彷徨する旅のアーカイブ

旅先や日常で出会った「非日常」の記録

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜神社巡りと盆踊り編〜

悪石島のお天気は今日も晴れ。容赦のない日差しが矢のように降り注いでいます。水筒に水をたっぷり入れて、覚悟を決めていざ出発!!!

CONTENTS

灼熱地獄坂、ふたたび

日陰になる自然遊歩道を通り抜け、上集落に向けて真夏の坂道を延々と登っていきます。

昨日と同じ場所からパシャリ!でも、昨日と決定的に違うところがひとつ・・・

(film)

そう!青い海に浮かぶ真っ白なフェリー・・・!!!

ツアー客を乗せて戻ってきたフェリーとしま2です。トカラ列島の宝島と小宝島の観光を終え、ついに悪石島入りしたもよう。今日がボゼの現れる日なのだと実感!静かに胸が高鳴ります。

上集落まであと十数分というところで、悪子さんたちや、昨晩キャンプ場で夕食を差し入れしてくれた島人の車が通ります(お礼言えてよかった!)。みんな親切に乗せてくれるいうのになぜか再び断るという・・・!!どうしても自分の足で上集落に辿り着きたくて・・・。もういい加減変な自分への挑戦心やめてほしい。

乗せてもらった方が島人とも交流できたし、気になっていた「水の子」の材料についても聞くことができたのにーーー!きっと灼熱の太陽に照らされ続け、思考が鈍っていたに違いない。後になって猛烈に悔やむのであった・・・・・。

上集落

どうにかこうにか2度目の上集落へ歩いて到着!

キャンプ場から1リットルの水でほんとギリ。歩きで移動される方は、大量の水を持って行くことをオススメします。水だけでなくもちろん塩飴的なものもね・・・!

コミュニティーセンターにはツアー客と思われるワゴンがみっしり!

今日になって一気に島の人口が増えた!穏やかだった島の雰囲気が一気に騒がしくなって、なんだかそわそわしてしまいます。

盆踊りの開始時間については様々な情報が飛び交っていて、コミュニティセンター周辺はちょっとしたカオス状態・・・笑。みんなボゼが現れる時間が気になって仕方ありません。

ちょうどコミュニティセンターに情報が入り、16時開始ということが判明。まだ時間があったので、昨日行けなかった場所を急いで巡ることにします。ゆっくり休んでる暇などないのだ〜!!!

神社巡り

悪石島にはいくつかの神社が点在しています。目的の神社に向かっていると、さっそく雰囲気満点の素敵ロードを発見!!!

(film)

南国の雰囲気がたまらない〜!!!

麦わら帽子でワンピース姿の女性を立たせたい・・・。

まるで血管のよう

島中坂森神社

まずは先ほどの素敵ロード近くにある島中坂森神社へと到着。境内には木漏れ日が降り注ぐ静謐な空間が広がっていました。

(film)

人気のなくてちょっと怖いけど、とても神聖な雰囲気でした。

鳥居に刻まれる鋸歯文(きょしもん)という悪魔祓いの意味があるギザギザの模様が目を惹きます。日本ではとトカラ列島でしか見ることができない鳥居の特徴で、東南アジアのラオスやタイの出入口の門にも見られるそうです。

鋸歯文自体は、鳥居以外だと弥生時代から古墳時代にかけての土器や古墳の壁画、飛鳥・奈良時代の河原などにもみられるとのこと。

鳥居について、参考にした人さまのブログやページ▼▼▼

『難易度高い!トカラ列島!宝島、悪石島、諏訪之瀬島での1人旅』鹿児島県の旅行記・ブログ by piston39さん【フォートラベル】

『2022年7月離島(6)トカラ列島(4)悪石島ー金山神社 坂森神社 ボゼ祭り施設 対馬丸慰霊碑 自然遊歩道 砂蒸風呂 湯泊温泉 御嶽』トカラ列島(鹿児島県)の旅行記・ブログ by 愛猫シロネコさん【フォートラベル】

鋸歯文 - Wikipedia

なんとこの鳥居の真ん中(それとも鳥居自体?)は通ってはいけなかったようです(1番目のブログに書いてた)。そうとは知らず堂々と歩いてしまったよね・・・。今のところなんともないから大丈夫・・・だと思おう!これから行くひとは気をつけてね!!

八幡神社

お次に向かったのは八幡神社。

八幡神社へと向かう途中で飼われていた牛(fim)

集落の中心からちょっと離れていて、歩くのが地味にきつかったー!ツアー客の車に追い越された時は「乗せてって〜!!!」と心の中で叫びましたよね・・・。

この道を進んでいくと、どんどん狭くて急な下り坂に

有刺鉄線を跨いで入ります

こちらが神社への入口。なんと有刺鉄線が張られています!これは人が入っては行けないという・・・意味ではなく、どうやらヤギが侵入しないためのようです。

ここにも魔除けの鋸歯文

人気のない鬱蒼とした竹林を進んでいきます。

やっぱりちょっとこわい・・・。雨の日とかだったら近寄れない雰囲気です

植物に侵食されたケースが(film)

奥には小さな鳥居もありました。

小さな鳥居にも鋸歯文。何かの儀式の跡も?気になる〜

上集落へ戻る時は来た道をUターンせず、まだ歩いたことがない道から帰ることにします。

あ!遠くに牛・・・!(film)

するとなんと!キャンプ場から上集落へと登って行く途中の灼熱地獄坂へと逆戻り!!!

なんという悪夢

ここに着いたとわかった瞬間、軽く絶望しました・・・(右の道から出てきた)。つまり上集落まであと0.9km!また同じ道を歩くんかい・・・!!!

ほんとどこにも日陰がないんだよ

マジで、気が遠くなるほど、キツかった・・・・・。

金山神社

どうにかこうにか再び上集落にたどり着いて、最後に訪れたのが金山神社。テラからも比較的近い場所にあります。ちょっと奥へいくとこんな人気のない森にたどり着くからドキドキ。

もちろんこちらの鳥居にも鋸歯文が刻まれていました。

神社巡りを終え、そろそろ盆踊りが始まる時間。テラへと戻ることにします。

乙姫さま

テラのすぐ隣の敷地には、今まで巡ってきた昔からある神社とはちょっと毛色が違う神社もあります。

(film)

『トカラ列島民俗誌』(下野敏見 著)によると、こちらは比較的新しい神様のようでした。

以下要約▼▼▼

1956年頃、悪石島出身の女性が神がかりしてガジュマルの木の根元を掘れとの暗示を受け掘り返したという。なんとそこから乙姫さまの骸骨が綺麗な形で出土し、首に曲玉をかけていた。その曲玉を御神体にして小さな祠を造って祀ったのがはじまり。

この他にも『トカラ列島民俗誌』には、集落内にある「ボゼ石」や、格子状に線が刻まれた石敢當(いしがんとう)についても書かれていて、ものすごぉーーーーーーーく見たかった!見たかったのに!!!時間がたりずに今もあるのか確認することができませんでした・・・。2回目に訪れた際の宿題として残しておこうと思います。

テラ

テラ入口前には、すでにツアー客たちが盆踊りが始まるのを今か今かと待っていました。

(film)

昨日入ることができたテラは、立ち入り禁止になっています。おそらくボゼを作るところを見せないためかと思われます(島の女性も見てはいけない)。その決まりも昔は緩かった時もあったようですが、今では厳重に守られているもよう。

もう少しで16時という頃、立ち入り禁止のポールが取り除かれ、ついに中に入ることが許されます・・・!!

ぞろぞろとみんな中へ

昨日は島人と数組の観光客と撮影班しかいなかったのに、今日はテラ内がみっしり!!

盆踊り待機中のおじさまたち

盆の最終日、ついに盆踊りが始まります。踊りは数種類あるようですが、1、2度ほど見ただけでは違いはよくわからず・・・。「長崎船」「花踊り」「俵踊り」「財布踊り」などなどなどいくつもあるらしい。

(film)

そして、昨日の盆踊りの時にはなかったものに気づきます。

(film)

こ、これは・・・!!!

「赤土」・・・!!!

それはテラで古くから使用されていたという手水の中に入っていました。この赤土は部落の上の決まったところから取ってきたもので(どこなのかしら!)、水で溶かすと絵の具のようになり、ボゼの衣装の赤色部分にはこの泥が使われています(黒の部分は墨)。

どんべいの器も生活感あってトテモイイ

ボゼの準備が着々と行われていると思うとワクワクが止まりません・・・!!!

「水の子」越しの盆踊り(film)

テラでの踊りが終わり、昨日と同じく小中学校に向かってぞろぞろと大移動。

かろやかにトラックで移動する島人も。うらやまし!(film)

本来なら、テラからすぐ近くの公民館横の空き地に移動して、再び盆踊りが行われ、その途中でボゼが登場するのが恒例でした。しかし、今年はコロナ禍以降はじめて観光客を受け入れての開催。今までの公民館では狭すぎるということで、今年は小学校での開催になったそうです(校庭に木が新たに植樹されたのもそれが理由らしい)。

公民館の空き地。確かに狭い

ぎゅうぎゅうの中でのボゼ、体感してみたかったなぁー。

みんなが小学校へと移動する中、ちょっと残ってお墓の写真を撮っていたら、島人から出ていくように諭されます。

きっと!ボゼが!最終準備するからですね・・・!!?(鼻血)

ずっとテラに居座っていたい・・・そんな願いはもちろん叶わず、後ろ髪を引かれながら小中学校へ。一体どのタイミングで、どこからボゼが現れるのか・・・。

ついに次回、夢にまで見たボゼの登場です・・・!!!

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022へとつづく▶︎▶︎▶︎

悪石島のボゼに会いに行こう!2022【記事リスト】

【00】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜前日譚〜

【01】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜島旅前夜編〜

【02】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜上陸編〜

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜神社巡りと盆踊り編〜

【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜ボゼ編〜

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜最終回〜

【09】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜番外編〜

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜

あんなにギラギラと光を放っていた太陽も、いつの間にか海に沈み始めていました。

(film)

CONTENTS

夕暮れの悪石島

鮮やかだった深く青い海も、今は鈍い青灰色へと変化し、昼間とはまったく違う表情を見せています。

帰りは下り坂でとっても楽!

昼間と同じ場所で撮影

綺麗な夕陽が沈む風景をちょっと期待してたのですが、方角のせいなのか残念ながら見ることができず・・・。山で夕陽が隠れてしまったのかなー。

帰り道でもトカラヤギと遭遇!!

ほんと島人より会う確率高い(film)

実はめっちゃ威嚇されました。しつこく写真撮ってごめんよ・・・。

そろそろわたしに慣れてや

真っ暗になる前にキャンプ場へと到着〜!!

入口の左側スペースも、テント張ると絵になりそうな映えスポットでオススメ

真っ昼間の登り坂はめちゃくちゃキツかったけど、帰りはギラギラな日差しもないからぜんぜん楽勝でした!

あ、またトカラヤギ・・・

実は決定的瞬間が撮れてました…(右側のヤギが…もにょもにょ)

こんな崖をスイスイ登っていくヤギすごい!

島に一体何頭いるのかしら

そろそろトカラヤギの写真はお腹いっぱいですか、そうですか・・・。

ほんとわたしは悪石島にトカラヤギを撮りに来たのだろうか??と思うくらい、初日のカメラの中はトカラヤギであふれていました。

逢魔が時

キャンプ場に着いたのは6時半頃。どんどん陽が沈んでいき、あたりは茜色に染まっていきます。

棚ぼた夜ごはん

悪石島での最初の夜が訪れました。

そろそろ夜ごはんの準備をしようと基地でごそごそしていると、キャンプ場に一台のワゴンが入ってきます。最初あの2人組かと思っていたら(帰ってきた時にはいなかった)、なぜかわたしのテントに向かってのろのろと近づいてきて停車・・・。

こ、こわい・・・!!!

おそるおそる車の中を覗き込むと、「キャンプしてた2人がどこにいるか知らない?」と、優しそうな女性がひょこっと顔を出しました。

なんと2人のためにご飯を差し入れしにきたというではありませんか!(めちゃくちゃ島人と仲良くなっててうらやましいーーーっ)

戻ってきたら渡しておくと伝えると、半分もらってとの驚きのお言葉が・・・!しかも冷えてる2本のビールは2人には秘密にして冷たいうちにぜんぶ呑んでと・・・笑

島人から2人への差し入れ

こんな棚からぼたもち的なことがあってよいのでしょうか・・・!!!

ありがとうございます!もちろん遠慮なくいただきます!!

まずはビールを冷たいうちにプシュー

神々しく輝くおビール様

実はビールはあまり得意ではないのですが、この時呑んだビールはなぜかとっても美味しかったです(さすがに1本だけにしときました笑)。

おむすびと煮物も半分だけいただきます。

筍がシャキシャキしてて美味しい〜!!この小さな可愛らしい筍は「大名たけのこ」と言って、その名は昔大名さまに献上されていたことに由来するそうです。トカラ列島の各地で採れる伝統食材なんだってー。

そんなこんなで自分ではなーんも作らずに夜ごはんをゲット!お腹を満たすことができました。

めちゃくちゃ気合い入れて、クッカーや食材をたくさん持ってきたのに、キャンプ初日はお湯沸かしただけだったそうな・・・苦笑

温泉

2人がいつ帰ってくるかわからないので、ひとまず温泉に汗を流しに行くことに。するとちょうど温泉からあがったばかりの悪子さんを発見!!突然ですが、文章書きにくいのでキャンプ場で出会った2人組みを今後は悪石島にちなんで「悪子さん・悪男くん」と勝手に呼ばせていただきます。

ちゃっかり半分いただいた夜ごはんを無事引き渡すことができてほっ。

これから心ゆくまで温泉楽しむわよー!!

だいぶ熱々でした!

午後からずっと歩き通しだったから温泉に入れるのはうれしい!湯船につかりながら体をほぐしてリラックス〜。本番の明日に向けて体を整えるのであります!!

悪石島の夜空

ぽかぽかツヤツヤになって温泉を出ると、山向こうに月がぼんやりと浮かんでいました。

午前10時頃が満月だったので、もう今は少し欠けてるように見えます。島で見る満月はきっと特別なものになるはず・・・なーんて、ロマンチック脳なわたしはそんな風に思っていたのですが、実際は出港前に見た朧月の方がまんまるでとても美しかったです。きっと出港前の期待感や不安でより印象的に見えたんだろうなぁ・・・。

さて、悪石島でやりたいことがいくつかありました。その一つは、星空を撮ること!!!息を呑むような満天の星空・・・!!というようなものではなかったけれど(満月だもんね)、亜熱帯植物に囲まれた硫黄の香り漂う独特の雰囲気の中で見る夜空は、五感が刺激されるようでなかなか印象深いものがありました。

基本のキをわかっていない万年カメラ初心者のわたしには、やはり素敵な夜空写真は撮れず・・・。ちゃんと調べればいいのに、適当に設定して数打ちゃ当たる作戦してるから成長しないのよね・・・反省(したフリ)。

そんなわけですぐに力尽きて11時過ぎには寝床にごろん!お盆の時期だし、霊的な何かが起きるのでは・・・!!?などと密かにビビっていたのですが、不思議とちっとも怖くなかったです。

しかーし!ぜんぜん寝れなかった・・・・・。

暑いからなのか緊張しているからなのか、はたまたふかふかのお布団じゃないからなのか・・・。喉もすっごく乾いて水をがぶがぶ飲みました。寝不足よりも、熱中症でどうにかなるほうが怖いから!ね!!そのせいで何度もトイレを往復。遠いところにテントを張ってしまったものだから、夜中に芝生をそろりそろりと歩くのが申し訳なかったです・・・。

悪石島の朝

そんなこんなであまり眠れないまま迎えた朝。

そう、今日はついにボゼが現れる日・・・!!!

寝不足だなんて言ってる暇はない・・・っっっ。正装(悪Tシャツ)に着替えて気合いを入れますわよーーーっ!

朝日を浴びる悪石島Tシャツ

贅沢な朝ごはん

炊事場へ向かうと、もうまるで何年もこのキャンプ場に住んでいるかのような貫禄の悪子さん×悪男くんコンビが、ちょうど朝食の準備をしていました。タイミングがあったら一緒にご飯をいただく約束をしていたのです。

昨日の夕方、港で釣りをしていたらちっとも釣れず、なーんとその場にいた島人からお魚をもらったそうで!!島人の優しさもすごいんだけど、島人とすっかり仲良くなってなじんでいるのがMAJIでSUGOI!!!

色鮮やかなお魚ゲット!!!の図

窓から見える洗濯物と共に生活感がすごい笑

その日の食材を釣りでゲットしようとするのも根っからインドアの自分の中にはなかったなぁ〜。多くのものを持っていなくても、人と人との繋がりと、ごはんを美味しく食べるスキルがあれば、人生たのしく生きていけるんじゃないか・・・。そんな風に感じたりもしました。いろいろと目からウロコです。

キャンプ場には他にもう一人キャンプしている男性がいました(その方は今まで100〜200だったか??以上は離島に旅してるという強者だった!)。

キャンプに居合わせたみんなで賑やかな朝ごはん作りスタート!!!

悪石島の三悪人(ごめん・・・どうしても言いたかったんだ)

わたしはお料理できないので、クッカーと熱源を提供。ガス、固形燃料、アルコールストーブの3つもあるんだよ!えっへん!(だから重いんだよ)

悪子さんは料理を生業としているとのことで、それはそれは素晴らしい料理っぷりでした!魚もあまり捌いたことないという話でしたが、めっちゃ綺麗に捌いていたよ〜。

鮮やかな手捌き

この子たちは焼きます

いやん、みっちりつまってる姿がKA・WA・I・I !!!

僕はあら汁になります

少しは食材を減らさなきゃ!帰る時重いままだよ・・・!!!というわけで、クッカー類の他にもお米と鹿児島中央駅のお土産物売り場で買ってきていた炭火焼きの地鶏をご提供。

そして完成したのがこちらの料理の数々・・・!!!!!

あんまりちゃんと撮ってなかったわ・・・

お刺身、焼き魚、あら汁(みんなが持っているインスタント味噌汁を使用)、炭火焼きの地鶏、昨晩島の女性にもらった煮物、白米。さらに、悪子さんたちが島人にもらったという、お盆の時期に島で作られる月桃の葉でくるんだ「ちまき」と、わたしが大大大好きなパッションフルーツまで!!!

なんという贅沢な朝食なのだ〜!!

とてもキャンプ飯とは思えません・・・。しかも昨日からほぼ料理していない・・・。こんな幸運なことがあっていいのだろうか。え、もしかして狸、いやガラッパに化かされてるとか??

焼き魚もぷりぷりだし、あら汁もインスタント味噌汁を使ってるとは思えないほどの絶品っぷり。まるでキャンプ場の炊事場が、島の食堂と化してました笑。もちろんわたしはお客さん〜。本気でお2人に大感謝です!!!

お昼ごはん

最高の朝食をいただき大大大満足。ごちそうさまして片付けらやなんやらしているうちにあっという間に11時になっていました。

やっぱり少しは自分で料理しないとね!!!というわけで、さっき朝食を食べたばっかりなのにお昼ごはんを作っちゃうぞ!

今日のお昼はガパオライスよ〜!!!

カルディで買ったガパオライスの素に、うずらの卵とピーマンを追加。ガパオライスになるはずが、なぜかガパオスープになってた不思議・・・。おいしいけど。

その後はもちろん!

夢のポップコーン!!!(島キャンでやりたかったこと2つ目)

オリーブオイルとポップコーンのタネを入れて蓋をし、加熱しながらふりふりふり。

アルコールストーブを使用

ポンポン!!ポポポン!!!

しばらすくると楽しそうに跳ねる音が!わくわくわく。音がしなくなって蓋を開けると・・・

夢がいっぱいつまってた

パラダーーーーーイス!!!

出来立てのポップコーンにハーブソルトを振りかけて完成です。うまうまだよ!!

やっといくつかキャンプ飯を作り、自分に課してた悪石島でのミッションを華麗にこなしたところで、いよいよ上集落へと2度目の出陣です。

愛しのボゼさま、待っててねーーー!!!

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!2022へとつづく▶︎▶︎▶︎

悪石島のボゼに会いに行こう!2022【記事リスト】

【00】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜前日譚〜

【01】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜島旅前夜編〜

【02】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜上陸編〜

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜神社巡りと盆踊り編〜

【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜ボゼ編〜

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜最終回〜

【09】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜番外編〜

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜

まずはやっぱりボゼが現れるという「テラ」へ・・・!!!

CONTENTS

テラ

コミュニティセンターからそう遠くない場所にそれはありました。

入口にはご丁寧に看板が

「テラ」とは、その言葉のごとく「寺」のこと。ただ、お坊さんはいない無人のお寺です。

テラの入口の解説版より抜粋▼▼▼

吐噶喇各島で、テラといえば建造物の寺、その周囲の墓地、あるいは墓石のことである。元禄9年(1696年)当時、各島に寺院が一つないし二つあったことが「口之島太夫(たゆう)文書」によってわかっている。(中略)これらの寺は今ではほとんどが消滅し、寺跡があるか、仏像などを小屋に安置し、それを寺と呼んでいるかである。悪石島は寺の奥のほうに墓地が広がっている。墓地のこともテラという。

木々に囲まれた入口から中に入っていくと小さな空間が広がっていました。

まず目に飛び込んできたのがこちらの祭壇。

色鮮やかなお供物が目をひきます

墓地

さらに奥に進んでいくと、墓地へと続く入口がありました。

入口の両脇には時代を感じさせる苔むした仁王像さまが。右の像の上部は別のものにすげ替えられていました。

廃仏毀釈で壊されたりしたのかなぁ・・・

それぞれのお墓の前にも、先ほど祭壇で見かけたお供物が木漏れ日を浴びて色鮮やかに輝いています。この細かく刻まれたお供物の中身もとても気になりました。

お供物を載せている朱色の蛇腹な板も印象的

ひとまずテラを後にして集落内を散策していると、島人が道をいったりきたり。何をしているんだろう・・・?と、少し不思議に思いながら見ていました。

風情がある浴衣姿の男性たち(film)

ボゼが現れるのは明日ですが、盆行事自体は数日前からは始まっています。盆踊りも今日は16時頃からテラで踊ると聞いていました。

少し早めにテラに戻ると島人の姿が・・・。

祭壇の前で何かやってる・・・!!!

墓地の方へと向かうので、興味津々で後を着いて行きます。

(film)

男の子が持っている器の中にはあの細かく刻まれた色とりどりのお供えものが!ご両親がやさしく見守る中、男の子がそれをスプーンですくってお供えしています。続いてお父さんが手に持った植物を使い、器の中の水をバシャッパッシャっと墓石にかけます。同じようにして次々とお墓をまわっていくのです。

「ここはおじいちゃんのお墓だよ」などと、お母さんが男の子に話しているのが聞こえます。

(film)

この家族だけでなく、次々に別の島民がやってきては同じようにしてお墓をまわっていきます。

どんどんこんもりに!一人分のお供物じゃなかったんだね

島のお盆の風景を垣間見ることができて静かに興奮!!とっても嬉しかったー!!!

水祭り

これは「水祭り」と呼ばれるものだったようです。文化庁の国指定文化財等データベースに詳しい記述があったので、以下抜粋。

夕方前になると墓参りがあるが、この際には、水の子と称した、ナスやサツマイモ、ウリ、カボチャの花などを細かく刻んで、アワとともに和えたものを少量供え、ショウハギの葉で水を振り払うようにかけていく。詣る箇所は、テラの小屋前に設けられた仮設の施餓鬼棚、当主夫婦と縁のある諸墓、路傍の石仏・小祠等々であるが、こうして詣ることを水祭りという。この日の水祭りはテラからはじめ、公民館裏手に祀る荒神で終わりとし、この後、皆が集まったところで同所広場にて盆踊りがある。

水をかけるのに使ってたのは、竹筒に入っている植物と同じだったような気がするー。これがショウハギ?(film)
施餓鬼(せがき)

テラにあった祭壇は、「施餓鬼棚」というものだったのね。真言宗や浄土宗、曹洞宗などで行われる行事らしく、実家が浄土真宗(死者はすぐに成仏すると考えられている)の自分にはまったく縁がないものだったので初めて見ました。

「施餓鬼」とは、お盆の時期に行われることが多い仏教行事。亡くなった祖先や家族たちと共に、生前の悪行によって亡者の世界に落とされ常に飢えと乾きに苦しんでいる餓鬼に、食べ物や飲み物などの供物を施し供養することとのこと。※以下サイトをもとに簡単にまとめさせていただきました。

施餓鬼とはなんですか?施餓鬼の意味 | 大人のためのbetterlife マガジン『enpark』

水の子

そしてその餓鬼道に落ちた無縁仏へのお供物のことを「水の子」と言うようです。他の地域では一般的に胡瓜や茄子、お米、水などで作られていて至ってシンプル。

悪石島のように見た目も色鮮やかな「水の子」は南の島ならではって感じ!

赤い花びらみたいなのは何だろう?ハイビスカス?島人に聞いてみればよかったなー

盆踊り

そうこうしているうちに、テラには人が次々に集まってきました。

仲良しな男の子たち(film)

ついに盆踊りがスタート!

わいわい賑やかな感じではなく、穏やかでのんびりとした歌と踊り。悪石島の盆踊りは男性しか踊りません(子供は女の子もOK)。だから男性しか浴衣を着ていなかったのねー。

(film)

最後は踊りながら墓地を通り抜け、テラでの盆踊りは終了。

実は行きのフェリーからずっと撮影班が。文化庁のYOUTYUBEの撮影だったらしい(film)

そのままみんな近くの学校へと移動します。

悪石島小中学校

今度は悪石島小中学校での盆踊りが始まります。

ある理由により、最近植えられたというシュロの木

(film)

盆踊りが終わる前にちょっと離脱・・・。

今日中にどうしても行きたいところがあるのだーーー!!!

売店

あ!開いてるー!!!

売店には上集落に着いた時にはなかった暖簾がかかっていました。明日はツアー客でいっぱいになると聞いていたので、今日中にどうしてもいきたかったのだー。

店内にはお菓子や飲み物、日用品などが売られています。野菜がほしかったけどほぼなかったので、料理したい方はやはり自分で持ち込む方がよさそうです。

悪石島グッズ

もちろんここでのわたしの目的は悪石島グッズ・・・!!!

Tシャツの品揃えは、色もサイズもトカラ結プラザの方が豊富でした。やっぱり買って行ってよかった!!

島に行く前に訪れたトカラ結プラザ(トカラ・インターフェイス)で、売店にあるクリアファイルはもう在庫のみだからレア!という情報を入手していました。買う気満々でいたのにどうやら先日のトカラ七島めぐりツアーで売り切れてしまったもよう・・・(残念)。代わりにTHE お土産って感じのボールペンを1本だけ購入(ちなみにトカラ結プラザでも買えます)。

悪石島の空気を吸っているボールペンということだけで価値はある!!!(はず)

ほんとは悪石島ツナギがほしかったんだよー!!!

港でオレンジ色のつなぎを着ている人がいて、とても気になっていたんだよね。

オレンジ色の悪ツナギ!!!

売られていたのは黒のツナギで、LLとLサイズしかなくて、わたしが着るのは当然無理。くやしい。この悪ツナギを男子が着てたら間違いなく惚れる!!

Tシャツと同じ「悪」の文字が入った超イカしたツナギ

女性用にカラフル系や淡い色系があったらめちゃほしい・・・(Sサイズ希望)。そしてトカラ結プラザでも販売して・・・。どうか、どうかご検討をお願いいたします!!!Tシャツも現在販売されていないカラーを着ている人がちらほらいたのですが、半年に一回ほしい色を聞いて受注しているんだってー。島に住んでいる人だけの特権っぽい。うーん、もう住んじゃおっか!

ちなみにめちゃくちゃカッコいい「悪」の文字は、学校の先生が個人的に作っていたのをみんなが欲しがって販売するに至ったとかなんとか(店員さんも聞いた話とのこと)。

実は店員さんも、コミュニティセンターで対応してくれた女性も島に来てまだ数ヶ月〜1年とかいう話でした。外国人の家族もいたし、島外から移住する人も多いのかもしれないねー。

ボールペンの他にキンキンに冷えた酎ハイもゲットし、ひとり宴会しながら再び盆踊りしている小学校へと歩き出します。

するとキャンプ場の2人組とバッタリ。どうやら盆踊りは終わり、酒盛りが開催されているらしい・・・。仕方ないので帰ります!キャンプ場まで車で送ってくれるというのに再び断るという・・・すんません。

夕方の風景を撮りながら帰りたかったんだよー!というわけで、再び歩いて我が家(テント)へGO!!なんだぜ!!!

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022へとつづく▶︎▶︎▶︎

悪石島のボゼに会いに行こう!2022【記事リスト】

【00】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜前日譚〜

【01】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜島旅前夜編〜

【02】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜上陸編〜

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜神社巡りと盆踊り編〜

【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜ボゼ編〜

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜最終回〜

【09】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜番外編〜

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜

悪石島探検スタート!!!

CONTENS

自然遊歩道

まずは密かに楽しみにしていた自然遊歩道へ。キャンプ場近くに出入口があります(もう一箇所あり)。

これは夕方撮った写真なので薄暗くてちょっと怖そうね・・・

パンフレットより。緑の点々が自然遊歩道

わくわくしながら中に入ると、そこはまるで亜熱帯のジャングル!!!植物園の温室が大大大好きなわたくし。足を踏み入れた瞬間胸が躍ります。

(film)

ガジュマルや、ボゼが身にまとうビロウの葉、クワイズモなどの植物が生い茂っています。灼熱の太陽は鬱蒼とした木々に遮られ、足元には木漏れ日が揺れていて、まるで異世界に紛れ込んだかのよう・・・。

なまめかしき根っこ!

奥に進んでいくと、まるで生き物のようなガジュマルのトンネルが現れました。

(film)

地面を這う根がすごい!!!

階段を登った先に休憩スペースもありました。森に囲まれながらのんびりするのもいいよねぇ・・・。

さらに進むと南石亀が生息するという池が現れます。

運がよければ見れるらしいけど、残念ながら遭遇できず・・・

そういえば、悪石島に行く前に勉強のために読んでいた書物に、こんなことが書いていました。

ガラッパは海、川、山にいるというが、山の神のうちに入っている。(中略)彼岸、盆などの休み日や祭り日に山に行くとガラッパに会うという。その日は人間は出歩かない日というのがわかっていてヌシたちが暴れてまわるらしい。(『トカラ列島民俗誌』下野敏見著)

盆だし!ガラッパが出てきてもおかしくない池もあるし・・・!!遊歩道歩いてる時にこの話を思い出さなくてよかったー!!山じゃなくてジャングルだから出てこなかったのかな・・・。

ちなみにガラッパは鹿児島県立博物館のブログの時に出てきたこれですね。

ガラッパというか河童

ガラッパに出会うことなくジャングルを抜けると、港からキャンプ場へと向かう時に通ってきた海沿いの道路に出ました。

(film)

のんびり写真を撮りながら歩いて10分くらいの距離。それでもとっても楽しめました。再びジャングルを味わいたくて、Uターンしてしまうほど〜。人にも会わないので思う存分堪能です。

湯泊温泉

ジャングルを往復して再びキャンプ場近くに戻ってきたので、今度は海沿いの道路を登って行くことに。しかしまたジャングルを通って行けばよかったと後ほど後悔・・・。

キャンプ場近くには海の温泉ではなく、ちゃんと建物内にある湯泊温泉があります。

2022年8月時点では、5名以上は同時に入浴はNG

休憩スペースもあります

とはいってもこちらは無人の温泉で、自分で箱に200円入れて入浴するシステム。

温泉のお湯は決まった時間に自動で出てくるようになっています。

14時時点ではまだお湯がたまってる最中でした

無人の温泉なので、ルールはちゃんと守りましょう〜

温泉は入れる時間は決まっているけど、シャワーだったら24時間使えるとのことでした。こんな便利な施設がキャンプ場の近くにあるのはありがたーい!

ちなみに露天風呂もあります。

露天風呂・・・

が、今は壊れていて温泉が出ないとのこと。草ボーボーの荒れ放題になっていました。楽しみにしていたから残念・・・。悪石島のHPにはめっちゃ綺麗な露天風呂の写真が載ってるから今でもてっきりやってるのかとー。

海中温泉

再び海中温泉の前を通ります。

・・・あれ??

温泉マークがさっきよりくっきりしているような・・・???

10時頃→14時頃

塗りなおされてるーーー!!!!!

なんと約4時間ほどの間に綺麗な温泉マークに生まれ変わったもよう。明日ボゼツアーが来るからだよねぇ笑。最初2箇所あるのかと思ってしまったよ!

ちょっと面白かったです。塗り直す瞬間にも立ち会いたかったなー!

灼熱のぼり坂地獄

港からキャンプ場へ向かう時は降り坂が多くて比較的楽だったのだけど今回は逆!灼熱の太陽を浴びながら坂を登る苦しさよ・・・!!!自然遊歩道をUターンして、太陽が照りつける海沿いの道を歩いてきたことを激しく後悔・・・。

また逃げるトカラヤギに会いました。

怖くないから逃げないでーーー

アスファルトの道路に刻まれた足跡を発見!!!猫じゃなくてヤギの刻印は初めてみたよ〜笑。

過酷な登り坂で、ちょっと癒されました

しかし完全に舐めてました。真夏あーんど真昼の悪石島。登り坂、坂、坂の灼熱地獄!!!!!崖や木々が日差しを遮ってくれるかと思いきや、ほとんど影の場所がありません・・・。ジリジリと照りつける太陽がじわじわと体力を奪っていき、キャンプ場を出た時点で水筒の半分ほどあった水はどんどんなくなっていきます(ゼロになったらジ・エンド)。上集落に着けば自動販売機もあるしきっと足りるだろう思っていたんだよー!!

でも!

坂の途中から見下ろした景色がとっても綺麗・・・!!!

深く蒼い海の色のなんと美しいことよ・・・!!

あれ?もしかして・・・遠くに見えるのはキャンプ場???

あ!

目を凝らしてみると!!!

まさかの我が家がーーーーーっ!!!!!

すべては計算です(キリッ

ついに上集落まで0.9Kmとの看板が〜。

あともちょっと!!!

すると先ほどキャンプ場で出会った2人組が車で登ってきて上まで乗せて行ってくれるという!!しかしあともう少しというとこだったので、自分への挑戦として歩いてゴールすることを心に決めます。

水をすべて飲み干しラストスパート!!!

あともう少し・・・あともう少しだからがんばれーーー!!!!!

ハイビスカスも熱い日差しを浴びてカラッカラ

上集落

そしてついに到着ーーーーー!!!キャンプ場を出発してから1時間半ほどたっていました(遊歩道の往復時間を抜いたら、だいたいキャンプ場から歩いて50分ほど?)。集落に入るとすぐ売店、郵便局、そして悪石島コミュニティセンター(悪石島出張所)が並んでいます。疲労困憊すぎてぜんぜん写真撮ってなかったわい。

まずはコミュニティセンター前にある自動販売機に一直線!!!水分補給よぉ〜!!!!!!これでわたしの命は救われました。マジで。

そして忘れてはいけないキャンプの受付。コミュニティセンターで書類に記入し、利用料を支払います。1泊300円で、今回は2泊するので合計600円。ちなみに先にキャンプ設営してからの受付でオッケーです。徒歩の場合、重い荷物持って往復するのはマジでキツいからーーー!!

余談ですが、島に行く前に何度も電話で問い合わせして親切に質問に色々と答えてくれた女性と会えて、なんだか勝手に嬉しかったです笑。

悪石島のパンフレットと共に、離島カードなるものもいただきました。こんなのがあるんだねー。知らなかった!集めている人もいるらしいよ。

やっぱりボゼ!

もはや何が押されてるのかよくわからないボゼスタンプも押して大満足!!!

何度も押したけどこれが限界だった。バルタン星人みたく見える

灼熱のぼり坂の難関をどうにか突破してついに到着した上集落。ゆっくり休みたいところですが、好奇心を抑えきれず、すぐに集落散策へと出発です!!!

毎度同じみセルフタイマーで自撮り(自然遊歩道にて)

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:CONTAX Aria

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022へとつづく▶︎▶︎▶︎

悪石島のボゼに会いに行こう!2022【記事リスト】

【00】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜前日譚〜

【01】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜島旅前夜編〜

【02】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜上陸編〜

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜神社巡りと盆踊り編〜

【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜ボゼ編〜

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜最終回〜

【09】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜番外編〜

【01】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜島旅前夜編〜

旅の準備を本格的にスタートした7月初め頃から旅当日までの約1ヶ月半、全身全霊をかけて(大袈裟ではない!)悪石島への旅の準備を進めていました。いつの間にかボゼに会いに行くというよりも、悪石島でひとりキャンプするという目的にすり替わっていたような・・・??

CONTENS

PCR検査

8月の時点では、悪石島行きのフェリーに乗るに出港の3日前までのPCR検査の陰性証明が必要でした。

あくまで陰性が証明された結果がわかればいいので、正式な「陰性証明書」の発行は必要ありません。また、5月末時点ではワクチンの接種証明書+PCR検査の結果の2つが必要だったので、その時の状況で変わってくると思われます。

わたしの住む福岡ではあちこちにPCR検査の検査場があり、どこで検査するか迷ったところ、思い出したのが最初に十島村役場に問い合わせた際にオススメされた鹿児島市内にある「木下グループ新型コロナPCR検査センター」でした。

調べてみると福岡にもいくつか店舗があり、福岡県民であれは無料で検査ができて検査の5日前から予約可能とのこと。何かと都合がよかったので、こちらで検査することに。

8月9日、お盆前最後の仕事を終えて、心配していた行動制限のお達しがないまま無事お盆休みへと突入!!その足でまず向かったのは「木下グループ新型コロナPCR検査センター 福岡空港店」。

とてつもなく分かりにくい場所にあったので、予約時間より早めに行くことをオススメします

検査キットを受け取り、セルフで唾液を採取します。結果は通常だと翌日の午後頃までにわかるとのことでした(その時の混み具合によって変動するかも)。結果が出るとメールが届き、事前に登録していたサイトのマイページにアクセスすると結果が表示される流れです。無事検査を終え、後は結果を待つのみ・・・(どきどき)。

鹿児島へGO!

ひとまず予定通り鹿児島への移動を開始!新幹線へと飛び乗ります。

移動中に肉を食らう。旨し。

鹿児島中央駅に到着!

駅前の黄色い花と観覧車がキレイ

市電に乗り換えて天文館へ。

空には月が。満月までもうすこし。

繁華街近くのホテルにチェックイン!!

コンパクトで不思議な和室

楽天トラベルで安くてアクセスしやすい適当なホテルを予約したらなんと4,000円ほどの宿泊代が2,000円割引で、さらに2,000円分のお買い物クーポンがつくという(つまり実質0円!)超お得なお宿でした。

うっほほーい!

キャンプギア貧民と化していたのでありがたいぜ・・・。

ダンケンコーヒー

翌朝、まずは鹿児島の大好きなパン屋さんベッカライダンケンが運営するダンケンカフェでモーニングをいただきます。

8:00から開いているのがうれしい

クラフトコーラ美味しかった!

パンの中身は肉々パラダイス

鹿児島県立博物館

まず最初に向かったのは鹿児島県立博物館(入館料は無料)。

元々は鹿児島県立図書館として1927年(昭和2年)に建てられたものとのこと。そんな古い建物だったとはー。

玄関の屋根がカモノハシみたい

1F

たまたま企画展「キケンないきもの展」をやっていました。わくわく!

ベニテングタケ

きゃわゆい爬虫類たちもいました。

この子たちは毒もっていないよ!

ちょっぴりたのしかったけど、

わたしには他に会いたい方がいるのだ・・・!

2F

常設展のある2階へと向かいます。

ピューマがオオヤマネコに雑に書き換えられてた笑

ここにはいない・・・

鹿がぴょっこり

噴火・・・怖い・・・・・

ここにもいない・・・

いったい、どこにいらっしゃるのー!??

3F

最後の望みをたくし、3階へ・・・

レトロでかわいい文字と階段。壁紙もかわいかった

あ!

いたぁぁぁーーーーーー!!!!!!

ぼぼぼぼぼぼ

ボ!

ぜぜぜぜぜぜ

ゼ!!!

よくみるとすっとぼけ顔

ボゼーーーーー!!!!!!

なんと悪石島に行かずとも、鹿児島市内で展示されているボゼの姿を見ることができます。こちらは悪石島盆踊り保存会から2017年に提供されたボゼとのこと。ちなみに近くにある黎明館にもいるらしい。ハシゴすればよかったな・・・。

大阪のみんぱくこと国立民族学博物館にもいらっしゃるので、関西方面の方はぜひ!みんぱくめちゃくちゃ楽しくて大好き!!!

*2024年追記:なんと!わたしがみんぱくでみたボゼは、当時の企画展で展示されていたものだったもよう。現時点では、みんぱくの常設展にボゼは展示されていませんのでお気を付けください…。誤情報お伝えして申し訳ありませんでした!

だいぶ年季の入ったみんぱくのボゼ

明日からこのボゼに会いに悪石島に行くんだなぁ・・・

なにやら不思議な気分です。

剥製・植物・蝶

3階にはボゼだけでなく、剥製や美しい蝶の標本や植物のアクリル標本などがあり、個人的に一番ここの展示が楽しめました。

アクリル標本美しい!ほしい!!(照明の反射で写真が撮りにくいのが惜しい)

病的に美しい〜!!!(こちらも照明の反射が〜)

装飾的な蝶の標本って残酷さと美しさが共存してますわね・・・。意味合いはまったく違うかもだけど、外国の骸骨で装飾した墓地を思い出しました。

一度は生で見てみたいチェコのコストニツェ

セドレツ納骨堂 - Wikipedia より画像拝借

骨格標本

他にも動物や恐竜の骨格標本もありました!

この時ちょうどジュラシックワールドの新作映画公開してて、地上波でもジュラシックワールド祭りで恐竜モードだったのでたのしかったです笑

プロトケラトプス(産出地:モンゴル)

こちらは国産!鹿児島の長島町でサツマウツノミヤリュウ(クビナガリュウ)

実は一番グッときたのがこちらの種子島に生息していたという「ウシウマ」の骨格標本。

絶滅した最後の個体の骨格標本とのこと。ヘリンボーンな床もたまらんぞ

キリンの骨格標本(の影)

1、2階の展示は子供向けな雰囲気でしたが、3階はシックで大人のムードがあって、とても好みでした。なんたってボゼがお出迎えしてくれるし・・・!めちゃくちゃ楽しかったー!!

あ、博物館にちょうど悪石島のあるトカラ列島の位置関係がわかる地図があったので載せておきますね。

左上の矢印の場所がトカラ列島。え?それよりもガラッパが気になるって??

旧考古資料館(旧県立興業館)

博物館の近くにはわたしの大好きな旧県立興業館があります。

明治16年(1883年)の建物で、鹿児島では尚古集成館の次に古い建物だそうです。残念ながら中は非公開。南国的な植物と石造のエキゾチックな風貌が相まって独特な雰囲気を醸し出しています。

元々は九州沖縄連合共進会(明治時代に催された地方博覧会)のパビリオンとして建てられたもので、当時はネオゴシック風のモダンなデザインが話題になったとのこと(解説版より)。どのあたりがネオゴシック風なんだろう?

透かしの装飾は、沖縄の花ブロックを使用した建築を彷彿とさせます(流行したのは戦後らしいけど)。

カッコイイー!!!

植物にうもれてる感じもたまらんのです

桜島爆発記念碑

敷地内には桜島爆発記念碑もあります(他にも鹿児島のあちこちにあるらしい)。大正3年1月12日に起こった大噴火(大正大噴火)の被害を記録するために大正5年12月に建立された石碑です。噴火、こわい・・・

石碑前の水路には鯉も泳いでいました

背面には当時の噴火の様子や逃げ惑う人々の様子が一面にびっしりと刻まれています(もちろんわたしには読めない・・・)。

南国めいた赤い花は県木でもある「カイコウズ(アメリカデイコ)」

以下ブログに詳しく書かれていたので興味のある方はどうぞ。

RCR検査結果

鹿児島市内をうろつきつつも、ハラハラしながら今か今かとPCR検査結果を待っていました。するとついに10時半頃に結果を知らせるメールが・・・!!!ドキドキしながらページを開くと・・・

実際のページ(一部)

VIVA!陰性!!!

最後の難関をクリアーーー!!ほっと一安心です。

すがすがしい気持ちでその後も鹿児島市内をうろうろうろ。こーんな素敵な建物を見たり、ね。

素晴らしい意匠の数々でした

トカラ結プラザ(トカラ・インターフェイス)

そしてついに本日最大の目的地であるNPO法人トカラ・インターフェイスが運営するトカラ結プラザへと到着!

ちなみにお隣に建物は十島村役場。鹿児島市内にあるんだね。

ここにもボゼ!

わたしには実家に帰る前に大事な任務があったのだ。トカラ列島の島々のあらゆらお土産ものが購入できるこちらのお店で

悪石島Tシャツを買うため・・・!!!

毛筆の「悪」がイカした悪石島オリジナルTシャツ(画像はネットショップより)

鹿児島市内で悪石島のお土産を買うなんて「お土産の意味とは・・・?」という気がしないでもないですが、トカラ列島では売店がない島もあるのです。

それにわたしは島民の多くが着ているという悪Tを、現地でどうしても着たかったのだーーー!!!!!サイズやカラーの品揃えがとても豊富で(Sサイズがあるのが嬉しかった)、サイトでは売られていないNewカラーの紫も!迷わずゲットだぜ・・・!!(店内写真は撮り忘れた・・・)

さらに最近1枚だけ入荷したという新作のバンダナも購入。真ん中に描かれている影絵のようなボゼや星空が可愛らしいし、吐噶喇(トカラ)の文字もカッコイイ〜。お土産用に買ったはずが自分のものにしてしまいました笑。

手提げ袋も海賊風で色合いもとっても可愛い!!!

店員さんと会話していたら、とんでもなく重要な情報を入手。てっきり悪石島には売店がないと思っていたら、なんと数年前に出来たというではないかーーー!!!それを聞いてちょっと、いや、かなり安心しました。

嗚呼、我が懐かしの故郷

任務を終えた後は再び鹿児島中央駅へと戻り、在来線に乗って某駅で下車。父親が車でお迎えに来てくれていました。そう、何を隠そうわたしの実家は鹿児島。お盆休みを利用し、旅立つ前に約3年ぶりの故郷へ帰省することにしました。

まっすぐ実家へは向かわずに故郷の海へちょっと寄り道。

我は海の子です

実家メシ

夜にはワンダフルな実家メシ〜!!!

大好物の深海のエビ「タカエビ」や、父親お手製のアナゴ(貝)の味噌漬け、半解凍の鳥刺 etc etc・・・。

最高だね!!!

そして超絶美味い焼肉!!!

翌日旅立つ悪石島では(おそらく)過酷な日々が待っている。肉をたくさん食べて体力をつけなければ・・・!!!!!実は1週間くらい前から危機感を覚えて贅沢な肉を積極的に食べる日々を送っていたのであった。ニク、ダイジ。

出港の日

8月11日。いよいよ出港の日。

実は今回、重い荷物を抱えて鹿児島市内をうろついてから実家に帰るのは辛かったので、キャンプギアを一旦実家へと送り、帰省中に最終的な準備をすることにしていました。予行練習キャンプしてなかったら、おそらく帰省前日にあまりもの荷物の重さにぼーぜんとしていたことでしょう・・・。

というわけで、午前中はお墓参りと旅の準備の総仕上げ。

ご先祖さま!お盆を楽しんでね!!

ついでに島から生きて帰って来れるようどうぞお見守りくださいませねー!!!

と、墓前でお願いしておきました。

旅の準備

ホテルでもらったクーポン券を利用して島へ持ち込む野菜を買い込み、早々に帰宅。

ご当地食材を買い込みます

いよいよパッキング作業の開始です。

カメラは毎度お馴染み3台体制。これ、ぜんぶ入るんかな・・・?

なんとか入ったー!!!

再び70リットルのザックがパンパンだよ・・・!!!

重さを知るのが怖いので、出発まで背負わずに寝かせることに・・・。

昼食をたらふく食べて・・・

お昼は素麺と父親が釣ったお魚の天ぷら。天ぷらプリプリでうま!うま!

そして再びニク!!!

力の源

シャワーを浴びて、身を清め・・・

・・・・・はい!整いました!!!

電車の旅

昨日は車で迎えに来てもらったけれど、今回は故郷から数時間かけての電車移動。

あ、最後の最後に故郷がバレた

カツオが有名です

ついに俺の旅が始まる・・・!!!

思ってたよりも荷物大丈夫だった!!!

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2

【02】悪石島のボゼに会いに行こう!2022へとつづく▼▼▼

悪石島のボゼに会いに行こう!2022【記事リスト】

【00】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜前日譚〜

【01】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜島旅前夜編〜

【02】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜上陸編〜

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜神社巡りと盆踊り編〜

【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜ボゼ編〜

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜最終回〜

【09】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜番外編〜

【00】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜前日譚〜

そうだ、「ボゼ」に会いに行こう・・・!!!

そう心に決めたのは、GWの秋田青森の長旅を終え、まだその興奮が完全に冷めきっていない5月終わり頃のことでした。

CONTENTS

悪石島のボゼ

ぼぜ・・・ボゼ・・・BOZE・・・

日本でふつーに生活していたらおそらく聞くことがないであろう不思議な言葉。

「ボゼ」とは、トカラ列島の悪石島(屋久島と奄美大島の間に位置)で、旧暦7月7日〜16日に行われる盆踊りの最終日に現れる来訪神のこと。平成30年には「来訪神:仮面・仮装の神々」の構成行事のひとつとしてユネスコの無形文化遺産にも登録されています。

来訪神とは・・・

仮面・仮装の異形の姿をしたものが、「来訪神」として正月などに家々を訪れ、新たな年を迎えるに当たって怠け者を戒めたり、人々に幸や福をもたらしたりする年中行事。

無形文化遺産 文化遺産オンライン

有名なのは秋田のナマハゲですね。

何を隠そうわたしは仮面やかぶりもの系のお祭りが大好物!!

甑島の「トシドン」に会いに行った時の旅行記はこちら▼▼▼

旧暦に合わせて行われるボゼは、土日祝日に被らないと平日仕事の自分には行けるチャンスがなかなか巡ってきません。でも今年はちょうどお盆休みの時期とかぶってる!これは絶好のチャンス!!!

ボゼに会いに行く方法

ボゼに会いに行くには二つの方法があります。

1.ボゼツアーに参加する

一番簡単なのがボゼツアーに参加すること。コロナ禍になるまではボゼの時期に合わせて毎年ツアーが組まれていました。5月下旬、十島村役場に問い合わせしてみると、今年はツアーを行う方向で進んでいることは分かったものの、少し問い合わせするのが早かったようで詳細はこれからということでした。

2.個人で行く

もうひとつは個人で行く方法。しかしそれはなかなかの難関であることを、問い合わせしていく中で知ることになる。なんとお祭りの期間中は島内にある宿はすべて休業するというではありませんか・・・!!飲食店もなく、ツアー客もフェリーで宿泊するという・・・。軽く絶望していると、ふと目に入ってきたのがMAP上に記載されたキャンプ場の文字。

わたくし、3度の飯よりお布団が大好き!な、根っからのインドア人間。旅行は好きだけど、出掛ける前はめんどくさくて実は行きたくない気持ちが勝ります。もちろんキャンプなんてしたことない!!(たぶん小さい時に学校の行事でしたことがあるくらい?記憶には残ってないけど)

それなのに・・・なぜか心がワクワクするのを止めらないのはなぜかしら・・・?

キャンプするかしないかは一旦置いといて、現実的に計画を練るのはツアー情報が出るまでお休み。その後すぐGWの秋田青森ひとり旅の記事を書くことに没頭。全18回に渡る長編を書き終え、燃えカスになったのが7月のはじめ頃でした。

ボゼツアー募集開始

そろそろ本気で旅の計画立てなきゃ・・・と検索すると、すでにボゼツアーの募集が開始されているではありませんか・・・!!(わなわなわな)

【イベント】トカラツーリズム事業(ボゼツアー)の開催について – 十島村役場公式サイト

真ん中にいるのがボゼ

えー、なになに、アクセサリー作りにスチームドラム・・・。悪石島だけでなく、同じくトカラ列島の宝島や小宝島へも行くのか。うーん、寝る場所や食事は確保できるけれど、やっぱり好き勝手自由に行動したい・・・。

というわけで、決心。

わたくし、悪石島でキャンプデビューします!!!(宣言)

人生初キャンプ!!しかもひとりキャンプ!!!

通常、悪石島へは週に2回フェリーが決まった曜日で運行しています。鹿児島市内の港から出港し、約10時間ほどゆられて悪石島へと到着。なんという長旅!

当初は一泊だけキャンプするつもりが、なんとお盆時期はボゼツアーに合わせてフェリーが運行するため、スケジュール上2泊しなければならないことに(絶句)。

若干不安になりつつ、毎日寝不足になりながらキャンプギア(ギアという言葉も初めて知った)についてリサーチする日々。100均商品をうまいこと取り入れながら揃えるつもりが、なんとタイムリーにボーナスが出てしまいます。猪突猛進人間が潤沢な資金を手に入れ、ノンストップ物欲が炸裂!!!洒落にならんくらいの大金を投資してしまいました・・・(ボゼツアーに参加する方が数百倍安上がりだったよ・・・)。

こうして知識も道具もまったくのゼロの状態から、約2週間ほどかけてキャンプ道具一式を準備。キャンプについて知識がだんだん増えていくにつれ、ひとり夏キャンプのぶっつけ本番はちょっと無謀なのではないかと感じ始めます。そこで、7月の3連休を利用して、近場のキャンプ場で1泊2日のお試しキャンプをすることに!

フェリーのチケット

予行練習キャンプ前日、乗船前月の15日から予約が開始される「フェリーとしま」のチケットを予約するという重大な任務がありました。

キャンプギアは集めたけれどチケット取れなかったー!ツアー募集も締め切られてるしもう行くの無理ーーー!!!

ってなったらもう立ち直れません・・・。そんなことにならないためにも予約開始時間と共にコール開始!!したにも関わらず最初の30分くらいずっと話中でちっとも繋がらないよー!!!

も、もももももしや争奪戦なの!?そうなの!??

と、ぶるぶる震えが止まりません!30分くらいしてやっと繋がり、無事予約が取れた時にはドッと脱力・・・。

フェリーを予約する前までは、悪石島に行くぞ!!という強い気持ちだけで、ツアーにも参加しないし宿も予約していないという何の約束もないままキャンプギアだけが次々に集まっていくという・・・。もしかしたらすべて無駄になってしまうかもしれない!そんな恐怖と闘っていました。

無事フェリーのチケットを入手したことで一気に悪石島への旅が現実に・・・!!これで安心してキャンプの予行練習にも行けます。

予行練習キャンプ

初キャンプの場所に選んだのは福岡県大野城市にある「大野城いこいの森」。

きちんと管理されたキャンプ場でレビューも評判が良かったのですぐさま電話予約。今回は1泊だけど島旅での2泊を想定し、若干多めに荷物を詰め込みいざ出発!!!

70ℓのザックがパンパンに・・・

重くて重くて重くてもう早くも挫けそうだよ・・・?

でも!俺は立派なキャンパーに・・・なる!!!

公共の交通機関を乗り継ぎ、バス停で知らないおばちゃんのエールを受けながら(大荷物背負ってて目立ったらしい)、バスの終点で下車。

まず最初の難関は、バスを降りた後のキャンプ場までの道のり。めちゃくちゃ重い荷物を背負いながら、3〜40分ほど歩くという苦行スタートです!!

バス停横の階段を降りていくと・・・

人とぶつかって一緒に転げ落ちたら体が入れ替わってそうな階段

階段を降りたあたりに山の神様がいらっしゃいました。

一番最初に出会った神社にはほぼ必ずお参りするという自分の中での決まりのようなものがります。というわけで、あいさつすると共に今回のキャンプの成功を祈願。

緑に囲まれた道を進みます

島旅でも同じような距離(+ちょっと長め)を歩くからちょうどいい練習になったけど・・・ツラかった・・・ツラかった・・・。晴れだったことがせめてもの救い。

前日雨が降っていたからか、植物は生き生きとしていて美しかったです

やっと大野城いこいの森キャンプ場の看板が見えました!!

と思ったら、ここからの道がすごいキツかった・・・。

くねくねくね

くねくねとした坂道が延々と続き・・・

やっと!やっと辿り着いたよー!!!

大野城いこいの森

まずは受付で利用料を支払います。

宿泊は14時からの受付

今回の利用料は合計1,740円でした。

【内訳】

・入場料  大人440円

・フリーサイト(1区画)1泊 1,100円

・ゴミ処理代 200円

ゴミを捨てて帰れるのはありがたい!そして受付の建物内には売店や、シャワー(220円)もあります。

なんて初心者に優しいキャンプ場なのだー!!過酷な島キャンするのに甘やかさないでおくれぇーーーー!!!

フリーサイト

さっそく自分が予約したフリーサイトへと向かいます。

なにもかもが初めてでドキドキ

ちょっと休憩してから、生まれて初めてのテント張りに挑戦。まずはタープを張るわよーーー!!

ねぇねぇ、めーーーっちゃ綺麗に張れてません・・・???

木漏れ日もとってもきれい!!!たっぷり予習してきた甲斐がありました。ガイロープも手作りするの密かに楽しかったです(簡単だけど)。

ロープ結び方やまとめ方もちゃんとできるようになりたい!

タープのお次はテント張り。こちらは簡単に張れるとの触れ込みだったので予習をほとんどしてこなかったのですが、うまくできずに苦戦してしまったよ・・・。でもなんとか完成!!!

初めてにしては上出来?

自分でいうのもなんだけどめちゃくちゃカッコイイーーー!!!(お得意の自画自賛)

ポールの高さが足りなくてイメージ通りにはならなかったのがちと悔しいけど、軽量化のために高さを1本分減らしてるから仕方ないのだー。

実は、軽量化のためにシングルウォールのテントを買ったのに、日差しが心配でタープを買い足したという経緯が。それなら最初からダブルウォールのテントを買った方が安いし軽かったよね・・・っていう。ていう。今更だけど!!

他のキャンパーたちの基地も十人十色で見ててたのしい

はじめてのキャンプ飯

周囲をちょっとぷらっとして、混む前に早めのシャワー。のちのキンキンに冷えた酎ハイ!!!

カンパーイ!!!

お酒を飲みながらお料理開始です。

奥ではご飯を炊き、手前ではニンニクを炒めています

さーて、何を作っているでしょう〜

玉ねぎを飴色になるまで炒めて・・・(これでもうだいたいわかるよね)

家で調合してきたスパイスとホールトマト、最後にココナッツミルクを入れて・・・

スパイスカレーの完成ーーーーー!!!!

ご飯もいい感じに炊けました!

しかしどうやら多く作りすぎたようだ・・・3人分くらいありました・・・。余ったココナッツミルクにバナナとシナモン入れた食後のデザートも♪ (でも写真・・・消しちゃった・・・)

キャンプで作る料理ってなんでこんなに楽しいのでしょう〜!!

虫も平気だったし、意外と自分がキャンプに向いてることが発覚(実はすっごく楽しかった)。テントが自分の「家」、「テリトリー」「小さな宇宙」であるという感覚。

キャンプ場で過ごす夜

キャンプってポジティブなアウトドア人間がやるものかと思っていたけれど、どうやらそれだけじゃないみたい。ヒロシみたいなのもいるし、人見知りの内に籠るタイプもキャンパーに多いだろうなと実感したのでした(わたしもそっちタイプ)。

さて、いこいの森でのキャンプは、7月後半だというのにとても涼しかったです。早朝薄暗いテントの中で目覚めると、外から虫や鳥の大合唱が聴こえてきてまるで森と同化したみたいでとっても心地よかった。

朝ごはん

朝ごはんは春雨と干し椎茸を入れたよくわかんないスープにお星様をトッピング♪

いつもちょっとした遊び心がほしいのだ

食後のモーニングコーヒーもかかせない〜!!

ほんとはコーヒーミルで豆から挽くのが夢だけど重いから・・・諦めた・・・・・

朝食を終え、12時のチェックアウトに余裕で間に合うよう、早々と撤収作業を開始。パッキングもスムーズに終えて、再び歩いてバス停へと向かいます。

虫食い?キラキラしててうっとり〜

かけぬける猫!

荷物がどうにも重いのでどこにも寄らずに一直線に我が家へ。

つ!か!れ!たーーーー!!けど楽しかった!!!

はじめてのひとりキャンプを終えて

初めてのキャンプは大大大成功!!!初心者に優しい甘やかされたキャンプ場だったので、真夏の島キャンプとどれだけ環境が違うかはわかりませんが、生まれて初めてのひとりキャンプを終えてちょっと自信がつきました。

島キャンプで必要と思われるものもわかったし、おためしキャンプをして本当によかったです。ただし、たった1泊で吐きそうなくらい荷物が重かったのに、2泊分の荷物を果たして背負えるのか一抹の不安が・・・。

それだけでなく、悪石島へ行く日が近づくにつれ、全国的に感染者がどんどん増え続けていました。もし行動制限になったら・・・自分が感染したら・・・それよりもなによりも台風が来てしまったら・・・!!などという不安要素が盛り盛り盛りだくさん!!!

果たしてわたしは無事ボゼに会うことができるのでしょうか・・・。

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2

【01】悪石島のボゼに会いに行こう!2022へとつづく▼▼▼

悪石島のボゼに会いに行こう!2022【記事リスト】

【00】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜前日譚〜

【01】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜島旅前夜編〜

【02】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜上陸編〜

【03】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜灼熱地獄坂編〜

【04】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜水祭り・盆踊り編〜

【05】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜キャンプ飯編〜

【06】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜神社巡りと盆踊り編〜

【07】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜ボゼ編〜

【08】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜最終回〜

【09】悪石島のボゼに会いに行こう!2022〜番外編〜

秋田青森ひとり旅2022・最終回【秋田・最後の晩餐編】⑱

秋田駅へと到着したのは夕方の6時頃。宿にチェックインしてすぐさま外に飛び出します!わたしの頭の中は「あれ」のことでいっぱいでした・・・。そう、それは・・・

き・り・た・ん・ぽ!!!

秋田青森ひとり旅の最後の晩餐に相応しい、秋田を代表する素晴らしき郷土料理です。

CONTENTS

my きりたんぽ鍋

何を隠そうわたしは大のきりたんぽ好き!!!とは言っても数年前、仕事で初めて秋田を訪れた際に一度だけ食べただけ・・・。その時のきりたんぽ鍋の味が忘れられず、なんと今年の冬には自宅でお米からきりたんぽを作って、ひとりきりたんぽ鍋しちゃったよ!!

ごはんをねりねり半殺しして、割り箸につけていきます

ガスコンロの魚焼きグリルを使って焼きます

形は歪だったけど、ちゃんときりたんぽしてて美味しかった

作るの楽しかったし美味しかった!(ひとりだけど!ひとりだけど!!)

秋田乃瀧

さて、きりたんぽ愛を披露したところで旅のつづきへと戻りましょう。いくつかの候補の中で、まず最初に目指したのが「秋田乃瀧」。

悲しき張り紙・・・

やはりゴールデンウィーク・・・。なかなか思うようにはいきません。こちらのお店では日本酒の飲み比べができるミニセットが気になりました。行きたかったな・・・。最近旅先で地酒を呑むことにハマりだしている。

秋田食処 北洲

気を取り直し、すぐ近くの「秋田食処 北洲」へ。

オープンしてた!!

こ、これは・・・!!!

めちゃくちゃ素敵な看板ではありませんかーーー!!!
ねっとりとした筆文字がいい感じ!!!

入店するとカウンターに先客が2人いて、どちらも若めのひとり客。居酒屋なのに店内はシーンとしていて、テレビで流れるコナンの声だけが響いていました・・・。

タコの魚拓!?

注文したのはもちろんきりたんぽ鍋!と、梅酒ロック。注文してからハッとする。なぜどこでも呑める梅酒を・・・?地酒頼めばよかった・・・。

お通しうまし

というわけで、きりたんぽ鍋が出てくる前に梅酒ロックをほぼ一気!!!店主に秋田の地酒で甘くて飲みやすいものを教えてもらい、人気だという「雪の茅舎」を注文。

升で呑むのはじめて!どきどき!!

日本酒呑み慣れないわたしでもとても飲みやすくて美味しかった!!!甘い日本酒にちょっと物足りなさを感じ始めたので、次呑む機会がある時はもっと別のお味の日本酒にも次回は挑戦してみたいと思います。

さて、肝心のきりたんぽ鍋。

本場のきりたんぽ鍋

やっぱりめちゃくちゃ美味しいーーー!!!

けど高かった・・・。これで2〜3人前。小さい・・・足りない・・・。夜の街価格&観光地価格なのかなぁ。ちなみにきりたんぽ鍋は2人前から発送が可能とのこと。なかなか高級きりたんぽ鍋だったけど、旅最後の晩餐に食べれてとても嬉しかったよ!!

ところで、みんな黙々と食べるひとり客たちと、店主も客と会話することもなく手があいた時にはテレビでコナンを観てる・・・というなかなかシュールな空間がとても可笑しかったです笑

束の間の秋田の夜を楽しみ、ホテルへと戻ります

ついに旅の最終日。今回の旅で一番早い5時前に起床!今日はひたすら移動して自宅まで帰るだけ。最後の最後に大ポカしないように慎重に行動せねば・・・!

秋田駅の朝

駅内にはなまはげ

秋田空港までの道のり

福岡までの直行便がないため、秋田空港→羽田空港→福岡空港という流れで帰ります。飛行機の便が早すぎて、なんと秋田空港までの移動手段がない・・・(そんなことってある?)。仕方ないので、秋田駅から始発で空港に一番近い和田駅へ行き、そこから前日に予約していたタクシーで空港へと向かうことに。

順調に和田駅に到着!

予約できなかったら空港まで約2時間近く歩かないといけないとこでした(冷や汗)。約15分で3,400円という痛い出費だったけど致し方ない・・・。

秋田空港

秋田空港に着くと、秋田出身の木版画化  池田修三さんが描いたピースの女の子がまっさきに目に飛び込んできます!

ピースと窓に反射する青空

毎日過酷だった秋田青森ひとり旅をついに終えようとしているわたしの気持ちを代弁しているかのよう・・・!!!

空港内にもかわいい女の子たちであふれていました。

どこかアンニュイな表情がたまらない

荷物を増やせなくて旅の最中ほとんどお土産を買えなかったので、秋田空港で一気にゲットする計画です。そのためにホテルで必要のない荷物もろもろを自宅に発送して身軽になっていました。

秋田空港おみやげ広場 あ・えーる

完璧な計画だったはずなのに!なんと時間が早すぎてまだオープンしていないじゃないか・・・!!

なんとういうことだ・・・

飛行機の時間の関係上、どうやらお店がオープンしてから10分ほどで商品を選び、購入するという早業をキメなければならぬもよう・・・。網目の隙間から商品を物色し、だいたいの目星をつけて決戦の時に備えます。

ついにお店がオープン!!と同時にきりたんぽ鍋ゾーンにダッシュ・・・!!!

そして自分用に人形道祖神グッズも・・・(はぁと)

たくさんあるー!!!

まさか売られているとは思わなかったので嬉しい!絵柄的に一番好きだった人形道祖神界のスーパースターをお持ち帰りすることに。実物の人形道祖神だと一番おっぺちの鹿島様が好きだったんだけどねー。またいつか、秋田を訪れた際にはおっぺちさんをお持ち帰りしたいです。

手前がおっぺちの鹿島さま。こちらの絵もじわじわ好き。ほしい。

ちなみにこれらの商品はネットでも購入できるよ!

飛行機からの眺め

秋田から無事飛行機で旅立ち、窓側の席だったので写真を思う存分撮りました。

とってもお天気が良くて、空も雲も地上も雪山も綺麗に見れてその雄大な姿にうっとり・・・!!!

なんの山だろう?人が登ってないかなーと目を凝らしたけど見えるわけがない

夢中になってシャッター押しまくっていたら、飛行機好きと勘違いされてスチュワーデスさんから飛行機のポストカードをプレゼントされました笑

とっても芝居がかったおもしろいスチュワーデスさんだった!「いい写真が撮れていることを祈っております」と言われた笑

羽田空港へ到着し、お次は福岡空港へ。富士山見たかったけど通路側で見られず・・・。秋田からのフライトで上空から見るお山の景色に目覚めてしまったので、今度福岡から関東へ飛ぶ時はぜひとも富士山を眺めたい!

そんなこんなでお空の上でまで旅を満喫!!出発初日に近所のお寺さんで旅の無事を祈願してたので、無事帰れたことをお寺さんにご報告し、14時過ぎには我が家に帰宅。

春水堂の生搾りレモンティー(自分の中で別名:クエン酸ティー)を買って帰宅。我が家の熊とともに・・・

6泊7日の過酷な旅もこれにて終了!!!笑えるハプニングはあれど、命に関わるような事件も起きず、無事長旅を終えることができてほっと胸を撫で下ろすのでした。

最後に

昔からひとり旅が好きではあったけれど、今回の綿密なスケジュールを着々とこなしていくという過酷旅で開眼してしまったような気がします。自分の中の非日常を追い求め、これからも全国各地を飛びまわりたいです。

最後の最後に、今回出会った人形道祖神さまたちの写真を放出してお別れしたいと思います。ブログ始まって以来の最長の旅行記。最後までお付き合いただきありがとうございました!また次なる旅でお会いしましょう〜!!!

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:KONICA AUTOREX

END

◆秋田青森ひとり旅2022まとめ

秋田・湯沢の人形道祖神(前編)①

秋田・増田観光編②

秋田・湯沢の人形道祖神(後編)③

秋田・CAMOSIBA編④

秋田・カンデッコあげ編⑤

秋田・仙北市の人形道祖神編⑥

秋田・阿仁マタギ編⑦

青森・金木町の鬼コ・前編⑧

青森・金木町の鬼コ・後編⑨

青森・弘前さくらまつり編⑩

青森・りんごの花と鬼コ編⑪

青森・弘前建築めぐり・前編⑫

青森・弘前建築めぐり編・後編⑬

青森・青い鬼コ編⑭

青森・温湯温泉編⑮

青森・黒石観光編⑯

青森・柏木町の鬼コ編⑰

秋田青森ひとり旅2022 【青森・柏木町の鬼コ編】⑰

12時半過ぎに黒石駅を出発。青森での滞在も残すところわずか数時間・・・。最後の最後にわたしがやりたいこと。

そう!それは鬼コハントです・・・!!!

柏木町 八幡宮の鬼コ

弘前駅行きのチケットを間違って買ってしまったことを悔しがりつつ(しつこい)、平賀駅で途中下車。

平賀駅

初めて降り立つ街にはいつでもワクワク!歩くことも苦ではありません。路上観察しながら鬼コのいる神社へと向かいます。

色褪せた「パーマくどう」

印象的な1本の木とタンポポ畑
いくつか蔵を見かけました

人さまの車庫の中を覗いてみたり・・・

レトロなタバコ自販機も〜

10分ほど歩いてたどり着いたのは、平川市柏木町の八幡宮。

(film)

なんとも可愛いらしい石の鬼コがお出迎え!今まで出会ってきた鬼コたちとは異なり、彩色はされておらず、その肌はほんのり苔むした緑色をしています。ちょっと困り顔でたまらなく愛くるしい〜。

かなり好きなフォルム

さらに奥へと進むと珍しい石のアーチが。

美しい木漏れ日

アーチをくぐるとお馬や狛犬が出迎えてくれました。

すかさずチェック!見逃しません!!!

これはいい獅子

最後に鬼コのぷりけつを拝んでさようなら〜。

銭湯で椅子に座るおっさんの後ろ姿みたい

再びてくてく歩いて駅へと戻ります。最後の鬼コ蒐集と同時に、最後のキリスト看板蒐集にもなりました。

今回の旅の中でも上位に入ると思われる、いい感じのキリスト看板風景

青森旅はこれにて終了!

平賀駅

再び弘前駅へと戻り、最後の一泊をする秋田へと向かう電車に乗り込むのでした。

弘前駅では今季最後というりんごの販売が。実家に送ったら喜んでもらえてうれし!

鬼コまとめ

今回の青森旅で出会った鬼コをずらっと並べてみるよ!確認されているという40体の鬼コのうちたった8体ではあるものの、なかなかバラエティーに富んだ鬼コを蒐集できたのではないかと。今回お会いできなかった鬼コたちにもゆくゆくは会いに行きたいなー!!!

ONIKO 8(オニコエイト)

さて、秋田県湯沢市から始まった旅も、お次でいよいよ最終回です。

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:KONICA AUTOREX

秋田青森ひとり旅2022⑱につづく▶︎▶︎▶︎

秋田青森ひとり旅2022 【青森・黒石観光編】⑯

当初の計画では温湯温泉から黒石駅へ直行し、沿線沿いの「盛美園」という洋館に行く予定でした。ジブリ映画「借りぐらしのアリエッティ」のモデルにもなっているらしい(観たことないけど)。

実は前日、温湯温泉へと向かうバスの中からみた景色が忘れられず急遽予定を変更することに!

CONTENTS

黒石観光

その場所に一番近い「黒石市役所前」で下車。グッと胸をつかまれた通りのある方向へと歩き出します。街のいたるところに可愛いこけし〜。

こけし!(film)

そしてキリスト看板

またこけし!上目遣いににっこり(film)

どうやら去年の11月から今年の3月までの間、約30体ほどのこけし灯篭が立ち並び、夜をにぎやかに彩っていたらしい。その時の灯篭なのかな?

古い街並み

こけし提灯×キリスト看板の絶妙なハーモニーを奏でる写真屋さんの建物を左に曲がると、さっそくたまらない建物たちが出迎え。

アールの窓がたまらない

最高の呉服店

そしてこけし!!

さらにどんどん進むと、ついに昨日バスを降りたい衝動にかられた通りへと突入〜!!!

中町こみせ通り

見ながらごはん何杯でも食べれる

江戸時代にタイムスリップしたのかな・・・?

バスを降りたくなった気持ちわかるでしょ?

素晴らしすぎて悶絶(film)

「小見世(こみせ)」とは雪や雨、夏の日差しを遮るために作られたアーケード状の通路のこと。中町こみせ通りは、藩政時代からほぼそのままの形で残っているというから驚きです。

これは絶対に散策したら楽しいはず・・・!!!そんな予感がビンビンにしてたけど、その前にわたしにはやることがあるのだ。旅はすでに終盤。

そう、お土産を調達せねばなりませぬ・・・!!!

IRODORI(イロドリ)

向かったのは中町こみせ通りの一角にあるIRODORI。

ガラス越しに灯りがぼんやり

お店の扉を開けた瞬間、目に飛び込んできた色とりどりの光の渦・・・!!!

素敵すぎるーーーーー!!!

カメラをぶら下げていたからか、撮影許可をもらう前に「写真たくさん撮ってくださいね」とにこやかに言ってもらえました笑。えぇ、撮りますとも撮りますとも!!こんな素敵な光景を撮らずにおられますか…!!!

黒石ねぷた

青森といえば夏祭りの「ねぷた祭り」。有名な「青森ねぶた」や「弘前ねぷた」以外にも、津軽ではあちこちの地区で祭りがあり、ここ黒石でも「黒石ねぷた」が行われています。

店内の「黒石ねぷた」解説パネルに載ってた写真。わたしの撮り方がダメでぶれぶれごめん…

このお店ではなんと実際に「黒石ねぷた」で使われた「ねぷた絵」を使用し、灯篭や団扇を製作・販売しています。

実はこちらを訪れる前までは「ねぷた祭り」に全く興味がありませんでした(すんません・・・)。でも、前日入手していた黒石観光パンフにお土産品として「黒石ねぷた」の絵を使用して作られたポチ袋が紹介されていて、その柄がとってもモダン素敵だったのです!

「全部ちがう。全部ほしい。」わかるぅー!

どうにかして入手できないかと検索してたどり着いたのがこちらのお店でした。ポチ袋は置いてなかったけれど、大好きな団扇が置いてあったので嬉しい!!(扇子より団扇派)

本来なら祭りが終わったら破棄されるはずの「ねぷた絵」をこんな素敵に再利用するなんてナイスアイデア!商品自体もほんとに美しくてモダンでカッコよくて!!興奮して写真をたくさん撮りつつ質問責めしてしまいました。そのわたしの興奮が伝わったのか裏からなにやらごそごそと取り出し、とんでもないお宝を見せてくれたよ・・・!!!

!!!!!

目の前に現れたのは色彩鮮やかで迫力満点の「ねぷた絵」!!!めちゃくちゃかっこいいーーー!!!!!

今回見せていただいた「ねぷた絵」は、コロナ禍で祭りを開催できない間、腕が衰えないよう描いたものとのことでした。この絵はもちろん加工せず、このまま残すそうです。

もともと灯篭にするために描かれている「ねぷた絵」。絵を窓から溢れる光にかざすと・・・

2Dが3Dになったかのような立体感!!!

赤や緑や橙の色彩がより鮮やかにドラマチックに浮かび上がり、まるで今にも絵から飛び出してきそうな立体感&躍動感・・・!!!

旅の終盤でこんなに素晴らしいものを見せていただいてほんと感激・・・涙涙涙

青森や弘前の有名どころだと、ねぷた専門絵師としてやっていけるけど、黒石ではそれはできないので、普段は違う仕事をしているそうです。別の仕事をしているのにこんな絵が描けちゃうなんてカッコ良すぎませんか・・・!?能ある鷹は爪を隠す的な・・・。

黒石の絵師は他の地域の「ねぷた絵」よりも、なにもここまでしなくても…というようなところまで繊細に描くのが特徴なんだって。だからこそ団扇など手に取って間近で見る商品としても耐えれるクオリティ。灯篭だったら遠目で見るからそこまで細かく描かなくてもいいんだものね。それなのに細かく書き込むだなんて妥協をしない職人魂にシビれるぅーーー!!!

他のねぷた絵見たことないけど、確かに目とか髪、眉の筆遣いとかめちゃ繊細!ぼかしも綺麗なんだよ〜

「絵師にはねぷたを好きなら誰でもなれる。ねぷた好きの中でも、“ねぷた馬鹿”という人たちが絵師になる」という言葉もなんだかとっても素敵だなぁと思いました。愛すべき「ねぷた馬鹿」。祭りに対して自信や誇りのようなものを感じます。どこのお祭りでもそうなんだけど、その場所で小さい頃から生活して、祭りが自分の血と肉となっている感じがとても羨ましくてちょっと嫉妬してしまう。自分にはそんなお祭りはないもんなー。昔、どちらかというといつも寡黙で大人びた佐賀の唐津出身の子が、「唐津くんち」(世界文化遺産にもなっている有名なお祭り)について話す時だけはイキイキとして違う表情を見せていたことを思い出しました。

あ、話が脱線。

コロナ禍で2年間開催できなかったけど、今年はやっと開催できそうとのこと。無事開催されることを願います!!!

わたしもいつか生で見てみたいなぁ。

製作体験

こちらでは灯籠や団扇の製作体験もすることができます。

なんと木枠などのパーツも全て手作りとのこと!手がかかってるー!!!

店内の半分が作業スペースになっています

正方形にカットされたパーツ

「ねぷた絵」自体はとても古風なのに、こうしてパーツにして繋ぎ合わせるとモダンになるのだから不思議。店主のセンスもいいんだろうなぁー。店内もとてもオシャレでした。

モダンでかっこいい灯籠

時間があればやりたかった!ていうかせめて小さい灯籠買えばよかった!!団扇を選ぶのに夢中になりすぎたんや・・・。

団扇

いろいろな楽しいお話を楽しみつつ、ずーーーーっと悩んでいたのがお土産。団扇を買うことは決めていたのですが、たくさんありすぎて迷っちゃう・・・!!!

あなたはどれがお好み?

さんざん迷って、次の3つを選びました。

1本3,000円くらいだったかな?

左下は自分用、2つはお土産用。右下の「目」の団扇にはいろんな技法が使われているらしく、目のキワには蝋を塗って滲まないようにしてたりするそうです。さすが俺様、いい団扇選んだぜ!購入した目の団扇は「人」の目ですが、下の写真の目は「馬」とのこと。

シルバーのお馬!素敵!!!

旅から帰ってきてからじわじわと好きになって、買っておけばよかったと心底後悔してるやつ・・・。ちゃんと自分用にピンクと水玉の乙女チックな団扇を買ったけどね!!

我が家の団扇ゾーン

この団扇の柄は、灯籠の斜め部分に描かれるという牡丹柄。津軽家の家紋が牡丹であることに由来しているらしい。一番人気の柄とのことでした。だって可愛いもんね!!

店内の解説パネルより
青森のイラストレーター豊川茅さんのグッズ

ショップには黒石ねぷた以外にも、青森を中心に活躍するイラストレーター豊川茅さんのグッズ販売もありました。これがめちゃくちゃ可愛くて・・・!!!

弘前の郷土玩具の「鳩笛」にも今風に絵付けしてました。右下のはオリジナル(実は福岡の古道具屋さんで買ったのを持ってたりする)

縄文系の絵かわいい!土偶トレーナーほしかったけどMサイズが売り切れてた・・・

いやいや、全国区で人気出ちゃうでしょこりゃ。青森駅の何メートルもする壁画を担当していて、それがとっても可愛いのですって!女性スタッフさんが力説されていました。青森駅そんなことになってたんだ!いきたかったーーー。今度は青森駅の方まで足を伸ばした東北旅したい。

わたしが興味津々にしていたら、豊川茅さんが描いたという青森のパンフレットをわざわざ取りに行ってくれました。ほんとなんていいひとたち!!

かわいい!!次の旅の参考にしよう♪

パンフの表紙に描かれているこれが超気になった。

バカ殿?笑

お店の方に聞いてみたところ、歴史のある人形芝居で、白塗りでだいぶゆるゆる。一人で人形を操っていて、動きがカクカク。と、想像があまりできないけど気になるワード連発笑。

調べてみると、1907年(明治40年)創作された津軽伝統人形芝居 金多豆蔵らしい。いつか観にいってみたいなぁー!

そんなこんなで気づけは1時間近く滞在していたよ。素敵な団扇も買えたし、お店の方たちとの交流も楽しくて、大大大好きなお店でした!!ぜひ黒石を訪れた際には立ち寄ってほしいなぁー。貴重な「ねぷた絵」も見れたし、このお店に来れただけでわたしの黒石観光欲はだいぶ満たされてしまったのでした。

松の湯交流館

お店を後にして最後に向かったのは松の湯交流館。昔の銭湯を利用した施設で、無料で見学できます。この建物が建てられた江戸時代の当時は、銭湯ではなく旅籠(旅館)だったそうです。

え、なんかちょっとこわい(好き)

ここでタイムリミット!

ほとんど街中を散策できず満足に写真も撮れなかったけど、心は満たされたので後悔はありません。路上観察しながら黒石駅へと歩いて向かいます。

消防団第三分団第三消防部屯所

大正13年に建てられた洋風の消防屯所。とっても素敵!!!中は残念ながら見学できませんした。

扉には古写真が飾られていました

もちろん中を覗く

明るい時間の夜の街を通り過ぎます。

遠くに見えるのは岩木山?「岩木山は各地域によって見る角度で山の形が違ってて、みんな自分の地域で見る角度が一番かっこいいと思っている」という、IRODORIスタッフさんのご当地トークも好きでした笑(film)

路傍のお地蔵様

祠があるとつい覗いてしまうくせがあるのですが、黒石で出会ったお地蔵様たちのかわいいことよ・・・!!!レトロなお供え物がとっても可愛くてキュン!地元のひとたちにとっても愛されているお地蔵さまたちでした。

「たべっ子どうぶつ」

こちらは「ビスコ」

津軽には、お顔にお化粧をほどこされ、可愛いおべべを纏ったお地蔵さまが各地で祀られており、「化粧地蔵」と呼ばれているらしい。明治期から昭和の初期にかけてつくられた比較的新しいものが多く、子供を供養するために祀っているのが特徴とのこと。

下記サイトより参照

亡くなった子供たちの供養のためだから、こんなに可愛いお供え物だったんだね。胸がキュッと締め付けられます。

やっぱりキリスト看板

こけしマンホール

こけし灯篭のいる黒石駅へと到着。短い滞在でしたが、黒石とはここでお別れです。

(film)

弘前行きの切符を購入!!!

したけど、まだ弘前には戻らず途中で降りるのに間違って買っちゃったよね・・・。降りる前に気づいたので差額は返金してもらえず・・・涙。ここでもうっかりぷりを発揮するのであった。

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:KONICA AUTOREX

秋田青森ひとり旅2022⑰につづく▶︎▶︎▶︎

秋田青森ひとり旅2022【青森・温湯温泉編】⑮

弘前駅からローカル鉄道で約40分ほどゆられ、終点の黒石駅へと到着。

CONTENTS

黒石駅

到着してまず気になったのが、改札横に置かれていた体重計のようなもの。

だいぶ古そう!

興味津々で駅員さんに聞いてみると、荷物の重さを測るものとのことでした。乗っていいと言われたのでもちろん乗った笑(実際の体重よりも10キロほど少なく表示)。

満足してやっと改札をでると、可愛らしいこけし提灯がお出迎え〜。

家の扉に飾りたい

黒石駅

弘南バス

ここからさらにバスに乗り換えて、車窓からの風景をたのしみながら目的地へと向かいます。

マイクロバス

りんごのガードレールを再び発見!しかも赤りんご×青りんご!!!(遠目で見えんな・・・)

あ!愛犬の栄養食看板!!かわいくてスキー

温湯温泉

約20分ほどで到着したのは温湯(ぬるゆ)温泉。

ちなみに今朝からの交通費はすべて昨日購入した「津軽フリーパス」でまかなわれております。マジで神!!!

なにやらとてもいい感じー。散策したくなる夕暮れ時です。

まずは本日のお宿にチェックイン!宿の紹介はあとでゆっくりするとして、暗くなる前に散策へと出掛けます。

客舎

大好きな通り

後藤客舎

たまらぬ盛萬!!

土岐客舎

こちらの建物にも土岐の文字。先ほどの建物と関係あり?

た、たたたたたたたまらんぞ・・・!!!

興奮して写真を撮りまくってしまいました。

ところで、あちこちで見かける「客舎」ってなぁに???

どうやら客舎とは「内風呂が無い宿泊施設」のことらしい。食事も自炊、お風呂も近くの共同浴場に行くようです。

共同浴場の「鶴の名湯 温湯温泉」

実は黒石〜温湯温泉に関しては、宿泊するう宿以外なーんも調べてこなかったんだ・・・。「客舎」と書かれた建物はいくつか見られるものの、温湯温泉で現役で営業しているのは「後藤温泉客舎」のみ!鄙び温泉旅行者にはとても有名な宿ということも判明。まったく知らなかったー!確かに写真を見ると、館内がとっても渋くていい感じ。なんでここに泊まらなかったんだ・・・??と、リサーチ不足の己を反省しました。

温湯温泉についてもっと知りたい方は以下サイトをご覧ください。

路上観察

客舎以外にも雰囲気のある建物や風景がいろいろ。

こんな好きしかないやん・・・

とびだしちゅうい

え?ここで塔婆買えるん?

とあるお店を窓越しに覗くと美人さんがいた(film)

温湯温泉はこじんまりとしてて、とっても落ち着く温泉郷でした。

飯塚旅館

陽が沈みだんだん辺りが宵闇に包まれる頃、今回宿泊する飯塚旅館へ戻ります。

夕方になるとコケシには灯りが灯っていました

(film)

夕闇に三日月

なんてたまらない外観なの・・・!!?

明るい時の写真も

窓から浴衣姿で物憂げに外を眺める姿を外観含めて撮ったらとっっっっても絵になる気がするー。今回、わたしの部屋は残念ながら1階。2階に泊まって外を眺めてみたかったな。

玄関

1階廊下

浴室へと続く廊下。目の前の扉は便所(なんか写真暗くて怖くてごめん・・・)

便所の豆タイル

2F廊下

飯塚旅館は外観はとっても素晴らしのだけど、中は綺麗にリフォームされていたので、当時の趣ある宿に泊まりたいのであれば、後藤温泉客舎の方が満足感を得られるのではないかなぁと思いました。もし次回温湯温泉に行く機会があるなら是非後藤温泉客舎に泊まってみたいです。

夕食

今回わたしが泊まるお部屋がこちら。

鍵のキーホルダーもこけし

さっそく部屋で夕食をいただきます。

The 旅館メシ

どうせなら・・・と奮発して「倉石牛」という青森のブランド牛をいただけるスペシャルな夜ごはんにしたったでー!(1泊2食付き13,200円でした)

VIVA!NIKU!!!

倉石牛が分厚くてとろけてうまぁーーー!!でもだいぶ年を重ねたわたしの胃袋にはちと重かった。お肉はタレじゃなくてお塩でさっぱり食べたい今日この頃・・・。

あと、お魚が焼きたてふかふかでめちゃ美味しかったのよーーーーー!!!

お肉よりも魚が美味しく感じるお年頃

そして今回、ちょっと衝撃だったのがこちらの得体の知れない食べ物・・・。

な、なにこの黄色いの・・・

一口食べて、

「これはなんぞや?」

「なんなのだ?」

「??????」

と、頭の中に、はてなマークが飛び交います。とっっっても不思議な味で、どちらからというと苦手な部類・・・。「○○みたいな味」と説明できない・・・今までの人生で食べてきたもののどれにも似ていない、生まれて初めての味でした。

女将さんに確認してみると、好きな人はどんぶりいっぱい食べれる「ホヤ」とのこと・・・!!これがあの噂の・・・・!!!「ホヤ」は「ホヤみたいな味」としか言えない摩訶不思議なお味でした・・・。

温泉

旅館めしでお腹いっぱい!!ごろりと牛になりたいところですが、夜は10時までというので早めに温泉に入ることにします。

温泉がある別棟に続く扉

名前は「温湯(ぬるゆ)温泉」なのに、なかなかの熱々!!(ぬるいから温湯温泉ということではないらしい)旅で疲れた体をもみほぐして湯船の中で脱力。最高にしあわせ〜。

温泉から上がって体はぽかぽか!早く眠りたいところですが、思うところあって翌日のスケジュールの再検討してから、ふかふかの布団に身を沈めるのでありました。

朝風呂での大事件

7時に目覚ましをかけていたのに、朝日が眩し過ぎて6時頃に目が覚めてしまったよ!

アイマスクが必須!

普段なら2度寝するところですが、だらだらとお布団の中で惰眠を貪るよりも、朝風呂で有意義な時間をすごしたほうがいいんじゃない??と、めずらしく前向きに朝風呂タイム!!!

いつも温泉地で思うんだけど、遠くの道から望遠鏡使ったら丸見え?

朝っぱらから温泉を独り占めして写真撮ったり好き勝手して脱衣所でまっぱでいたところ、ガラガラーっとドアが開きました。「おはようございます」という言葉が終わるか終わらないないうちに「す、すみませんっっっ」と言って男性が慌てて出ていきます。

はい!まさかの男湯と女湯を間違えて盛大にまっぱ見られたよーーー!!!

いえ、あやまらなくていいんだよ・・・間違えたわたしが悪いんだから・・・。むしろ朝っぱらから貧相なものをみせてしまってすみません・・・。

言い訳しますと、昨晩と同じとこに入ったら男湯と女湯が入れ替わってたのです(温泉旅館あるある)。ちゃんと暖簾も入れ替わってたのにまったく気付かなかったよね・・・。

見たいものしか見ない、それが人間というもの

バタバタと女湯に逃げて、再び温泉に浸かってリセット・・・したことにする・・・!!!

こっちが朝の女湯。湯船が逆です
朝食

朝から衝撃のハプニングをやらかし動揺する心をなんとか落ち着かせ、朝食をいただきます(でももうなんかふっきれてこれから何が起きても大丈夫な気がしてる。なんならストリップもできそう嘘)。

正しい旅館の朝食

津軽こけし館

チェックアウトしてから旅館に荷物を置かせてもらい、歩いて15分ほどの津軽こけし館へと向かいます。

ここにもキリスト看板

川の中に立つ印象的な木(film)

温湯温泉は津軽系こけしの発祥の地だそうです。

津軽こけし館

昔のお土産こけし(観光地で作られていたご当地こけし)は骨董市で面白いのを見かけては買ったりはしているものの、伝統こけしについては疎いわたくし(気になるのは福島のたこ坊主くらい)。

こけし工人(伝統こけしを作製する職人のこと)の方が実演してました

リンゴの豆絞り手ぬぐいかわいい!(手ぬぐい好きの血が騒ぐ)

展示

館内には無料では入れますが、2階の展示ゾーンは有料。せっかくなので入ってみます。大量のこけしで埋め尽くされていました。

絵がかわいい!

たこ坊主もいた!(film)

物販

1階へと戻り、物販ゾーンを物色。

バラエティにとんだこけしがたくさん!

あ!たこ坊主もある!!!

全然買うつもりなかったんだけど・・・

かわゆす

買っちゃった!買っちゃった!!

だって大好きな「たこ坊主」も売られていたんだものーーーー!!!本当はいつか現地でほしいと思っていたけど、記念に買ってしまいました。もうひとつの達磨なこけしの目もヤバくて一目惚れ。色々と迷い過ぎて時間が足りなかったー!!買いすぎちゃうからこれでよかったのかもね・・・。

バスの時間がギリギリ迫っていたので焦って駆け足!!飯塚旅館へ荷物を取りに行ってぜーぜー言いながら今回の旅何度目かのダッシュ!!!

荷物を置かせてもらっていた部屋には熊の敷物が

なんとか遅れることなくバス停へと無事到着。なんでいつもスマートに旅できないんだろうね・・・?

さよなら温湯温泉。また会う日まで・・・(film)

【使用カメラ】digital:FUJIFILM X-T3、SIGMA dp3 quattro、iPhone SE2 film:KONICA AUTOREX

秋田青森ひとり旅2022⑯につづく▶︎▶︎▶︎