彷徨する旅のアーカイブ

旅先や日常で出会った「非日常」の記録

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜

あんなにギラギラと光を放っていた太陽も、いつの間にか海に沈み始めていました。

(film)

CONTENTS

夕暮れの悪石島

鮮やかだった深く青い海も、今は鈍い青灰色へと変化し、昼間とはまったく違う表情を見せています。

帰りは下り坂でとっても楽!

昼間と同じ場所で撮影

綺麗な夕陽が沈む風景をちょっと期待してたのですが、方角のせいなのか残念ながら見ることができず・・・。山で夕陽が隠れてしまったのかなー。

帰り道でもトカラヤギと遭遇!!

ほんと島人より会う確率高い(film)

実はめっちゃ威嚇されました。しつこく写真撮ってごめんよ・・・。

そろそろわたしに慣れてや

真っ暗になる前にキャンプ場へと到着〜!!

入口の左側スペースも、テント張ると絵になりそうな映えスポットでオススメ

真っ昼間の登り坂はめちゃくちゃキツかったけど、帰りはギラギラな日差しもないからぜんぜん楽勝でした!

あ、またトカラヤギ・・・

実は決定的瞬間が撮れてました…(右側のヤギが…もにょもにょ)

こんな崖をスイスイ登っていくヤギすごい!

島に一体何頭いるのかしら

そろそろトカラヤギの写真はお腹いっぱいですか、そうですか・・・。

ほんとわたしは悪石島にトカラヤギを撮りに来たのだろうか??と思うくらい、初日のカメラの中はトカラヤギであふれていました。

逢魔が時

キャンプ場に着いたのは6時半頃。どんどん陽が沈んでいき、あたりは茜色に染まっていきます。

棚ぼた夜ごはん

悪石島での最初の夜が訪れました。

そろそろ夜ごはんの準備をしようと基地でごそごそしていると、キャンプ場に一台のワゴンが入ってきます。最初あの2人組かと思っていたら(帰ってきた時にはいなかった)、なぜかわたしのテントに向かってのろのろと近づいてきて停車・・・。

こ、こわい・・・!!!

おそるおそる車の中を覗き込むと、「キャンプしてた2人がどこにいるか知らない?」と、優しそうな女性がひょこっと顔を出しました。

なんと2人のためにご飯を差し入れしにきたというではありませんか!(めちゃくちゃ島人と仲良くなっててうらやましいーーーっ)

戻ってきたら渡しておくと伝えると、半分もらってとの驚きのお言葉が・・・!しかも冷えてる2本のビールは2人には秘密にして冷たいうちにぜんぶ呑んでと・・・笑

島人から2人への差し入れ

こんな棚からぼたもち的なことがあってよいのでしょうか・・・!!!

ありがとうございます!もちろん遠慮なくいただきます!!

まずはビールを冷たいうちにプシュー

神々しく輝くおビール様

実はビールはあまり得意ではないのですが、この時呑んだビールはなぜかとっても美味しかったです(さすがに1本だけにしときました笑)。

おむすびと煮物も半分だけいただきます。

筍がシャキシャキしてて美味しい〜!!この小さな可愛らしい筍は「大名たけのこ」と言って、その名は昔大名さまに献上されていたことに由来するそうです。トカラ列島の各地で採れる伝統食材なんだってー。

そんなこんなで自分ではなーんも作らずに夜ごはんをゲット!お腹を満たすことができました。

めちゃくちゃ気合い入れて、クッカーや食材をたくさん持ってきたのに、キャンプ初日はお湯沸かしただけだったそうな・・・苦笑

温泉

2人がいつ帰ってくるかわからないので、ひとまず温泉に汗を流しに行くことに。するとちょうど温泉からあがったばかりの悪子さんを発見!!突然ですが、文章書きにくいのでキャンプ場で出会った2人組みを今後は悪石島にちなんで「悪子さん・悪男くん」と勝手に呼ばせていただきます。

ちゃっかり半分いただいた夜ごはんを無事引き渡すことができてほっ。

これから心ゆくまで温泉楽しむわよー!!

だいぶ熱々でした!

午後からずっと歩き通しだったから温泉に入れるのはうれしい!湯船につかりながら体をほぐしてリラックス〜。本番の明日に向けて体を整えるのであります!!

悪石島の夜空

ぽかぽかツヤツヤになって温泉を出ると、山向こうに月がぼんやりと浮かんでいました。

午前10時頃が満月だったので、もう今は少し欠けてるように見えます。島で見る満月はきっと特別なものになるはず・・・なーんて、ロマンチック脳なわたしはそんな風に思っていたのですが、実際は出港前に見た朧月の方がまんまるでとても美しかったです。きっと出港前の期待感や不安でより印象的に見えたんだろうなぁ・・・。

さて、悪石島でやりたいことがいくつかありました。その一つは、星空を撮ること!!!息を呑むような満天の星空・・・!!というようなものではなかったけれど(満月だもんね)、亜熱帯植物に囲まれた硫黄の香り漂う独特の雰囲気の中で見る夜空は、五感が刺激されるようでなかなか印象深いものがありました。

基本のキをわかっていない万年カメラ初心者のわたしには、やはり素敵な夜空写真は撮れず・・・。ちゃんと調べればいいのに、適当に設定して数打ちゃ当たる作戦してるから成長しないのよね・・・反省(したフリ)。

そんなわけですぐに力尽きて11時過ぎには寝床にごろん!お盆の時期だし、霊的な何かが起きるのでは・・・!!?などと密かにビビっていたのですが、不思議とちっとも怖くなかったです。

しかーし!ぜんぜん寝れなかった・・・・・。

暑いからなのか緊張しているからなのか、はたまたふかふかのお布団じゃないからなのか・・・。喉もすっごく乾いて水をがぶがぶ飲みました。寝不足よりも、熱中症でどうにかなるほうが怖いから!ね!!そのせいで何度もトイレを往復。遠いところにテントを張ってしまったものだから、夜中に芝生をそろりそろりと歩くのが申し訳なかったです・・・。

悪石島の朝

そんなこんなであまり眠れないまま迎えた朝。

そう、今日はついにボゼが現れる日・・・!!!

寝不足だなんて言ってる暇はない・・・っっっ。正装(悪Tシャツ)に着替えて気合いを入れますわよーーーっ!

朝日を浴びる悪石島Tシャツ

贅沢な朝ごはん

炊事場へ向かうと、もうまるで何年もこのキャンプ場に住んでいるかのような貫禄の悪子さん×悪男くんコンビが、ちょうど朝食の準備をしていました。タイミングがあったら一緒にご飯をいただく約束をしていたのです。

昨日の夕方、港で釣りをしていたらちっとも釣れず、なーんとその場にいた島人からお魚をもらったそうで!!島人の優しさもすごいんだけど、島人とすっかり仲良くなってなじんでいるのがMAJIでSUGOI!!!

色鮮やかなお魚ゲット!!!の図

窓から見える洗濯物と共に生活感がすごい笑

その日の食材を釣りでゲットしようとするのも根っからインドアの自分の中にはなかったなぁ〜。多くのものを持っていなくても、人と人との繋がりと、ごはんを美味しく食べるスキルがあれば、人生たのしく生きていけるんじゃないか・・・。そんな風に感じたりもしました。いろいろと目からウロコです。

キャンプ場には他にもう一人キャンプしている男性がいました(その方は今まで100〜200だったか??以上は離島に旅してるという強者だった!)。

キャンプに居合わせたみんなで賑やかな朝ごはん作りスタート!!!

悪石島の三悪人(ごめん・・・どうしても言いたかったんだ)

わたしはお料理できないので、クッカーと熱源を提供。ガス、固形燃料、アルコールストーブの3つもあるんだよ!えっへん!(だから重いんだよ)

悪子さんは料理を生業としているとのことで、それはそれは素晴らしい料理っぷりでした!魚もあまり捌いたことないという話でしたが、めっちゃ綺麗に捌いていたよ〜。

鮮やかな手捌き

この子たちは焼きます

いやん、みっちりつまってる姿がKA・WA・I・I !!!

僕はあら汁になります

少しは食材を減らさなきゃ!帰る時重いままだよ・・・!!!というわけで、クッカー類の他にもお米と鹿児島中央駅のお土産物売り場で買ってきていた炭火焼きの地鶏をご提供。

そして完成したのがこちらの料理の数々・・・!!!!!

あんまりちゃんと撮ってなかったわ・・・

お刺身、焼き魚、あら汁(みんなが持っているインスタント味噌汁を使用)、炭火焼きの地鶏、昨晩島の女性にもらった煮物、白米。さらに、悪子さんたちが島人にもらったという、お盆の時期に島で作られる月桃の葉でくるんだ「ちまき」と、わたしが大大大好きなパッションフルーツまで!!!

なんという贅沢な朝食なのだ〜!!

とてもキャンプ飯とは思えません・・・。しかも昨日からほぼ料理していない・・・。こんな幸運なことがあっていいのだろうか。え、もしかして狸、いやガラッパに化かされてるとか??

焼き魚もぷりぷりだし、あら汁もインスタント味噌汁を使ってるとは思えないほどの絶品っぷり。まるでキャンプ場の炊事場が、島の食堂と化してました笑。もちろんわたしはお客さん〜。本気でお2人に大感謝です!!!

お昼ごはん

最高の朝食をいただき大大大満足。ごちそうさまして片付けらやなんやらしているうちにあっという間に11時になっていました。

やっぱり少しは自分で料理しないとね!!!というわけで、さっき朝食を食べたばっかりなのにお昼ごはんを作っちゃうぞ!

今日のお昼はガパオライスよ〜!!!

カルディで買ったガパオライスの素に、うずらの卵とピーマンを追加。ガパオライスになるはずが、なぜかガパオスープになってた不思議・・・。おいしいけど。

その後はもちろん!

夢のポップコーン!!!(島キャンでやりたかったこと2つ目)

オリーブオイルとポップコーンのタネを入れて蓋をし、加熱しながらふりふりふり。

アルコールストーブを使用

ポンポン!!ポポポン!!!

しばらすくると楽しそうに跳ねる音が!わくわくわく。音がしなくなって蓋を開けると・・・

夢がいっぱいつまってた

パラダーーーーーイス!!!

出来立てのポップコーンにハーブソルトを振りかけて完成です。うまうまだよ!!

やっといくつかキャンプ飯を作り、自分に課してた悪石島でのミッションを華麗にこなしたところで、いよいよ上集落へと2度目の出陣です。

愛しのボゼさま、待っててねーーー!!!

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!2022へとつづく▶︎▶︎▶︎

悪石島のボゼに会いに行こう!2022【記事リスト】

【00】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜前日譚〜

【01】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜島旅前夜編〜

【02】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜上陸編〜

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜神社巡りと盆踊り編〜

【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜ボゼ編〜

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜最終回〜

【09】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜番外編〜