▼▼▼

②秋の愛媛南予ひとり旅2022【はじめての愛南町編】

宇和島駅前のバス乗り場からバスに乗り込み、これからどんどん南下していくよー!!

宇和島のバスのカラーリング、レトロで可愛いんだよー(この写真だとわかりにくいけど)

CONTENTS

車窓から

早々に現れる海に感激・・・!!

海育ちだからなのか、海をみるとテンションがあがるのだ

車窓からはあちこちで秋祭りののぼり旗が見えました。

鹿ちゃんは舞うのかしら・・・遭遇しないかしら・・・・・

などとドキドキワクワクしながらカメラ構えてたけど、鹿ちゃんズに会えたのは吉田町でのあの一度きりでした(やっぱり運命!!!)

愛南町ぶらぶら

1時間半ちょっと揺られて愛南町の御荘に到着。

あ、すき

バス停の待合室がいい味だしてた〜。フォントもたまらん。すき。

宇和島市の闘牛場のポスターもよき。
痛いのは苦手だから実際に見にいくことはないかもですが気になります

まずは荷物を預けにホテルへと向かいます。・・・が、その途中で素敵な建物や光景に出会ってしまい、なかなか歩みを進めることができない〜!!!

いい木

かわいいソロバンBOY & GIRL!!

同じ建物の裏側と表側から

光がとても綺麗でした

かわいいあしあと

そしてそして!激ヤバの建物を発見!!(語彙力)ニョキっとのびた松の木とその影がこれまた印象的でカッコいい〜!!!

印象的な松の木

そして松にも負けないこの建物の存在感よ。こちらの建物に関してはまた後でゆっくりと・・・。

ほらほら!バスのカラーリングかわいいでしょ!(影だけど)

どうやらこのあたりをもっと散策したらとても楽しそうだ・・・そんな予感がビシビシしていたけれど、寄り道ばかりしていたら当初の目的を果たすことなんてできやしない!ひとまず切り上げてホテルに荷物を預けます。さて、身軽になったところで、まずは昼食を調達しにゆきますぞ。

宿の近くには鳩がいました

道の駅みしょう MIC

訪れたのは道の駅みしょうMIC(読み方はミック?エムアイシー??)。

店先にはたくさんの海産物や野菜果物、魅力的なお弁当やお惣菜が〜。

お弁当はとってもボリューミーでした

あ!カメノテ!!わたしの地元でもよく食卓にのぼってました(父のお酒の肴として)

由良の媛っこ地鶏

Google Mapのレビューを見ると焼き鳥を押している人が多いので、試しに購入してみることに。「やきとり」「ねぎま」「かわ」の3種類。ねぎまは今ないとのことだったので、焼き鳥と鶏皮を2本ずつ購入しました。

「焼き鳥ゆら」さん

「由良の媛っこ地鶏」という種類らしい〜。

家鶏図

近くに休憩できるとこもなさそうだし、どこで食べようかな・・・と辺りをうろついていると、誰もいない駐車場を発見。いけないことと思いつつ駐車場の端っこをお借りして青空ランチしちゃいました!!!(良い子は真似しちゃダメよ)

八幡浜で買ったおむすびとゆで卵も登場

焼き鳥めちゃくちゃ美味しかったー!!!特に、鶏皮・・・。わたくし何を隠そう昔っから無類の鶏皮好きなのであります。子供の頃はこってりなタレが好きたったけど、歳を重ねるうちに塩派に。だけどここの鶏皮はこってりしすぎてなくてとっても美味しかった!身は歯応えがあったよ〜。なんで2本ずつしか買わなかったんだ・・・。鶏皮追加で10本食べたいよ・・・!!!

忘れられない鶏皮の味・・・

秋祭り

さぁて、バスの時間までもう少し時間があるので(実は今日一番の目的地はここではないのだ)、神社にでも行ってみようかなぁと歩いていると、前から法被姿のおじさまたちが。

この地域でも秋祭り日には、本来なら鹿踊りや牛鬼なども登場してとても賑わっているはずなのですが、今回は神事と御神輿だけを行うと前もって情報を入手していました。運が良ければ遭遇できないかなぁーなんてぼんやり思っていたのです。

するとどこからか太鼓の音が・・・!!法被姿のおじさまたちが、川にかかる遠くの橋を見ながらなにやら話しているではりませんか!

遠すぎて・・・!よく見えない・・・!!けどっっっ

もしかして・・・!!!

おじさまたちに急いで聞いてみると、やっぱりあれが御神輿!

遠い!遠いけどダッシュだよ・・・!!!

追いついたー!!!

御神輿を先導する猿田彦さま〜

右のおっちゃんは餅も配ってる!

女の子にむかってわっしょいわっしょい!!!みんなで一斉に声を出しながら御神輿を上下にゆらします。

女の子が無表情なのがおもしろい笑

そうそうそう!吉田の秋祭りでもこんな風にお神輿をかついで、各家々やお店等を巡っていたのです・・・!!!南予地方で行われる秋祭りは、距離が離れていても基本的には同じ流れなのだね〜。

わたしが夢中で写真を撮っていると、おじちゃんがニコニコしながらつきたてほやほやと思われるやわやわのお餅を3つも!渡してくれました・・・!!!うれしいーーーっっっ

赤い文字も良き

ここでタイムリミット・・・!!!

バスの時間があるので急いで退散〜。少しだけでも御荘での秋祭りを体験することができて嬉しかったです。

再びこの方を通り過ぎ・・・

嗚呼、ほんとにいい木

先ほど降りたばかりのバス停から再びバスに乗り、ちょっとした山を越え、海を眺めながらついに今回の旅の最大の目的地へ向かいます・・・!!!

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

③秋の愛媛南予ひとり旅2022へとつづく▼▼▼

香川徳島ひとり旅2022⑩【讃岐うどん編・最終回】

うどん県を旅する前は、ゆるゆるやわやわのコシのないおうどん一択だったわたくし。香川を初めて訪れた際に食べた讃岐うどんがとっても美味しくて・・・!!!それ以来、やわやわオンリーだった自分の考えを改めました。本場の讃岐うどんは、福岡で食べるそれとは全く違って不思議なほど美味しいのはなぜなのでしょう?

せっかく本場の讃岐うどん食べ放題な環境であるのに、今回は初日の仕事前に同僚たちと1回食しただけ。

しかも中サイズを頼んだらめちゃくちゃ多くて・・・!!どうやら「中」は2玉だったらしい・・・。

このうっかり者のわたしが「中=2玉」の文字を見るわけがない

同僚がちゃんと教えてくれてたらしいのに、まったく聞いてなかったよ・・・。腹はちきれながらどうにかこうにか完食!!味よりも苦しかった思い出しかない・・・。

なんとか食べきった

もう当分うどんはいいや・・・そんな気持ちになるくらいだったけど、やっぱりラストおうどんをキメたいよね・・・!!!

CTONTENS

大川製麺所

そんな気持ちでたどり着いたのは「大川製麺所」。

何やら人がたくさんいるよ・・・!!!ちょうど団体客が入っていて、お店の人たちもてんやわんや!!それでもせっかくなので待つことに〜。

列に並びます

こちらのおうどん屋さんは、製麺所の作業場へと続く向かって右側の奥でまず注文を済ませて、左側の部屋で食べるというシステム。香川のうどん屋さんに不慣れなのでドキドキする〜!!

まず建物右側入口に置かれている紙に注文する品に丸をつけます。

奥の作業場へと持っていき、おばちゃんに手渡し、支払いを済ませます。忙しい時は大変なので、お金はなるべくお釣りなしの状態で用意しておきましょう〜!

奥が作業場

ここから見る光景に心奪われました。

きれいな光

注文を終えたらお隣の部屋に移動して、うどんが運ばれてくるのを待ちます。

飲食ゾーン

おばちゃんが小窓からうどんを出してくれるので、自分の番がきたら受け取る・・・というのが一連の流れ。

待っている間に団体客も食べ終えて次々と去っていき、やっと平穏が訪れます。湯呑みがすべて使用済みになっていたので、おばちゃんにきれいな湯呑みをお願いすると、なんと待っていたお客さんがザルいっぱいの湯呑みを抱えてやってきます。

「こういうシステムなんだとわかってきた」と笑いながら冷たいお茶までそそいでくれて、さらにわたしのおうどんをまるでスタッフのように運んでくれました笑

今回は「たまごうどん」をチョイス。暑い日差しに参ってて冷たいおうどん食べたかったのにあったかかった〜!「かけうどん」が冷たいのね。勉強になります・・・。普段温かいお汁のおうどんを好んで食べるから、他のメニューについてまったく無知なのである。

まぜまぜまぜ

たまごかけごはん用の醤油をかけて食べます。思ったよりも麺は柔らかかったけれど、とってもおいしかったです。うどんを運んでくれたお兄さんは、気になっていた「乃木うどん」を食べていました。ボリューミーでとても美味しそうだった!!

たまごうどんだけじゃお腹空くよー

せっかく香川にきたのに讃岐うどんを2回しか食べれなかったのは心残り。これぞ讃岐うどん!っていうコシのあるおうどんも食べたかったなー。また次回ということで・・・。

大川酒店・大川邸

ラストおうどんをキメて、四国旅はいよいよ最終章。ふたたび散策スタートです。うどん屋さん近くの通りには、明治34(1901)年頃に建てられたという大川酒店がありました。

黒の外観がかっこいい!

その隣にはとっても素敵な洋風建築も!!!

なんと素晴らしい

昭和12(1937)年竣工で、大川酒店の応接間として使われていた建物とのことです。

裏路地散策

なにらやにおうぞ・・・?と、鼻をくんくんさせながら大川酒店近くの裏路地に入ってみると・・・

素敵なストリートを発見・・・!!!

水尾写真館

裏路地を抜けた大通りでは、こんな素敵な写真館もー!!

現役です

明治34(1901)年創業、現在の建物は大正末期のものとのこと。白とブルーでとっても爽やかなカラーリング。

観光協会のサイトの解説によると、かつてはガラス張りの天井から入る太陽光を利用して写真を撮影してたそうです。旧陸軍第11師団やまちの人々が訪れる写真館だったとも。

そして一番気になる記述。建物内には「カメラの絞りをデザインした天井レリーフや階段の手すりに装飾」が施されているとのこと!!一体どんな感じなの・・・!??もしまた善光寺に行く機会があったら証明写真でも撮って、ぜひ内部の見学もしてみたいものです。

通りにはこんな水色の素敵な建物もありました!ほんの少しの散策でこうなのだから、まだまだ収穫はありそうです。でも、もうわたしに残された時間は少ないのだ・・・。

旧陸軍第11師団 旧善通寺偕行社

そして最後に訪れたのが明治36(1903)年竣工の偕行社

ここにも五芒星

無料で見学することができます

正直、わたしは乃木館の方が断然好きでした。駆け足で見学した後は、散策でカラカラの喉を潤したくて、併設されている偕行社かふぇへ。

あつあつのお芋とバニラアイスがカラフルな「おいり」で彩られている「ハイカラさん」というスイーツを注文。

「おいり」の存在を初めて知りました

映えを目的に選んでしまった・・・。味は・・・うーん、お芋とバニラって感じだっった・・・(そんまま)。個人的感想です。

外観を眺めながら食べれるのはいいね!

善通寺観光はこれにて終了〜。善通寺駅へと向かいます。

善通寺駅も歴史ある建物で、改修が数回行われてはいるものの、表玄関やホームには大正時代の木組みがそのまま残っているそうです。

外観しか撮ってなかった

四国に別れを告げて、電車に乗って福岡へ。

車窓からの海の景色がとっても好き

夕方頃に福岡の自宅へと帰り着き、疲労で白目になりながら旅の片付け&洗濯(洗濯するまでが旅だと思っている)。くたくたの体でお布団へとダイブ!!心は満ち足りてるけど、翌日の仕事はもちろん地獄・・・。丈夫な肉体がほしいです・・・。

最後に

初夏のローカル風物詩な高松の「川市」から始まった2泊3日の出張便乗ひとり旅。観光自体は1日と半日ほどでした。香川と徳島観光となかなか欲張りでハードなスケジュールではありましたが、思ったよりもバリエーションが豊かでたのしい旅となりました。

香川は今回で3回目。1度目は坂出の四谷シモン人形館やお隣の丸亀市の赤線跡をめぐり。2度目は着物でこんぴら参り+こんぴら歌舞伎(よくあの階段を着物で登ったよ・・・)。香川たのしい美味しい大好き!!今回初めて訪れた徳島も楽しかった。今度はもっと長期滞在してディープに徳島を楽しみたいし、愛媛も高知にも行きたーい!!!四国、たのしいね。また遊びに行こうと思います。

〈おわり〉

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

香川徳島ひとり旅2022⑨【旧陸軍第11師団編】

行きたいところが思ったよりも遠かったのと、前日の徒歩移動の疲れも残っていたようで、すぐに足が瀕死状態に。さらに灼熱の太陽が気力と体力を容赦なく奪っていきます・・・。もう帰りたい・・・そう思い始めた頃に現れたのは立派な煉瓦造りの倉庫群でした。

CONTENTS

旧陸軍第11師団 兵器部倉庫(現 陸上自衛隊善通寺駐屯地倉庫)

赤煉瓦の3棟はそれぞれ明治〜大正にかけて建てられた旧陸軍第11師団兵器庫。中に入って見学できないのでフェンス越しからパシャパシャ。不審者に思われないかドキドキです。

さらにそこから歩いて数分の場所に、旧陸軍第11師団 司令部、通称「乃木館」があります。

旧陸軍第11師団 司令部(乃木館)

どっひゃーーーーー

実はまっっったく期待していなかったのですが

とってもとってもとってもよかったーーーー!!!!!

緑のトンネルの先に現れる水色の洋館の威厳のある美しさ&清々しさといったら・・・!!とてつもなく!カッコよかったです!!!!!

以下解説板より抜粋。

この建物は、明治31年10月帝国陸軍第11師団が四国全域を管区として編成された際、師団司令部として建てられたもので、初代師団長には、軍神とあがめられた乃木将軍が着任されました。別名「乃木館」とも呼称されております。(中略)昭和38年1月陸上自衛隊に移管され(中略)現在は1階を第14音楽隊、2階を資料館として配置し現在に至っております。

建物の解説板

生い茂る木々の横の広場に戦闘機や戦車が展示されているのにもグッときました。

ズラリ

軍マニアとかではまったくないのに、敷地全体の雰囲気が素晴らしくてとても興奮してしまいました。現役自衛隊員が受付してるのもなんだかドキドキ。そもそも着くまで自衛隊の建物って知らなかった人・・・。

明治31年(1898年)竣工の建物の頭上には日本陸軍のシンボルである大きな星章が!

しかも幾重にも重ねられ、立体化された木製の星だよ・・・!!!

た・ま・ら・ぬ・・・!!!

早速中に入ってみます。

可愛らしい女の子の自衛隊員が出迎えてくれました。

音楽隊の子なのかな?

展示室のある2階へと案内してくれます。

木の階段と手すりの装飾

水色のステンドグラス

アーチのある回廊っていいよねぇ

団長・副団長・高級幕僚

初代師団長である乃木将軍をはじめとする歴代の団長が執務を行った部屋も残されています。

各部屋には戦争関係のものが色々と展示されていました(自衛隊の部屋もあり)。

帽子!かわいい!!

きっとまだ若いんだろうけど、顔つきが今の子と全然違うんだよね

師団長になりきりながら押すハンコ!

お手洗いに行くために1階へ降り、玄関とは反対側の扉から外に出ると、もっとプライベートな空間と思われる場所に出ました。

あ、ステンドグラスの窓!

入りたくなる魅力的な扉もありました

五芒星(旧陸軍のマーク)の排気口カバー発見!!

歴史的な建物なんだけど、外には自衛隊員のものと思われる洗濯物が干されてたりもして、生活感にあふれてました。綺麗に補修されてるわけでもないのですが、現在でも普通に使用している日常感がなんだかとてもよかったです。

再び建物の中に入り、乃木館を出ようと玄関へと向かうと、外の景色が切り取られてまるで絵のようでした。

車寄せ部分は、大正11年につけ加えたものとのこと

さて、思ったよりもたっぷり楽しんでしまった乃木館を後します。

やっぱり讃岐うどん食べたいよ・・・!!!(突然)

ちょうど正午を過ぎたころだったので腹ごしらえすることに。狙いを定めていたうどん屋さんへ早速レッツゴー!!!
と思ったら、途中でとんでもなくわたし好みの素晴らしき建物に出会ってしまったんだーーー!!!

磯野邸

大!好き!だ!!!

心の中で鼻血をだらだら垂れ流しながら写真を撮りまくります。このなんじゃこりゃーーーな建物について今回調べてみたところ、旧陸軍第11師団の陸軍主計中尉の仁井榮四郎氏が建てた昭和5年竣工の住宅とのことでした。まさかここも旧陸軍に関係した方の建物だったとは。

詳しくは以下をどうぞ。

昭和5年(1930年)、旧陸軍第11師団の陸軍主計中尉の仁井榮四郎氏が建てた住宅で、伝統的な和風建築とモダンな洋風建築が一緒になった和洋折衷スタイルになっています。玄関は奥にある木造2階建ての和風建築にあり、手前の洋風建築にある洋間でお客様をもてなしたりしたのでしょう。外壁は当時では珍しいモルタルかき落としで仕上げ、柱飾りや窓などに細工を施しています。

善通寺市デジタルミュージアム 磯野邸 - 善通寺市ホームページ

表札には今でも「仁井榮四郎」の文字

細部が!細部がこれまたたまらんのよーーー!!!!!

なんてモダンな「持ち送り」

嗚呼、中を・・・中を見てみたい・・・・・。

奥の和風建築の装飾も素敵でした。

鶴!

側面からの眺めもよき

塀に取り付けられた川沿いの小さな扉が気になります

乃木館で建築欲をたっぷり満たされていたのに、最後の最後にとんでもなく素晴らしい建物を拝むことができて胸いっぱい!!だけどお腹は空いた・・・・・。今度こそ!おうどん食べにレッツゴーだぞ!!!

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

香川徳島ひとり旅2022⑩へとつづく▶︎▶︎▶︎

香川徳島ひとり旅2022⑧【熊岡菓子店編】

辻駅を出発し、再び緑のトンネルを抜け・・・

とても素敵な電車の旅でした

到着したのは琴平駅。

こんぴらふねふね〜

もう十数年も前にこんぴら参りしたり、こんぴら歌舞伎を見に行って楽しかった記憶が蘇ります。今回は通り過ぎるだけ〜。また行きたいなぁ!

琴平駅で電車を乗り換え・・・

可愛いお姉さんたちが乗ってた!

琴平駅から一駅の善通寺駅で下車します。辻駅を出発してから約1時間ほど。四国旅ラストDAY観光のはじまりはじまり〜。

CONTENTS

善通寺ぶらぶら

昨日の曇り空とは打って変わってジリジリと焼け付くような太陽!!!my旅ではすっかり恒例のほっかむりスタイル(手ぬぐいでほっかむり)で街を散策します。

2度見されても気にしない太い心臓を手に入れたんだぜ?

駅前には早速魅力的な建物が〜!!!

乱立するアンテナもたまらない

ほっそーーーーー!!!

木のフォントも大好物

ポピーがきれい

壁には相当古いボロボロの広告?があってグッときた

味わいのある建物があちこちにあって楽しい〜。

商店街を抜けると・・・

なんじゃこりゃー!な素敵な木の装飾発見!!!

元々なんの建物だったんだろう?板で覆われてるけど、ショーウィンドウ的な役割だったのかな?

こちらの建物にはレトロな看板がたくさんついていました。

英語表記がたまらないね!

緑青の雨どいもたまらぬ!!!

善通寺

ひっそりと道端で存在感を放つ建物たちにふがふがと静かに興奮しつつ、観光客がたくさん訪れる大きなお寺さんへとたどり着きます。

お寺さん横にも素敵な建物

立派な五重塔

なんとなく入ってみると、なんとこちらが駅の名前にもなっている善通寺。弘法大師(空海)の誕生の地であるということを初めて知ります(無知ですんません・・・)。

仏像も拝観したけどとても素晴らしかった!(撮影はNG)

売店に気になるお茶

立派な木もありました。生命力に満ち溢れておるーーーーー!!!!!

きっとパワースポットの類にちがいない

仲良し三人組のお遍路さんも

熊岡菓子店

善通寺を通り抜け、路地に出ると人が列を作っているお店を発見!!!

好き

こちらが最初の目的地である熊岡菓子店。なんて素晴らしき建物なのだ〜!!!明治29年創業、建物は大正時代のものだそうです。お菓子が入っている木のケースもとってもいいのだよ〜。

割烹着姿でお店を切り盛りしているおばあさんの姿も絵になる!

暖簾には「カタパン」の文字。日本一固いカタパンが売られているそうです。そんなこともまったく知らず、軽く検索してっきり良さげな老舗のパン屋さんだと思って訪れたことは秘密・・・。

みんな何を頼んでいるのか様子を見ながら、一番固いという「石パン」をはじめ、丸ボーロや海老せん、クッキーなど数種類購入。

手際がものすごくよくて惚れ惚れしたよ!

美味しそうなバターケーキも!!!

何がすごいっておばさまたちの手際のよさ!しかも計算は暗算です・・・!!!見事過ぎてそれをみるだけでも価値アリ。待ってる間、充分楽しめたもの〜。

袋がこれまたかわいいの!!!

実はわたくし、おそらくカタパンを食べるのは初めて。その存在は文字だけでは知っていたものの、そんなに固い食べ物とはつゆ知らず。石パンを口に含んで飴のようにコロコロと転がして湿らせ柔らかくなった頃に噛むというのが食べ方のようです。そのままガリっと噛んだら本気で歯が折れそう・・・。お味はというとほんのり生姜の味がする控えめな甘味のあめ湯みたいでした。

熊岡菓子店のカタパンについて詳しい記事があったので、以下に抜粋させていただきます。(とても面白かったのでリンク先もぜひ読んでみて!)

カタパンの歴史は古く、考案したのは初代店主・熊岡和市さん。当時大阪の菓子店で大番頭をしていた和市さんに日本軍から軍用食の開発の依頼があったそうです。ちょうど日清戦争の頃だったといいます。戦地に赴く兵隊さんの常備食や非常食として「軽くて、日持ちがして、腹持ちも良い」という軍部の要望に応え、フランス料理にヒントを得て、和市さんが作り上げたのがカタパンだったのです。創業当時は“兵隊パン”と呼ばれていたそうです。

昔は軍食用として作られたカタパンですが、現在ではお遍路さんや、自衛隊ファン(善通寺市には基地がある)がお土産に買ったりするらしい〜。おじいちゃんたち歯、大丈夫なのかな・・・。

人気のカタパンは昼前に売り切れることもあるみたいなので、気になる方は早めにいくのがオススメ!無事カタパンをゲットしてほくほくです。

再び散策しながら、お次の目的地へてくてくスタート!!

「かさ」よきかな

可愛い提灯

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

香川徳島ひとり旅2022⑨へとつづく▶︎▶︎▶︎

香川徳島ひとり旅2022⑦【辻町と勇楼旅館編】

江口駅から電車に乗って数駅の辻駅で下車。本日のお宿へと向かいます。

CONTENTS

辻町

駅からてくてくてく

思わず降りたくなる階段や・・・

どこに続いているんだろう?

石垣の上に建物が建っているのがとても印象的でした。

すごい重なり方!

さらに歩いていくと・・・

!!!!!

今日一番の衝撃。

めちゃくちゃ趣のある街並みじゃないですかぁーーーーーっっっ!!!

そう、お花大権現にいくためだけを目的に、あとは近場であまり何も考えず、昔からありそうな旅館を軽い気持ちで予約したのですよ。するとなんと!めちゃくちゃわたし好みの町だったんです・・・(嬉しすぎる誤算)。

お花大権現でのショックなんてぶっ飛び!特に大大大好きな建物に出会って大興奮!!!(翌朝たくさん撮ったからまたあとで)ついつい寄り道して写真撮りまくっていたら宿から電話が・・・。

はっ!そういえばチェックインの予定時間を数分だけど過ぎている・・・。すぐ近くに来ていてあと数分で着くことを伝え、街歩きしたい気持ちをグッと抑えて早足に旅館へと向かうのであった。この日はうっかりしすぎて皆さまほんとごめんなさい・・・。

勇楼旅館

本日宿泊する宿は勇楼旅館

古い旅館の赤絨毯が大好物

1泊2食付き7,700円。さらにわたしが宿泊した時は三好市で使用できる2,000円分のクーポン付きという・・・!!お花さんでの大大大失敗を塗り替えるラッキーっぷり!!!でもそのクーポンはわたしが早朝から三好市をすぐに立たねばならなかったので使用することができず・・・。旅館の近くには酒造があったので、地酒を買って帰りたかったな!(旅の醍醐味として日本酒を嗜みたい今日この頃)

部屋には瓢箪の飾り窓!嬉しい!!

着いて早々まずは夕食をいただきます。他の宿泊客がお食事中とのことだったので、部屋に夕食を運んでくださいました。

純和風の部屋に西洋の神話ワンシーンのような絵

これがどれもこれも美味しくて・・・!!!もう泣いちゃう・・・っ。

お肉!

女将さんに周囲の建物が素敵すぎたことを伝えると、この辺りは幕末から明治時代にかけて刻み煙草で発展した街だと教えてくれました。

翌日は8時前の電車に乗ってちゃちゃっとおさらばする予定でしたが(それを逃すとお次は13時過ぎ・・・)急遽予定を変更することに。他も観光したいから電車の時間は変えられないけど、7時の朝食前にお散歩するよ!苦手な早起きがんばります・・・!!!

朝の辻町散歩

6時に起きてばばばーっと身支度をすませ、眠気まなこで早朝のお散歩スタート!とってもいいお天気です。

勇楼旅館の外観

お散歩できるのは約40分ほど。ぜんぜん足りそうにない!焦りながらひとまず昨日通っていない道を歩くことにします。

勇楼旅館のすぐ近くにある元四国銀行の建物

古い街並みが続きます

火事の時とかに鳴らすやつかな?

まだ歩いてない道をもっと散策したい気持ちはあるけれど、やっぱり!昨日の夕暮れ時に見たあの建物をもう一度たっぷり見たぁーーーーーい!!というわけで、華麗にUターンしちゃうぞ!!!

鬼瓦とアンテナと月

わたしが釘付けになった建物はこちら・・・!!!

逆さになった「番」の文字が愛しい・・・

もう・・・大大大好きです・・・・・。薬屋さんたったんだねー。

神社も行きたかった!けど時間がちっとも足りなくて行けなかった!!かなしいーーーーー

歴史ある神社のようでした

朝ごはん

あっというまに7時。旅館に戻って朝ごはんいただきまーーーす!

朝食をいただいたお部屋にお稲荷さんの神棚。密かにグッときてました・・・。

商売繁盛!

朝食をいただいていると、同じ日に宿泊していた方と居合わせます。その方と女将さんとの会話で、わたしと同じく古い建物が好きなお方であるということがわかりました。

後日なんと!Twitterの建築界隈の大御所であったことが判明!!(ちょっと時間が経ってからふと検索してみたら見つけてしまったのだ)さらに翌日には、交流はないものの相互フォローの別の大御所が宿泊していたという事実にびっくり!!!どうやらその筋では有名な旅館だったもよう〜。ほんと世間はせまい。GWに行った青森の鬼コの神社での件といい、不思議な巡り合わせが続いた5月旅でした。

勇楼旅館 2階

朝食をとりながら建築好きであることを話していると、なんと女将さんのご厚意で2階のお部屋を見学させてもらえることに!時間がないからマッハで朝食をかっこみ熱々のコーヒーもほとんど一気!!急いで2階へ・・・っ!!!

こちらの階段をのぼります

とぉーーーっても素晴らしい空間でした。こちらでは結婚式も行われたそうです。

蝙蝠ーーーー!!!(大好き)

旅館は120年ほど前(明治30年代頃)に建てられたそうで、贅沢な床の間の一枚板や、春夏秋冬の書が書かれた襖、蝙蝠も!!!その他にもいたる所に細やかな意匠が・・・っ。

そして胸をきゅきゅん!と掴まれたのがこちらの可愛らしい装飾。繊細な木で表現されたロマンティックなアール・ヌーヴォーだよーーー!乙女心をくすぐるではないかーーーーっっっ

アールヌーボーが日本に入ってきたのは明治30年代頃というから、ほんとその時代のものなんだろうね!

窓からは中庭が見えました

2階の窓から見える別館の屋根にふと目を移すと、空を泳ぐお魚を発見・・・!!!

ちょっと苔むしてて可愛い!

別館では鯉の活き造りを提供していたそうです。それで瓦も鯉なのね・・・!!お嫁さんが妊娠中に鯉を締めるのを嫌がって・・・などという昔のエピソードも面白かった。きっとまだまだ面白い話があるんだろうなぁー。

別の窓から見下ろすと広い駐車場があるのですが、ここは昔は映画館だったそう。きっと素敵な建物だったんだろうなぁー。残っていてほしかった!

勇楼旅館前の駐車場

もうギリギリまで頑張ったけど無理ー!!!ついにタイムリミットです。今まで史上最強に後ろ髪を引かれつつ2階をかけ降ります。ありがたいことに車で送ってくれるとも言ってくれたけど、やっぱり帰りも街並みを写真撮りながら歩きたいから、バッタバタと旅館を出発!

ここにもお魚を発見!

またもやダッシュ!写真撮る!ダッシュ!を繰り返しながら無事辻駅へと到着!!

なんとか間に合ったーーーっ!!!いつか本当に電車に乗り遅れてしまいそうな気がしてならない・・・・・。

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

香川徳島ひとり旅2022⑧へとつづく▶︎▶︎▶︎

香川徳島ひとり旅2022 ⑤【阿波池田編】

坂出駅から数駅の多度津駅で一旦降りて、今度は 阿波池田駅行きの電車へと乗り換えます。

CONTENTS

車窓からの風景

阿波池田駅までの車窓から風景が素晴らしかった!!!長いトンネルは秋田旅で乗った阿仁マタギ駅へと続くトンネルが一番長いと思っていたけれど、こんなまたすぐ長ぁーーーーいトンネルを通ることになるとは・・・。

一面に鮮やかな緑!!!

こんなに長いトンネル掘ってくれてありがとう・・・電車や飛行機作ってくれてありがとう・・・って、旅をしてると先人たちへの感謝があふれてきます。昔だったら徒歩や馬とかでしか移動できないし、山賊や動物に襲われる可能性だってあるんだもんなぁー。

車窓からの風景。動画からのスクショで画像荒くてごめん

トンネルを通り抜けると、新緑が輝き、滝が流れる風景をみることができる平坪駅はとても印象的でした。四国で2箇所しかないスイッチバック駅でもあるらしい。鉄子ではないわたしも鉄道旅の楽しさに目覚めてしまうような、とても美しい自然のあふれる路線でした。

阿波池田

山越えしてマイナスイオンをたっぷり浴びて、徳島県の阿波池田駅に着いたのは15時過ぎ。実はここが目的地ではありません。再び電車に乗り換えるのだけど、ちょうどいい時間の電車がなかったので、約1時間ほど散策することに。駅前にはちょっとした商店街がありました。

アーケード内にいい感じの喫茶店を発見!

21世紀 カキミコーヒー

食品サンプルのある喫茶店ってさいこう

まったりするにはちょっと時間が足りなかったし、宿の夕食も控えていたのでグッと我慢・・・。

もちろん裏路地も散策。

そんなバナナ!

この建物に近づいてよーーーく見てみると・・・

わ!素敵な木の装飾とタイル・・・!!!

キュン!

旅館だったのかしら・・・?
と表に回ってみると、さきほど通り抜けた商店街に旅館の入口がちゃんとありました。

左奥の建物に「ふくや旅館」の看板が

手前の建物はお菓子屋さんで(旅館と同じ人が経営しているのかな?)、商店街を歩いてた時から実はとっても気になっていたので中に入ってみることに。

レモンケーキ気になる!

かわいい「焼き立てパン」!

そしてなんと!

昭和の生き残りのファンシーハンカチタオルがぁーーー!!!

赤・青・ピンク。あなたはどれがお好み?

見かけるとついつい買ってしまう習性が身についてしまった今日この頃・・・。興奮状態になっていたら、ほんとはもっとするけど200円でいいよと言ってもらえました!ありがたや!!

ちなみにこちらがわたしのファンシー・ハンカチタオル・コレクションです。奥が日光の湯西川温泉、左が津和野の鷺舞、手前が今回購入した阿波踊りのハンカチタオル(そういえば湯西川温泉でも安くしてもらったなぁ)。

いい・・・めっちゃいい・・・

これからもファンシーハンカチタオルに出会ったらどんどん救出していこうと思っています。コレクションが増えていくー!たのしみです。

他にもレモンケーキとマドレーヌを購入して、阿波池田駅へと戻ります。

お昼ごはんは坂出の喫茶店で軽く食べただけだったので、徳島駅行きの列車内でレモンケーキをもぐもぐ。美味しゅうございました!

レモンケーキに目がないのだ

袋もね・・・めっちゃ可愛いかったんだ・・・

再び車窓からの風景を楽しみます。

レトロかわいい廃ラブホ看板!気になる!!!

いい感じの神社に女子学生が青春してたのでこっそり電車の中からパシャリ。後で確認してみると、すっかり撮っているのがバレてたようで、拡大したらピースしてました笑

かわいいな!

ついに目的の駅に到着!

ずーーーっと気になっていたあの場所に!トツゲキしてくるわよーーー!!!

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

香川徳島ひとり旅2022⑥へとつづく▶︎▶︎▶︎

香川徳島ひとり旅2022 ④【坂出散策編】

喫茶店でほっと一息ついたあとは、電車の時間まで坂出商店街や裏路地をぶらぶらり。

CONTENTS

坂出商店街

四谷シモン人形館に行く前に撮った写真

たまらなき昭和の風景

商店街にお肉屋さんがあるのですが、もしかしてもしかしなくても十数年前に坂出を訪れた時にここのお惣菜を買って食べた気がする・・・!!!

これ!!!これを食べてとっても美味しかった思い出が!!!

違うお店かもしれないけど、坂出商店街で食べた鶏肉の美味しさは記憶に強く刻まれています。おそらく美化されていると思うので、もし実際に食べて普通だったらもゆるしてね!

三角屋根のアーケード商店街は期待を裏切らない

商店街内で一番興奮したのがこちらの建物・・・!!!!!

なんとういう素晴らしき木の装飾

よーーーくみると窓枠の木の装飾がめちゃくちゃロマンティック!!!大正〜昭和初期な雰囲気を感じます(詳しくないけど、わたしのアンテナはその時代に敏感だからきっとうそうに違いない)出入口の金文字もたまらないね・・・。

夢中になって写真を撮っていると、不思議に思ったのか通りすがりのおじいさんが話しかけてきました。

商店街とおじいさんの後ろ姿

木の装飾が素敵すぎることを伝えると、昔はこの辺り全体がこんな感じの建物だったと話してくれました。今ではほとんど残っていないそうです。あー、当時の姿のまま残っていてほしかった!!!

おじいさんもカメラ好きらしい。最近カメラを持っていると話しかけてくれる人が増えた気がしてちょっとうれしい〜。

裏路地散策

商店街をそれて裏路地もぷらぷらしてみます。

たまらない雰囲気。猫も裏路地につきものです

産婦人科の廃病院もありました。

豆タイル

今にも動き出しそうな愛しき多肉モンスターも!!!大好きすぎるよーーーー!!!!!

赤い花を胸にさしてお洒落ね

もうちょっと散策したいけれど、電車の時間が近づいていたので急いで坂出市郷土資料館へ。

旧坂出商業学校校舎(坂出市郷土資料館)

大正時代に坂出商業学校の校舎として建設されたもので、今はボロッボロで外観も中もとっても悲しい感じだったけれど好きな建物でした。

建物に関する説明は以下サイトより。

坂出市郷土資料館 - 坂出市ホームページ

郷土資料館となっている建物は,大正8年に坂出商業学校が県立学校に昇格したときに建設された学校舎で,建設途中火災に遭いながらも,翌年に完成した建物です。大正初期の建築様式をそのままとどめており,坂出市内の学校建築として最古の建造物でもあります。(中略)昭和54年11月3日には坂出市の文化財として指定された建物です。

民具等が展示されていました

綺麗にお色直ししたらもっと観光客を呼べる素敵な場所になると思うんだけどな・・・。お金がないのかな。内情がわからないのでなんとも言えませんが、ちょっと悲しくなってしまいました。

残念ながらここでタイムリミット!!

駅に向かってダッシュしながら今回行けなかった場所の写真を急いで撮るの巻

毎度おなじみ焦りのダッシュをキメて、坂出駅から電車に飛び乗るのでありました。

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

香川徳島ひとり旅2022⑤へとつづく▶︎▶︎▶︎

香川徳島ひとり旅2022③【四谷シモンと薔薇編】

十数年前、はじめて坂出市を訪れました。目的は四谷シモン人形館 淡扇荘。四谷シモンさんが製作した球体関節人形が展示されている人形館です。とっても素晴らしかったあの場所に、もう一度どうしても訪れたかったのです。

CONTENTS

四谷シモン人形館 淡翁荘

坂出商店街内にあるこちらの建物は醤油画資料館(前回と同じく今回も時間がなくて見学できず・・・)。

扉には、四谷シモン人形館への道案内の看板が掲示されています。

わかりにくいところにあるんだよねー

裏にぐるーーーっとまわって人形館へ。

扉を開けるとパラダイスが広がっているのだ

なんと、展示されているのは昭和11年に迎賓館として建てられた洋館!球体関節人形好きにはもちろんのこと、建築好きも超絶楽しめる素晴らしい空間です・・・!!!

ありがたいことに館内は撮影可。ではあるものの、検索するとネットへの掲載はNGと書いている人もちらほら・・・。そんなこと言われたっけ??それ以上に写真をアップしている人が多いので、何が本当かわからない・・・。というわけで、残念ですが今回はお人形の写真の掲載は控えて、建物だけアップさせてもらうことにします。

お人形が映り込んでしまうので寄りでお届けいたします

パズルのような装飾の天井や、エキゾチックな動物のタイルがはめ込まれたマントルピース、デザイン化された模様の美しい床、作り込まれた飴色の椅子・・・美意識が詰め込まれた調度品の数々にうっとり!!

そしてどれひとつとして同じものがない美しい照明の数々・・・!!!

照明みるだけでもたのしい

この美しい館内のあちこちに四谷シモンの少年や少女、天使たちのお人形が違和感なく溶け込み、静かに息づいています。襖や浴室、重厚な蔵の金庫などに隠れているお人形を探し出すような参加型の展示になっているのも楽しい!

右の金庫の中にもお人形が隠れています。金庫の装飾もすごかったよ・・・

前回訪れた時にはいらっしゃらなかったお人形にも会えたのが嬉しかったです。嗚呼、写真たくさん撮ったのに見せられないのがくやしい・・・。

公式サイトやYouTubeでは見ることができるのでぜひ見てみてね!

一度で二度美味しい、四谷シモン人形館。球体関節人形好きも、建築好きの方もぜひ訪れてみてください(澁澤龍彦の生原稿の展示もあるよ!)。きっとその不思議な空間に魅了されることでしょう〜。

薔薇屋

四谷シモン人形館を訪れたあとにぜひオススメしたいのが、商店街内にある喫茶店、薔薇屋。

商店街のアーケードを抜けたあたりにあります

ここがめちゃくちゃ素敵な喫茶店だった!!!まるで洞窟の中のような落ち着く空間。おじいさんマスターもいい感じでした。

暗い照明がよき

ミックスサンドと珈琲をいただいていると、なんと先ほど四谷シモン人形館にいたカップルが入ってくるではありませんか!もしかしてお決まりコース? 耽美でエレガント。確かに通ずるものはあります。

朝から歩き回ってやっと口に入れたお昼ご飯でした

まだまだ薔薇屋でのひとときを満喫したかったので、追加でもう一杯だけオーダー。

ほんとはまだまだゆっくりしたかった

ずっと残っていてほしい素敵な喫茶店でした。また、いつか・・・ね。

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

香川徳島ひとり旅2022④へとつづく▶︎▶︎▶︎

香川徳島ひとり旅2022②【海辺の迷宮建築とアール・ブリュット編】

朝っぱらから坂出散歩スタート!!

CONTENTS

てくてくてく。港へと向かって歩いて行きます。

網と花びら

港町育ちなので、港をみると落ち着きます。

港沿いには金毘羅宮がありました。

虎の彫刻

てくてくてく。目指している建物が海に浮かんでいました。

鳥がとまってた!

知らない街を歩くの大好き!!

いい玄関

ボロボロの渋かっこいい船が浮かんでいました。

好き

船に木が生えてた

海沿いの建物。マークが素敵

そしてついに・・・

旧坂出港務所

旧坂出港務所へと到着!

めちゃくちゃカッコイイーーーーー!!!

美しい横顔

1934年 (昭和9年)竣工で、香川県に唯一残る戦前の建物だそうです。上部がまるで迷宮のようでうっとり!塔の部分に丸い跡があるけど、時計とかがついてたのだろうか?

この角度お気に入り

ディテールがカッコいい

写真をひたすら撮りまくっていたら、隣に車が止まったのでビクッ!

っとしてたら、おっちゃんがもし車で来ているなら・・・と近場のおススメの撮影スポットを教えてくれました(なんて親切!)。残念ながら徒歩なのでお気持ちだけ。こういうちょっとした地元の人との交流がうれしんだよね〜。

思う存分旧坂出港務所の撮影をして大満足!

だけど、中も公開してほしいなぁー。上の階がどんな感じになってるのか見てみたい。昔はここで撮影等も行われたことがあるそうです。今はずっと放置されている感じだったのでもったいないなぁ・・・。

旧坂出港務所近くにあった天狗の不法投棄看板。大好き!

さて、再び商店街へと戻りましょう。

と、その前に・・・。ここに辿り着く前に、実はとっっっても気になる建物を見つけて帰りにぜったい行こうと思っていたのです。

坂出のアール・ブリュット

それがここだ!!!

気になるものがありすぎる

見た瞬間、

なんじゃこりゃぁぁぁーーーー!!!!!

と思わず心の中で松田優作ばりに絶叫しました(古くてすまん)。

「高木米穀店」って書いてるからお米屋さん?お米屋さんなの??しかも「讃岐民芸社」とも書いているよ?いったいどうゆこと???

アール・ブリュットな雰囲気プンプンだよーーーー!!!

アール・ブリュット

 既存の美術や文化潮流とは無縁の文脈によって制作された芸術作品の意味で、 英語ではアウトサイダー・アートと称されている。加工されていない生(き)の芸術、伝統や流行、教育などに左右されず自身の内側から湧きあがる衝動のままに表現した芸術である。フランスの画家ジャン・デュビュッフェ(Jean Dubuffet 1901-1985)によって考案されたことばである。

以下ページより参照

アール・ブリュットとは|ローザンヌ アール・ブリュット・コレクションと日本のアウトサイダー・アート |アール・ブリュット/交差する魂

興奮しまくりながらシャッターを押しまくります。建物の掃除をしていたおばさまに好奇心を隠せずにお話を聞くと、すべて旦那さんの父親がつくったものとのことでした。ステンドグラスは数年ならっただけであとは独学。「ビッグバンやー」って言いながら作ってたとか!!!(もう岡本太郎ばりじゃん)なんと7〜80歳くらいで作ってて、92歳で亡くなったとのことでした。

屋根の上にあるステンドグラスの地球儀は夜になると光るらしい。

光ってるところみたい!!!

こちらの地図は、舅にとって思い出のある場所なんじゃないかなーと話していた。

これもなんか光りそうだよね?

これは太陽と月とか聞いた気がするけど忘れてしまったー!わたしのばかばかばかばか

中も素敵なステンドグラスで飾られていました。

海の感じがいいなー

ここらへんに民芸品を感じた

おばさまが、舅が残した「遺産」と思ってると話しているのが印象的でした。展示した方がいいと全力で薦めたよ!都築響一さんあたりが注目してくれないかな・・・?すでに知ってたりする??どなたか行動力のある方よろしくお願いいたします!!!(いつも他力本願)

たーっぷり見学させてもらって本当にありがとうございました!!!そしてなんにも買わずにごめんなさい・・・。ちなみにお隣の古い建物は息子さんがされている食べ物屋さんとのこと。オープン前だったので食事をいただくことができず無念・・・。

とてもいい建物でした!

お食事処について書いている方のブログがありましたので、気になる方はどうぞ▼▼▼

素晴らしきアートを見たあとはぜひお食事にもお立ち寄りください!!!(せめて宣伝で罪滅ぼし・・・)

昭和初期の建築から、キレッキレの現代アート見学までして大満足の坂出観光のすべりだし。新しい魅力を発見できてとっても嬉しかったです。

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

香川徳島ひとり旅2022③へとつづく▶︎▶︎▶︎