悪石島のお天気は今日も晴れ。容赦のない日差しが矢のように降り注いでいます。水筒に水をたっぷり入れて、覚悟を決めていざ出発!!!
CONTENTS
灼熱地獄坂、ふたたび
日陰になる自然遊歩道を通り抜け、上集落に向けて真夏の坂道を延々と登っていきます。
昨日と同じ場所からパシャリ!でも、昨日と決定的に違うところがひとつ・・・
そう!青い海に浮かぶ真っ白なフェリー・・・!!!
ツアー客を乗せて戻ってきたフェリーとしま2です。トカラ列島の宝島と小宝島の観光を終え、ついに悪石島入りしたもよう。今日がボゼの現れる日なのだと実感!静かに胸が高鳴ります。
上集落まであと十数分というところで、悪子さんたちや、昨晩キャンプ場で夕食を差し入れしてくれた島人の車が通ります(お礼言えてよかった!)。みんな親切に乗せてくれるいうのになぜか再び断るという・・・!!どうしても自分の足で上集落に辿り着きたくて・・・。もういい加減変な自分への挑戦心やめてほしい。
乗せてもらった方が島人とも交流できたし、気になっていた「水の子」の材料についても聞くことができたのにーーー!きっと灼熱の太陽に照らされ続け、思考が鈍っていたに違いない。後になって猛烈に悔やむのであった・・・・・。
上集落
どうにかこうにか2度目の上集落へ歩いて到着!
キャンプ場から1リットルの水でほんとギリ。歩きで移動される方は、大量の水を持って行くことをオススメします。水だけでなくもちろん塩飴的なものもね・・・!
今日になって一気に島の人口が増えた!穏やかだった島の雰囲気が一気に騒がしくなって、なんだかそわそわしてしまいます。
盆踊りの開始時間については様々な情報が飛び交っていて、コミュニティセンター周辺はちょっとしたカオス状態・・・笑。みんなボゼが現れる時間が気になって仕方ありません。
ちょうどコミュニティセンターに情報が入り、16時開始ということが判明。まだ時間があったので、昨日行けなかった場所を急いで巡ることにします。ゆっくり休んでる暇などないのだ〜!!!
神社巡り
悪石島にはいくつかの神社が点在しています。目的の神社に向かっていると、さっそく雰囲気満点の素敵ロードを発見!!!
南国の雰囲気がたまらない〜!!!
麦わら帽子でワンピース姿の女性を立たせたい・・・。
島中坂森神社
まずは先ほどの素敵ロード近くにある島中坂森神社へと到着。境内には木漏れ日が降り注ぐ静謐な空間が広がっていました。
人気のなくてちょっと怖いけど、とても神聖な雰囲気でした。
鳥居に刻まれる鋸歯文(きょしもん)という悪魔祓いの意味があるギザギザの模様が目を惹きます。日本ではとトカラ列島でしか見ることができない鳥居の特徴で、東南アジアのラオスやタイの出入口の門にも見られるそうです。
鋸歯文自体は、鳥居以外だと弥生時代から古墳時代にかけての土器や古墳の壁画、飛鳥・奈良時代の河原などにもみられるとのこと。
鳥居について、参考にした人さまのブログやページ▼▼▼
『難易度高い!トカラ列島!宝島、悪石島、諏訪之瀬島での1人旅』鹿児島県の旅行記・ブログ by piston39さん【フォートラベル】
なんとこの鳥居の真ん中(それとも鳥居自体?)は通ってはいけなかったようです(1番目のブログに書いてた)。そうとは知らず堂々と歩いてしまったよね・・・。今のところなんともないから大丈夫・・・だと思おう!これから行くひとは気をつけてね!!
八幡神社
お次に向かったのは八幡神社。
集落の中心からちょっと離れていて、歩くのが地味にきつかったー!ツアー客の車に追い越された時は「乗せてって〜!!!」と心の中で叫びましたよね・・・。
こちらが神社への入口。なんと有刺鉄線が張られています!これは人が入っては行けないという・・・意味ではなく、どうやらヤギが侵入しないためのようです。
人気のない鬱蒼とした竹林を進んでいきます。
奥には小さな鳥居もありました。
上集落へ戻る時は来た道をUターンせず、まだ歩いたことがない道から帰ることにします。
するとなんと!キャンプ場から上集落へと登って行く途中の灼熱地獄坂へと逆戻り!!!
ここに着いたとわかった瞬間、軽く絶望しました・・・(右の道から出てきた)。つまり上集落まであと0.9km!また同じ道を歩くんかい・・・!!!
マジで、気が遠くなるほど、キツかった・・・・・。
金山神社
どうにかこうにか再び上集落にたどり着いて、最後に訪れたのが金山神社。テラからも比較的近い場所にあります。ちょっと奥へいくとこんな人気のない森にたどり着くからドキドキ。
もちろんこちらの鳥居にも鋸歯文が刻まれていました。
神社巡りを終え、そろそろ盆踊りが始まる時間。テラへと戻ることにします。
乙姫さま
テラのすぐ隣の敷地には、今まで巡ってきた昔からある神社とはちょっと毛色が違う神社もあります。
『トカラ列島民俗誌』(下野敏見 著)によると、こちらは比較的新しい神様のようでした。
以下要約▼▼▼
1956年頃、悪石島出身の女性が神がかりしてガジュマルの木の根元を掘れとの暗示を受け掘り返したという。なんとそこから乙姫さまの骸骨が綺麗な形で出土し、首に曲玉をかけていた。その曲玉を御神体にして小さな祠を造って祀ったのがはじまり。
この他にも『トカラ列島民俗誌』には、集落内にある「ボゼ石」や、格子状に線が刻まれた石敢當(いしがんとう)についても書かれていて、ものすごぉーーーーーーーく見たかった!見たかったのに!!!時間がたりずに今もあるのか確認することができませんでした・・・。2回目に訪れた際の宿題として残しておこうと思います。
テラ
テラ入口前には、すでにツアー客たちが盆踊りが始まるのを今か今かと待っていました。
昨日入ることができたテラは、立ち入り禁止になっています。おそらくボゼを作るところを見せないためかと思われます(島の女性も見てはいけない)。その決まりも昔は緩かった時もあったようですが、今では厳重に守られているもよう。
もう少しで16時という頃、立ち入り禁止のポールが取り除かれ、ついに中に入ることが許されます・・・!!
昨日は島人と数組の観光客と撮影班しかいなかったのに、今日はテラ内がみっしり!!
盆の最終日、ついに盆踊りが始まります。踊りは数種類あるようですが、1、2度ほど見ただけでは違いはよくわからず・・・。「長崎船」「花踊り」「俵踊り」「財布踊り」などなどなどいくつもあるらしい。
そして、昨日の盆踊りの時にはなかったものに気づきます。
「赤土」・・・!!!
それはテラで古くから使用されていたという手水の中に入っていました。この赤土は部落の上の決まったところから取ってきたもので(どこなのかしら!)、水で溶かすと絵の具のようになり、ボゼの衣装の赤色部分にはこの泥が使われています(黒の部分は墨)。
ボゼの準備が着々と行われていると思うとワクワクが止まりません・・・!!!
テラでの踊りが終わり、昨日と同じく小中学校に向かってぞろぞろと大移動。
本来なら、テラからすぐ近くの公民館横の空き地に移動して、再び盆踊りが行われ、その途中でボゼが登場するのが恒例でした。しかし、今年はコロナ禍以降はじめて観光客を受け入れての開催。今までの公民館では狭すぎるということで、今年は小学校での開催になったそうです(校庭に木が新たに植樹されたのもそれが理由らしい)。
ぎゅうぎゅうの中でのボゼ、体感してみたかったなぁー。
みんなが小学校へと移動する中、ちょっと残ってお墓の写真を撮っていたら、島人から出ていくように諭されます。
きっと!ボゼが!最終準備するからですね・・・!!?(鼻血)
ずっとテラに居座っていたい・・・そんな願いはもちろん叶わず、後ろ髪を引かれながら小中学校へ。一体どのタイミングで、どこからボゼが現れるのか・・・。
ついに次回、夢にまで見たボゼの登場です・・・!!!
【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria
【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022へとつづく▶︎▶︎▶︎
悪石島のボゼに会いに行こう!2022【記事リスト】
【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜
【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜
【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜