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【09】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜番外編〜

今回は「悪石島のボゼに会いに行こう!」番外編。来年以降、ツアーではなく個人で悪石島にボゼを見に行きたい or 島で徒歩キャンプしてみたいというなかなか限られた方向けの記事です。※2022年8月時点の情報です。

本編はこちら▼▼▼

【00】悪石島のボゼに会いに行こう!〜前日譚〜

【01】悪石島のボゼに会いに行こう!〜島旅前夜編〜

【02】悪石島のボゼに会いに行こう!〜上陸編〜

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!〜灼熱地獄坂編〜

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!〜水祭り・盆踊り編〜

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!〜キャンプ飯編〜

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!〜神社巡りと盆踊り編〜

【07】悪石島のボゼに会いに行こう!〜ボゼ編〜

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!〜最終回〜

CONTENS

悪石島について

悪石島に関する書籍

悪石島入りする前に、ちょっとお勉強していきました。

左は学術本、右はエッセイ漫画

まず一番自分の中で参考になったのが『トカラ列島民俗誌』(下野敏見 著)。調べてみると今は絶版で、巷では高額で取引されているようです。読んでみたい方は図書館で探してみてね。ただし、内容はものすごーーーーく古いので、今の悪石島情報としてはあまり役には立たないかも。民俗学が好きな方なら楽しめるかと思います。

エッセイ漫画、『トカラ列島秘境さんぽ』(松島むう 著)は、一番有名かもしれませんね。フェリーの売店でも売られていました。ボゼの様子も描かれています。

アクセス方法

としまフェリー2

悪石島には鹿児島市内からフェリーで約10時間程度で行くことができます。運転ができる方は、車やバイクを持ち込んで島入りするのが吉。島にはレンタカー等はありませんので、ツアーではなく個人で行く場合は基本的に徒歩移動になります(キャンプの場合)。運が良ければ島人が車で運んでくれます(島人とっても優しいよ!)。真夏の徒歩移動がどれだけツラいかは本編を読まれた方ならわかっていただけるかと・・・。

十島村 | フェリーとしま | 中川運輸株式会社 | 海陸一貫輸送

十島村役場

フェリーとしま2の運行情報を確認することができます。

フェリー運航予定 – 十島村役場公式サイト

PCR検査

2022年8月時点では、悪石島行きのフェリーに乗るに出港の3日前までのPCR検査の陰性証明が必要でした。十島村役場に問い合わせた際におすすめされたのが、木下グループ新型コロナPCR検査センター。予約もできるのでオススメです。来年のボゼの時期はどんな感じになってるかなぁ・・・?こんな手間が必要なくなっているといいね。

木下グループ新型コロナPCR検査センター

こちらは福岡空港店

悪石島出張所(コミュニティセンター)

悪石島内のことについては、コミュニティセンターに電話して色々と教えてもらいました。親切に対応してくださってありがたかったです。ここでキャンプ場の手続きや、出港手続きを行います。島内で何か困った時はこちらに相談すると良いかもしれません。

お土産

トカラ・インターフェイス(トカラ結プラザ)

島内で悪石島Tシャツを必ず着たいという方は、島内の売店ではカラバリやサイズが少ない可能性があるので、鹿児島市内にある「トカラ・インターフェイス(結プラザ)」で購入するのがオススメ。店員さんから島の情報もゲットできるよ!悪石島に限らず、トカラ列島の各島のお土産が揃っています。

ネットショップもあるのですが、購入するとなんと、約20年前のトカラ旅のエッセイ本『吐噶喇へ』(清水哲男 今村治華 著)が無料でもらえます!(いつまでやってるかは不明)

わたしは本が欲しくて店頭だけじゃなくネットショップでもお買い物しました。送料分で本を購入できるのでとってもお得!内容も面白かったです(まだ悪石島のページしか読んでないけど)。

1冊千円以上もするちゃんとした本

可愛い紙袋もついてきたのがうれしいー!
悪石島売店

悪石島には、ガソリンスタンドも併設された売店があります。生活用品や、簡単な食材、お菓子、冷たい飲み物等や、Tシャツを初めとする悪石島グッズも販売。お盆期間中は営業時間が変則的かもしれないので、問い合わせするのが確実かと思われます。

宿泊

民宿

島内にいくつか民宿はありますが、お盆期間中は基本やっていません。が、蓋を開けてみると今年は1軒営業していたそうです。キャンプを覚悟する前に、問い合わせてみるのもアリかもしれません。

キャンプ場(悪石島レクリェーション施設)

宿が取れなくてもあきらめないで・・・!!悪石島にはキャンプ場(管理人不在)があります。悪石島出張所(コミュニティセンター)での手続きが必要で、1泊300円。先にキャンプ場で設営して重い荷物を置いてから手続きしにいってもOKです。カマド付き炊事場や綺麗な水洗トイレもあります。トカラヤギの糞があちこちにあるので、苦手な方は要注意!!基本カラカラに乾いてるので、わたしは気になりませんでした。あと硫黄の香りが常に漂っています。

温泉

キャンプ場内や、近くには次の3つの温泉があります。

●湯泊温泉・・・200円。温泉のお湯が出る時間帯は決まっていますが、シャワーは24時間使用可能。休憩できる畳の部屋もあり。

●海中温泉・・・海沿いの岩場に沸く天然の露天風呂。ただし、潮の満ち引きによってお湯加減が変わるので入る見極めが難しい。

●砂蒸し風呂・・・キャンプ場内にあり。24時間、無料で使用可能。敷物を引いて寝転がるタイプの砂蒸し風呂です。

島内での移動手段

タクシーもレンタカーもありません!車やバイクをフェリーで持ち込むか、徒歩。あとは、宿に相談して宿泊はしないけど車だけ貸してもらうこともできるかも(コミュティセンターに相談してみて)。キャンプ場で出会った2人組は島入りした後に車を借りたそうです。

自動販売機

コミュニティセンター前と、宿の「南海荘」前にもあります。ツアー客が来島した日には、コミュニティセンター前の自販機の水が売り切れになっていてビックリ!どうしてもミネラルウォーターがほしいという方は、ツアー客が来る前に、自販機もしくは売店で多めに購入しておいた方が良いかもしれません。あと、南海荘前の自販機の方が穴場かも?

トイレ

上集落では悪石島出張所、あとはキャンプ場と、船着場から少し離れたところにもトイレ設備があるそうです(パンフ情報)。

キャンプ・エトセトラ

島でキャンプする前に一度予行練習キャンプをしたものの、まったくのキャンプ初心者であるわたしにできることは、ひたすらリサーチして対策をし、不安要素を減らすということでした。

防犯対策

女子のソロキャンプは何かと怖いよね・・・。というわけで、テントに鍵をつけることにしました。前室があるタイプのテントで前と後ろ両方に出入り口があるため、合計4ヶ所とりつけて厳重に。気休めかもだけど、意思表示大事!!!

テントに鍵を取り付けるために使った材料

取り付け後

取り付け方はこちらのサイトを参考にさせていただきました。

【テント盗難防止】切断不可能な鍵設置方法【ニーモ・タニの欠点を補う】 - 静かな山の頂へ

さらに、防犯ブザーも持っていきました。悪石島ソロキャンプではちっとも危ない目には合わなかったけど、今回大丈夫だったからといって次どうなるかはわかりません。引き続き防犯対策は厳重に行っていきたいと思います!(今のところキャンプする予定ないけど・・・)

熱中症対策

真夏の島旅で一番怖いこと・・・。そう、それは熱中症・・・!!!特に今年の暑さは尋常ではありませんでした。わたしが島で行っていた熱中症対策は以下の通り。

水分補給

水分補給はもちろん大事。水だけではなく塩分もです。塩タブレットもたくさん持ち歩いていたし、クエン酸等を補給できるパウダーを水に溶かして飲んでました。

◆Ultima Replenisher, ウルティマ補充用電解質パウダー

・・・甘味料不使用というのがうれしい。けどなぜか甘い。1ℓの水に1本溶かし入れてました。iHerbでは、環境にやさしい的な食器用洗剤や、無添加のポップコーンのタネ等も購入。iHerbいいよね。

◆アミノバイタル

・・・ちょっとわたしは味が苦手だったけど、すっぱいのが苦手な人はこちらがオススメ。

◆スーパーで買った水に溶かして飲むポーションタイプのはちみつ酢もすっぱ美味しくてよかったー!酸っぱいのって元気になる。

ちなみにキャンプ場で、水道水を1ℓの水筒いっぱいにして上集落までの徒歩移動でギリ足りるという感じでした(個人差はあるだろうけども)。

タープ

夏キャンプの熱中症対策にはタープ!!という記事をあちこちで見たので、重いけど重いけど重いけど!!!がんばってテントの他にタープも持っていきました。軽量化のためにシングルウォールテントにしたのに、タープ持っていったから結局は総重量は重くなったよね・・・

せめて少しは軽量化したいと思って通常のDDタープより軽いDD SuperLight Tarpを購入。ポールはFIELDOORのアルミテントポール16mmで、5本連結を4本に減らして持っていきました。ガイロープも付属のものだと心もとなかったのでパラコードを使って手作り。作り方は検索したらすぐでてきます(参考にしたブログ見失っちゃった・・・)。

Amazonで材料は購入

重かったけど!重かったけど!!持っていってよかったです!!!

タープの張り方はこちらの動画で勉強しました。

【決定版】完璧なタープを張るテクニックとコツを余すことなく大紹介!これで張れない訳がない! - YouTube

この動画のおかげで初心者のわたしでも綺麗にタープを張ることができたよー!!

夜中に通り雨が降った時も、早朝確認したらタープだけ濡れててテントにはちっとも影響なかったです。そしてこんなこともあろうかと用意していた速乾タオルミズノ スイムタオルがとても役に立ちました。ひとふきで水分拭き取れたと思う!

その他

熱中症対策に冷感タオルのマジクール持っていったのに、使い方読むのをめんどくさがって開封せず・・・。たぶん使った方がぜったいよかったです。夜中ほんと寝苦しくて、手ぬぐいを水で濡らして首に巻いて寝てました・・・(それなら冷感タオル使えよっていう)。

エバニューのウォーターキャリーも便利でした。夜中にも水はどんどんなくなりました。炊事場を何度も行き来するの面倒だもんね。あとは、モバイルバッテリーで稼働する100均のミニ扇風機も必須アイテム。風はぜんぜんぬるいけど・・・!ないよりはマシかもたぶん。熱中症にならないためには、風は足元ではなく顔にあてましょう。

テント泊1日目は全然眠れなくて、2日目は眠り方を少し改良して多少眠ることができたけれど、やっぱり寝苦しかったです。体が熱くて熱くて熱かったので、もしかしたら熱中症に近かったのかも・・・。みんな気をつけようね!!!

ちなみにシュラフ(寝袋)は持っていきませんでした。マットを引いて、寝転がるだけ。一応小さなブランケットも一応用意していったけど必要なかったです。夏はシュラフいらない説、間違いない!!夏の山だとまた話は違ってくると思います。

虫対策

夏は虫が大変という話を聞いていたけれど、悪石島では寝る時以外テントにあまりいなかったこともあるのか、虫をあまり見た記憶がありません・・・。いろんな種類の蝶々はよく見たけれど。

赤いパワー森林香と、虫除けスプレーのサラテクトフレッシュミストは持っていっていました。実際に使ったのはパワー森林香のみ。どの虫除け対策のページを見てもオススメされているパワー森林香の威力はすばらしいと思います!一度も虫に刺されませんでした(まだキャンプ2回しかしてないけど)。家にいる時の方が虫に刺されてる…

パワー森林香に絶大なる信頼を寄せています

お気に入りキャプギア

まぁね、ほんとにね、今回たっっっっくさんのキャンプギアを購入したんですよ。なんたって一から全部揃えましたからね!しかも評判のよいものばかり・・・。お願いだから計算はしないでね・・・。

こちらが今回の島旅に持っていったものすべてです。

ザックに入り切るんでしょうか・・・

入ったからスゴい(ちょっともれてるけど)

その中でもお気に入りのものをちょっとだけご紹介。

◆エバニュー

Ti Mug pot 500 Stove set・・・キャンプギアで一番最初に購入したのが、この焚き火台にもなるアルコールストーブとポットのセットでした。火力がスゴい!裏技で火力を調整することも可能。チタン製なので、火を入れるとチタンが美しい青色に変色するのも魅力です。(注)アルコールストーブやオイルランタン等の液体製燃料は公共の交通機関への持ち込みは禁止されているようです。徒歩キャンパーは気をつけましょう。

UL/ALU ナベ 700・・・プラズマコーティング(焦げ付き防止のコーティング)された、ご飯を炊くのに特化したアルミの鍋。

◆Snow Peak

ヤエンクッカー1000 ・・・テフロン加工の鍋とフライパンのセット。今回は鍋のみ持っていきました。蓋の持ち手がゴムなので熱くならないというのがミソ。

◆SOTO

マイクロレギュレーターストーブ ウインドマスター SOD-310・・・寒さと風に強いガスストーブ。別売りの4本ゴトクで使用。気に入ってはいるんだけど、弱火にしようとすると消えてしまうのは私だけでしょうか・・・?

NODATE

NODATE mug・・・漆塗りのマグカップ。木のぬくもりラブ。高温のお湯は入れれないけど、軽いしとても良いです。

今後ほしいキャンプギア

モンベル シームレス ダウンハガー800 Women's #2(シュラフ)、焚き火台 TABI山のうつわ、ヴィンテージのランタンなどなど。キャンプする予定ないのに、物欲は止まることを知りません・・・。

でも、防災グッズとしても使えるから・・・!!!(呪文)ていうか誰かキャンプ誘って・・・

そんなわけで、わたしが好きそうなおすすめのキャンプギアがあったらぜひ教えてください。

参考にした物欲が刺激される動画

●Tシマさん:購入したキャンプギアがたくさん出てきます。影響受けまくり〜

youtu.be

●米 美知子さん(カメラマン):山登りするカメラマンのキャンプギア気になるよね!

youtu.be

野営キャンパーのバックパックの中身:ブッシュクラフトのアドバイス資格を持つ女性キャンパーの持ち物が素敵すぎました!ブッシュクラフトという世界があることもこの時初めて知りました。めちゃインドアなくせに、憧れてるのはこういう方向だったりする・・・

ブッシュクラフトへの憧れからなのか、最近木のお皿を作るワークショップに参加。来月はスプーンを作ります。

(左)彫り跡をわざと残したお皿(右)次彫り彫りするスプーン

これに漆を何度か塗り重ねて仕上げ、キャンプ用としても使う予定。完成するまでに時間かかるけどたのしみ!!!

カメラの機材

さて、最後はカメラの機材について。今回持っていったカメラは次の3台でした。

・FUJIFILM X-T3+FUJINON XF16mm f1.4 R WR

・SIGMA dp3 quattro

・CONTAX Aria+Flektogon 35mm f2.8(フィルム)

どれも必要なカメラなんだ・・・!!!

組み合わせはその時々だけど(フィルムカメラだけ変える感じ)、最近旅する時はいっつも3台体制になっています。重すぎだからマジで体にカメラ埋め込みたい・・・目がレンズで瞬きでシャッター押したい。

いつもFUJIFILMのカメラはバッテリーの充電器と予備バッテリーを2〜3個持っていきますが、今回初めてモバイルバッテリーを持っていきました!キャンプ場ではチャージャーあっても充電できないもんね・・・。購入したのはAnker PowerCore Essential 20000 PD 20W。カメラの充電+iPhoneの充電しても3日間くらいは余裕で持ちました。2泊3日くらいならこれだけでよいかも〜。ちなみにSIGMA dp3 はモバイルバッテリーから充電出来なかったので、バッテリーを3個持って行きました。

フィルムに関しては、普段使用してないレンズを持っていったので、現像後の写真を見た時にいつもの50mmにしておけばよかったとちょっと後悔・・・。あと動いているボゼをカラーフィルムでも撮りたかったなぁ〜。やっぱりもう一度行かねばなりませぬ!

最後に

以上でボゼ旅記事はほんとのほんとに終了です。偏った情報ではありますが、少しでもどなたかの参考になると嬉しいです。

ではでは、また次なる旅でお会いしましょう〜(実はストックが溜まってたりする・・・)。

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜最終回〜

おそらくひとりだったら3〜40分はボゼの亡骸写真を撮り続けていたことでしょう。しかし帰りはどうしても歩きじゃなくて車で帰りたかったのー!もう同じ道を何度も歩きたくなかったのーーー!!

CONTENTS

悪石島、最後の夜

あぁ!なんて快適なのだ・・・!!!

乗せていただきありがとうございます!!!

海中温泉

そういえば!海中温泉にまだ入っていない・・・!!!島入りする前に潮見表をチェックしてきたというのに、ちょうどいい湯加減(推定)の時間帯はとっくの昔に過ぎてしまっています。ま、人生とはそういうものさ。

しかしすぐに諦めてはいけません。自分の手でお湯加減を確かめねば!!というわけで、途中で降ろしてもらうことに。

海水に手を入れてみると・・・

うん、ふつーに冷たいね!!!

やはり海水がたくさん入り過ぎているようでちっとも温かくありません。足湯くらいしてみたいなぁと思っていたけれど残念・・・。

海岸から出ると、そこにさきほど別れたばかり悪子さんたちが現れます。湯泊温泉がツアー客でいっぱいだったので、こちらに入りにきたとのことでした。

他の観光客の姿も

冷たいけど・・・いいの??お風呂は温かくなければいけないという概念が打ち砕かれました。やっぱめっちゃ自由人!きっとどこでも生きていける2人組だー。ちなみに温泉が吹き出しているところがあるとのことで、そこを触ればもっと温かかったのかもしれません。

さて、海中温泉をひやかした後は今宵最後の我が根城へ。どうやらこの日はツアー客以外にも個人でボゼを見にきた人が数組いたようで、キャンプ場にはわたしたちの他に新たに4組ほどのテントが張られていました。ツアー客の船に一緒に1日目は宝島に宿泊して悪石島入りしたのだと思われます。

砂蒸し温泉

キャンプ場内にある砂蒸し温泉もちゃんと見てなかったので、中に入ってみることに。

こちらの砂蒸し温泉は、指宿のそれのように体を砂に埋めて入るものではなく、敷物を敷いてその上に寝転がるタイプ。砂を触ってみても温かいのかあんまりよくわかりませんでした(真昼の太陽に照らされて熱を持った砂・・・みたいな感触)。

砂蒸し上を見上げると、もくもくと煙?湯気が吹き出していることに初めて気づきました。

ここにも自己責任ではあるけど登ることができたようです。登ってみたかった!!!

陽がどんどん沈んで行きます。悪石島とももう少しでお別れです。

さよなら・・・あまりにもたくさんありすぎてまったく気にならなかったトカラヤギの糞・・・。

最後の晩餐

ふたたび悪子さんたちのお食事に便乗です。今夜もお2人が島人からいただいたお魚を使った料理を振る舞っていただくという幸せキャンプ飯だよ・・・!!!

鮮やかな赤!

しかも、天ぷら・・・!!!

て・ん・ぷ・ら・・・!!!!(大事なことだから二度言う)

美味しそうーーー!!!

そして今回はちゃんとわたしも料理しました・・・!料理長の御指南のもと、野菜を切って茹でるという重大な任務を・・・っ。

お魚も焼きました!!!

わーい、完成ーーー!!!

天ぷら・・・ぷりぷりしててめちゃくちゃ美味しかったよ・・・もう泣いちゃう!家にいる時より間違いなく贅沢なもの食べていました。重くて持って帰るのが大変だった残りの食材を受け取ってもらえたのも助かったー!ニョッキとジェノベーゼパスタのソース、スパイスカレー作るための野菜やココナッツミルク、ポップコーンのタネなどなどたくさん残ってたんだよー。

最後の夜は、今日悪石島入りしたという旅人とも一緒にご飯をいただいていて、その方が提供してくれた島豆腐も食べれて嬉しかった!

時間はすでに21時。明日はフェリーの時間が早朝の7時頃だったので、撤収と移動時間を考えたら5時起きしなくてはなりません・・・。ゆっくり最後の晩餐をいただきたいところですが、急ピッチでご馳走さま。ツアー客もすでに去ったであろう温泉に入りにいくことにしました。

湯泊温泉

温泉ではツアーではなく個人で来て宿に泊まっているという女性と遭遇。

え!宿に泊まってるですって・・・!??

驚きの事実。なんと今回一軒だけ営業していたとのこと!知らなかったーーー。ツアーの抽選にもれた後に予約したそうです。お盆期間中は宿はすべて休業と聞いていたので、その言葉を信じて宿に問い合わせることすらしなかったもんなー。でも、今回はキャンプして本当によかったと思っています。良い出会いもあったし、新しい扉が開けたもの・・・!!!

さて、肝心の温泉はこの日はなぜか激熱々々々々々!!!!!昨日はちょっと熱めだけどいい湯加減だったのに。水をじゃばじゃば足してもなかなかゆっくり入れる温度にならず。数秒だけ我慢して入って、すぐに退出しました・・・。

お別れ

キャンプ場に戻り、お世話になった悪子さん×悪男くんに最後のごあいさつ。お二人は明日のフェリーでは帰らず、まだ悪石島に滞在するという!

つい昨日会ったばかりだというのに、するすると人の心に入り込んで不思議と優しい気持ちになれるお二人でした。だからこんなに島人とも馴染んでるんだろうなぁー。おかげでキャンプ場での2日間がとっても充実したものになりました。ほんと大感謝です!!

よく外国に行くと人生観変わった!なんて聞くけど、実は今まで私はちっともそんなこと思ったことはありません。でも、今回の旅では人生観が変わるというような大層なものではないけれど、2人に出会ったことでこんな生き方もあるんだなぁ・・・という、新しい価値観を植え付けられたような気がします。

時間が経つとすっかり忘れてしまうかもしれませんが、この感覚をできるだけ忘れずに持ち続けていたいです。自分にとってとても印象に残る出会いでした。また何かのお祭り等でバッタリ会えたら面白いなぁーなんて思ってたりします。

悪石島最後の夜は、こうして更けていったのでした・・・。

悪石島  最後の朝

朝の5時。空がちょうど白み始めていました。夜中に雨が降り出して、夢現で朝まで降り続いたら困るなーなんて思っていたら、15分ほどの通り雨だったようです。簡易テントだった他のキャンパーは雨漏りが大変だったらしい。しかしわたしはテントの上にタープを張っていたのだ・・・!(勝ち誇った笑み)

そのお陰かほとんど影響はありませんでした。重すぎて重すぎて大変な思いして持ってきてよかったー!あと、雷が落ちなくてよかったー!!打たれなくてよかったー!!!

さて、すばやく身支度を整え、撤収作業の開始です。今日のフェリーに乗り遅れたらまた数日島に閉じ込められるんだからね・・・!!おそらくキャンプ場で一番最初くらいに起きて撤収作業にかかったにも関わらず、一人、また一人とわたしより先にキャンプを去っていきます・・・。基地を作り込んだ分、撤収作業にも時間がかかるのは仕方がない。若干焦りながらもなんとかパッキングまで完了。

白い月と我が基地だった場所。最後までフォトジェニックでした

お湯を沸かして優雅にコーヒーを飲みたかったけど、そんな余裕はありません。すでに6時過ぎ。余韻に浸る間もなく、すぐにキャンプ場を出発です!!

さよなら、わたしの基地だった場所。さよなら仲良くしてくれた悪子さん・・・悪子くん・・・。

最後の難関、それはフェリー乗り場までの道のり!!!

何度も言うけど、キャンプ場からの道はThe 上り坂。向かいには港のボゼのイラストが見えるのに、もちろん橋が通ってるわけもないので、ぐるーーーっと遠回りして辿り着かねばなりません。

フェリーが停まる港。こんなに近いのに遠い・・・(film)

ぜーぜー言いながら悪石島に来て何度目かの坂道を登ります。

(film)

この時初めて見かけたキカラスウリの花(午後や日没前には咲いていなかった)。あちこちにたくさん咲いていました。(film)

やっと着いたー!!!

(film)

途中休憩しつつ、やっぱり2〜30分くらかかりました。実は今回の旅でこの時を一番心配していました。体調が悪くしてダウンしてたら歩いて移動なんてできないもの・・・。本当に無事たどり着いてよかったです!!

港からも白い月(film)

美しいシルエット(film)

一度悪石島から離れていたフェリーが戻って来ました。

幕も来た時と変わってる!(film)

いよいよ悪石島とお別れです。

さよなら、悪石島

フェリーに乗り込み、甲板に出て島を眺めていると、ついに出港の時間がやってきました。

フェリーが港から少しずつ離れていきます。すると、今までテレビの中だけでしかみたことがなかった光景が・・・。

(film)

どんどん遠く離れても、島人はずーーーっと手を振り続けてくれています。

(film)

今回島人との交流が少なかったため、正直そこまで感慨深いものはなかったのですが(鉄の心の持ち主か!)、笑顔で手を振る乗客たちの姿をみてとっても羨ましく思いました。次訪れる時はわたしも心の底から島人たちに手を振りたいです。

さて、実は2日間満足に寝ていなかったので、行きとおんなじ雑魚寝の我がブースへと直行!

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したのにになぜかぜんぜん寝付けなくて、あきらめて朝ごはんを食べに行くことに…。

朝ごはん

レストランでチャーハンを注文。しかし今日の朝食はこれだけはありません。帰りのフェリーでも一緒だったトカラ・インターフェイスの方からなんと煮物をいただいていたいのです・・・!!!

ありがたやー!!!

キャンプ場で島人からいただいた煮物と同じですが、こちらにはかしわも入っています。また味が違ってとっても美味しいー!!そして大名筍はシャキシャキしててほんと美味。

キャンプ場で飲めなかった食後のコーヒーもいただきます。

海を眺めながら飲むコーヒーはまた格別

レーズンバターのアイスも食べた!

美味である

船上からの景色

行きは夜間移動で眠っていて景色を楽しめなかったので、帰りは思う存分に楽しむぞ!

もくもくと噴煙があがる火山にテンションあがるーーーー!!!

青い海に映るフェリーの影

わたしがちょっと目を離した隙に、なんと野生のイルカの群れが現れたそうです・・・!見たかったーーー。イルカが去った後に急いで駆けつけて目を凝らすも、いつになっても現れず・・・。目撃できた人たちが興奮している姿を見てとっても羨ましかったです・・・。

コガネムシは見つけたよ・・・(film)

イルカは見逃したけど、鹿児島市内に近づくに連れてたくさんの鳥が飛び交う様子を目撃。空を縦横無尽に飛び回り、時には海に向かって一直線に急降下!!!

(film)

後日調べてみたところ「カツオドリ」とのことでした。餌を取るための急降下ダイブによって失明する危険があるってマジデスカ??カツオドリのほとんどの死因は失明って・・・。まさかそんな命懸けの狩りの姿を見ていたとは驚き。

そうこうしてるうちに鹿児島市内へと戻ってきました。見慣れた桜島が目の前に現れ、無事生きて帰ってこれたとほっと胸を撫で下ろします(大袈裟)。

出港時は真っ暗闇の桜島だったけど、今度は明るい時間の桜島がお出迎え(film)

夕方5時過ぎ頃に港へと到着

福岡へ

鹿児島中央駅隣のアミュプラザの「そば茶屋 吹上庵」(鹿児島のあちこちにある)で安定の黒豚そばと山芋鉄板、エンドレスで食べれる大根のつけもの(食べ放題なんやで)をかっこみー!!!やっぱ美味しいよね〜。

胃が弱いから荒れるのに毎回食べ過ぎてしまう大根のお漬物

博多へと向かう新幹線へと飛び乗ります。やっと帰れるー!!!

自宅に帰り着くまでが旅です

と思ったのに最後の最後にまさかのトラブル・・・。

博多駅へと着き、自宅へと向かう電車に乗り換えて、ふとスマホを見ようとすると・・・

ない。

ないないない!!

どこにもなぁーーーーーーい!!!!!!

スマホをなくすという人生においても初めての失態。重い荷物を抱えたまま博多駅へとUターンし窓口に問い合わせるも見つからず。行方がわからないままひとまず自宅へと帰ることに・・・。すでに22時をすぎててぐったりでした。

翌朝問い合わせるとやっぱり新幹線に忘れていたようで、急いで博多駅の忘れ物センターへ。無事スマホを受け取り、やーーーっと長い長ぁーい旅を終えることができたのでした・・・。

ベローチェでモーニング

お盆休みラストの1日は一歩も外に出ずに体を休めながらキャンプギアのメンテナンスや溜まりに溜まった洗濯と掃除に精を出そうと思っていたのに〜(キャンプって、帰ってからもお仕事があるから大変)。まぁ、わたしらしいっちゃー、わたしらしい旅の締めくくりとなりました・・・。

最後に

自分の辞書にキャンプの「キ」の字もなかった生粋のインドア人間が初挑戦した真夏の島キャンひとり旅。わたしにとっては命懸けの挑戦でした。助言をしてくださったり、あたたかく見守ってくださった皆さま、本当にありがとうございました!!!

お気に入りの基地にて悪石島Tシャツを着てご満悦

みんなもぜひ悪石島へ遊びにいきましょう。島は怖い名前だけど、ちっとも「悪」じゃないよ!みんな「悪」のTシャツ喜んで着てるし、とっても親切だし、「悪」の概念が覆る島だよ・・・!!!今回は島人との交流よりも、観光客として島にやってきた人たちとの交流の方が印象に残る不思議な旅だったので、今度はもっと島人と交流したいなぁ。次は10年後・・・かな!

悪石島のボゼ旅紀行、これにて閉幕。

最後までお付き合いいただきありがとうざいました!

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

★次回は「悪石島のボゼに会いに行こう!」番外編。悪石島へのアクセスや島内情報、キャンプギアや使用カメラ等について綴ります。参考にはならないかもだけど、興味のある方はぜひ▼▼▼

悪石島のボゼに会いに行こう!2022【記事リスト】

【00】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜前日譚〜

【01】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜島旅前夜編〜

【02】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜上陸編〜

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜神社巡りと盆踊り編〜

【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜ボゼ編〜

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜最終回〜

【09】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜番外編〜

【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜ボゼ編〜

CONTENTS

悪石島小中学校

悪石島小中学校で、再び盆踊りが始まります。

盆踊りが一通り終わり、みんなちょっと休憩タイム。

島のおばちゃまたちがかわいい

(film)

つまり!これは!ボゼ待ちですね・・・!!?

休憩しながらそわそわそわ。一体どこから現れるの・・・!??もしかしておうちの中でクーラーで涼んでいて目の前のドアから現れるのでは・・・!!?と、ちょっと勘ぐったりもしつつ、その瞬間を逃すまいと全神経を尖らせます。

ボゼ、現る

すると、ボゼを取り仕切っていると思われる方が撮影班のカメラに近寄り、何やらこそこそ話しているではありませんか・・!!!(嗚呼っ、なんでカメラマンの近くにいないの・・!!?)何を話しているのかちっとも聞き取れなかったけど、きっとそろそろ・・・

ボゼが!くるぅーーーーーー!!!!!

突然太鼓の音が鳴り響きます!!

「東西~東西!遠くのものは~耳で聞け~近くの者は~寄って目でも見よ~!ボゼがくっど~~!!!」

まるで見世物小屋の呼び込みのような掛け声!!視線の先に目を向けると・・・

き、

きたぁーーーーーーー!!!!!!!!

ボゼ!ついに現る!!!

まったく予定していなかった場所からやってきました!(クーラーの部屋で涼んでいるとか言ってすません)。ひとり現れたと思ったら次々とボゼ!ボゼ!ボゼ!!!3体のボゼさまの登場です!!!

ボゼが現れた途端、小さな子供たちは泣く!さけぶ!!!

大人たちは狂喜乱舞!!!

子供たちや島のおばちゃまたち、観光客たちを次々に襲います!!!

(film)

横に尖っている目のボゼや、まんまる目のボゼもいる!!!(密かにボゼにも種類があるらしい)

(film)

まるで昆虫にも見える異様な姿。頭に生えてる羽のようなものは一番外側が眉毛、その内側の小ぶりのものは瞼で、顔の両側についているのが耳。口部分の真っ赤な模様は(モノクロで分かりにくくてすんません)まるでもうひとつの目にも思えて、魔術的・呪術的な怪しさを醸し出しています。

(film)

体にはシュロとビロウの葉をまとっていて、その姿だけみるとまるで異国の妖怪のよう・・・!!!

アグレッシブに動き回るボゼ!なんかクネクネすごい動きしてる〜

そして忘れてはいけない

ボゼマラ・・・!!!

先端は亀頭状にこしらえられており、その赤土の泥がついたボゼマラを人々になすりつけます。この泥には悪魔祓いの意味があるので、つけてもらえるとラッキー!!!特に女性は子宝が恵まれるそうです。

美人妻にボゼマラを押し付けるだいぶやらしいボゼ(film)

ところで後日、鹿児島市の民放NEWSでボゼの様子が流れ、それにわたくしめの幸せ絶頂の瞬間が映っておりました。

1→2→3

襲ってきたボゼの鼻がカメラのレンズにスコーン!とクリティカルヒットしてひっくりかえる様子です・・・笑

その瞬間に撮ったと思われる写真がこちら。

ボゼのアップ!!!(film)

尻餅ついた時に撮ったのがこちら。

あと数秒早くシャッター押していたらー!!!自分のばかばかばかーーー!!!(film)

一通り暴れた後は、急におとなしくなって島の男たちに誘導され、トラックに乗せられドナドナ状態でさよならするボゼ・・・笑

だいぶお疲れのご様子(film)

暑い中お疲れ様でした・・・!!

ボゼが現れれるのはたった10〜15分程度の短い時間なのですが、なんだかすべてのモヤモヤが一瞬で吹っ飛ぶような超絶に楽しいひとときでした。

もちろん赤土もつけてもらったよ!洗いたくない・・・!!!

これで一年、無病息災である

動画もちょっとだけ。太鼓の音とボゼの動きがとっても良いの!!!これはやっぱり実際に体験してほしい〜。顔面が崩壊しているボゼも見どころです。

〆の盆踊り

ボゼが去った後は、最後の盆踊り。

(film)

それが終わると解散!

コロナ禍前は、その後公民館で観光客も含めた宴会が行われていたそうです。またそんな日が戻ってくるといいね・・・。

盆踊りが終わると島人からお菓子等のおもてなし〜。わたしはおつまみゲット!

と思ったら、この後子供たちによる「ハッパン大将」が披露されたそうです(20以上前までボゼの余興等で行われていた踊りが数年前に復活)。し、知らなかった・・・。ツアー客以外にももっと広報してくれたらいいのに・・・。

ボゼの墓場

「ハッパン大将」は見逃したものの、今回の旅の最大の目的であるボゼも無事見ることができたし、キャンプ場に戻ろうか・・・というわけで、今度こそ悪子さんたちの車に乗せてもらうことに。

と、その前に・・・

ちょっと待ったぁぁぁーーーーー!!!!

わたしには確かめたいことがありました。

『トカラ列島民俗誌』には、ボゼが現れた後に衣装は壊されテラへ捨てられるという記述があったのです。本当は昨日テラに行った時にちょっと探したのですが見つけられず。しかし今はボゼが現れた直後。きっとどこかに捨てられているに違いない・・・!?それを確かめにみんなを誘ってテラへと向かうことに・・・。

テラに向かう途中に見かけた素敵な緑の窓(film)

テラに着くと、立ち入り禁止のポールはすべて撤去されていて、自由に入ることができました。でも、ざっと見回した感じではどこにもそんなものはない・・・。

テラを見渡してもボゼは見当たらず

キャンプ場へ帰ろう・・・そんな空気が漂い始めます。

ま、待ってくれ!そんなはずはない・・・!!!

ビンビンにアンテナ張り、血眼になってテラを再度見渡します。すると何かの気配を感じたかのように建物と木々の隙間にふと目が止まりました。

(film)

い、いたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!!!!!!

こんな裏側にひっそりといらっしゃったのね!!!

(film)

こちらがさきほどまで神様が宿り小学校で暴れ回っていたボゼの抜け殻・・・。バキバキに壊されて捨てられていました。

中を覗いてみると、顔の部分が竹籠で造られていることがわかります。

ボゼの中を見れるのはレア!

すぐ近くにはボゼマラも・・・!!!

使用済ボゼマラ(film)

写真を撮りながら昇天!!実は動くボゼに会えた時よりも、このボゼの抜け殻を見つけた時が一番興奮してたような気がします。自分が一番撮りたかったのはこれだったのかもしれないなぁ・・・。そんな風に思ったのでした。

最後に

今回一緒のフェリーで島入りしていた撮影班による動画がYOUTUBEにアップされてました!文化庁による「まつりと 日本のまつり探検プロジェクト」という事業のようです。

なんと!!初公開というボゼをバキバキに壊すシーンも流れています!!!使われている映像の他にもたくさん撮影していたように思うので、もっと詳しい内容の長編を公開してほしいなぁ・・・。

さて、旅最大のミッションは終わってしまいましたが、もう少しわたしの旅は続きます。よろしければ最後までお付き合いくださいませ・・・。

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022へとつづく▶︎▶︎▶︎

悪石島のボゼに会いに行こう!2022【記事リスト】

【00】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜前日譚〜

【01】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜島旅前夜編〜

【02】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜上陸編〜

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜神社巡りと盆踊り編〜

【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜ボゼ編〜

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜最終回〜

【09】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜番外編〜

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜神社巡りと盆踊り編〜

悪石島のお天気は今日も晴れ。容赦のない日差しが矢のように降り注いでいます。水筒に水をたっぷり入れて、覚悟を決めていざ出発!!!

CONTENTS

灼熱地獄坂、ふたたび

日陰になる自然遊歩道を通り抜け、上集落に向けて真夏の坂道を延々と登っていきます。

昨日と同じ場所からパシャリ!でも、昨日と決定的に違うところがひとつ・・・

(film)

そう!青い海に浮かぶ真っ白なフェリー・・・!!!

ツアー客を乗せて戻ってきたフェリーとしま2です。トカラ列島の宝島と小宝島の観光を終え、ついに悪石島入りしたもよう。今日がボゼの現れる日なのだと実感!静かに胸が高鳴ります。

上集落まであと十数分というところで、悪子さんたちや、昨晩キャンプ場で夕食を差し入れしてくれた島人の車が通ります(お礼言えてよかった!)。みんな親切に乗せてくれるいうのになぜか再び断るという・・・!!どうしても自分の足で上集落に辿り着きたくて・・・。もういい加減変な自分への挑戦心やめてほしい。

乗せてもらった方が島人とも交流できたし、気になっていた「水の子」の材料についても聞くことができたのにーーー!きっと灼熱の太陽に照らされ続け、思考が鈍っていたに違いない。後になって猛烈に悔やむのであった・・・・・。

上集落

どうにかこうにか2度目の上集落へ歩いて到着!

キャンプ場から1リットルの水でほんとギリ。歩きで移動される方は、大量の水を持って行くことをオススメします。水だけでなくもちろん塩飴的なものもね・・・!

コミュニティーセンターにはツアー客と思われるワゴンがみっしり!

今日になって一気に島の人口が増えた!穏やかだった島の雰囲気が一気に騒がしくなって、なんだかそわそわしてしまいます。

盆踊りの開始時間については様々な情報が飛び交っていて、コミュニティセンター周辺はちょっとしたカオス状態・・・笑。みんなボゼが現れる時間が気になって仕方ありません。

ちょうどコミュニティセンターに情報が入り、16時開始ということが判明。まだ時間があったので、昨日行けなかった場所を急いで巡ることにします。ゆっくり休んでる暇などないのだ〜!!!

神社巡り

悪石島にはいくつかの神社が点在しています。目的の神社に向かっていると、さっそく雰囲気満点の素敵ロードを発見!!!

(film)

南国の雰囲気がたまらない〜!!!

麦わら帽子でワンピース姿の女性を立たせたい・・・。

まるで血管のよう

島中坂森神社

まずは先ほどの素敵ロード近くにある島中坂森神社へと到着。境内には木漏れ日が降り注ぐ静謐な空間が広がっていました。

(film)

人気のなくてちょっと怖いけど、とても神聖な雰囲気でした。

鳥居に刻まれる鋸歯文(きょしもん)という悪魔祓いの意味があるギザギザの模様が目を惹きます。日本ではとトカラ列島でしか見ることができない鳥居の特徴で、東南アジアのラオスやタイの出入口の門にも見られるそうです。

鋸歯文自体は、鳥居以外だと弥生時代から古墳時代にかけての土器や古墳の壁画、飛鳥・奈良時代の河原などにもみられるとのこと。

鳥居について、参考にした人さまのブログやページ▼▼▼

『難易度高い!トカラ列島!宝島、悪石島、諏訪之瀬島での1人旅』鹿児島県の旅行記・ブログ by piston39さん【フォートラベル】

『2022年7月離島(6)トカラ列島(4)悪石島ー金山神社 坂森神社 ボゼ祭り施設 対馬丸慰霊碑 自然遊歩道 砂蒸風呂 湯泊温泉 御嶽』トカラ列島(鹿児島県)の旅行記・ブログ by 愛猫シロネコさん【フォートラベル】

鋸歯文 - Wikipedia

なんとこの鳥居の真ん中(それとも鳥居自体?)は通ってはいけなかったようです(1番目のブログに書いてた)。そうとは知らず堂々と歩いてしまったよね・・・。今のところなんともないから大丈夫・・・だと思おう!これから行くひとは気をつけてね!!

八幡神社

お次に向かったのは八幡神社。

八幡神社へと向かう途中で飼われていた牛(fim)

集落の中心からちょっと離れていて、歩くのが地味にきつかったー!ツアー客の車に追い越された時は「乗せてって〜!!!」と心の中で叫びましたよね・・・。

この道を進んでいくと、どんどん狭くて急な下り坂に

有刺鉄線を跨いで入ります

こちらが神社への入口。なんと有刺鉄線が張られています!これは人が入っては行けないという・・・意味ではなく、どうやらヤギが侵入しないためのようです。

ここにも魔除けの鋸歯文

人気のない鬱蒼とした竹林を進んでいきます。

やっぱりちょっとこわい・・・。雨の日とかだったら近寄れない雰囲気です

植物に侵食されたケースが(film)

奥には小さな鳥居もありました。

小さな鳥居にも鋸歯文。何かの儀式の跡も?気になる〜

上集落へ戻る時は来た道をUターンせず、まだ歩いたことがない道から帰ることにします。

あ!遠くに牛・・・!(film)

するとなんと!キャンプ場から上集落へと登って行く途中の灼熱地獄坂へと逆戻り!!!

なんという悪夢

ここに着いたとわかった瞬間、軽く絶望しました・・・(右の道から出てきた)。つまり上集落まであと0.9km!また同じ道を歩くんかい・・・!!!

ほんとどこにも日陰がないんだよ

マジで、気が遠くなるほど、キツかった・・・・・。

金山神社

どうにかこうにか再び上集落にたどり着いて、最後に訪れたのが金山神社。テラからも比較的近い場所にあります。ちょっと奥へいくとこんな人気のない森にたどり着くからドキドキ。

もちろんこちらの鳥居にも鋸歯文が刻まれていました。

神社巡りを終え、そろそろ盆踊りが始まる時間。テラへと戻ることにします。

乙姫さま

テラのすぐ隣の敷地には、今まで巡ってきた昔からある神社とはちょっと毛色が違う神社もあります。

(film)

『トカラ列島民俗誌』(下野敏見 著)によると、こちらは比較的新しい神様のようでした。

以下要約▼▼▼

1956年頃、悪石島出身の女性が神がかりしてガジュマルの木の根元を掘れとの暗示を受け掘り返したという。なんとそこから乙姫さまの骸骨が綺麗な形で出土し、首に曲玉をかけていた。その曲玉を御神体にして小さな祠を造って祀ったのがはじまり。

この他にも『トカラ列島民俗誌』には、集落内にある「ボゼ石」や、格子状に線が刻まれた石敢當(いしがんとう)についても書かれていて、ものすごぉーーーーーーーく見たかった!見たかったのに!!!時間がたりずに今もあるのか確認することができませんでした・・・。2回目に訪れた際の宿題として残しておこうと思います。

テラ

テラ入口前には、すでにツアー客たちが盆踊りが始まるのを今か今かと待っていました。

(film)

昨日入ることができたテラは、立ち入り禁止になっています。おそらくボゼを作るところを見せないためかと思われます(島の女性も見てはいけない)。その決まりも昔は緩かった時もあったようですが、今では厳重に守られているもよう。

もう少しで16時という頃、立ち入り禁止のポールが取り除かれ、ついに中に入ることが許されます・・・!!

ぞろぞろとみんな中へ

昨日は島人と数組の観光客と撮影班しかいなかったのに、今日はテラ内がみっしり!!

盆踊り待機中のおじさまたち

盆の最終日、ついに盆踊りが始まります。踊りは数種類あるようですが、1、2度ほど見ただけでは違いはよくわからず・・・。「長崎船」「花踊り」「俵踊り」「財布踊り」などなどなどいくつもあるらしい。

(film)

そして、昨日の盆踊りの時にはなかったものに気づきます。

(film)

こ、これは・・・!!!

「赤土」・・・!!!

それはテラで古くから使用されていたという手水の中に入っていました。この赤土は部落の上の決まったところから取ってきたもので(どこなのかしら!)、水で溶かすと絵の具のようになり、ボゼの衣装の赤色部分にはこの泥が使われています(黒の部分は墨)。

どんべいの器も生活感あってトテモイイ

ボゼの準備が着々と行われていると思うとワクワクが止まりません・・・!!!

「水の子」越しの盆踊り(film)

テラでの踊りが終わり、昨日と同じく小中学校に向かってぞろぞろと大移動。

かろやかにトラックで移動する島人も。うらやまし!(film)

本来なら、テラからすぐ近くの公民館横の空き地に移動して、再び盆踊りが行われ、その途中でボゼが登場するのが恒例でした。しかし、今年はコロナ禍以降はじめて観光客を受け入れての開催。今までの公民館では狭すぎるということで、今年は小学校での開催になったそうです(校庭に木が新たに植樹されたのもそれが理由らしい)。

公民館の空き地。確かに狭い

ぎゅうぎゅうの中でのボゼ、体感してみたかったなぁー。

みんなが小学校へと移動する中、ちょっと残ってお墓の写真を撮っていたら、島人から出ていくように諭されます。

きっと!ボゼが!最終準備するからですね・・・!!?(鼻血)

ずっとテラに居座っていたい・・・そんな願いはもちろん叶わず、後ろ髪を引かれながら小中学校へ。一体どのタイミングで、どこからボゼが現れるのか・・・。

ついに次回、夢にまで見たボゼの登場です・・・!!!

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【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022へとつづく▶︎▶︎▶︎

悪石島のボゼに会いに行こう!2022【記事リスト】

【00】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜前日譚〜

【01】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜島旅前夜編〜

【02】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜上陸編〜

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜神社巡りと盆踊り編〜

【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜ボゼ編〜

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜最終回〜

【09】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜番外編〜

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜

まずはやっぱりボゼが現れるという「テラ」へ・・・!!!

CONTENTS

テラ

コミュニティセンターからそう遠くない場所にそれはありました。

入口にはご丁寧に看板が

「テラ」とは、その言葉のごとく「寺」のこと。ただ、お坊さんはいない無人のお寺です。

テラの入口の解説版より抜粋▼▼▼

吐噶喇各島で、テラといえば建造物の寺、その周囲の墓地、あるいは墓石のことである。元禄9年(1696年)当時、各島に寺院が一つないし二つあったことが「口之島太夫(たゆう)文書」によってわかっている。(中略)これらの寺は今ではほとんどが消滅し、寺跡があるか、仏像などを小屋に安置し、それを寺と呼んでいるかである。悪石島は寺の奥のほうに墓地が広がっている。墓地のこともテラという。

木々に囲まれた入口から中に入っていくと小さな空間が広がっていました。

まず目に飛び込んできたのがこちらの祭壇。

色鮮やかなお供物が目をひきます

墓地

さらに奥に進んでいくと、墓地へと続く入口がありました。

入口の両脇には時代を感じさせる苔むした仁王像さまが。右の像の上部は別のものにすげ替えられていました。

廃仏毀釈で壊されたりしたのかなぁ・・・

それぞれのお墓の前にも、先ほど祭壇で見かけたお供物が木漏れ日を浴びて色鮮やかに輝いています。この細かく刻まれたお供物の中身もとても気になりました。

お供物を載せている朱色の蛇腹な板も印象的

ひとまずテラを後にして集落内を散策していると、島人が道をいったりきたり。何をしているんだろう・・・?と、少し不思議に思いながら見ていました。

風情がある浴衣姿の男性たち(film)

ボゼが現れるのは明日ですが、盆行事自体は数日前からは始まっています。盆踊りも今日は16時頃からテラで踊ると聞いていました。

少し早めにテラに戻ると島人の姿が・・・。

祭壇の前で何かやってる・・・!!!

墓地の方へと向かうので、興味津々で後を着いて行きます。

(film)

男の子が持っている器の中にはあの細かく刻まれた色とりどりのお供えものが!ご両親がやさしく見守る中、男の子がそれをスプーンですくってお供えしています。続いてお父さんが手に持った植物を使い、器の中の水をバシャッパッシャっと墓石にかけます。同じようにして次々とお墓をまわっていくのです。

「ここはおじいちゃんのお墓だよ」などと、お母さんが男の子に話しているのが聞こえます。

(film)

この家族だけでなく、次々に別の島民がやってきては同じようにしてお墓をまわっていきます。

どんどんこんもりに!一人分のお供物じゃなかったんだね

島のお盆の風景を垣間見ることができて静かに興奮!!とっても嬉しかったー!!!

水祭り

これは「水祭り」と呼ばれるものだったようです。文化庁の国指定文化財等データベースに詳しい記述があったので、以下抜粋。

夕方前になると墓参りがあるが、この際には、水の子と称した、ナスやサツマイモ、ウリ、カボチャの花などを細かく刻んで、アワとともに和えたものを少量供え、ショウハギの葉で水を振り払うようにかけていく。詣る箇所は、テラの小屋前に設けられた仮設の施餓鬼棚、当主夫婦と縁のある諸墓、路傍の石仏・小祠等々であるが、こうして詣ることを水祭りという。この日の水祭りはテラからはじめ、公民館裏手に祀る荒神で終わりとし、この後、皆が集まったところで同所広場にて盆踊りがある。

水をかけるのに使ってたのは、竹筒に入っている植物と同じだったような気がするー。これがショウハギ?(film)
施餓鬼(せがき)

テラにあった祭壇は、「施餓鬼棚」というものだったのね。真言宗や浄土宗、曹洞宗などで行われる行事らしく、実家が浄土真宗(死者はすぐに成仏すると考えられている)の自分にはまったく縁がないものだったので初めて見ました。

「施餓鬼」とは、お盆の時期に行われることが多い仏教行事。亡くなった祖先や家族たちと共に、生前の悪行によって亡者の世界に落とされ常に飢えと乾きに苦しんでいる餓鬼に、食べ物や飲み物などの供物を施し供養することとのこと。※以下サイトをもとに簡単にまとめさせていただきました。

施餓鬼とはなんですか?施餓鬼の意味 | 大人のためのbetterlife マガジン『enpark』

水の子

そしてその餓鬼道に落ちた無縁仏へのお供物のことを「水の子」と言うようです。他の地域では一般的に胡瓜や茄子、お米、水などで作られていて至ってシンプル。

悪石島のように見た目も色鮮やかな「水の子」は南の島ならではって感じ!

赤い花びらみたいなのは何だろう?ハイビスカス?島人に聞いてみればよかったなー

盆踊り

そうこうしているうちに、テラには人が次々に集まってきました。

仲良しな男の子たち(film)

ついに盆踊りがスタート!

わいわい賑やかな感じではなく、穏やかでのんびりとした歌と踊り。悪石島の盆踊りは男性しか踊りません(子供は女の子もOK)。だから男性しか浴衣を着ていなかったのねー。

(film)

最後は踊りながら墓地を通り抜け、テラでの盆踊りは終了。

実は行きのフェリーからずっと撮影班が。文化庁のYOUTYUBEの撮影だったらしい(film)

そのままみんな近くの学校へと移動します。

悪石島小中学校

今度は悪石島小中学校での盆踊りが始まります。

ある理由により、最近植えられたというシュロの木

(film)

盆踊りが終わる前にちょっと離脱・・・。

今日中にどうしても行きたいところがあるのだーーー!!!

売店

あ!開いてるー!!!

売店には上集落に着いた時にはなかった暖簾がかかっていました。明日はツアー客でいっぱいになると聞いていたので、今日中にどうしてもいきたかったのだー。

店内にはお菓子や飲み物、日用品などが売られています。野菜がほしかったけどほぼなかったので、料理したい方はやはり自分で持ち込む方がよさそうです。

悪石島グッズ

もちろんここでのわたしの目的は悪石島グッズ・・・!!!

Tシャツの品揃えは、色もサイズもトカラ結プラザの方が豊富でした。やっぱり買って行ってよかった!!

島に行く前に訪れたトカラ結プラザ(トカラ・インターフェイス)で、売店にあるクリアファイルはもう在庫のみだからレア!という情報を入手していました。買う気満々でいたのにどうやら先日のトカラ七島めぐりツアーで売り切れてしまったもよう・・・(残念)。代わりにTHE お土産って感じのボールペンを1本だけ購入(ちなみにトカラ結プラザでも買えます)。

悪石島の空気を吸っているボールペンということだけで価値はある!!!(はず)

ほんとは悪石島ツナギがほしかったんだよー!!!

港でオレンジ色のつなぎを着ている人がいて、とても気になっていたんだよね。

オレンジ色の悪ツナギ!!!

売られていたのは黒のツナギで、LLとLサイズしかなくて、わたしが着るのは当然無理。くやしい。この悪ツナギを男子が着てたら間違いなく惚れる!!

Tシャツと同じ「悪」の文字が入った超イカしたツナギ

女性用にカラフル系や淡い色系があったらめちゃほしい・・・(Sサイズ希望)。そしてトカラ結プラザでも販売して・・・。どうか、どうかご検討をお願いいたします!!!Tシャツも現在販売されていないカラーを着ている人がちらほらいたのですが、半年に一回ほしい色を聞いて受注しているんだってー。島に住んでいる人だけの特権っぽい。うーん、もう住んじゃおっか!

ちなみにめちゃくちゃカッコいい「悪」の文字は、学校の先生が個人的に作っていたのをみんなが欲しがって販売するに至ったとかなんとか(店員さんも聞いた話とのこと)。

実は店員さんも、コミュニティセンターで対応してくれた女性も島に来てまだ数ヶ月〜1年とかいう話でした。外国人の家族もいたし、島外から移住する人も多いのかもしれないねー。

ボールペンの他にキンキンに冷えた酎ハイもゲットし、ひとり宴会しながら再び盆踊りしている小学校へと歩き出します。

するとキャンプ場の2人組とバッタリ。どうやら盆踊りは終わり、酒盛りが開催されているらしい・・・。仕方ないので帰ります!キャンプ場まで車で送ってくれるというのに再び断るという・・・すんません。

夕方の風景を撮りながら帰りたかったんだよー!というわけで、再び歩いて我が家(テント)へGO!!なんだぜ!!!

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【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022へとつづく▶︎▶︎▶︎

悪石島のボゼに会いに行こう!2022【記事リスト】

【00】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜前日譚〜

【01】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜島旅前夜編〜

【02】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜上陸編〜

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜

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【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜ボゼ編〜

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜最終回〜

【09】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜番外編〜

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜

悪石島探検スタート!!!

CONTENS

自然遊歩道

まずは密かに楽しみにしていた自然遊歩道へ。キャンプ場近くに出入口があります(もう一箇所あり)。

これは夕方撮った写真なので薄暗くてちょっと怖そうね・・・

パンフレットより。緑の点々が自然遊歩道

わくわくしながら中に入ると、そこはまるで亜熱帯のジャングル!!!植物園の温室が大大大好きなわたくし。足を踏み入れた瞬間胸が躍ります。

(film)

ガジュマルや、ボゼが身にまとうビロウの葉、クワイズモなどの植物が生い茂っています。灼熱の太陽は鬱蒼とした木々に遮られ、足元には木漏れ日が揺れていて、まるで異世界に紛れ込んだかのよう・・・。

なまめかしき根っこ!

奥に進んでいくと、まるで生き物のようなガジュマルのトンネルが現れました。

(film)

地面を這う根がすごい!!!

階段を登った先に休憩スペースもありました。森に囲まれながらのんびりするのもいいよねぇ・・・。

さらに進むと南石亀が生息するという池が現れます。

運がよければ見れるらしいけど、残念ながら遭遇できず・・・

そういえば、悪石島に行く前に勉強のために読んでいた書物に、こんなことが書いていました。

ガラッパは海、川、山にいるというが、山の神のうちに入っている。(中略)彼岸、盆などの休み日や祭り日に山に行くとガラッパに会うという。その日は人間は出歩かない日というのがわかっていてヌシたちが暴れてまわるらしい。(『トカラ列島民俗誌』下野敏見著)

盆だし!ガラッパが出てきてもおかしくない池もあるし・・・!!遊歩道歩いてる時にこの話を思い出さなくてよかったー!!山じゃなくてジャングルだから出てこなかったのかな・・・。

ちなみにガラッパは鹿児島県立博物館のブログの時に出てきたこれですね。

ガラッパというか河童

ガラッパに出会うことなくジャングルを抜けると、港からキャンプ場へと向かう時に通ってきた海沿いの道路に出ました。

(film)

のんびり写真を撮りながら歩いて10分くらいの距離。それでもとっても楽しめました。再びジャングルを味わいたくて、Uターンしてしまうほど〜。人にも会わないので思う存分堪能です。

湯泊温泉

ジャングルを往復して再びキャンプ場近くに戻ってきたので、今度は海沿いの道路を登って行くことに。しかしまたジャングルを通って行けばよかったと後ほど後悔・・・。

キャンプ場近くには海の温泉ではなく、ちゃんと建物内にある湯泊温泉があります。

2022年8月時点では、5名以上は同時に入浴はNG

休憩スペースもあります

とはいってもこちらは無人の温泉で、自分で箱に200円入れて入浴するシステム。

温泉のお湯は決まった時間に自動で出てくるようになっています。

14時時点ではまだお湯がたまってる最中でした

無人の温泉なので、ルールはちゃんと守りましょう〜

温泉は入れる時間は決まっているけど、シャワーだったら24時間使えるとのことでした。こんな便利な施設がキャンプ場の近くにあるのはありがたーい!

ちなみに露天風呂もあります。

露天風呂・・・

が、今は壊れていて温泉が出ないとのこと。草ボーボーの荒れ放題になっていました。楽しみにしていたから残念・・・。悪石島のHPにはめっちゃ綺麗な露天風呂の写真が載ってるから今でもてっきりやってるのかとー。

海中温泉

再び海中温泉の前を通ります。

・・・あれ??

温泉マークがさっきよりくっきりしているような・・・???

10時頃→14時頃

塗りなおされてるーーー!!!!!

なんと約4時間ほどの間に綺麗な温泉マークに生まれ変わったもよう。明日ボゼツアーが来るからだよねぇ笑。最初2箇所あるのかと思ってしまったよ!

ちょっと面白かったです。塗り直す瞬間にも立ち会いたかったなー!

灼熱のぼり坂地獄

港からキャンプ場へ向かう時は降り坂が多くて比較的楽だったのだけど今回は逆!灼熱の太陽を浴びながら坂を登る苦しさよ・・・!!!自然遊歩道をUターンして、太陽が照りつける海沿いの道を歩いてきたことを激しく後悔・・・。

また逃げるトカラヤギに会いました。

怖くないから逃げないでーーー

アスファルトの道路に刻まれた足跡を発見!!!猫じゃなくてヤギの刻印は初めてみたよ〜笑。

過酷な登り坂で、ちょっと癒されました

しかし完全に舐めてました。真夏あーんど真昼の悪石島。登り坂、坂、坂の灼熱地獄!!!!!崖や木々が日差しを遮ってくれるかと思いきや、ほとんど影の場所がありません・・・。ジリジリと照りつける太陽がじわじわと体力を奪っていき、キャンプ場を出た時点で水筒の半分ほどあった水はどんどんなくなっていきます(ゼロになったらジ・エンド)。上集落に着けば自動販売機もあるしきっと足りるだろう思っていたんだよー!!

でも!

坂の途中から見下ろした景色がとっても綺麗・・・!!!

深く蒼い海の色のなんと美しいことよ・・・!!

あれ?もしかして・・・遠くに見えるのはキャンプ場???

あ!

目を凝らしてみると!!!

まさかの我が家がーーーーーっ!!!!!

すべては計算です(キリッ

ついに上集落まで0.9Kmとの看板が〜。

あともちょっと!!!

すると先ほどキャンプ場で出会った2人組が車で登ってきて上まで乗せて行ってくれるという!!しかしあともう少しというとこだったので、自分への挑戦として歩いてゴールすることを心に決めます。

水をすべて飲み干しラストスパート!!!

あともう少し・・・あともう少しだからがんばれーーー!!!!!

ハイビスカスも熱い日差しを浴びてカラッカラ

上集落

そしてついに到着ーーーーー!!!キャンプ場を出発してから1時間半ほどたっていました(遊歩道の往復時間を抜いたら、だいたいキャンプ場から歩いて50分ほど?)。集落に入るとすぐ売店、郵便局、そして悪石島コミュニティセンター(悪石島出張所)が並んでいます。疲労困憊すぎてぜんぜん写真撮ってなかったわい。

まずはコミュニティセンター前にある自動販売機に一直線!!!水分補給よぉ〜!!!!!!これでわたしの命は救われました。マジで。

そして忘れてはいけないキャンプの受付。コミュニティセンターで書類に記入し、利用料を支払います。1泊300円で、今回は2泊するので合計600円。ちなみに先にキャンプ設営してからの受付でオッケーです。徒歩の場合、重い荷物持って往復するのはマジでキツいからーーー!!

余談ですが、島に行く前に何度も電話で問い合わせして親切に質問に色々と答えてくれた女性と会えて、なんだか勝手に嬉しかったです笑。

悪石島のパンフレットと共に、離島カードなるものもいただきました。こんなのがあるんだねー。知らなかった!集めている人もいるらしいよ。

やっぱりボゼ!

もはや何が押されてるのかよくわからないボゼスタンプも押して大満足!!!

何度も押したけどこれが限界だった。バルタン星人みたく見える

灼熱のぼり坂の難関をどうにか突破してついに到着した上集落。ゆっくり休みたいところですが、好奇心を抑えきれず、すぐに集落散策へと出発です!!!

毎度同じみセルフタイマーで自撮り(自然遊歩道にて)

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【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022へとつづく▶︎▶︎▶︎

悪石島のボゼに会いに行こう!2022【記事リスト】

【00】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜前日譚〜

【01】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜島旅前夜編〜

【02】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜上陸編〜

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜神社巡りと盆踊り編〜

【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜ボゼ編〜

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜最終回〜

【09】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜番外編〜

【02】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜上陸編〜

旅の始まりは約3時間もの電車移動。

車窓からは薩摩富士の開聞岳。

遠くにあったと思ったらあっという間にこんなに近く!

鹿児島市内に近づくと海に浮かぶ桜島が見えてきました。

もくもくもく

鹿児島中央駅までの約3時間の電車旅もあっという間!長距離のバス移動は苦手なのに、電車だと不思議と苦に感じません。

CONTENTS

夜ごはん

さて、夜ごはんをどこで食べよう?

荷物が重すぎるのであちこち動き回ることはできない・・・。実家を出発した時は平気だった荷物は、どうやら気分が高揚して感覚が麻痺していただけだったもよう・・・涙

思考停止で向かった先は昨日とおんなじダンケンコーヒー!8時〜22時まで営業しているのはありがたい。メインのパンだけ変えて、またまた同じようなセットを頼みます。

フラクトコーラとハッシュドポテトは外せません

フェリーとしまターミナル

そこから歩いてフェリー乗り場へ。約20分ほどの距離!いつもなら平気な距離だけど荷物が重くて重くてツラかった・・・涙涙涙

でも暗闇に浮かび上がるフェリーの姿を見た時にはそのツラさも一瞬でふっとんだ!!!

まるで丘の上に浮かぶホテルのよう

チケットの販売所は、すでにたくさんの人であふれていました。

乗船手続きと、健康状態の紙に記入し、体温も測ります。PCR検査の結果を見せて(プリントせずとも携帯を見せるだけでOK)、すべての条件をクリア!!悪石島への往復チケットを無事ゲット!!!

【悪石島へのフェリー料金】2等客室 片道:大人 7,140円×2=往復料金 14,280円

フェリー情報 – 十島村役場公式サイト

いろんなところにボゼを発見・・・!!!

シュロの葉がボンボンみたいでまるでチアリーダー

乗船までの待ち時間、朧に浮かぶ月をひたすら撮ることに勤しんでおりました。満月は明日だけれど、ほとんどまんまるな黄金色の月が、優しく夜の海に光を落としていてとてもとても美しかったです。

永遠に眺めていたい、夜に溶けていくような月

フェリーとしま2

いよいよ21時になり乗船開始。

全国的な感染爆発で行動規制が起きるのではないか・・・台風が来てしまったら・・・感染したら・・・濃厚接触者になったら・・・ etc etc

いくつもの不安をひとつずつクリアし、ついにこの時を迎えたよーーー!!!

出港までの間にちょっぴり船内を探検。現在の「フェリーとしま2」は2018年就航の新造船なので、とっても綺麗で設備も整っていました。

ボゼの切り絵
レストラン・売店

照明にはトカラ列島の各島々を象徴するイラストが描かれていて可愛かった!

手前は「トカラウマ」、奥は「島バナナ」かな?

これだけで「ボゼ」とわかるからすごい

レストランでは牛丼やピラフなどのちょっとしたお食事が提供されています。

メニュー表

歯磨きセットやシャンプー等も売られているので、うっかり忘れてもこちらで購入できるから助かる〜。

自動販売機にはドリンク(お酒もありました)だけでなく、パンやカップラーメン、おつまみ等の食事系やアイスクリームも。

豊富な品揃えがありがたい

昭和臭のするイラストのボゼTシャツも!!!

2等客室

本日のわたしの寝床は一番安い2等客室。ちゃんと女性と男性で客室は分けられていました。ちなみに他の部屋はツアー客で貸し切られていて、予約時には選べず。

海モチーフがかわゆ!!!

荷物が大きすぎて上部の荷物入れに入りきらなかったけど、客室入口には大きめの荷物を置けるスペースがあるので安心です。

出港

23時になり、いよいよ出港の時!

甲板に出ると、わたしと同じようにワクワクを抑えきれない人たちがたのしそうに写真を撮ったり、離れていく陸の灯りを眺めていました。

どんどん陸が離れていくよー!

噴煙があがる桜島の影を通り抜け、トカラ列島へと向けてフェリーはどんどん進んでいきます。

無事出港を見届けて、早々にお布団へ。目が覚めたら島に着いているのかと思うとドキドキです・・・。

フェリーでの朝

雑魚寝だし眠れないかなぁーなんて思ったりしたら意外にも朝までぐっすり!悪石島へと到着する間にもいつくも島があり、また一人、また一人と客室から去っていきます。

窓からはキラキラの朝日(film)

あまり食欲はないけど、体力つけるために朝食をいただこうとレストランに向かうも、ちょうどツアー客貸切時間。仕方ないので甲板にでて清々しい朝の太陽と潮風をたっぷり浴びます。

暑い一日になりそうだ(film)
朝ごはん

朝食はレストランで焼肉ピラフ。

スープ付き。まぁ、見た目通りのお味です

9時すぎ。いよいよ悪石島へと到着です・・・!!!

みんなもワクワクしながら外を眺めてる(film)

悪石島(film)

悪石島に到着

港に着くと、こちらでもボゼが出迎えてくれました。

あ!悪Tシャツ!!!(film)

悪の文字が入ったツナギもカッコイイ!!!

おそらく島在住の方の水色のレトロな車がめちゃくちゃ可愛かった!(film)

キャンプ場への道のり

港からすでに思ったよりも急な坂が待ち受けていました・・・。

頑張って歩くわよ!!!

登っていくと、道が二股に分かれいます。

運命の分かれ道(film)

ちょうど港から車が登ってきて、「乗っていく?」とのありがたいお言葉が。しかし車が向かうのは右の上集落。わたしは左のキャンプ場へと向かうのだぁーーーー!!己の足でがんばります!!!

坂の上から海を見下ろすとさっきまで自分が乗っていたフェリーが次なる島へ向かう姿が見えました。

そして島でお次に出会ったのが・・・

トカラヤギ!!!

トカラ列島に生息する野生の山羊です。今回の旅で一番出会ったのが島民ではなく山羊だったという噂・・・。ちっとも人馴れしていなくて、わたしが近づくと逃げていきます。

家族なのかな?

海沿いでは、岩場に消えかけの温泉マークを発見!

うっすらと温泉マーク

火山列島であるトカラ列島では、各島々で温泉を楽しむことができます。悪石島ではキャンプ場近くにちゃんとした温泉施設もありますが、なんとこちらは何の仕切りもないダイナミックな海中温泉!!

潮の満ち引きによってお湯加減が変わるので、その見極めがむずかしい・・・。海水が多すぎると冷たくて少なすぎると熱いという。どうせならちょうど良いお湯加減の時に足湯をたのしみたい。

というわけで、前もって潮見表を抜かりなくチェック!時間を予測してました。(釣りしないから生まれて初めて見た笑)足湯は明日たのしむ予定です。ワクワク!!

キャンプ場(悪石島レクリェーション施設)

ついにキャンプ場へと到着!!!あたりには硫黄の匂いが漂っています。

ビロウの葉が雰囲気満点のキャンプ場入口(film)

おそらく着いたのは10時過ぎ頃。港からのんびり写真を撮りながら歩いて30分くらいかかったでしょうか。今まで何も言ってなかったけど、暑いし重いし暑いし重い!!!

徒歩の場合、フェリーから降りる前に充分な量の水を確保して行くことをオススメします。わたしも1L入る水筒に水とポカリ的なお粉を溶かして持ち歩いていました。熱中症対策大事・・・!!!

左にあるのはなんと砂蒸し風呂

着いて早々目に入ったのが、炊事場近くのテントと1台のワゴン!そして炊事場の建物横に寝転ぶひとりな男性の姿・・・

ま、まさかの先客・・・!!!!!

実はキャンプする人なんてわたし1人くらいだろうとたかをくくっていたのです。ヤバい!殺される!!!とは思わなかったけど激しく動揺・・・。

とりあえずできるだけ離れたところにテントを張ろうと、反対側の場所へ一直線に向かいます。

控えめなものを選んでみました

芝生にはコロコロとしたまあるくて黒いつぶつぶや、ちょっと立派な黒い塊があちこちに落ちています。先ほどお会いしたトカラヤギさまたちの糞ですね・・・。あまりにもデフォルトすぎて、すぐに気にならなくなりました。

巣づくりスタート

さっそくタープを張ろうとすると・・・

あれ?どうやって張るんだっけ・・・?

すっかり忘れてしまったよー!!!約1ヶ月前のお試しキャンプで綺麗に張れたからまるでタープ張りのエキスパートのような気分になっていた・・・。

しかも先客がいたことによる動揺(弱き我が心)と、ジリジリと照りつける太陽によって、体力も思考力もどんどん奪われていきます・・・。炎天下の元に放置してたスマホが持てないくらい高温なってフリーズするという初めての現象も!!(なんとか復活)

このままテントを張れなかったらどうしよう!!!

プチパニックを起こしていると、背後から女性の声が・・・。

なんと先ほどの寝転がっていた男性と一緒にキャンプをしているという!なんでもボゼツアー臨時便の予約が取れず、その前の便で来て数日前からキャンプしているとのことでした。すご!!上には上がいるものですね・・・。

寝転がる男性に心底ビビってたのですが、とってもいい感じの女性だったのでかなりホッとしました。男性も暑くて影になる建物の横に寝転がっていたのだと思われます。超警戒してごめんなさい!!

(ちなみにこの間、プチパニックだったので写真を一切撮っておりません・・・文章ばかりで申し訳ない・・・・・・)

完成

女性の登場で落ち着いたのか、ぼんやりとした記憶を辿り、なんとかタープとテントを張り終えた!!!(おそらくタープだけで3〜40分くらいかかったんじゃないかな・・・)

悪石島での我が住処がこちらです・・・!!!

2日間お世話になります

めちゃくちゃカッコイイーーーー!!!!!

頭上に木が立っていて雷が真っ先に落ちそうな場所だけど、奥に鬱蒼と生い茂るビロウの葉と共に、この場所がとてつもなく気に入ってしまいました(実は一目惚れに近かった)。

ちなみに近くに木があるなしに関わらず、雷が鳴った時はテントから出て建物内に避難するのが良いそうです。

炊事場とトイレ

キャンプ場にはちゃんと炊事場とトイレがあります。

手前の空間が炊事場で、右奥がトイレ

水回りはサビサビでした苦笑。最初水は沸かして飲もうかと思ったけれど、そのままがばがば飲んでもお腹壊さなかったからきっと大丈夫!

水洗トイレはとても綺麗でした。

トイレが綺麗なのはありがたい!

お昼ごはん

当初の計画ではちゃんとお昼ご飯を作る予定でした。思いのほかテント設営に時間がかかり、すでに時間は12時半。今から料理して片付けしてたら時間なくなちゃうよ〜!!というわけで、お菓子とコーヒーでちゃちゃっとすますことに。

まるで絵画のように我が家が水色の額縁に飾られているではないか!

俺のカッコイイ巣を眺めながら飲むコーヒーのなんと美味いことよ・・・。

鹿児島市内の珈琲店ヴォアラのドリップコーヒーと、ダンケンコーヒーのスコーン

ほっと一息ついて、あっという間に14時過ぎ。

いよいよ悪石島探検スタートです!!!

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022へとつづく▼▼▼

悪石島のボゼに会いに行こう!2022【記事リスト】

【00】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜前日譚〜

【01】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜島旅前夜編〜

【02】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜上陸編〜

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜神社巡りと盆踊り編〜

【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜ボゼ編〜

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜最終回〜

【09】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜番外編〜

秋田青森ひとり旅2022 【青森・柏木町の鬼コ編】⑰

12時半過ぎに黒石駅を出発。青森での滞在も残すところわずか数時間・・・。最後の最後にわたしがやりたいこと。

そう!それは鬼コハントです・・・!!!

柏木町 八幡宮の鬼コ

弘前駅行きのチケットを間違って買ってしまったことを悔しがりつつ(しつこい)、平賀駅で途中下車。

平賀駅

初めて降り立つ街にはいつでもワクワク!歩くことも苦ではありません。路上観察しながら鬼コのいる神社へと向かいます。

色褪せた「パーマくどう」

印象的な1本の木とタンポポ畑
いくつか蔵を見かけました

人さまの車庫の中を覗いてみたり・・・

レトロなタバコ自販機も〜

10分ほど歩いてたどり着いたのは、平川市柏木町の八幡宮。

(film)

なんとも可愛いらしい石の鬼コがお出迎え!今まで出会ってきた鬼コたちとは異なり、彩色はされておらず、その肌はほんのり苔むした緑色をしています。ちょっと困り顔でたまらなく愛くるしい〜。

かなり好きなフォルム

さらに奥へと進むと珍しい石のアーチが。

美しい木漏れ日

アーチをくぐるとお馬や狛犬が出迎えてくれました。

すかさずチェック!見逃しません!!!

これはいい獅子

最後に鬼コのぷりけつを拝んでさようなら〜。

銭湯で椅子に座るおっさんの後ろ姿みたい

再びてくてく歩いて駅へと戻ります。最後の鬼コ蒐集と同時に、最後のキリスト看板蒐集にもなりました。

今回の旅の中でも上位に入ると思われる、いい感じのキリスト看板風景

青森旅はこれにて終了!

平賀駅

再び弘前駅へと戻り、最後の一泊をする秋田へと向かう電車に乗り込むのでした。

弘前駅では今季最後というりんごの販売が。実家に送ったら喜んでもらえてうれし!

鬼コまとめ

今回の青森旅で出会った鬼コをずらっと並べてみるよ!確認されているという40体の鬼コのうちたった8体ではあるものの、なかなかバラエティーに富んだ鬼コを蒐集できたのではないかと。今回お会いできなかった鬼コたちにもゆくゆくは会いに行きたいなー!!!

ONIKO 8(オニコエイト)

さて、秋田県湯沢市から始まった旅も、お次でいよいよ最終回です。

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:KONICA AUTOREX

秋田青森ひとり旅2022⑱につづく▶︎▶︎▶︎

秋田青森ひとり旅2022 【青森・黒石観光編】⑯

当初の計画では温湯温泉から黒石駅へ直行し、沿線沿いの「盛美園」という洋館に行く予定でした。ジブリ映画「借りぐらしのアリエッティ」のモデルにもなっているらしい(観たことないけど)。

実は前日、温湯温泉へと向かうバスの中からみた景色が忘れられず急遽予定を変更することに!

CONTENTS

黒石観光

その場所に一番近い「黒石市役所前」で下車。グッと胸をつかまれた通りのある方向へと歩き出します。街のいたるところに可愛いこけし〜。

こけし!(film)

そしてキリスト看板

またこけし!上目遣いににっこり(film)

どうやら去年の11月から今年の3月までの間、約30体ほどのこけし灯篭が立ち並び、夜をにぎやかに彩っていたらしい。その時の灯篭なのかな?

古い街並み

こけし提灯×キリスト看板の絶妙なハーモニーを奏でる写真屋さんの建物を左に曲がると、さっそくたまらない建物たちが出迎え。

アールの窓がたまらない

最高の呉服店

そしてこけし!!

さらにどんどん進むと、ついに昨日バスを降りたい衝動にかられた通りへと突入〜!!!

中町こみせ通り

見ながらごはん何杯でも食べれる

江戸時代にタイムスリップしたのかな・・・?

バスを降りたくなった気持ちわかるでしょ?

素晴らしすぎて悶絶(film)

「小見世(こみせ)」とは雪や雨、夏の日差しを遮るために作られたアーケード状の通路のこと。中町こみせ通りは、藩政時代からほぼそのままの形で残っているというから驚きです。

これは絶対に散策したら楽しいはず・・・!!!そんな予感がビンビンにしてたけど、その前にわたしにはやることがあるのだ。旅はすでに終盤。

そう、お土産を調達せねばなりませぬ・・・!!!

IRODORI(イロドリ)

向かったのは中町こみせ通りの一角にあるIRODORI。

ガラス越しに灯りがぼんやり

お店の扉を開けた瞬間、目に飛び込んできた色とりどりの光の渦・・・!!!

素敵すぎるーーーーー!!!

カメラをぶら下げていたからか、撮影許可をもらう前に「写真たくさん撮ってくださいね」とにこやかに言ってもらえました笑。えぇ、撮りますとも撮りますとも!!こんな素敵な光景を撮らずにおられますか…!!!

黒石ねぷた

青森といえば夏祭りの「ねぷた祭り」。有名な「青森ねぶた」や「弘前ねぷた」以外にも、津軽ではあちこちの地区で祭りがあり、ここ黒石でも「黒石ねぷた」が行われています。

店内の「黒石ねぷた」解説パネルに載ってた写真。わたしの撮り方がダメでぶれぶれごめん…

このお店ではなんと実際に「黒石ねぷた」で使われた「ねぷた絵」を使用し、灯篭や団扇を製作・販売しています。

実はこちらを訪れる前までは「ねぷた祭り」に全く興味がありませんでした(すんません・・・)。でも、前日入手していた黒石観光パンフにお土産品として「黒石ねぷた」の絵を使用して作られたポチ袋が紹介されていて、その柄がとってもモダン素敵だったのです!

「全部ちがう。全部ほしい。」わかるぅー!

どうにかして入手できないかと検索してたどり着いたのがこちらのお店でした。ポチ袋は置いてなかったけれど、大好きな団扇が置いてあったので嬉しい!!(扇子より団扇派)

本来なら祭りが終わったら破棄されるはずの「ねぷた絵」をこんな素敵に再利用するなんてナイスアイデア!商品自体もほんとに美しくてモダンでカッコよくて!!興奮して写真をたくさん撮りつつ質問責めしてしまいました。そのわたしの興奮が伝わったのか裏からなにやらごそごそと取り出し、とんでもないお宝を見せてくれたよ・・・!!!

!!!!!

目の前に現れたのは色彩鮮やかで迫力満点の「ねぷた絵」!!!めちゃくちゃかっこいいーーー!!!!!

今回見せていただいた「ねぷた絵」は、コロナ禍で祭りを開催できない間、腕が衰えないよう描いたものとのことでした。この絵はもちろん加工せず、このまま残すそうです。

もともと灯篭にするために描かれている「ねぷた絵」。絵を窓から溢れる光にかざすと・・・

2Dが3Dになったかのような立体感!!!

赤や緑や橙の色彩がより鮮やかにドラマチックに浮かび上がり、まるで今にも絵から飛び出してきそうな立体感&躍動感・・・!!!

旅の終盤でこんなに素晴らしいものを見せていただいてほんと感激・・・涙涙涙

青森や弘前の有名どころだと、ねぷた専門絵師としてやっていけるけど、黒石ではそれはできないので、普段は違う仕事をしているそうです。別の仕事をしているのにこんな絵が描けちゃうなんてカッコ良すぎませんか・・・!?能ある鷹は爪を隠す的な・・・。

黒石の絵師は他の地域の「ねぷた絵」よりも、なにもここまでしなくても…というようなところまで繊細に描くのが特徴なんだって。だからこそ団扇など手に取って間近で見る商品としても耐えれるクオリティ。灯篭だったら遠目で見るからそこまで細かく描かなくてもいいんだものね。それなのに細かく書き込むだなんて妥協をしない職人魂にシビれるぅーーー!!!

他のねぷた絵見たことないけど、確かに目とか髪、眉の筆遣いとかめちゃ繊細!ぼかしも綺麗なんだよ〜

「絵師にはねぷたを好きなら誰でもなれる。ねぷた好きの中でも、“ねぷた馬鹿”という人たちが絵師になる」という言葉もなんだかとっても素敵だなぁと思いました。愛すべき「ねぷた馬鹿」。祭りに対して自信や誇りのようなものを感じます。どこのお祭りでもそうなんだけど、その場所で小さい頃から生活して、祭りが自分の血と肉となっている感じがとても羨ましくてちょっと嫉妬してしまう。自分にはそんなお祭りはないもんなー。昔、どちらかというといつも寡黙で大人びた佐賀の唐津出身の子が、「唐津くんち」(世界文化遺産にもなっている有名なお祭り)について話す時だけはイキイキとして違う表情を見せていたことを思い出しました。

あ、話が脱線。

コロナ禍で2年間開催できなかったけど、今年はやっと開催できそうとのこと。無事開催されることを願います!!!

わたしもいつか生で見てみたいなぁ。

製作体験

こちらでは灯籠や団扇の製作体験もすることができます。

なんと木枠などのパーツも全て手作りとのこと!手がかかってるー!!!

店内の半分が作業スペースになっています

正方形にカットされたパーツ

「ねぷた絵」自体はとても古風なのに、こうしてパーツにして繋ぎ合わせるとモダンになるのだから不思議。店主のセンスもいいんだろうなぁー。店内もとてもオシャレでした。

モダンでかっこいい灯籠

時間があればやりたかった!ていうかせめて小さい灯籠買えばよかった!!団扇を選ぶのに夢中になりすぎたんや・・・。

団扇

いろいろな楽しいお話を楽しみつつ、ずーーーーっと悩んでいたのがお土産。団扇を買うことは決めていたのですが、たくさんありすぎて迷っちゃう・・・!!!

あなたはどれがお好み?

さんざん迷って、次の3つを選びました。

1本3,000円くらいだったかな?

左下は自分用、2つはお土産用。右下の「目」の団扇にはいろんな技法が使われているらしく、目のキワには蝋を塗って滲まないようにしてたりするそうです。さすが俺様、いい団扇選んだぜ!購入した目の団扇は「人」の目ですが、下の写真の目は「馬」とのこと。

シルバーのお馬!素敵!!!

旅から帰ってきてからじわじわと好きになって、買っておけばよかったと心底後悔してるやつ・・・。ちゃんと自分用にピンクと水玉の乙女チックな団扇を買ったけどね!!

我が家の団扇ゾーン

この団扇の柄は、灯籠の斜め部分に描かれるという牡丹柄。津軽家の家紋が牡丹であることに由来しているらしい。一番人気の柄とのことでした。だって可愛いもんね!!

店内の解説パネルより
青森のイラストレーター豊川茅さんのグッズ

ショップには黒石ねぷた以外にも、青森を中心に活躍するイラストレーター豊川茅さんのグッズ販売もありました。これがめちゃくちゃ可愛くて・・・!!!

弘前の郷土玩具の「鳩笛」にも今風に絵付けしてました。右下のはオリジナル(実は福岡の古道具屋さんで買ったのを持ってたりする)

縄文系の絵かわいい!土偶トレーナーほしかったけどMサイズが売り切れてた・・・

いやいや、全国区で人気出ちゃうでしょこりゃ。青森駅の何メートルもする壁画を担当していて、それがとっても可愛いのですって!女性スタッフさんが力説されていました。青森駅そんなことになってたんだ!いきたかったーーー。今度は青森駅の方まで足を伸ばした東北旅したい。

わたしが興味津々にしていたら、豊川茅さんが描いたという青森のパンフレットをわざわざ取りに行ってくれました。ほんとなんていいひとたち!!

かわいい!!次の旅の参考にしよう♪

パンフの表紙に描かれているこれが超気になった。

バカ殿?笑

お店の方に聞いてみたところ、歴史のある人形芝居で、白塗りでだいぶゆるゆる。一人で人形を操っていて、動きがカクカク。と、想像があまりできないけど気になるワード連発笑。

調べてみると、1907年(明治40年)創作された津軽伝統人形芝居 金多豆蔵らしい。いつか観にいってみたいなぁー!

そんなこんなで気づけは1時間近く滞在していたよ。素敵な団扇も買えたし、お店の方たちとの交流も楽しくて、大大大好きなお店でした!!ぜひ黒石を訪れた際には立ち寄ってほしいなぁー。貴重な「ねぷた絵」も見れたし、このお店に来れただけでわたしの黒石観光欲はだいぶ満たされてしまったのでした。

松の湯交流館

お店を後にして最後に向かったのは松の湯交流館。昔の銭湯を利用した施設で、無料で見学できます。この建物が建てられた江戸時代の当時は、銭湯ではなく旅籠(旅館)だったそうです。

え、なんかちょっとこわい(好き)

ここでタイムリミット!

ほとんど街中を散策できず満足に写真も撮れなかったけど、心は満たされたので後悔はありません。路上観察しながら黒石駅へと歩いて向かいます。

消防団第三分団第三消防部屯所

大正13年に建てられた洋風の消防屯所。とっても素敵!!!中は残念ながら見学できませんした。

扉には古写真が飾られていました

もちろん中を覗く

明るい時間の夜の街を通り過ぎます。

遠くに見えるのは岩木山?「岩木山は各地域によって見る角度で山の形が違ってて、みんな自分の地域で見る角度が一番かっこいいと思っている」という、IRODORIスタッフさんのご当地トークも好きでした笑(film)

路傍のお地蔵様

祠があるとつい覗いてしまうくせがあるのですが、黒石で出会ったお地蔵様たちのかわいいことよ・・・!!!レトロなお供え物がとっても可愛くてキュン!地元のひとたちにとっても愛されているお地蔵さまたちでした。

「たべっ子どうぶつ」

こちらは「ビスコ」

津軽には、お顔にお化粧をほどこされ、可愛いおべべを纏ったお地蔵さまが各地で祀られており、「化粧地蔵」と呼ばれているらしい。明治期から昭和の初期にかけてつくられた比較的新しいものが多く、子供を供養するために祀っているのが特徴とのこと。

下記サイトより参照

亡くなった子供たちの供養のためだから、こんなに可愛いお供え物だったんだね。胸がキュッと締め付けられます。

やっぱりキリスト看板

こけしマンホール

こけし灯篭のいる黒石駅へと到着。短い滞在でしたが、黒石とはここでお別れです。

(film)

弘前行きの切符を購入!!!

したけど、まだ弘前には戻らず途中で降りるのに間違って買っちゃったよね・・・。降りる前に気づいたので差額は返金してもらえず・・・涙。ここでもうっかりぷりを発揮するのであった。

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:KONICA AUTOREX

秋田青森ひとり旅2022⑰につづく▶︎▶︎▶︎

秋田青森ひとり旅2022【青森・温湯温泉編】⑮

弘前駅からローカル鉄道で約40分ほどゆられ、終点の黒石駅へと到着。

CONTENTS

黒石駅

到着してまず気になったのが、改札横に置かれていた体重計のようなもの。

だいぶ古そう!

興味津々で駅員さんに聞いてみると、荷物の重さを測るものとのことでした。乗っていいと言われたのでもちろん乗った笑(実際の体重よりも10キロほど少なく表示)。

満足してやっと改札をでると、可愛らしいこけし提灯がお出迎え〜。

家の扉に飾りたい

黒石駅

弘南バス

ここからさらにバスに乗り換えて、車窓からの風景をたのしみながら目的地へと向かいます。

マイクロバス

りんごのガードレールを再び発見!しかも赤りんご×青りんご!!!(遠目で見えんな・・・)

あ!愛犬の栄養食看板!!かわいくてスキー

温湯温泉

約20分ほどで到着したのは温湯(ぬるゆ)温泉。

ちなみに今朝からの交通費はすべて昨日購入した「津軽フリーパス」でまかなわれております。マジで神!!!

なにやらとてもいい感じー。散策したくなる夕暮れ時です。

まずは本日のお宿にチェックイン!宿の紹介はあとでゆっくりするとして、暗くなる前に散策へと出掛けます。

客舎

大好きな通り

後藤客舎

たまらぬ盛萬!!

土岐客舎

こちらの建物にも土岐の文字。先ほどの建物と関係あり?

た、たたたたたたたまらんぞ・・・!!!

興奮して写真を撮りまくってしまいました。

ところで、あちこちで見かける「客舎」ってなぁに???

どうやら客舎とは「内風呂が無い宿泊施設」のことらしい。食事も自炊、お風呂も近くの共同浴場に行くようです。

共同浴場の「鶴の名湯 温湯温泉」

実は黒石〜温湯温泉に関しては、宿泊するう宿以外なーんも調べてこなかったんだ・・・。「客舎」と書かれた建物はいくつか見られるものの、温湯温泉で現役で営業しているのは「後藤温泉客舎」のみ!鄙び温泉旅行者にはとても有名な宿ということも判明。まったく知らなかったー!確かに写真を見ると、館内がとっても渋くていい感じ。なんでここに泊まらなかったんだ・・・??と、リサーチ不足の己を反省しました。

温湯温泉についてもっと知りたい方は以下サイトをご覧ください。

路上観察

客舎以外にも雰囲気のある建物や風景がいろいろ。

こんな好きしかないやん・・・

とびだしちゅうい

え?ここで塔婆買えるん?

とあるお店を窓越しに覗くと美人さんがいた(film)

温湯温泉はこじんまりとしてて、とっても落ち着く温泉郷でした。

飯塚旅館

陽が沈みだんだん辺りが宵闇に包まれる頃、今回宿泊する飯塚旅館へ戻ります。

夕方になるとコケシには灯りが灯っていました

(film)

夕闇に三日月

なんてたまらない外観なの・・・!!?

明るい時の写真も

窓から浴衣姿で物憂げに外を眺める姿を外観含めて撮ったらとっっっっても絵になる気がするー。今回、わたしの部屋は残念ながら1階。2階に泊まって外を眺めてみたかったな。

玄関

1階廊下

浴室へと続く廊下。目の前の扉は便所(なんか写真暗くて怖くてごめん・・・)

便所の豆タイル

2F廊下

飯塚旅館は外観はとっても素晴らしのだけど、中は綺麗にリフォームされていたので、当時の趣ある宿に泊まりたいのであれば、後藤温泉客舎の方が満足感を得られるのではないかなぁと思いました。もし次回温湯温泉に行く機会があるなら是非後藤温泉客舎に泊まってみたいです。

夕食

今回わたしが泊まるお部屋がこちら。

鍵のキーホルダーもこけし

さっそく部屋で夕食をいただきます。

The 旅館メシ

どうせなら・・・と奮発して「倉石牛」という青森のブランド牛をいただけるスペシャルな夜ごはんにしたったでー!(1泊2食付き13,200円でした)

VIVA!NIKU!!!

倉石牛が分厚くてとろけてうまぁーーー!!でもだいぶ年を重ねたわたしの胃袋にはちと重かった。お肉はタレじゃなくてお塩でさっぱり食べたい今日この頃・・・。

あと、お魚が焼きたてふかふかでめちゃ美味しかったのよーーーーー!!!

お肉よりも魚が美味しく感じるお年頃

そして今回、ちょっと衝撃だったのがこちらの得体の知れない食べ物・・・。

な、なにこの黄色いの・・・

一口食べて、

「これはなんぞや?」

「なんなのだ?」

「??????」

と、頭の中に、はてなマークが飛び交います。とっっっても不思議な味で、どちらからというと苦手な部類・・・。「○○みたいな味」と説明できない・・・今までの人生で食べてきたもののどれにも似ていない、生まれて初めての味でした。

女将さんに確認してみると、好きな人はどんぶりいっぱい食べれる「ホヤ」とのこと・・・!!これがあの噂の・・・・!!!「ホヤ」は「ホヤみたいな味」としか言えない摩訶不思議なお味でした・・・。

温泉

旅館めしでお腹いっぱい!!ごろりと牛になりたいところですが、夜は10時までというので早めに温泉に入ることにします。

温泉がある別棟に続く扉

名前は「温湯(ぬるゆ)温泉」なのに、なかなかの熱々!!(ぬるいから温湯温泉ということではないらしい)旅で疲れた体をもみほぐして湯船の中で脱力。最高にしあわせ〜。

温泉から上がって体はぽかぽか!早く眠りたいところですが、思うところあって翌日のスケジュールの再検討してから、ふかふかの布団に身を沈めるのでありました。

朝風呂での大事件

7時に目覚ましをかけていたのに、朝日が眩し過ぎて6時頃に目が覚めてしまったよ!

アイマスクが必須!

普段なら2度寝するところですが、だらだらとお布団の中で惰眠を貪るよりも、朝風呂で有意義な時間をすごしたほうがいいんじゃない??と、めずらしく前向きに朝風呂タイム!!!

いつも温泉地で思うんだけど、遠くの道から望遠鏡使ったら丸見え?

朝っぱらから温泉を独り占めして写真撮ったり好き勝手して脱衣所でまっぱでいたところ、ガラガラーっとドアが開きました。「おはようございます」という言葉が終わるか終わらないないうちに「す、すみませんっっっ」と言って男性が慌てて出ていきます。

はい!まさかの男湯と女湯を間違えて盛大にまっぱ見られたよーーー!!!

いえ、あやまらなくていいんだよ・・・間違えたわたしが悪いんだから・・・。むしろ朝っぱらから貧相なものをみせてしまってすみません・・・。

言い訳しますと、昨晩と同じとこに入ったら男湯と女湯が入れ替わってたのです(温泉旅館あるある)。ちゃんと暖簾も入れ替わってたのにまったく気付かなかったよね・・・。

見たいものしか見ない、それが人間というもの

バタバタと女湯に逃げて、再び温泉に浸かってリセット・・・したことにする・・・!!!

こっちが朝の女湯。湯船が逆です
朝食

朝から衝撃のハプニングをやらかし動揺する心をなんとか落ち着かせ、朝食をいただきます(でももうなんかふっきれてこれから何が起きても大丈夫な気がしてる。なんならストリップもできそう嘘)。

正しい旅館の朝食

津軽こけし館

チェックアウトしてから旅館に荷物を置かせてもらい、歩いて15分ほどの津軽こけし館へと向かいます。

ここにもキリスト看板

川の中に立つ印象的な木(film)

温湯温泉は津軽系こけしの発祥の地だそうです。

津軽こけし館

昔のお土産こけし(観光地で作られていたご当地こけし)は骨董市で面白いのを見かけては買ったりはしているものの、伝統こけしについては疎いわたくし(気になるのは福島のたこ坊主くらい)。

こけし工人(伝統こけしを作製する職人のこと)の方が実演してました

リンゴの豆絞り手ぬぐいかわいい!(手ぬぐい好きの血が騒ぐ)

展示

館内には無料では入れますが、2階の展示ゾーンは有料。せっかくなので入ってみます。大量のこけしで埋め尽くされていました。

絵がかわいい!

たこ坊主もいた!(film)

物販

1階へと戻り、物販ゾーンを物色。

バラエティにとんだこけしがたくさん!

あ!たこ坊主もある!!!

全然買うつもりなかったんだけど・・・

かわゆす

買っちゃった!買っちゃった!!

だって大好きな「たこ坊主」も売られていたんだものーーーー!!!本当はいつか現地でほしいと思っていたけど、記念に買ってしまいました。もうひとつの達磨なこけしの目もヤバくて一目惚れ。色々と迷い過ぎて時間が足りなかったー!!買いすぎちゃうからこれでよかったのかもね・・・。

バスの時間がギリギリ迫っていたので焦って駆け足!!飯塚旅館へ荷物を取りに行ってぜーぜー言いながら今回の旅何度目かのダッシュ!!!

荷物を置かせてもらっていた部屋には熊の敷物が

なんとか遅れることなくバス停へと無事到着。なんでいつもスマートに旅できないんだろうね・・・?

さよなら温湯温泉。また会う日まで・・・(film)

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:KONICA AUTOREX

秋田青森ひとり旅2022⑯につづく▶︎▶︎▶︎