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悪石島小中学校
悪石島小中学校で、再び盆踊りが始まります。
盆踊りが一通り終わり、みんなちょっと休憩タイム。
つまり!これは!ボゼ待ちですね・・・!!?
休憩しながらそわそわそわ。一体どこから現れるの・・・!??もしかしておうちの中でクーラーで涼んでいて目の前のドアから現れるのでは・・・!!?と、ちょっと勘ぐったりもしつつ、その瞬間を逃すまいと全神経を尖らせます。
ボゼ、現る
すると、ボゼを取り仕切っていると思われる方が撮影班のカメラに近寄り、何やらこそこそ話しているではありませんか・・!!!(嗚呼っ、なんでカメラマンの近くにいないの・・!!?)何を話しているのかちっとも聞き取れなかったけど、きっとそろそろ・・・
ボゼが!くるぅーーーーーー!!!!!
突然太鼓の音が鳴り響きます!!
「東西~東西!遠くのものは~耳で聞け~近くの者は~寄って目でも見よ~!ボゼがくっど~~!!!」
まるで見世物小屋の呼び込みのような掛け声!!視線の先に目を向けると・・・
き、
きたぁーーーーーーー!!!!!!!!
まったく予定していなかった場所からやってきました!(クーラーの部屋で涼んでいるとか言ってすません)。ひとり現れたと思ったら次々とボゼ!ボゼ!ボゼ!!!3体のボゼさまの登場です!!!
ボゼが現れた途端、小さな子供たちは泣く!さけぶ!!!
大人たちは狂喜乱舞!!!
子供たちや島のおばちゃまたち、観光客たちを次々に襲います!!!
横に尖っている目のボゼや、まんまる目のボゼもいる!!!(密かにボゼにも種類があるらしい)
まるで昆虫にも見える異様な姿。頭に生えてる羽のようなものは一番外側が眉毛、その内側の小ぶりのものは瞼で、顔の両側についているのが耳。口部分の真っ赤な模様は(モノクロで分かりにくくてすんません)まるでもうひとつの目にも思えて、魔術的・呪術的な怪しさを醸し出しています。
体にはシュロとビロウの葉をまとっていて、その姿だけみるとまるで異国の妖怪のよう・・・!!!
そして忘れてはいけない
ボゼマラ・・・!!!
先端は亀頭状にこしらえられており、その赤土の泥がついたボゼマラを人々になすりつけます。この泥には悪魔祓いの意味があるので、つけてもらえるとラッキー!!!特に女性は子宝が恵まれるそうです。
ところで後日、鹿児島市の民放NEWSでボゼの様子が流れ、それにわたくしめの幸せ絶頂の瞬間が映っておりました。
襲ってきたボゼの鼻がカメラのレンズにスコーン!とクリティカルヒットしてひっくりかえる様子です・・・笑
その瞬間に撮ったと思われる写真がこちら。
尻餅ついた時に撮ったのがこちら。
一通り暴れた後は、急におとなしくなって島の男たちに誘導され、トラックに乗せられドナドナ状態でさよならするボゼ・・・笑
暑い中お疲れ様でした・・・!!
ボゼが現れれるのはたった10〜15分程度の短い時間なのですが、なんだかすべてのモヤモヤが一瞬で吹っ飛ぶような超絶に楽しいひとときでした。
もちろん赤土もつけてもらったよ!洗いたくない・・・!!!
動画もちょっとだけ。太鼓の音とボゼの動きがとっても良いの!!!これはやっぱり実際に体験してほしい〜。顔面が崩壊しているボゼも見どころです。
〆の盆踊り
ボゼが去った後は、最後の盆踊り。
それが終わると解散!
コロナ禍前は、その後公民館で観光客も含めた宴会が行われていたそうです。またそんな日が戻ってくるといいね・・・。
と思ったら、この後子供たちによる「ハッパン大将」が披露されたそうです(20以上前までボゼの余興等で行われていた踊りが数年前に復活)。し、知らなかった・・・。ツアー客以外にももっと広報してくれたらいいのに・・・。
ボゼの墓場
「ハッパン大将」は見逃したものの、今回の旅の最大の目的であるボゼも無事見ることができたし、キャンプ場に戻ろうか・・・というわけで、今度こそ悪子さんたちの車に乗せてもらうことに。
と、その前に・・・
ちょっと待ったぁぁぁーーーーー!!!!
わたしには確かめたいことがありました。
『トカラ列島民俗誌』には、ボゼが現れた後に衣装は壊されテラへ捨てられるという記述があったのです。本当は昨日テラに行った時にちょっと探したのですが見つけられず。しかし今はボゼが現れた直後。きっとどこかに捨てられているに違いない・・・!?それを確かめにみんなを誘ってテラへと向かうことに・・・。
テラに着くと、立ち入り禁止のポールはすべて撤去されていて、自由に入ることができました。でも、ざっと見回した感じではどこにもそんなものはない・・・。
キャンプ場へ帰ろう・・・そんな空気が漂い始めます。
ま、待ってくれ!そんなはずはない・・・!!!
ビンビンにアンテナ張り、血眼になってテラを再度見渡します。すると何かの気配を感じたかのように建物と木々の隙間にふと目が止まりました。
い、いたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!!!!!!
こんな裏側にひっそりといらっしゃったのね!!!
こちらがさきほどまで神様が宿り小学校で暴れ回っていたボゼの抜け殻・・・。バキバキに壊されて捨てられていました。
中を覗いてみると、顔の部分が竹籠で造られていることがわかります。
すぐ近くにはボゼマラも・・・!!!
写真を撮りながら昇天!!実は動くボゼに会えた時よりも、このボゼの抜け殻を見つけた時が一番興奮してたような気がします。自分が一番撮りたかったのはこれだったのかもしれないなぁ・・・。そんな風に思ったのでした。
最後に
今回一緒のフェリーで島入りしていた撮影班による動画がYOUTUBEにアップされてました!文化庁による「まつりと 日本のまつり探検プロジェクト」という事業のようです。
なんと!!初公開というボゼをバキバキに壊すシーンも流れています!!!使われている映像の他にもたくさん撮影していたように思うので、もっと詳しい内容の長編を公開してほしいなぁ・・・。
さて、旅最大のミッションは終わってしまいましたが、もう少しわたしの旅は続きます。よろしければ最後までお付き合いくださいませ・・・。
【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria
【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022へとつづく▶︎▶︎▶︎
悪石島のボゼに会いに行こう!2022【記事リスト】
【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜
【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜
【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜