彷徨する旅のアーカイブ

旅先や日常で出会った「非日常」の記録

2023年ことはじめ・前編【冬キャンプの回】

2023年。年が明けてからあっという間に1ヶ月過ぎようとしています。今年は当分の間、長期の旅はちょっとお休み(去年暴れ過ぎて資金が尽きたんや・・・)。タイミングを逃していた未掲載の旅や、過去旅のアーカイブ等、月に1度くらいはブログ更新していきたいと思っております(希望)。ゆるゆるとしたスタートにはなりますが、今年もどうぞよろしくお願いいたします!!!

CONTENTS

自家現像

どこにも旅をせずに今まで何をしていたかというと・・・

でででん!!!

モノクロフィルムの自家現像始めました!!!

そして、もうひとつ。

俺の巣

冬キャンプにも挑戦!!!(もちろんソロやで・・・)

自家現像するためにフィルムでたくさん撮ってきたのでどうぞ見てやってください。今年は旅先でもモノクロフィルムをたくさん撮ってどんどん自家現像していこうと思っています!!

冬キャンプ2022〜前日譚〜

おさらいをしますとね、アウトドアのアの字もないインドア人生を送ってきましてね、ボゼを見に行きたくてキャンプ道具一式を揃え、南の島で真夏のソロキャン2泊したのが去年の8月。

夏を体験したら今度は冬じゃん!?と思い立ち、先月の12月23日というクリスマスイブ前日に照準を合わせ、約1ヶ月ほど前から準備を着々と進めておりました(そう、もちろん冬のボーナスは飛んでった・・・)。

そしてついにキャンプ当日!!思ったらピンポイントでまさかの寒波襲来!!!それでもめげずに(むしろ燃えてきたぜ!)朝から電車を乗り継ぎ向かっていたら、キャンプ場から雪で休館するとの連絡が・・・(絶望)。

え・・・?わたしのこのまま電車Uターンしてお家に帰るの・・・??何も爪痕残せないまま今日という一日が終わってしまうの・・・???

そんなのやだよ!!!

お犬かわいい

悲しみに暮れながら途中下車したのは、南蔵院でした。

足跡がアートしてた

雪をあびても素知らぬ顔の涅槃像。

足の裏

ボーナスをありったけ注ぎ込み、会社休んでまで臨んだ「寒波キャンプ挑戦の日」は、単に「涅槃像を拝みに行った日」になったのでした・・・。嗚呼、クリスマスにソロキャンプして寂しさを噛み締めたかったよ・・・(どんな自虐)。

冬キャンプ2022〜リベンジ編〜

2022年最後の挑戦になるはずだった冬(寒波)キャンプは挫折に終わり、無念の気持ちを抱えたまま2023年を迎えました。早くこの気持ちを消化させたい!!!そんなわけで、めげずに1月前半の3連休に1泊2日で冬キャンデビューしてきました!

直方駅

まずはJR博多駅から直方駅へ。ここから平成筑豊鉄道に乗り換えるのですが、待ち時間が長かったので、ちょっぴり駅前の商店街を散策。

大好物のアーケード商店街

ほしかった七草粥セットもゲット!

猫!

平成筑豊鉄道 油須原駅

散策もほどほどにして、時間がきたので平成筑豊鉄道へと乗り込みます。

公式キャラクターは「ちくまるくん」だよ!

わけあって目的のキャンプ場の最寄駅よりも1駅前の油須原駅(無人駅)で下車します。

すると駅舎がめちゃくちゃレトロで良すぎてびっくり・・!!!

冬キャンプの荷物がザックひとつに入り切らずこんな大荷物に・・・

あまりにも魅力的な駅舎の姿にふらふらと誘われるよう駅前を歩き出し、細い路地を進むととんでもなく大好きな風景を発見して大興奮!!!

久しぶりに見た相合傘!今の若い子たちは知ってるのかな?

地図確認したら目的の場所とは正反対あわててUターンしたんだけど、大好きな風景が見れたのでほんと迷い込んでよかったです。

再び駅へと戻り、ホームの裏側の道なのかなんなのかよくわからない道を降り抜けます。最初に電車から降りた時に他のお客さんがここから降りてたからそうしたけど、それ見てなかったら降りようとは思わないよね・・・。

道とはいえない道

村のお肉屋さん

目的地は「村のお肉屋」さん。

そう、キャンプ場でいただくための美味しいお肉の調達という大事な任務です!!Google mapを見ながらてくてくてく・・・。が、目的地に到着してるはずなのにそれらしきお店がない・・・!!

え?え?わざわざ一駅前で降りたのにまさか辿り着けないの・・・!??

坂しか・・・ない!!!

この長ぁーい坂の先にもしかしたらあるのでは・・・???と、一縷の望みをかけて、道を重い荷物引きずりながら歩くと・・・

登った坂の上から見下ろす

あったーーーーー!!!!!

村のお肉屋さん

マップの修正方法わからないので(やろうとしたけどできなかったんだ・・・)誰か詳しい人お願いします

めっっっちゃいいお肉ゲット!!!

ほんとはステーキ用のお肉が欲しかったんだけど、一人分のちょうどいいサイズのがなくて、すき焼き用のお肉を購入しました。ステーキ用と同じ肉をスライスしてるから塩胡椒で食べるのがオススメとのこと。

渡辺えり似の豪快なおばちゃんで、淡路島産の玉ねぎももらったよ!

これもめーーーっちゃ甘くて美味しかった!!!

さらに、重い荷物抱えてキャンプ場に1駅分歩いて行くことを伝えたらなんと!!車でキャンプ場まで送ってもらえることに・・・っ。めちゃくちゃいいおばちゃんだったーーー!!!実は今回のキャンプで一番ここでの出来事が印象に残ってたりします。ちなみに事前に電話してお肉を予約することも可能とのこと。人数に合わせたバーベキューセットも用意できるみたいなので、みなさまもぜひ!

源じいの森キャンプ場

冬キャンプの舞台に選んだのは福岡県田川郡赤村にある源じいの森キャンプ場。重い荷物抱えて30分ほど歩く予定が、瞬きする間に着いてしまったよ!!

ところで源じいって誰?

キャンプ場には「リバーサイドエリア」「グリーンシャワーガーデン」「ブッシュクラフトサイト」の3つのエリアがあります。

リバーサイドエリアは広い敷地のエリア。

リバーサイドエリア

グリーンシャワーガーデンは見晴らしのいい川沿いのエリア。

グリーンシャワーガーデン

グリーンシャワーガーデンの反対側にあるのがブッシュクラフトサイト。

ブッシュクラフトサイト

わたしは川沿いのグリーンシャワーガーデンにテントを張ることに。

カップルのテントに挟まれてしまったぜ!

でも湯たんぽイエティと一緒だからぜんぜん寂しくないんだから・・・なっ

人気のエリアのようで、チェックインの13時前に到着したにも関わらず、すでにたくさんの家族連れやカップルたちがテントを張っていました。

チェックイン時に渡された紙には、13時前に場所取りや設営は禁止と書かれていたけどだいぶアバウトのもよう・・・。好きな場所を選びたい方は、チェックイン時間よりも早くいくことをオススメします。

テント設営が終わったら、まずはキャンプ場内を散策。

薪がカッコいい

自然あふれる場所で、鹿も出没するそうです

だんだん陽がくれてきました。

夕陽に照らされる川

源じいの森温泉

暗くなる前に近くの温泉へ。歩いて行ける距離にあるのはありがたい!

ゆ!

キャンプ場宿泊の人は割引の料金で入ることができます。

とても大きな温泉でした

地場産の食べ物もいろいろ

夜ごはん

ポカポカになった後は、お待ちかねの夜ごはんです!!自宅ではほとんどご飯を作らない人間ですが、なぜかキャンプでは料理したくなる不思議。今回も色々と準備してきてました。

もちろんまずは今日調達したお肉いただくよ!!!

肉!

玉ねぎとニンニクも炒めて・・・

肉!!!

脂がのっててうまぁーーーーい!!!口の中が幸せでいっぱいに・・・。

お次はお鍋の準備です。わたしの夢は冬キャンプで大好きなきりたんぽ鍋をすること。挫折した年末の寒波キャンプでは自作のきりたんぽを持っていってました。が、そのきりたんぽは翌日胃袋の中へと吸収されてしまったので、今回は生姜をたっぷり刻んで入れたつみれ鍋を作ることに!!!

う!ま!い!!!

美味しいしめちゃくちゃあったまりました!!もちろんお酒もいただきますよっ。

クコの実を入れたホットワイン

もうお腹いっぱい!!!燻製しようとベーコンやチーズも持ってきてたのにそこまでぜんぜんいきつかず・・・。無限の胃袋ほしいぜ。

そんなこんなであっという間に寝る時間!朝から曇っていた空も少しずつ晴れてきて、やっと月が顔を出してくれました。

満月の日だったけど、もうちょっと欠けてました

そして、朝!昨日の夜はまだ平気だったけど、朝はとっても寒かった!!!テントには霜がおりてました。

テント内の結露もすごかった

陽が少しずつのぼるに連れて寒さも和らいできました。

川がキラキラ

頭上の木々では小鳥が朝ごはんを啄んでいました

朝ごはん

昨晩のつみれ鍋の残り汁で、直方駅前の商店街で入手した七草粥をいただくよ!

スーパーで買ったウインナーめちゃうまだった!また買うぞ

ボリューム満点でお腹いっぱい!!

無病息災の願いと、正月で疲れた胃袋を休めるための七草粥のはずなのに、ぜんぜん胃腸休まらないぜ・・・?

さーて、朝っぱらからブランデー飲みつつ、キャンプ終いいたしましょう。

ブランデーに映る木々を眺めながら

さよなら源じい、ありがとう源じい、また会う日まで・・・。

で、源じいって結局だれ?

電車に乗ってのびりお家に帰りましょう〜。

乗り換えのチケット

・・・とはもちろんなりません!!!

へいちくからJRに乗り換える直方駅で荷物をロッカーに詰め込み、昨日ちょっとだけ散策した直方をさらに散策しちゃうよ!!!

へいちく沿線沿いで目撃したロボ

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:OLYMPUS PEN FT(自家現像)

2023年ことはじめ・後編へつづく▶︎▶︎▶︎

⑪秋の愛媛南予ひとり旅2022【八幡浜観光・後編】最終回

再び自転車に乗り、最後の八幡浜保内町散策スタート!

CONTENS

八幡浜市保内町

保内町は県内で最初の銀行設立や四国で初めて電灯が灯るなど、江戸末期から昭和初期にかけて海運や紡績、木蝋、鉱山、養蚕など様々な近代産業で栄えた地域。現在でもその名残をあちこちで見ることができます。

カワイシ醤油

大正8年に設立のお醤油屋さん。アゴラマルシェでもこちらの商品を購入することができるようです。

こちらは何の建物かは不明だけど良き建物だ〜。

蔦びっしりのよき窓

素敵な煉瓦の塀。ドア部分がアーチになってるのがたまらないね〜。

美名瀬橋

こちらは江戸時代から現在に至るまで5回架けられている橋で、現在のものは昭和8年竣工の5代目。平成10年に原型を活かして改修されたそうです。

旧東洋紡績赤レンガ倉庫

美名瀬橋を渡ると「もっきんろーど」という木製の遊歩道沿いに旧東洋紡績赤レンガ倉庫が現れます。

もっきんろーど

明治20年に愛媛県で最初に設立された紡績会社で、四国で初めて電灯が灯ったのがこの場所。昭和35年に閉鎖し、現在では赤レンガ倉庫だけが残っています。

美名瀬橋と旧東洋紡績赤レンガ倉庫

愛媛蚕種(旧日進館)

明治17年創業の現役の蚕種会社で、大正8年竣工の木造3回建ての建物です。着物好きだから養蚕には興味ある〜。

愛媛蚕種-HOME 

洋風建築がくっついています

玄関、事務所棟、第一・第二蚕室が国登録有形文化財に指定されているそうです。見学もできたかもしれないけれど、時間がなかったので外観のみ。「時間がない」もうこの台詞いいたくなーい!来年はもっと生き急がずにのんびり旅できるといいな・・・(書きながら無理かもなって思ってる)。

内之浦公会堂

昭和12年、地域の公会堂として実業家の那須金市氏の寄付により建設された国登録有形文化財の建物。草書風の「公会堂」のフォントが珍しいような?控えめながら細部の装飾が光ります。塀の菱形のくり抜きも可愛いね!現在でも地域の集会所として利用されていて、2階には舞台を備えた畳式の大広間があるそうです。見たい!

さよなら、保内町

大急ぎで保内町を駆け抜けて(有名な建物だけをとりあえず蒐集)、今度は山越えルートではなく、川沿いルートで帰ります(もうあの薄暗いトンネルは通りたくないよ・・・)。

少しずつ陽も暮れ出していました

帰ってる途中にいい感じの建物発見

八幡浜みなっと

自転車を3〜40分ほど走らせて「八幡浜みなっと」に到着!自転車を返却します。レンタルしたとこじゃなくても返却できるのありがたい〜。

アゴラマルシェのカフェでお疲れ様のソフトクリーム!愛媛みかん味めちゃ美味かった!!

夕陽がまぶしいぜ

八幡浜港フェリーターミナル

当初の予定では八幡浜でギリギリまで遊んで最終便に乗り、翌日の午前中は別府をプチ観光して帰る予定でいましたが、午後にはワクチン接種を控えていたので大事をとって早めに自宅へと帰ることに(冷静に考えて詰め込み過ぎじゃ)。八幡浜ちゃんぽん食べたり、大正湯でもひとっぷろ浴びたかったな〜。

茜色に染まるフェリー待合室

17時25分発のフェリーに乗り込みます。どんどん沈みゆく太陽が美しい。

そして、夜が訪れます

れいめい丸

行きのフェリーは「あかつき丸」でしたが、帰りは「れいめい丸」。違うフェリーで帰れるの嬉しいな!あかつき丸よりも大人な雰囲気でした。2階へと登る階段かっこよくて好き。フェリーターミナルの受付のフロントの壁も同じような雰囲気でカッコよかったです(写真撮り忘れ)。

「宇」の文字ってカッコいいんだね!

新造船でもゲームコーナーは相変わらずあるんだね(もっと違う娯楽がほしい)

2等船室

夜ごはんはアゴラマルシェで調達した鯛めしおにぎりと唐揚げよ〜!

どれもめちゃ美味しかった!!唐揚げも揚げたてとかじゃないのに味がしみしみしててご飯がススム〜。最高の旅の〆でした。

20時過ぎに別府港へと到着!すでにこの時点でぐったり・・・。白目になりながら電車に揺られて自宅に帰り着いたのは0時前でした。自分よ、お疲れ様でございました!

最後に

愛南町に鹿踊りを見に行きたい・・・!!!

そんな思いから始まった今回の愛媛南予ひとり旅。一番の思い出はやはり、バスを間違って降りて焦りながらタクシーで福浦へと辿り着き、幸運なことにお着替えシーンを見学さえてもらえたことでしょうか・・・。終わりよければすべてよし!いろんなハプニングが自分の旅に彩りを添えてくれているのだなぁとしみじみ。これからもハプニングを楽しもうと思います!!

来年はどこに鹿踊り見に行こうかな

さて、この記事を書いているのは2022年12月31日の大晦日。来年行きたい場所はぼんやりと浮かんではいるけれど、自分が一体何を閃いてどこに行くのかはまったくの未知。今年だって東北を旅するとは思わなかったし(人形道祖神と鬼コ旅)、一番の驚きは自分の人生の中にアウトドアの「ア」の字もなかったのに、真夏に島でソロキャンプしたこと(悪石島のボゼ旅)。こんな操縦不可能な自分ですが、来年も当ブログをどうぞよろしくお願いいたします。みなさま良いお年をお迎えください〜。最後まで読んでいただきありがとうございました!!

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

秋の愛媛南予ひとり旅2022リスト

①秋の愛媛南予ひとり旅2022【移動編】

②秋の愛媛南予ひとり旅2022【はじめての愛南町編】

③秋の愛媛南予ひとり旅2022【鹿踊り・前編】

④秋の愛媛南予ひとり旅2022【鹿踊り・後編】

⑤秋の愛媛南予ひとり旅2022【御荘散策編】

⑥秋の愛媛南予ひとり旅2022【石垣の里編】

⑦秋の愛媛南予ひとり旅2022【御荘/卯之町編】

⑧秋の愛媛南予ひとり旅2022【野村町編】

⑨秋の愛媛南予ひとり旅2022【卯之町編】

⑩秋の愛媛南予ひとり旅2022【八幡浜観光・前編】

⑪秋の愛媛南予ひとり旅2022【八幡浜観光・後編】最終回

④秋の愛媛南予ひとり旅2022【鹿踊り・後編】

若宮神社へと続く階段を一気にかけのぼり、振り向くと海・・・!!!

右に見える建物が公民館

いよいよ神事が始まろうとしています。

CONTENTS

若宮神社

境内にはすでに地元の人たちが集まっていました。

神事待ちの少年たち

今か今かと待っていると、拝殿の中に入るように案内されます。

ぞろぞろと中へ

部外者のわたしも入っていいの・・・?

と、ドキドキするも大丈夫とのことだったので、地元の人たちにまざって見学させてもらうことに。

中央には御神輿が置かれ、右側に鹿踊の少年たち、左側に地域の人たち(わたしも)が座ります。神様に一番近い前の部屋には、関係者?(なんていったらよいのかしら?役員?)のおじさまたちが座ってました。

向かいに座る少年たち

旅立つ前、祭りに関して問い合わせた役場の方もきていて(その時対応してくださった方ではなく別の人だったけど、わたしのことが伝わっていたもよう)、神事の際の禁止事項を伝えられます。

「御神輿の中に神様を移す時は撮影禁止」とのこと。それがいつなのかわたしにわかるかしら・・・???と、ちょっとドキドキ。

神事

そうこうしているうちにいよいよ神事がスタート。神主による祝詞が静かに読み上げられていきます。神様が祀られていると思われる場所へと行き、何やらごそごそ・・・(暗がりでよく見えず)。

おーーーーーーー おーーーーーーー

さっきまでの穏やかな祝詞から一転、洞窟の中でお腹の底から出しているような振動した大声に変わります。まるでこの世ではない世界に呼びかけているかのよう・・・。どこかぞくっとするようなお畏ろしさを感じました。あまりにも異質だったので、ここが撮影してはいけない瞬間なのだと瞬時に理解。ほんの数分のことだったけれど、一番の衝撃でした。

お祓い

それが終わると神主さんが榊を手に、おじさまたちの頭の上をふりふり。次に鹿踊りの少年たち、次に外で待つ地元の人たち・・・と、次々にお祓いしていきます。

ふりふり〜

ぐるっとまわってついにわたしたちの番…!!!ワクワクしながら頭を垂れて、お祓いのふりふりを受け止めます。とっても清らかな気持ちに。払ってもらえてうれしいよーーー!!!

御神輿

再び役所の方が声をかけてきます。これから御神輿の中に神様を移す儀式があるとのこと(さっきのじゃなかったんだ!)。先ほどのように「おーーーおーーー」と声を出している時は神様が出てきている時だから、頭を下げて見ないように・・・とのことでした。

そっか、さっきも見てはいけない瞬間だったのか・・・。確かに頭を下げてる瞬間が多々あったような。知らなかったよすんません・・・。

おーーーーーー おーーーーーーー

再びその瞬間がやってきました。頭を下げてみないようにしていると、神主さんが目の前の御神輿へと勢いよく駆け寄り(想像)ゴソゴソガチャガチャ何かしている・・・!

こわい!!こわいよ・・・!!!(見えない時の音ってこんなに怖いものなのね。音だけのホラーもあるもんね)

だけどだけど!何をしてるのかみてみたい・・・・!!!

「おーーーー」の声を出している間だけ見ちゃいけないってことかな・・・?と勝手に自分のいいように解釈し、こっそり頭をあげてみます(おい)。

でもやっぱりこちら側からはよく見えなくて、ただガタガタゴソゴソと御神輿の中に手を入れて何かしていることだけがわかりました。

(ちなみに周りには、がっつり見ている人もいれば頭を垂れている人もいて、ちょうど半々くらいだった。そこまで厳密ではなかったらしい〜。ほっ)

結局何をしていたのかよくわからないまま、御神輿に神様を移し終えたようでした。

お供え

次は神主が地元の人たちに榊を手渡し、神様へ次々にお供えをしていきます。(観光客であるわたしは参加できない)

以上で神事は終了。(注:写真もたくさん撮れなかったし記憶もあやふやなので、内容は前後しているかも知れません)

神事というものをこんなにがっつり間近で見たのは生まれて初めてかも・・・。鹿踊り目当てで来たけれど、とっっっても興味深かった。「おーーー」の声を初め、動作や祝詞の内容等(コロナとも言っていた)、そのひとつひとつの意味をじっくり聞いてみたいよーーー。

神事から参加したことで、様々な祭りを最初から最後までみたい気持ちがより一層湧いてきました。なんならその準備から見たいのだー。今後そのチャンスがあれば、獰猛に食らいつきたいです・・・!!

鹿踊りとは

さぁて、お待ちかねの鹿踊りがはじまるよ〜!!!と、その前に簡単に「鹿踊り」についておさらい。

鹿の面を頭につけ、その面から垂れた布で上半身を覆い、太鼓を前に抱えて打ちながら歌い踊る。この「太鼓踊り」系の鹿踊りは、宮城県各地に普及、さらに東北・新潟・関東まで分布し、踊り手の数・踊り方・歌詞は多様である。その中で、雄鹿たちが雌鹿を尋ね探して遂に発見して喜ぶ「めじしかくし」という踊りが、旧宇和島藩領となる南予一円には定着、分布している。これらの鹿踊りは、宇和津彦神社から各地に伝播したとされるが、南予においても地域により鹿の頭数や踊り・歌詞に差異が認められる。

市指定 八ツ鹿踊り - 宇和島市ホームページ | 四国・愛媛 伊達十万石の城下町より拝借。

以前、吉田の秋祭りで見たのは七ツ鹿(昔は五ツ鹿だったもよう)だったけど、今回は五ツ鹿。地域によってその数は様々のようです(藩の権威や神社の社格が象徴されているとも)。雄鹿たちが1匹の雌鹿を探し求めて見つけて喜ぶストーリーなのね。子孫繁栄や五穀豊穣を感じさせるなんとも馨しい&福々しい踊り。美しいわ!

福浦の五鹿踊り

真紅の布が解かれ、鹿のお顔があらわになります。ついに鹿踊り奉納のはじまりです・・・!!!

準備完了!

はじまりはとっても静かな舞い。すり足ステップが印象的でした。

踊っているうちに、だんだん躍動感とリズムのある歌と舞いへと変化していきます。吉田の鹿踊りで聞いた歌詞やメロディーも!話では理解していたけれど、ルーツが同じであることを初めて実感した瞬間でした。

鮮やかなヘコ帯が眩しいね

炎天下の中、約15〜20分ほど踊り続けて終了!よくがんばったよーーー!!!

しかしこれで終わりではありません。少年たちはこれから集落内の家をすべて周り終えるまで、延々と踊り続けるのです・・・。

踊り終わるとまた頭をくるくる包みます

疲れたね!ひとまずお疲れさま

境内での神事はこれで終わりと思ったら、さっきまで鹿踊りを大人しく見ていた人々がなにやらビニール袋をゴソゴソと取り出して怪しげな動きを始めます・・・。

・・・!!!

餅まきの開始だよーーーー!!!!!

みんなこれを待っていたのか笑

餅をゲットするのが一番の目的なんじゃ???と思えるほどの白熱っぷり!撒かれる餅に群がる人、人、人。おもしろかったです。

わたしも記念に餅を1個だけゲットし、急いで階段を降ります。なぜなら鹿ちゃんズを追っかけたいから!!!

鹿ちゃんもトラックの上で休憩中

公民館前でちょっとだけ休憩したと思ったら、すぐにトラックに乗ってドナドナ・・・。

瑞々しい少年たち。眩しすぎて目がつぶれそうだ・・・

行き先はもちろんわからない!

それでもわたくし!!駆け足で追っかけます・・・っっっ

はい!あっという間に見失ったよ!!!

車が曲がった道はあのあたりだったような・・・?と、違う道に迷い込む始末・・・。

海、きれいね・・・

Uターンすると、鹿踊りの音が聞こえてきます。急いでその方向へダッシュ!!!

民家の前で、神社で舞っていた踊りよりも何倍速??な、ショートバージョンの舞いが奉納されていました(民家のため写真掲載は控えます)。鹿のお顔も布で包まれたまま。これがお着替えタイムの時に話してもらったやつかー。

踊り終わってニッコリ顔で民家から出てくる雌鹿役の男の子

このようにショートバージョンがあることを考えると、顔を包むのも宗教的な意味合いよりも、その方が舞いやすいからとかの利便性での理由なのではないかなぁー。短縮しないと全戸周ることなんてできないものね!(勝手な推測なので検討違いだったら申し訳ない〜)

そしてまた旅立ってしまう〜。嗚呼、なんていけずなの??

わたしものせてってーーーー

その後も行き先もわからぬままトラックでピュンといなくなる鹿踊BOYSをしぶとく追っかけるわたくしアーンド、踊り続ける少年たち。

影の濃さがこの日の暑さを物語ります

途中までいた愛南市のカメラ撮影の人も(少し話したところ、なんと御荘の御神輿の時にもいた人だった!)、役所の人も退散して、関係者以外残るのはいつの間にかわたしだけになっていました。

裏路地には黒猫

帰りのバスの時間までずっと追っかけようと思っていたんだけど、諸事情あり、わたしも早めに切り上げることに。ちょっとしょんぼり・・・。

公民館に寄ると、神事でお供えしていた榊がありました

若宮神社の境内の片隅にいた朽ちた狛犬

若宮神社には、秋なのに桜みたいのが咲いていた。不思議

最後に

今年愛南町内で唯一鹿踊りが奉納された福浦集落。違うバス停で降りるという致命的なミスを犯しつつも、鹿踊りの衣装を着替えるところも見学できて、最高に幸せでした。今後も色々な集落の鹿踊りをたくさん見て、衣装や踊り、歌等についてもっとわかるようになりたいなぁ。まだ2箇所しか見ていないので、自分の中で何かを語れるだけのデータが足りないのだ・・・。年に1度しかチャンスないけど、毎年のお楽しみにしたいと思います!(来年も行けますように!!)

さて、約3時間半ほどの滞在を終え、バスに揺られて再び御荘へと向かいます。車窓からは切なくなるほど美しい青い海と青い空。

さよなら、福浦

空にはいつの間にか白い月が登っていました。

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

⑤秋の愛媛南予ひとり旅2022へとつづく▼▼▼

③秋の愛媛南予ひとり旅2022【鹿踊り・前編】

何隠そうわたくしは計画立て魔。今回の旅もきっちりルートやバスの時間を調べ上げ、万全の体制でのぞんでおりました。

それなのに・・・それなのに・・・

CONTENTS

若宮神社(久家)

11時半過ぎ、乗り込んだのは小さなコミュニティバス。ある一定の区間では、バス停に限らず好きな場所でおろしてもらえるという田舎のバスシステムにドキドキ!目指すのは愛南町で唯一今年鹿踊が奉納されるという福浦集落の若宮神社。注意しなければならないのは、同じ名前の神社が目的の若宮神社の前にもあるということ・・・!間違って降りてはいけない・・・そう思って、バスのルートや時間を検索できるアプリを起動し、GPSで現在地をチェックしながらバスに乗るという用心っぷり。

それなのに・・・それなのに・・・!!!

まず1つ目の神社を通り過ぎます。その神社前にも秋祭りののぼり旗が掲げられていました。そうこうしているうちに、同じくのぼり旗の2つ目の神社が。

ここだぁーーーー!!!

「すみません!ここで降ります・・・!!!」

人見知りがありったけの勇気を振り絞り、バスの運転手に声をかけます。ちゃんと止まってくれた!やったーーー!!!ちょっとした喜びを味わいます。

降りるとちょうど神社へと向かう神主さんがいたので、鹿踊のことを聞いてみることに。

「え?やるって言ってました??」と、不思議顔。近くにいた地元のおばちゃんらしき人も、ここでは鹿踊をやらないと言っている・・・。

(ん・・・?なんかおかしいぞ・・・???)

嫌な予感しながら、Googleマップで位置情報を確認すると・・・

なななななんと!!!やっちまいました・・・!!!!!

違う神社で降りてしまったよーーー!!!(絶望)

Googleマップよりスクショ

わたしが行きたい若宮神社はMAP下側のハートマーク。間違って降りたのが左上のフラッグマークの久家若宮神社。まだまだ遠い。ぜんぜん遠い。ここらへんには若宮神社がたくさんあるんだってよ・・・?ていうかなんのためにバスアプリまで使って位置情報確認してたんだ・・・??

次のバスは数時間後。もちろん歩いていけるような距離じゃない。歩いたとしても着いた頃には終わってるよ・・・!しかも地元のおばちゃんに福浦の鹿踊を見にきたと言ったら、「福浦も鹿踊やらないはず。福浦じゃなくて深浦では?深浦はやるって言ってたよ」というまさかの情報が・・・!!!

だって事前に問い合わせた時に役所のお兄さんが福浦でやるって教えてくれたよ!え?え?もしかして「福浦」と「深浦」似てるから間違ったとか・・・???

いろんなことが一度におきすぎて超絶パニック・・・!!!

昨晩からフェリーをはじめとする様々な乗り物を乗り継ぎ、15時間以上かけてはるばる福岡からやってきたというのに、まさか鹿さまたちに会えないままエンド?ジ・エンドなの・・・!!????

そういえば!近くにタクシーあったよね!!ひとまず急いで呼び出すことに。ありがたいことにすぐに到着!テンパりまくった状態で、タクシーの運ちゃんに事情を説明。それがおじちゃんがとっっってもいい人で、わたしの話を聞いて愉快そうに笑いつつも「大丈夫!もし福浦じゃなかったとしても、さっき私が降りたバスがすぐ折り返しでくるからそれに乗って深浦に行ったらいいよ」と、なんて冷静なアドバイス!さきほど御荘で御神輿に遭遇して餅をもらったことを伝えたら「きっといいことあるよ〜」とも。ほんとありがたかったよー!!心がすーっと軽くなりました。

ほんとテンパってたから写真がタクシーに乗っている間に窓から数枚撮ったこれくらいしかない・・・文字ばかりでごめん

若宮神社(福浦)

バスで100円で行けるところをタクシーで1600円ほどかけて、ついに目的の若宮神社へと到着!ドキドキの瞬間です・・・。ここでタクシーのおじちゃんからさらにアドバイス!「まずは神社に行く前に公民館(神社の手前にある)で聞いてみたらいいよ」と。おじちゃん、ほんとにありがとう・・・涙

言われるがままに公民館へと向かい、なにやら人の声ががやがやと聞こえる奥の部屋へと「すみませーん、すみませーーーーん」と言いながら足を踏み入れると・・・・

なななななんと!!!

目の前にはぶらさがる水玉模様の衣装と、少年たちが畳に大の字になって寝転がっている姿が・・・!!!!

聞くまでもなく!!!

鹿踊やってますよね・・・!!!!!

目の前に広がる光景に大興奮!!いつもなら人見知りっぷりを発揮するところ、すぐさま写真を撮らせてもらっていいか聞いていました。ありがたいことにOK!中に入り込んで自由に撮らせてもらうことに〜。やったー!!

間違って途中下車してタクシー乗ってなければ、こんな風に図々しくなれなかったかもだし、バスで普通に停車してたらそのまま神社に向かって生着替えシーンに遭遇できなかったかもしれない。タクシー代余計にかかってしまったけれど、これで正解だったのかも・・・としみじみ思うのであった。

そんなわけで・・・

鹿ちゃんドドーン!!!

やっと会えましたね

吉田の秋祭りの鹿さまたちは眉目秀麗なお顔立ちで、衣装も赤とネイビーでモダンで隙のない感じだったけど(かっこよくて大好き!)、福浦の鹿ちゃんズはなんだか脱力系でゆるゆる〜。「鹿」であることは一緒だけど、地域によって衣装やお顔はこんなに違うものなのね。やはりたくさんの鹿さまたちに会いにいきたい・・・。

吉田の鹿踊(2019年撮影)

福浦の鹿ちゃんのお顔は最初布で包むらしい。

手慣れた手つきで包んでいきます

昔からそうしてるので、なぜ顔を包むのかはわからないとのことでした。短い舞いの時は顔を包んだまま舞い、長い舞いの時は布をおろして舞うんだってー(これについてはまた後ほど)。

そうこうしているうちにお着替えタイムが始まるってよ・・・!!!

子供たちがのそのそと起き始めます。どうやら朝からずっと踊っているらしい。だからあんなにぐったりしていたのねー。それなのに突然やってきて騒がしくしてごめんね・・・。明日は平日だけどこの子たちは学校休みもらえるんだって。よかったね!

ちなみにここの集落は全戸300ほどあって、今年周るのはは200程度とのことでした(お葬式をしたところとかは遠慮したりするらしい)。いやぁー、大変だ!

男の人ふたりで着せていきます。大忙し!

衣装を着終わったら、最後に鹿の面を頭に被ります。年長の子供たちはもうひとりで取り付けれるみたい。もう何度か踊ってるんだろうね〜。鹿踊を踊るのは中学生くらいまでとのこと。着付けしている男性たちも小さい頃は鹿踊を踊っていたんだろうな。

かっこいいな!

一番小さい子はまだ取り付けられないようで、大人の人がやってあげていました。

もう!可愛いなぁーーー

この子がおちゃめでめちゃくちゃ可愛かった!実はこの子だけ雌鹿役。他の年長の子供たちは雄鹿とのこと。雌鹿は出来るだけ一番小さい子がするんだって。どおりで頭の飾りが一人だけ違うんだね〜。華やか!ススキや植物で飾られておしゃれしています。そして後ろに回って初めて気づく。

頭のところに・・・

なんと鳥居が〜!!!雌鹿が特別な存在というのがさらによくわかります。さらに色とりどりのヘコ帯でおめかし!角に巻くへこ帯は5本使うんだって。

おめかし完了!

まずは奉納する神社の前で記念撮影!

日差しがまぶしそう

みんなでぞろぞろ若宮神社へ。

なんてカラフル

いよいよ神事スタートです!!!

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

④秋の愛媛南予ひとり旅2022へとつづく▼▼▼

②秋の愛媛南予ひとり旅2022【はじめての愛南町編】

宇和島駅前のバス乗り場からバスに乗り込み、これからどんどん南下していくよー!!

宇和島のバスのカラーリング、レトロで可愛いんだよー(この写真だとわかりにくいけど)

CONTENTS

車窓から

早々に現れる海に感激・・・!!

海育ちだからなのか、海をみるとテンションがあがるのだ

車窓からはあちこちで秋祭りののぼり旗が見えました。

鹿ちゃんは舞うのかしら・・・遭遇しないかしら・・・・・

などとドキドキワクワクしながらカメラ構えてたけど、鹿ちゃんズに会えたのは吉田町でのあの一度きりでした(やっぱり運命!!!)

愛南町ぶらぶら

1時間半ちょっと揺られて愛南町の御荘に到着。

あ、すき

バス停の待合室がいい味だしてた〜。フォントもたまらん。すき。

宇和島市の闘牛場のポスターもよき。
痛いのは苦手だから実際に見にいくことはないかもですが気になります

まずは荷物を預けにホテルへと向かいます。・・・が、その途中で素敵な建物や光景に出会ってしまい、なかなか歩みを進めることができない〜!!!

いい木

かわいいソロバンBOY & GIRL!!

同じ建物の裏側と表側から

光がとても綺麗でした

かわいいあしあと

そしてそして!激ヤバの建物を発見!!(語彙力)ニョキっとのびた松の木とその影がこれまた印象的でカッコいい〜!!!

印象的な松の木

そして松にも負けないこの建物の存在感よ。こちらの建物に関してはまた後でゆっくりと・・・。

ほらほら!バスのカラーリングかわいいでしょ!(影だけど)

どうやらこのあたりをもっと散策したらとても楽しそうだ・・・そんな予感がビシビシしていたけれど、寄り道ばかりしていたら当初の目的を果たすことなんてできやしない!ひとまず切り上げてホテルに荷物を預けます。さて、身軽になったところで、まずは昼食を調達しにゆきますぞ。

宿の近くには鳩がいました

道の駅みしょう MIC

訪れたのは道の駅みしょうMIC(読み方はミック?エムアイシー??)。

店先にはたくさんの海産物や野菜果物、魅力的なお弁当やお惣菜が〜。

お弁当はとってもボリューミーでした

あ!カメノテ!!わたしの地元でもよく食卓にのぼってました(父のお酒の肴として)

由良の媛っこ地鶏

Google Mapのレビューを見ると焼き鳥を押している人が多いので、試しに購入してみることに。「やきとり」「ねぎま」「かわ」の3種類。ねぎまは今ないとのことだったので、焼き鳥と鶏皮を2本ずつ購入しました。

「焼き鳥ゆら」さん

「由良の媛っこ地鶏」という種類らしい〜。

家鶏図

近くに休憩できるとこもなさそうだし、どこで食べようかな・・・と辺りをうろついていると、誰もいない駐車場を発見。いけないことと思いつつ駐車場の端っこをお借りして青空ランチしちゃいました!!!(良い子は真似しちゃダメよ)

八幡浜で買ったおむすびとゆで卵も登場

焼き鳥めちゃくちゃ美味しかったー!!!特に、鶏皮・・・。わたくし何を隠そう昔っから無類の鶏皮好きなのであります。子供の頃はこってりなタレが好きたったけど、歳を重ねるうちに塩派に。だけどここの鶏皮はこってりしすぎてなくてとっても美味しかった!身は歯応えがあったよ〜。なんで2本ずつしか買わなかったんだ・・・。鶏皮追加で10本食べたいよ・・・!!!

忘れられない鶏皮の味・・・

秋祭り

さぁて、バスの時間までもう少し時間があるので(実は今日一番の目的地はここではないのだ)、神社にでも行ってみようかなぁと歩いていると、前から法被姿のおじさまたちが。

この地域でも秋祭り日には、本来なら鹿踊りや牛鬼なども登場してとても賑わっているはずなのですが、今回は神事と御神輿だけを行うと前もって情報を入手していました。運が良ければ遭遇できないかなぁーなんてぼんやり思っていたのです。

するとどこからか太鼓の音が・・・!!法被姿のおじさまたちが、川にかかる遠くの橋を見ながらなにやら話しているではりませんか!

遠すぎて・・・!よく見えない・・・!!けどっっっ

もしかして・・・!!!

おじさまたちに急いで聞いてみると、やっぱりあれが御神輿!

遠い!遠いけどダッシュだよ・・・!!!

追いついたー!!!

御神輿を先導する猿田彦さま〜

右のおっちゃんは餅も配ってる!

女の子にむかってわっしょいわっしょい!!!みんなで一斉に声を出しながら御神輿を上下にゆらします。

女の子が無表情なのがおもしろい笑

そうそうそう!吉田の秋祭りでもこんな風にお神輿をかついで、各家々やお店等を巡っていたのです・・・!!!南予地方で行われる秋祭りは、距離が離れていても基本的には同じ流れなのだね〜。

わたしが夢中で写真を撮っていると、おじちゃんがニコニコしながらつきたてほやほやと思われるやわやわのお餅を3つも!渡してくれました・・・!!!うれしいーーーっっっ

赤い文字も良き

ここでタイムリミット・・・!!!

バスの時間があるので急いで退散〜。少しだけでも御荘での秋祭りを体験することができて嬉しかったです。

再びこの方を通り過ぎ・・・

嗚呼、ほんとにいい木

先ほど降りたばかりのバス停から再びバスに乗り、ちょっとした山を越え、海を眺めながらついに今回の旅の最大の目的地へ向かいます・・・!!!

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

③秋の愛媛南予ひとり旅2022へとつづく▼▼▼

香川徳島ひとり旅2022 ⑥【哀しみのお花大権現編】

電車を乗り継ぎついぞ着いたのは徳島県みよし町の江口駅。

無人駅です

観光客が降りそうもないこの場所に、本日のメインディッシュが待ち構えているのだー!!!夕暮れが迫っていますが目的地はもう少し先。寄り道しながらてくてく歩いて向かいます。

アールデコな可愛い「持ち送り」発見

「心が燃えるとき 赤いチェリー」どゆ意味?

あ!目的地の看板が・・・!!

お花だいごんげーーーーん!!!

矢印の方向に進んで行くと、次々に看板が現れます。

地元の人からは「お花さん」て呼ばれてるのかしら

もう少しであなた様に会えるのね・・・(どきどき)

まだまだ看板!!!

ついに入口まできたーーー!!!

今はもう営業してなさそうなお土産物屋さん?

この緑の向こうにきっとあのお方が・・・!!!

竹林

錆びたお花食堂の看板

鬱蒼とした坂道を歩いている時に、キーンコーンカーンコーンと懐かしいチャイムの音が聴こえてきました。どうやら5時になったようです。

竹林を抜けると、廃墟となった建物が現れました。

お花食堂

どうやら昔はとても賑わっていたもよう。食堂やお土産物屋さんもあったんだねー。

廃墟を通り過ぎると、入口が見えてきました。

釣鐘が見えてきたので、とりあえず突いてみます。

満足である

なんだか思ったよりも立派なお寺さん。嫌な予感がしてきます・・・。

あのお方は一体どこにいらっしゃるのかしら・・・??

あれ?あれれ??

しししし閉まってるーーーー!!!??

しかも中を覗いてみても、わたしが会いたいお方はどこにもいらっしゃらない・・・!!!

普段はリサーチの鬼であるわたくし。実は今回、あまりこの場所に関する情報を入れずにきてました。なぜなら事前に情報をたくさん入れてしまうと感動が薄れてしまうから・・・。この場にくるまでは、わたしの会いたいお方はてっきり道端の無人のお堂に祀られているものだと信じ込んでいたのです。それがまったく違ったようで、ちゃんとした有人のお寺さんだったという(絶望)。それなら5時で閉まるよね・・・さっきのチャイムの音がまさか死の宣告だったとは・・・・・。

駅からダッシュしてたらもしかしたら間に合っていたかもしれないのにバカバカバカーーー!!!・・・と、後悔しても後の祭り。今わたしができること。それはご住職に土下座して(心の中で)頼み込むこと・・・!!!!!せっかくここまできたのになんの目的も達することができずにこの場を去ることなんてできない!!!めちゃ番犬として優秀な犬に盛大に吠えられながら、住職さんが住んでいると思われる建物へと向かいます。

怪しまれたのかピンポンを押すまでもなく、ご夫婦が外へ出てきました。ご住職と思われるおじいさんに聞くと、やはり拝観は17時までとのこと。そうですか・・・ではさようなら・・・。とはもちろんなりません!!!

ここは泣き落としするしかない!福岡からはるばるここめがけてやってきたことを切々とうったえます。が、まったく動じないご住職・・・。そこをなんとか・・・!!と、2、3度しつこくお願いしたところ、少しだけなら・・・と開けてくださることになりました!!(そうでもしないと帰らないと思われたのかも?)

本気で本気で申し訳ない!!&ありがとうございます!!!

というわけで、みんなはちゃんと17時までに行こうね・・・!!!

受付でパンフレットとお札をいただきました

拝観料を払って、ついに!ご対面・・・!!!

会えたーーー!!!

なんてびゅてぃーふぉーなおみ足!!!

そして住職のこだわりを感じるたわわに実ったお胸の桃色チラリズム!!!!!(きっと数ミリ単位で見える範囲を計算しているに違いない)

どきどきどき

坂出から山を越え谷を越え、約3時間半ほどかけてやって来たのは、こちらにいらっしゃる弁「財天さま」に会うためだったのだーーー!!!

え?「お花大権現さま」に会いにきたんじゃないの・・・?って思いますよね・・・。お堂の真ん中にいらっしゃるのがお花さん。弁財天さまのお姿に興奮しすぎて、失礼してしまいました。すみません・・・。しかも焦りながら撮ったから、ブレてる写真しかなかった・・・。

お花大権現由来(パンフより)

お花さんは元禄(1688〜1704)時代の人で、当地(東みよし町)の出身の人、または蜂須賀家の姫であったと言われている。播州のある城へ、城主の姫として、あるいは側室であったと伝えられている。

ある年、殿の不在中同輩の妬みを受け、お花は24歳にして絞殺された。その後、城中には奥女中が変死を遂げる怪事件が相続いて起こり、城内は修羅場と化した。帰城した殿は、お花の不在を怪異に不審を抱いていたところ、ある夜お花の姿がぼう然と殿の枕元に立ち、惨事のさまと性の御仏になることを告げた。不憫に思った殿は、早々城内に立派な祠堂を造り、お花の御霊を供養した。その後は、怪異も納まったという。

その後、善達という僧が、寛永14年に当地の西山路部落の観音堂に御霊を移され、祀られる内シンボル(陰陽物)を奉納するようになった。シンボル(性器)を祭るのは、原始時代の崇拝がルーツである。

なんで突然性の御仏になることを宣言するのかは謎だけども・・・。

あちこちにズラリと置かれている男根たちは、お参りされた方々が自分で作って奉納したものとのこと。すごい!!子宝祈願に東京から来られる方もいるそうです。

気になる絵

こちらの大きな木は「お花さんの穴禅定」。ちょうど影になって真っ黒だけど、穴が空いていて、そこをくぐると無病息災になるとか。もちろんくぐる時間もなく・・・。

もっとゆっくり拝観して思う存分写真も撮りたかったけど、蚤の心臓なので感謝を述べてすぐに退散することにしました。ちょっとしょんぼりしながら先ほど通り過ぎたお寺さん前にあるお花食堂もパシャパシャ。こちらもとっても魅力的でした。

中をちょっと覗いてみた

念願のお花大権現。下調べ不足で散々な結果に終わったけれど、少しだけでも拝観することができてよかったです。

でも!またいつか!!死ぬまでに必ずやリベンジするぞ・・・!!!木の穴もくぐってやるぞ・・・!!!!!

そう固く決意するのであった。

なんだかんだで忘れられない思い出

帰りは駅前の物産館に寄り道。カメラをぶら下げているのを見て興味を持ったのか、お店のおじさんに何を撮りに来たのか聞かれます。包み隠さずお花大権現に行って来たことを伝えると、笑いながら「すごいね」と言われました。何がすごいのかわからないけど、

ありがとうございます!!!

後悔を残しながも目的を果たし、電車に再び乗って本日のお宿へと向かいます。陽は山に隠れ、あたりは少しずつ夜に沈み始めていました。

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

香川徳島ひとり旅2022⑦へとつづく▶︎▶︎▶︎

香川徳島ひとり旅2022②【海辺の迷宮建築とアール・ブリュット編】

朝っぱらから坂出散歩スタート!!

CONTENTS

てくてくてく。港へと向かって歩いて行きます。

網と花びら

港町育ちなので、港をみると落ち着きます。

港沿いには金毘羅宮がありました。

虎の彫刻

てくてくてく。目指している建物が海に浮かんでいました。

鳥がとまってた!

知らない街を歩くの大好き!!

いい玄関

ボロボロの渋かっこいい船が浮かんでいました。

好き

船に木が生えてた

海沿いの建物。マークが素敵

そしてついに・・・

旧坂出港務所

旧坂出港務所へと到着!

めちゃくちゃカッコイイーーーーー!!!

美しい横顔

1934年 (昭和9年)竣工で、香川県に唯一残る戦前の建物だそうです。上部がまるで迷宮のようでうっとり!塔の部分に丸い跡があるけど、時計とかがついてたのだろうか?

この角度お気に入り

ディテールがカッコいい

写真をひたすら撮りまくっていたら、隣に車が止まったのでビクッ!

っとしてたら、おっちゃんがもし車で来ているなら・・・と近場のおススメの撮影スポットを教えてくれました(なんて親切!)。残念ながら徒歩なのでお気持ちだけ。こういうちょっとした地元の人との交流がうれしんだよね〜。

思う存分旧坂出港務所の撮影をして大満足!

だけど、中も公開してほしいなぁー。上の階がどんな感じになってるのか見てみたい。昔はここで撮影等も行われたことがあるそうです。今はずっと放置されている感じだったのでもったいないなぁ・・・。

旧坂出港務所近くにあった天狗の不法投棄看板。大好き!

さて、再び商店街へと戻りましょう。

と、その前に・・・。ここに辿り着く前に、実はとっっっても気になる建物を見つけて帰りにぜったい行こうと思っていたのです。

坂出のアール・ブリュット

それがここだ!!!

気になるものがありすぎる

見た瞬間、

なんじゃこりゃぁぁぁーーーー!!!!!

と思わず心の中で松田優作ばりに絶叫しました(古くてすまん)。

「高木米穀店」って書いてるからお米屋さん?お米屋さんなの??しかも「讃岐民芸社」とも書いているよ?いったいどうゆこと???

アール・ブリュットな雰囲気プンプンだよーーーー!!!

アール・ブリュット

 既存の美術や文化潮流とは無縁の文脈によって制作された芸術作品の意味で、 英語ではアウトサイダー・アートと称されている。加工されていない生(き)の芸術、伝統や流行、教育などに左右されず自身の内側から湧きあがる衝動のままに表現した芸術である。フランスの画家ジャン・デュビュッフェ(Jean Dubuffet 1901-1985)によって考案されたことばである。

以下ページより参照

アール・ブリュットとは|ローザンヌ アール・ブリュット・コレクションと日本のアウトサイダー・アート |アール・ブリュット/交差する魂

興奮しまくりながらシャッターを押しまくります。建物の掃除をしていたおばさまに好奇心を隠せずにお話を聞くと、すべて旦那さんの父親がつくったものとのことでした。ステンドグラスは数年ならっただけであとは独学。「ビッグバンやー」って言いながら作ってたとか!!!(もう岡本太郎ばりじゃん)なんと7〜80歳くらいで作ってて、92歳で亡くなったとのことでした。

屋根の上にあるステンドグラスの地球儀は夜になると光るらしい。

光ってるところみたい!!!

こちらの地図は、舅にとって思い出のある場所なんじゃないかなーと話していた。

これもなんか光りそうだよね?

これは太陽と月とか聞いた気がするけど忘れてしまったー!わたしのばかばかばかばか

中も素敵なステンドグラスで飾られていました。

海の感じがいいなー

ここらへんに民芸品を感じた

おばさまが、舅が残した「遺産」と思ってると話しているのが印象的でした。展示した方がいいと全力で薦めたよ!都築響一さんあたりが注目してくれないかな・・・?すでに知ってたりする??どなたか行動力のある方よろしくお願いいたします!!!(いつも他力本願)

たーっぷり見学させてもらって本当にありがとうございました!!!そしてなんにも買わずにごめんなさい・・・。ちなみにお隣の古い建物は息子さんがされている食べ物屋さんとのこと。オープン前だったので食事をいただくことができず無念・・・。

とてもいい建物でした!

お食事処について書いている方のブログがありましたので、気になる方はどうぞ▼▼▼

素晴らしきアートを見たあとはぜひお食事にもお立ち寄りください!!!(せめて宣伝で罪滅ぼし・・・)

昭和初期の建築から、キレッキレの現代アート見学までして大満足の坂出観光のすべりだし。新しい魅力を発見できてとっても嬉しかったです。

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

香川徳島ひとり旅2022③へとつづく▶︎▶︎▶︎

【09】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜番外編〜

今回は「悪石島のボゼに会いに行こう!」番外編。来年以降、ツアーではなく個人で悪石島にボゼを見に行きたい or 島で徒歩キャンプしてみたいというなかなか限られた方向けの記事です。※2022年8月時点の情報です。

本編はこちら▼▼▼

【00】悪石島のボゼに会いに行こう!〜前日譚〜

【01】悪石島のボゼに会いに行こう!〜島旅前夜編〜

【02】悪石島のボゼに会いに行こう!〜上陸編〜

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!〜灼熱地獄坂編〜

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!〜水祭り・盆踊り編〜

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!〜キャンプ飯編〜

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!〜神社巡りと盆踊り編〜

【07】悪石島のボゼに会いに行こう!〜ボゼ編〜

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!〜最終回〜

CONTENS

悪石島について

悪石島に関する書籍

悪石島入りする前に、ちょっとお勉強していきました。

左は学術本、右はエッセイ漫画

まず一番自分の中で参考になったのが『トカラ列島民俗誌』(下野敏見 著)。調べてみると今は絶版で、巷では高額で取引されているようです。読んでみたい方は図書館で探してみてね。ただし、内容はものすごーーーーく古いので、今の悪石島情報としてはあまり役には立たないかも。民俗学が好きな方なら楽しめるかと思います。

エッセイ漫画、『トカラ列島秘境さんぽ』(松島むう 著)は、一番有名かもしれませんね。フェリーの売店でも売られていました。ボゼの様子も描かれています。

アクセス方法

としまフェリー2

悪石島には鹿児島市内からフェリーで約10時間程度で行くことができます。運転ができる方は、車やバイクを持ち込んで島入りするのが吉。島にはレンタカー等はありませんので、ツアーではなく個人で行く場合は基本的に徒歩移動になります(キャンプの場合)。運が良ければ島人が車で運んでくれます(島人とっても優しいよ!)。真夏の徒歩移動がどれだけツラいかは本編を読まれた方ならわかっていただけるかと・・・。

十島村 | フェリーとしま | 中川運輸株式会社 | 海陸一貫輸送

十島村役場

フェリーとしま2の運行情報を確認することができます。

フェリー運航予定 – 十島村役場公式サイト

PCR検査

2022年8月時点では、悪石島行きのフェリーに乗るに出港の3日前までのPCR検査の陰性証明が必要でした。十島村役場に問い合わせた際におすすめされたのが、木下グループ新型コロナPCR検査センター。予約もできるのでオススメです。来年のボゼの時期はどんな感じになってるかなぁ・・・?こんな手間が必要なくなっているといいね。

木下グループ新型コロナPCR検査センター

こちらは福岡空港店

悪石島出張所(コミュニティセンター)

悪石島内のことについては、コミュニティセンターに電話して色々と教えてもらいました。親切に対応してくださってありがたかったです。ここでキャンプ場の手続きや、出港手続きを行います。島内で何か困った時はこちらに相談すると良いかもしれません。

お土産

トカラ・インターフェイス(トカラ結プラザ)

島内で悪石島Tシャツを必ず着たいという方は、島内の売店ではカラバリやサイズが少ない可能性があるので、鹿児島市内にある「トカラ・インターフェイス(結プラザ)」で購入するのがオススメ。店員さんから島の情報もゲットできるよ!悪石島に限らず、トカラ列島の各島のお土産が揃っています。

ネットショップもあるのですが、購入するとなんと、約20年前のトカラ旅のエッセイ本『吐噶喇へ』(清水哲男 今村治華 著)が無料でもらえます!(いつまでやってるかは不明)

わたしは本が欲しくて店頭だけじゃなくネットショップでもお買い物しました。送料分で本を購入できるのでとってもお得!内容も面白かったです(まだ悪石島のページしか読んでないけど)。

1冊千円以上もするちゃんとした本

可愛い紙袋もついてきたのがうれしいー!
悪石島売店

悪石島には、ガソリンスタンドも併設された売店があります。生活用品や、簡単な食材、お菓子、冷たい飲み物等や、Tシャツを初めとする悪石島グッズも販売。お盆期間中は営業時間が変則的かもしれないので、問い合わせするのが確実かと思われます。

宿泊

民宿

島内にいくつか民宿はありますが、お盆期間中は基本やっていません。が、蓋を開けてみると今年は1軒営業していたそうです。キャンプを覚悟する前に、問い合わせてみるのもアリかもしれません。

キャンプ場(悪石島レクリェーション施設)

宿が取れなくてもあきらめないで・・・!!悪石島にはキャンプ場(管理人不在)があります。悪石島出張所(コミュニティセンター)での手続きが必要で、1泊300円。先にキャンプ場で設営して重い荷物を置いてから手続きしにいってもOKです。カマド付き炊事場や綺麗な水洗トイレもあります。トカラヤギの糞があちこちにあるので、苦手な方は要注意!!基本カラカラに乾いてるので、わたしは気になりませんでした。あと硫黄の香りが常に漂っています。

温泉

キャンプ場内や、近くには次の3つの温泉があります。

●湯泊温泉・・・200円。温泉のお湯が出る時間帯は決まっていますが、シャワーは24時間使用可能。休憩できる畳の部屋もあり。

●海中温泉・・・海沿いの岩場に沸く天然の露天風呂。ただし、潮の満ち引きによってお湯加減が変わるので入る見極めが難しい。

●砂蒸し風呂・・・キャンプ場内にあり。24時間、無料で使用可能。敷物を引いて寝転がるタイプの砂蒸し風呂です。

島内での移動手段

タクシーもレンタカーもありません!車やバイクをフェリーで持ち込むか、徒歩。あとは、宿に相談して宿泊はしないけど車だけ貸してもらうこともできるかも(コミュティセンターに相談してみて)。キャンプ場で出会った2人組は島入りした後に車を借りたそうです。

自動販売機

コミュニティセンター前と、宿の「南海荘」前にもあります。ツアー客が来島した日には、コミュニティセンター前の自販機の水が売り切れになっていてビックリ!どうしてもミネラルウォーターがほしいという方は、ツアー客が来る前に、自販機もしくは売店で多めに購入しておいた方が良いかもしれません。あと、南海荘前の自販機の方が穴場かも?

トイレ

上集落では悪石島出張所、あとはキャンプ場と、船着場から少し離れたところにもトイレ設備があるそうです(パンフ情報)。

キャンプ・エトセトラ

島でキャンプする前に一度予行練習キャンプをしたものの、まったくのキャンプ初心者であるわたしにできることは、ひたすらリサーチして対策をし、不安要素を減らすということでした。

防犯対策

女子のソロキャンプは何かと怖いよね・・・。というわけで、テントに鍵をつけることにしました。前室があるタイプのテントで前と後ろ両方に出入り口があるため、合計4ヶ所とりつけて厳重に。気休めかもだけど、意思表示大事!!!

テントに鍵を取り付けるために使った材料

取り付け後

取り付け方はこちらのサイトを参考にさせていただきました。

【テント盗難防止】切断不可能な鍵設置方法【ニーモ・タニの欠点を補う】 - 静かな山の頂へ

さらに、防犯ブザーも持っていきました。悪石島ソロキャンプではちっとも危ない目には合わなかったけど、今回大丈夫だったからといって次どうなるかはわかりません。引き続き防犯対策は厳重に行っていきたいと思います!(今のところキャンプする予定ないけど・・・)

熱中症対策

真夏の島旅で一番怖いこと・・・。そう、それは熱中症・・・!!!特に今年の暑さは尋常ではありませんでした。わたしが島で行っていた熱中症対策は以下の通り。

水分補給

水分補給はもちろん大事。水だけではなく塩分もです。塩タブレットもたくさん持ち歩いていたし、クエン酸等を補給できるパウダーを水に溶かして飲んでました。

◆Ultima Replenisher, ウルティマ補充用電解質パウダー

・・・甘味料不使用というのがうれしい。けどなぜか甘い。1ℓの水に1本溶かし入れてました。iHerbでは、環境にやさしい的な食器用洗剤や、無添加のポップコーンのタネ等も購入。iHerbいいよね。

◆アミノバイタル

・・・ちょっとわたしは味が苦手だったけど、すっぱいのが苦手な人はこちらがオススメ。

◆スーパーで買った水に溶かして飲むポーションタイプのはちみつ酢もすっぱ美味しくてよかったー!酸っぱいのって元気になる。

ちなみにキャンプ場で、水道水を1ℓの水筒いっぱいにして上集落までの徒歩移動でギリ足りるという感じでした(個人差はあるだろうけども)。

タープ

夏キャンプの熱中症対策にはタープ!!という記事をあちこちで見たので、重いけど重いけど重いけど!!!がんばってテントの他にタープも持っていきました。軽量化のためにシングルウォールテントにしたのに、タープ持っていったから結局は総重量は重くなったよね・・・

せめて少しは軽量化したいと思って通常のDDタープより軽いDD SuperLight Tarpを購入。ポールはFIELDOORのアルミテントポール16mmで、5本連結を4本に減らして持っていきました。ガイロープも付属のものだと心もとなかったのでパラコードを使って手作り。作り方は検索したらすぐでてきます(参考にしたブログ見失っちゃった・・・)。

Amazonで材料は購入

重かったけど!重かったけど!!持っていってよかったです!!!

タープの張り方はこちらの動画で勉強しました。

【決定版】完璧なタープを張るテクニックとコツを余すことなく大紹介!これで張れない訳がない! - YouTube

この動画のおかげで初心者のわたしでも綺麗にタープを張ることができたよー!!

夜中に通り雨が降った時も、早朝確認したらタープだけ濡れててテントにはちっとも影響なかったです。そしてこんなこともあろうかと用意していた速乾タオルミズノ スイムタオルがとても役に立ちました。ひとふきで水分拭き取れたと思う!

その他

熱中症対策に冷感タオルのマジクール持っていったのに、使い方読むのをめんどくさがって開封せず・・・。たぶん使った方がぜったいよかったです。夜中ほんと寝苦しくて、手ぬぐいを水で濡らして首に巻いて寝てました・・・(それなら冷感タオル使えよっていう)。

エバニューのウォーターキャリーも便利でした。夜中にも水はどんどんなくなりました。炊事場を何度も行き来するの面倒だもんね。あとは、モバイルバッテリーで稼働する100均のミニ扇風機も必須アイテム。風はぜんぜんぬるいけど・・・!ないよりはマシかもたぶん。熱中症にならないためには、風は足元ではなく顔にあてましょう。

テント泊1日目は全然眠れなくて、2日目は眠り方を少し改良して多少眠ることができたけれど、やっぱり寝苦しかったです。体が熱くて熱くて熱かったので、もしかしたら熱中症に近かったのかも・・・。みんな気をつけようね!!!

ちなみにシュラフ(寝袋)は持っていきませんでした。マットを引いて、寝転がるだけ。一応小さなブランケットも一応用意していったけど必要なかったです。夏はシュラフいらない説、間違いない!!夏の山だとまた話は違ってくると思います。

虫対策

夏は虫が大変という話を聞いていたけれど、悪石島では寝る時以外テントにあまりいなかったこともあるのか、虫をあまり見た記憶がありません・・・。いろんな種類の蝶々はよく見たけれど。

赤いパワー森林香と、虫除けスプレーのサラテクトフレッシュミストは持っていっていました。実際に使ったのはパワー森林香のみ。どの虫除け対策のページを見てもオススメされているパワー森林香の威力はすばらしいと思います!一度も虫に刺されませんでした(まだキャンプ2回しかしてないけど)。家にいる時の方が虫に刺されてる…

パワー森林香に絶大なる信頼を寄せています

お気に入りキャプギア

まぁね、ほんとにね、今回たっっっっくさんのキャンプギアを購入したんですよ。なんたって一から全部揃えましたからね!しかも評判のよいものばかり・・・。お願いだから計算はしないでね・・・。

こちらが今回の島旅に持っていったものすべてです。

ザックに入り切るんでしょうか・・・

入ったからスゴい(ちょっともれてるけど)

その中でもお気に入りのものをちょっとだけご紹介。

◆エバニュー

Ti Mug pot 500 Stove set・・・キャンプギアで一番最初に購入したのが、この焚き火台にもなるアルコールストーブとポットのセットでした。火力がスゴい!裏技で火力を調整することも可能。チタン製なので、火を入れるとチタンが美しい青色に変色するのも魅力です。(注)アルコールストーブやオイルランタン等の液体製燃料は公共の交通機関への持ち込みは禁止されているようです。徒歩キャンパーは気をつけましょう。

UL/ALU ナベ 700・・・プラズマコーティング(焦げ付き防止のコーティング)された、ご飯を炊くのに特化したアルミの鍋。

◆Snow Peak

ヤエンクッカー1000 ・・・テフロン加工の鍋とフライパンのセット。今回は鍋のみ持っていきました。蓋の持ち手がゴムなので熱くならないというのがミソ。

◆SOTO

マイクロレギュレーターストーブ ウインドマスター SOD-310・・・寒さと風に強いガスストーブ。別売りの4本ゴトクで使用。気に入ってはいるんだけど、弱火にしようとすると消えてしまうのは私だけでしょうか・・・?

NODATE

NODATE mug・・・漆塗りのマグカップ。木のぬくもりラブ。高温のお湯は入れれないけど、軽いしとても良いです。

今後ほしいキャンプギア

モンベル シームレス ダウンハガー800 Women's #2(シュラフ)、焚き火台 TABI山のうつわ、ヴィンテージのランタンなどなど。キャンプする予定ないのに、物欲は止まることを知りません・・・。

でも、防災グッズとしても使えるから・・・!!!(呪文)ていうか誰かキャンプ誘って・・・

そんなわけで、わたしが好きそうなおすすめのキャンプギアがあったらぜひ教えてください。

参考にした物欲が刺激される動画

●Tシマさん:購入したキャンプギアがたくさん出てきます。影響受けまくり〜

youtu.be

●米 美知子さん(カメラマン):山登りするカメラマンのキャンプギア気になるよね!

youtu.be

野営キャンパーのバックパックの中身:ブッシュクラフトのアドバイス資格を持つ女性キャンパーの持ち物が素敵すぎました!ブッシュクラフトという世界があることもこの時初めて知りました。めちゃインドアなくせに、憧れてるのはこういう方向だったりする・・・

ブッシュクラフトへの憧れからなのか、最近木のお皿を作るワークショップに参加。来月はスプーンを作ります。

(左)彫り跡をわざと残したお皿(右)次彫り彫りするスプーン

これに漆を何度か塗り重ねて仕上げ、キャンプ用としても使う予定。完成するまでに時間かかるけどたのしみ!!!

カメラの機材

さて、最後はカメラの機材について。今回持っていったカメラは次の3台でした。

・FUJIFILM X-T3+FUJINON XF16mm f1.4 R WR

・SIGMA dp3 quattro

・CONTAX Aria+Flektogon 35mm f2.8(フィルム)

どれも必要なカメラなんだ・・・!!!

組み合わせはその時々だけど(フィルムカメラだけ変える感じ)、最近旅する時はいっつも3台体制になっています。重すぎだからマジで体にカメラ埋め込みたい・・・目がレンズで瞬きでシャッター押したい。

いつもFUJIFILMのカメラはバッテリーの充電器と予備バッテリーを2〜3個持っていきますが、今回初めてモバイルバッテリーを持っていきました!キャンプ場ではチャージャーあっても充電できないもんね・・・。購入したのはAnker PowerCore Essential 20000 PD 20W。カメラの充電+iPhoneの充電しても3日間くらいは余裕で持ちました。2泊3日くらいならこれだけでよいかも〜。ちなみにSIGMA dp3 はモバイルバッテリーから充電出来なかったので、バッテリーを3個持って行きました。

フィルムに関しては、普段使用してないレンズを持っていったので、現像後の写真を見た時にいつもの50mmにしておけばよかったとちょっと後悔・・・。あと動いているボゼをカラーフィルムでも撮りたかったなぁ〜。やっぱりもう一度行かねばなりませぬ!

最後に

以上でボゼ旅記事はほんとのほんとに終了です。偏った情報ではありますが、少しでもどなたかの参考になると嬉しいです。

ではでは、また次なる旅でお会いしましょう〜(実はストックが溜まってたりする・・・)。

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜最終回〜

おそらくひとりだったら3〜40分はボゼの亡骸写真を撮り続けていたことでしょう。しかし帰りはどうしても歩きじゃなくて車で帰りたかったのー!もう同じ道を何度も歩きたくなかったのーーー!!

CONTENTS

悪石島、最後の夜

あぁ!なんて快適なのだ・・・!!!

乗せていただきありがとうございます!!!

海中温泉

そういえば!海中温泉にまだ入っていない・・・!!!島入りする前に潮見表をチェックしてきたというのに、ちょうどいい湯加減(推定)の時間帯はとっくの昔に過ぎてしまっています。ま、人生とはそういうものさ。

しかしすぐに諦めてはいけません。自分の手でお湯加減を確かめねば!!というわけで、途中で降ろしてもらうことに。

海水に手を入れてみると・・・

うん、ふつーに冷たいね!!!

やはり海水がたくさん入り過ぎているようでちっとも温かくありません。足湯くらいしてみたいなぁと思っていたけれど残念・・・。

海岸から出ると、そこにさきほど別れたばかり悪子さんたちが現れます。湯泊温泉がツアー客でいっぱいだったので、こちらに入りにきたとのことでした。

他の観光客の姿も

冷たいけど・・・いいの??お風呂は温かくなければいけないという概念が打ち砕かれました。やっぱめっちゃ自由人!きっとどこでも生きていける2人組だー。ちなみに温泉が吹き出しているところがあるとのことで、そこを触ればもっと温かかったのかもしれません。

さて、海中温泉をひやかした後は今宵最後の我が根城へ。どうやらこの日はツアー客以外にも個人でボゼを見にきた人が数組いたようで、キャンプ場にはわたしたちの他に新たに4組ほどのテントが張られていました。ツアー客の船に一緒に1日目は宝島に宿泊して悪石島入りしたのだと思われます。

砂蒸し温泉

キャンプ場内にある砂蒸し温泉もちゃんと見てなかったので、中に入ってみることに。

こちらの砂蒸し温泉は、指宿のそれのように体を砂に埋めて入るものではなく、敷物を敷いてその上に寝転がるタイプ。砂を触ってみても温かいのかあんまりよくわかりませんでした(真昼の太陽に照らされて熱を持った砂・・・みたいな感触)。

砂蒸し上を見上げると、もくもくと煙?湯気が吹き出していることに初めて気づきました。

ここにも自己責任ではあるけど登ることができたようです。登ってみたかった!!!

陽がどんどん沈んで行きます。悪石島とももう少しでお別れです。

さよなら・・・あまりにもたくさんありすぎてまったく気にならなかったトカラヤギの糞・・・。

最後の晩餐

ふたたび悪子さんたちのお食事に便乗です。今夜もお2人が島人からいただいたお魚を使った料理を振る舞っていただくという幸せキャンプ飯だよ・・・!!!

鮮やかな赤!

しかも、天ぷら・・・!!!

て・ん・ぷ・ら・・・!!!!(大事なことだから二度言う)

美味しそうーーー!!!

そして今回はちゃんとわたしも料理しました・・・!料理長の御指南のもと、野菜を切って茹でるという重大な任務を・・・っ。

お魚も焼きました!!!

わーい、完成ーーー!!!

天ぷら・・・ぷりぷりしててめちゃくちゃ美味しかったよ・・・もう泣いちゃう!家にいる時より間違いなく贅沢なもの食べていました。重くて持って帰るのが大変だった残りの食材を受け取ってもらえたのも助かったー!ニョッキとジェノベーゼパスタのソース、スパイスカレー作るための野菜やココナッツミルク、ポップコーンのタネなどなどたくさん残ってたんだよー。

最後の夜は、今日悪石島入りしたという旅人とも一緒にご飯をいただいていて、その方が提供してくれた島豆腐も食べれて嬉しかった!

時間はすでに21時。明日はフェリーの時間が早朝の7時頃だったので、撤収と移動時間を考えたら5時起きしなくてはなりません・・・。ゆっくり最後の晩餐をいただきたいところですが、急ピッチでご馳走さま。ツアー客もすでに去ったであろう温泉に入りにいくことにしました。

湯泊温泉

温泉ではツアーではなく個人で来て宿に泊まっているという女性と遭遇。

え!宿に泊まってるですって・・・!??

驚きの事実。なんと今回一軒だけ営業していたとのこと!知らなかったーーー。ツアーの抽選にもれた後に予約したそうです。お盆期間中は宿はすべて休業と聞いていたので、その言葉を信じて宿に問い合わせることすらしなかったもんなー。でも、今回はキャンプして本当によかったと思っています。良い出会いもあったし、新しい扉が開けたもの・・・!!!

さて、肝心の温泉はこの日はなぜか激熱々々々々々!!!!!昨日はちょっと熱めだけどいい湯加減だったのに。水をじゃばじゃば足してもなかなかゆっくり入れる温度にならず。数秒だけ我慢して入って、すぐに退出しました・・・。

お別れ

キャンプ場に戻り、お世話になった悪子さん×悪男くんに最後のごあいさつ。お二人は明日のフェリーでは帰らず、まだ悪石島に滞在するという!

つい昨日会ったばかりだというのに、するすると人の心に入り込んで不思議と優しい気持ちになれるお二人でした。だからこんなに島人とも馴染んでるんだろうなぁー。おかげでキャンプ場での2日間がとっても充実したものになりました。ほんと大感謝です!!

よく外国に行くと人生観変わった!なんて聞くけど、実は今まで私はちっともそんなこと思ったことはありません。でも、今回の旅では人生観が変わるというような大層なものではないけれど、2人に出会ったことでこんな生き方もあるんだなぁ・・・という、新しい価値観を植え付けられたような気がします。

時間が経つとすっかり忘れてしまうかもしれませんが、この感覚をできるだけ忘れずに持ち続けていたいです。自分にとってとても印象に残る出会いでした。また何かのお祭り等でバッタリ会えたら面白いなぁーなんて思ってたりします。

悪石島最後の夜は、こうして更けていったのでした・・・。

悪石島  最後の朝

朝の5時。空がちょうど白み始めていました。夜中に雨が降り出して、夢現で朝まで降り続いたら困るなーなんて思っていたら、15分ほどの通り雨だったようです。簡易テントだった他のキャンパーは雨漏りが大変だったらしい。しかしわたしはテントの上にタープを張っていたのだ・・・!(勝ち誇った笑み)

そのお陰かほとんど影響はありませんでした。重すぎて重すぎて大変な思いして持ってきてよかったー!あと、雷が落ちなくてよかったー!!打たれなくてよかったー!!!

さて、すばやく身支度を整え、撤収作業の開始です。今日のフェリーに乗り遅れたらまた数日島に閉じ込められるんだからね・・・!!おそらくキャンプ場で一番最初くらいに起きて撤収作業にかかったにも関わらず、一人、また一人とわたしより先にキャンプを去っていきます・・・。基地を作り込んだ分、撤収作業にも時間がかかるのは仕方がない。若干焦りながらもなんとかパッキングまで完了。

白い月と我が基地だった場所。最後までフォトジェニックでした

お湯を沸かして優雅にコーヒーを飲みたかったけど、そんな余裕はありません。すでに6時過ぎ。余韻に浸る間もなく、すぐにキャンプ場を出発です!!

さよなら、わたしの基地だった場所。さよなら仲良くしてくれた悪子さん・・・悪子くん・・・。

最後の難関、それはフェリー乗り場までの道のり!!!

何度も言うけど、キャンプ場からの道はThe 上り坂。向かいには港のボゼのイラストが見えるのに、もちろん橋が通ってるわけもないので、ぐるーーーっと遠回りして辿り着かねばなりません。

フェリーが停まる港。こんなに近いのに遠い・・・(film)

ぜーぜー言いながら悪石島に来て何度目かの坂道を登ります。

(film)

この時初めて見かけたキカラスウリの花(午後や日没前には咲いていなかった)。あちこちにたくさん咲いていました。(film)

やっと着いたー!!!

(film)

途中休憩しつつ、やっぱり2〜30分くらかかりました。実は今回の旅でこの時を一番心配していました。体調が悪くしてダウンしてたら歩いて移動なんてできないもの・・・。本当に無事たどり着いてよかったです!!

港からも白い月(film)

美しいシルエット(film)

一度悪石島から離れていたフェリーが戻って来ました。

幕も来た時と変わってる!(film)

いよいよ悪石島とお別れです。

さよなら、悪石島

フェリーに乗り込み、甲板に出て島を眺めていると、ついに出港の時間がやってきました。

フェリーが港から少しずつ離れていきます。すると、今までテレビの中だけでしかみたことがなかった光景が・・・。

(film)

どんどん遠く離れても、島人はずーーーっと手を振り続けてくれています。

(film)

今回島人との交流が少なかったため、正直そこまで感慨深いものはなかったのですが(鉄の心の持ち主か!)、笑顔で手を振る乗客たちの姿をみてとっても羨ましく思いました。次訪れる時はわたしも心の底から島人たちに手を振りたいです。

さて、実は2日間満足に寝ていなかったので、行きとおんなじ雑魚寝の我がブースへと直行!

f:id:salomery:20220919200008j:image

したのにになぜかぜんぜん寝付けなくて、あきらめて朝ごはんを食べに行くことに…。

朝ごはん

レストランでチャーハンを注文。しかし今日の朝食はこれだけはありません。帰りのフェリーでも一緒だったトカラ・インターフェイスの方からなんと煮物をいただいていたいのです・・・!!!

ありがたやー!!!

キャンプ場で島人からいただいた煮物と同じですが、こちらにはかしわも入っています。また味が違ってとっても美味しいー!!そして大名筍はシャキシャキしててほんと美味。

キャンプ場で飲めなかった食後のコーヒーもいただきます。

海を眺めながら飲むコーヒーはまた格別

レーズンバターのアイスも食べた!

美味である

船上からの景色

行きは夜間移動で眠っていて景色を楽しめなかったので、帰りは思う存分に楽しむぞ!

もくもくと噴煙があがる火山にテンションあがるーーーー!!!

青い海に映るフェリーの影

わたしがちょっと目を離した隙に、なんと野生のイルカの群れが現れたそうです・・・!見たかったーーー。イルカが去った後に急いで駆けつけて目を凝らすも、いつになっても現れず・・・。目撃できた人たちが興奮している姿を見てとっても羨ましかったです・・・。

コガネムシは見つけたよ・・・(film)

イルカは見逃したけど、鹿児島市内に近づくに連れてたくさんの鳥が飛び交う様子を目撃。空を縦横無尽に飛び回り、時には海に向かって一直線に急降下!!!

(film)

後日調べてみたところ「カツオドリ」とのことでした。餌を取るための急降下ダイブによって失明する危険があるってマジデスカ??カツオドリのほとんどの死因は失明って・・・。まさかそんな命懸けの狩りの姿を見ていたとは驚き。

そうこうしてるうちに鹿児島市内へと戻ってきました。見慣れた桜島が目の前に現れ、無事生きて帰ってこれたとほっと胸を撫で下ろします(大袈裟)。

出港時は真っ暗闇の桜島だったけど、今度は明るい時間の桜島がお出迎え(film)

夕方5時過ぎ頃に港へと到着

福岡へ

鹿児島中央駅隣のアミュプラザの「そば茶屋 吹上庵」(鹿児島のあちこちにある)で安定の黒豚そばと山芋鉄板、エンドレスで食べれる大根のつけもの(食べ放題なんやで)をかっこみー!!!やっぱ美味しいよね〜。

胃が弱いから荒れるのに毎回食べ過ぎてしまう大根のお漬物

博多へと向かう新幹線へと飛び乗ります。やっと帰れるー!!!

自宅に帰り着くまでが旅です

と思ったのに最後の最後にまさかのトラブル・・・。

博多駅へと着き、自宅へと向かう電車に乗り換えて、ふとスマホを見ようとすると・・・

ない。

ないないない!!

どこにもなぁーーーーーーい!!!!!!

スマホをなくすという人生においても初めての失態。重い荷物を抱えたまま博多駅へとUターンし窓口に問い合わせるも見つからず。行方がわからないままひとまず自宅へと帰ることに・・・。すでに22時をすぎててぐったりでした。

翌朝問い合わせるとやっぱり新幹線に忘れていたようで、急いで博多駅の忘れ物センターへ。無事スマホを受け取り、やーーーっと長い長ぁーい旅を終えることができたのでした・・・。

ベローチェでモーニング

お盆休みラストの1日は一歩も外に出ずに体を休めながらキャンプギアのメンテナンスや溜まりに溜まった洗濯と掃除に精を出そうと思っていたのに〜(キャンプって、帰ってからもお仕事があるから大変)。まぁ、わたしらしいっちゃー、わたしらしい旅の締めくくりとなりました・・・。

最後に

自分の辞書にキャンプの「キ」の字もなかった生粋のインドア人間が初挑戦した真夏の島キャンひとり旅。わたしにとっては命懸けの挑戦でした。助言をしてくださったり、あたたかく見守ってくださった皆さま、本当にありがとうございました!!!

お気に入りの基地にて悪石島Tシャツを着てご満悦

みんなもぜひ悪石島へ遊びにいきましょう。島は怖い名前だけど、ちっとも「悪」じゃないよ!みんな「悪」のTシャツ喜んで着てるし、とっても親切だし、「悪」の概念が覆る島だよ・・・!!!今回は島人との交流よりも、観光客として島にやってきた人たちとの交流の方が印象に残る不思議な旅だったので、今度はもっと島人と交流したいなぁ。次は10年後・・・かな!

悪石島のボゼ旅紀行、これにて閉幕。

最後までお付き合いいただきありがとうざいました!

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

★次回は「悪石島のボゼに会いに行こう!」番外編。悪石島へのアクセスや島内情報、キャンプギアや使用カメラ等について綴ります。参考にはならないかもだけど、興味のある方はぜひ▼▼▼

悪石島のボゼに会いに行こう!2022【記事リスト】

【00】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜前日譚〜

【01】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜島旅前夜編〜

【02】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜上陸編〜

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜神社巡りと盆踊り編〜

【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜ボゼ編〜

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜最終回〜

【09】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜番外編〜

【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜ボゼ編〜

CONTENTS

悪石島小中学校

悪石島小中学校で、再び盆踊りが始まります。

盆踊りが一通り終わり、みんなちょっと休憩タイム。

島のおばちゃまたちがかわいい

(film)

つまり!これは!ボゼ待ちですね・・・!!?

休憩しながらそわそわそわ。一体どこから現れるの・・・!??もしかしておうちの中でクーラーで涼んでいて目の前のドアから現れるのでは・・・!!?と、ちょっと勘ぐったりもしつつ、その瞬間を逃すまいと全神経を尖らせます。

ボゼ、現る

すると、ボゼを取り仕切っていると思われる方が撮影班のカメラに近寄り、何やらこそこそ話しているではありませんか・・!!!(嗚呼っ、なんでカメラマンの近くにいないの・・!!?)何を話しているのかちっとも聞き取れなかったけど、きっとそろそろ・・・

ボゼが!くるぅーーーーーー!!!!!

突然太鼓の音が鳴り響きます!!

「東西~東西!遠くのものは~耳で聞け~近くの者は~寄って目でも見よ~!ボゼがくっど~~!!!」

まるで見世物小屋の呼び込みのような掛け声!!視線の先に目を向けると・・・

き、

きたぁーーーーーーー!!!!!!!!

ボゼ!ついに現る!!!

まったく予定していなかった場所からやってきました!(クーラーの部屋で涼んでいるとか言ってすません)。ひとり現れたと思ったら次々とボゼ!ボゼ!ボゼ!!!3体のボゼさまの登場です!!!

ボゼが現れた途端、小さな子供たちは泣く!さけぶ!!!

大人たちは狂喜乱舞!!!

子供たちや島のおばちゃまたち、観光客たちを次々に襲います!!!

(film)

横に尖っている目のボゼや、まんまる目のボゼもいる!!!(密かにボゼにも種類があるらしい)

(film)

まるで昆虫にも見える異様な姿。頭に生えてる羽のようなものは一番外側が眉毛、その内側の小ぶりのものは瞼で、顔の両側についているのが耳。口部分の真っ赤な模様は(モノクロで分かりにくくてすんません)まるでもうひとつの目にも思えて、魔術的・呪術的な怪しさを醸し出しています。

(film)

体にはシュロとビロウの葉をまとっていて、その姿だけみるとまるで異国の妖怪のよう・・・!!!

アグレッシブに動き回るボゼ!なんかクネクネすごい動きしてる〜

そして忘れてはいけない

ボゼマラ・・・!!!

先端は亀頭状にこしらえられており、その赤土の泥がついたボゼマラを人々になすりつけます。この泥には悪魔祓いの意味があるので、つけてもらえるとラッキー!!!特に女性は子宝が恵まれるそうです。

美人妻にボゼマラを押し付けるだいぶやらしいボゼ(film)

ところで後日、鹿児島市の民放NEWSでボゼの様子が流れ、それにわたくしめの幸せ絶頂の瞬間が映っておりました。

1→2→3

襲ってきたボゼの鼻がカメラのレンズにスコーン!とクリティカルヒットしてひっくりかえる様子です・・・笑

その瞬間に撮ったと思われる写真がこちら。

ボゼのアップ!!!(film)

尻餅ついた時に撮ったのがこちら。

あと数秒早くシャッター押していたらー!!!自分のばかばかばかーーー!!!(film)

一通り暴れた後は、急におとなしくなって島の男たちに誘導され、トラックに乗せられドナドナ状態でさよならするボゼ・・・笑

だいぶお疲れのご様子(film)

暑い中お疲れ様でした・・・!!

ボゼが現れれるのはたった10〜15分程度の短い時間なのですが、なんだかすべてのモヤモヤが一瞬で吹っ飛ぶような超絶に楽しいひとときでした。

もちろん赤土もつけてもらったよ!洗いたくない・・・!!!

これで一年、無病息災である

動画もちょっとだけ。太鼓の音とボゼの動きがとっても良いの!!!これはやっぱり実際に体験してほしい〜。顔面が崩壊しているボゼも見どころです。

〆の盆踊り

ボゼが去った後は、最後の盆踊り。

(film)

それが終わると解散!

コロナ禍前は、その後公民館で観光客も含めた宴会が行われていたそうです。またそんな日が戻ってくるといいね・・・。

盆踊りが終わると島人からお菓子等のおもてなし〜。わたしはおつまみゲット!

と思ったら、この後子供たちによる「ハッパン大将」が披露されたそうです(20以上前までボゼの余興等で行われていた踊りが数年前に復活)。し、知らなかった・・・。ツアー客以外にももっと広報してくれたらいいのに・・・。

ボゼの墓場

「ハッパン大将」は見逃したものの、今回の旅の最大の目的であるボゼも無事見ることができたし、キャンプ場に戻ろうか・・・というわけで、今度こそ悪子さんたちの車に乗せてもらうことに。

と、その前に・・・

ちょっと待ったぁぁぁーーーーー!!!!

わたしには確かめたいことがありました。

『トカラ列島民俗誌』には、ボゼが現れた後に衣装は壊されテラへ捨てられるという記述があったのです。本当は昨日テラに行った時にちょっと探したのですが見つけられず。しかし今はボゼが現れた直後。きっとどこかに捨てられているに違いない・・・!?それを確かめにみんなを誘ってテラへと向かうことに・・・。

テラに向かう途中に見かけた素敵な緑の窓(film)

テラに着くと、立ち入り禁止のポールはすべて撤去されていて、自由に入ることができました。でも、ざっと見回した感じではどこにもそんなものはない・・・。

テラを見渡してもボゼは見当たらず

キャンプ場へ帰ろう・・・そんな空気が漂い始めます。

ま、待ってくれ!そんなはずはない・・・!!!

ビンビンにアンテナ張り、血眼になってテラを再度見渡します。すると何かの気配を感じたかのように建物と木々の隙間にふと目が止まりました。

(film)

い、いたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!!!!!!

こんな裏側にひっそりといらっしゃったのね!!!

(film)

こちらがさきほどまで神様が宿り小学校で暴れ回っていたボゼの抜け殻・・・。バキバキに壊されて捨てられていました。

中を覗いてみると、顔の部分が竹籠で造られていることがわかります。

ボゼの中を見れるのはレア!

すぐ近くにはボゼマラも・・・!!!

使用済ボゼマラ(film)

写真を撮りながら昇天!!実は動くボゼに会えた時よりも、このボゼの抜け殻を見つけた時が一番興奮してたような気がします。自分が一番撮りたかったのはこれだったのかもしれないなぁ・・・。そんな風に思ったのでした。

最後に

今回一緒のフェリーで島入りしていた撮影班による動画がYOUTUBEにアップされてました!文化庁による「まつりと 日本のまつり探検プロジェクト」という事業のようです。

なんと!!初公開というボゼをバキバキに壊すシーンも流れています!!!使われている映像の他にもたくさん撮影していたように思うので、もっと詳しい内容の長編を公開してほしいなぁ・・・。

さて、旅最大のミッションは終わってしまいましたが、もう少しわたしの旅は続きます。よろしければ最後までお付き合いくださいませ・・・。

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022へとつづく▶︎▶︎▶︎

悪石島のボゼに会いに行こう!2022【記事リスト】

【00】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜前日譚〜

【01】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜島旅前夜編〜

【02】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜上陸編〜

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜神社巡りと盆踊り編〜

【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜ボゼ編〜

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜最終回〜

【09】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜番外編〜